状況は刻一刻とユーラシア連合の悪化に向かっていた
それに対して、初音島防衛側は好転してきていた
幾つもの奇跡が重なり、それらが初音島に味方していた
予期してなかった、幾つもの援軍
ユーラシア連合の内政悪化
そしてなにより、最新鋭ガンダムの投入
それらにより、純一は戦争の終結を確信した
純一は総合司令室にて、腕組みしながら
「それで、所属不明部隊はこちらの援護をしているのだな?」
とオペレーターに問い掛けた
すると、一人のオペレーターが
「はい、間違いありません。型式不明ですが、三機。ユーラシア連合と交戦している。と報告が来てます。かなりの技量のようです」
と答えた
それを聞いて、純一は
「……警戒だけは継続し、その三機には攻撃しないように通達しろ」
と言った
天秤は完全に、初音島側に傾いていた
場所は変わり、ユーラシア連合軍旗艦
ドミニオン
「殿下、これ以上は!」
と言ったのは、グレゴールだった
それを聞いたマクシミリアンは、乱暴にアームレイカーを叩いて
「全軍……撤退する……」
と悔しそうに命じた
それを聞いて、グレゴールは頷いてから
「信号弾上げろ! 撤退する!!」
と命じた
その後、ドミニオンから撤退信号弾が打ち上げられ、ユーラシア連合は撤退
帰還した戦力は、投入時の約三割だったという
なお、ユーラシア連合本土で起きたクーデターにより、旧中国領は、自由ユーラシア軍が完全制圧
その領内に居た政治家は、一人残らず囚われた
そして、ユーラシア連合により制圧された帝国本土は潜伏していた帝国軍の残存部隊による一斉襲撃により、奪還
EU領も同じく、残存部隊が奪還
そして、カラミティ・レーヴェン
彼等は電光石火の降下作戦を実施し、ユーラシア連合領だった旧アイスランド領とカムチャッカを完全制圧
宇宙では、L4コロニー群を完全制圧
月面のグリマルディクレーター基地との中間宙域には、資源小惑星を使った宇宙要塞
ボアズを配置した
機体は新型機体のザクウォーリアーとグフイグナイテッドと判明した
しかし、ユーラシア連合の悲劇は止まらなかった
何処からかは不明だが(トレンチコートが特徴の男性曰く)、最重要機密だった強化人間計画とЛ3計画の情報が漏洩
世界中に、ユーラシア連合が非人道的な所業をしていることが伝わった
これに対し、世界各国は声高に非難したが、ユーラシア連合は沈黙し続けた
初音島防衛軍の損失は、約六割に達した
戦闘機部隊と多脚戦車部隊は、ほぼ全滅
歩兵部隊は、約半数が死傷
MS部隊で無事なのは、実質ワルキューレ隊のみだった
ワルキューレ隊でも多数損傷や負傷兵は出たものの、死者は無し
危険だった直哉は、一週間意識不明だったが、復帰
この戦争
通称、第二次初音島攻防戦は事実上の初音島の勝利で幕を下ろす
翌新太陽暦74年1月1日に、大統領芳野さくらは辞任を表明
だが、誰も大統領に立候補しなかったために、さくらの続投が決定
これに関して、さくらは
『求められたのなら、ボクは頑張るよ!』
と言って、再び大統領の席に座った
そして初音島は、ユーラシア連合に対して会談を要求するが、ユーラシア連合は全て無視
ユーラシアも初音島も、軍備の再編に奔走する
初音島の再編に関して、帰国後に再建された日本帝国とEU、神界魔界。更に御剣財閥から次々と支援が送られた
そして新太陽暦74年5月初頭に、初音島は世界で初めて軌道エレベーターの開発を発表し、開発を開始
それに併せて、低軌道衛星に宇宙ステーション
アマノミハシラの建造を開始した
そして世界は、再び戦火に焼かれることになる