機動戦士ガンダム 英雄黙示録   作:京勇樹

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出張教導任務 迎撃戦

出撃命令が下されて、数分後

 

義之達はハンガーに集合していた

 

「全員集まったな? 推測混じりではあるが、ブリーフィングを行う」

 

義之はそう言うと、全員を見回した

 

「敵の狙いは、悠陽様だと思われる」

 

義之の言葉を聞いて、明久達はざわめいた

 

「静かに! 故に、我々は敵を一機たりともここまで通してはいけない。基本フォーメーションは複鶴翼伍陣(フォーメーション・ウィングダブルファイブ)だ。しかし、陣形に固執し過ぎるな。臨機応変に対処しろ。いいな!?」

 

義之はざわめいていた訓練生達を一喝して静かにさせると、全員を見回しながらそう告げた

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

義之は全員が返事をしたことを確認すると、深呼吸して

 

「全員、搭乗せよ!」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

義之の号令を聞いて、明久達は自分の機体へと駆け寄った

 

そして、明久も自分のアストレイに乗ると起動スイッチを押した

 

すると、見慣れた起動画面が映った

 

そして、OSの起動が終わりメインモニターが映った瞬間

 

「え、なに!?」

 

突如、機体の電源が落ちた

 

明久は慌てながらも、もう一度スイッチを押した

 

だが、ウンともスンとも言わない

 

「どうして!?」

 

明久は操縦桿を乱暴に動かすが、機体は一切反応しない

 

『ブラボー2! 吉井訓練生、なにをしている!』

 

義之の声を聞いて、明久はヘルメットの耳元に手を当てて

 

「教官、機体が動かないんです!」

 

『なに?』

 

明久からの報告を聞いて、義之は疑問の声を出した

 

「先ほど、電源が点いたんですが突如消えたんです!」

 

明久はそう言いながら、操縦桿を動かしたりスイッチを押したりした

 

だが、機体は一切反応を示さない

 

『わかった。吉井訓練生は機体から降りろ。ハッチは別電源だから、開くはずだ!』

 

「了解!」

 

明久は義之の指示に従い、シートベルトを外しながらハッチの開閉ボタンを押した

 

すると、義之の言った通りにハッチが開いた

 

そして、明久が機体から降りると

 

『虚技術大尉、吉井訓練生の機体を調べて下さい! 吉井訓練生は機体が動くまで、待機していろ!』

 

「「了解!」」

 

虚は義之の指示に従い、数名の整備兵と一緒に明久の機体に駆け寄った

 

「頼みます!」

 

「任せて」

 

明久が頼むと、虚は微笑みながら頷いた

 

『ブラボー1、坂本訓練生。すまないが、しばらくの間は一人になる』

 

『了解、明久が来るまでは耐えてみせますよ』

 

義之の言葉を聞いて、雄二はそう返した

 

『では、吉井訓練生。先に出撃している。機体が動き次第、追いついてこいよ?』

 

「了解! 必ず行きます!」

 

義之は明久の言葉を聞いてから、機体をハンガーの外に向かわせた

 

『なお、俺達のコールサインはアサルトとする! いいな!?』

 

『『『『『了解!』』』』』

 

義之の言葉に、まゆき達や他の訓練生達は斉唱で返した

 

『アサルト1、桜内義之、ストライク出るぞ!』

 

ストライクが出撃していくと、初音島の部隊と訓練生達の機体も次々と出撃していった

 

◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

「あれか……」

 

出撃して数分後、義之は前方にその機影を確認した

 

「ディンにディン・ラファール……それに、ディン・レイヴン!?」

 

『これまた、珍しい機体だね。弟くん』

 

「ええ……」

 

義之が驚愕の声を上げると、まゆきがそう言ってきた

 

ディン・レイヴン

 

この機体は前タイタン戦争時、ユーラシア連合が初音島が運用していたガンダム

 

ブリッツの使用するミラージュコロイドが実際に、タイタンに通用するのかどうか

 

という名門で、ダルクスに開発させた機体である

 

しかし、このディン・レイヴンは原型機体であるディンに比べて、かなりコストが高いのである

 

おおよそ、二倍強といった所らしい

 

ゆえに運用された数が非常に少なく、大体、百機前後しか製造されなかった所謂特務仕様だった

 

なお、ミラージュコロイドを運用するとは言っても、ブリッツに比べてかなり限定的である

 

理由としては、まず機体形状が挙げられる

 

ブリッツは最初からミラージュコロイドの運用を想定していたので、ミラージュコロイドが装甲に付きやすいように流線型である

 

それに対して、ディンは元々は空戦を想定していたので空力を意識して鋭角的な部分が多い

 

そして、一番の違いがバッテリー容量である

 

初音島が開発したガンダムのバッテリーは、元々ビーム兵器や特殊装備の運用を大前提にしていたのでかなりの大容量である

 

それに対して、ディンは実弾の運用を大前提にしているのでガンダムに比べるとかなり容量的に劣る

 

もし、ブリッツと同じようにミラージュコロイドを運用したら、すぐさまバッテリーが切れてしまうのだ

 

だから、せいぜいレーダーに機体が映りにくい程度である

 

そして、製造されたディン・レイヴンは全て、タイタン戦争時に大破もしくは撃破された

 

というのが、ユーラシア連合の公式発表である

 

閑話休題

 

『大佐、どうします?』

 

一夏が問い掛けると、義之はすぐに

 

「ディン・レイヴンとディン・ラファールの半数を我々が対処する。残りのディンとディン・ラファールは訓練生に任せるぞ!」

 

と指示を出した

 

『『『了解!』』』

 

義之は一夏達が返事したのを確認すると、通信画面を開いて

 

「アサルト1よりブラボー1、我々がディン・レイヴンとディン・ラファールの半数を請け負う。お前達は残りのディンとディン・ラファールを落とせ、いいな!?」

 

『ブラボー1、了解!』

 

義之は雄二が頷いたのを確認すると、訓練生全体に通信を開き

 

「お前たち、訓練を思い出せ! 仲間を守れ! 守りたい人たちの為に戦え! それを忘れなければ、お前たちならば勝てる! いいな!?」

 

『『『『『了解!』』』』』

 

義之の言葉を聞いて、訓練生たちは士気を大きくした

 

「全機、突撃!!」

 

『『『『『了解!』』』』』

 

義之の号令に従い、訓練生達は襲撃者達へと突撃した

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