精鋭連合艦隊は、特装艦を先頭に大気圏降下を開始した
特装艦隊は、赤熱化気流を伴いながら降下していく
『全艦、予定通りの軌道を降下中……後方シャトル艦、カプセル切り離しまで後120秒』
その報告を聞きながら、各艦は予定軌道から外れないように、操舵していた
その時、極太の閃光が特装艦隊の間を走った
『今のは!?』
『このエネルギー値は……陽電子砲です! 恐らく、地上からの砲撃です!』
オペレーターがそう言った直後、また一発の陽電子砲が間を走った
どうやら、照準が甘いらしい
だがもし当たれば、いくら特装艦とは言っても人溜まりもない
『陽電子砲を対空砲台として使うか!』
『しかも、今の発射間隔……一基ではないな!』
武蔵の艦長
安倍がそう言った直後、また一発が放たれた
徐々にだが、狙いが近くなってきている
直撃するのも、時間の問題だろう
『回避機動を取れば、作戦に支障を来す……どうするか!?』
と大和の艦長
小澤が歯噛みした
そこに
『貴艦等は、コースを維持せよ!』
と若い男性の声が聞こえた
そして、特装艦隊の間を一隻のシャトルが先行降下した
『ネウストラシムイ!? 何を!?』
『ここは、我々に任せていただく!!』
音姫が問い掛けると、ネウストラシムイ艦長
ラフィード・エッテル少佐は勇ましく言いながら、更にシャトルを先行させた
よく見れば、降下カプセルが外れている
それを見て、誰もが気付いた
エッテル少佐は、盾になる気なのだと
『エッテル少佐! 幾らなんでも、無茶です!』
『後は、頼みます!!』
音姫が制止し、エッテル少佐がそう言った
その直後、陽電子砲がネウストラシムイに直撃
ネウストラシムイは、炎の華を咲かせた
『エッテル少佐ぁ!!』
『全艦、降下カプセルを分離! 特装艦隊の前に出る!!』
『了解!!』
ネウストラシムイの轟沈により、新たな旗艦となったシャトル
アルトリンデの艦長
アルトリウス・バンデル少佐の指示の直後、降下カプセルを装備していた全シャトルが次々と降下カプセルを分離
特装艦隊の横を通り過ぎて、前面に展開を始めた
『なにを!?』
『貴方達を無傷で戦場に送り届けることこそが、我等が任務』
はやてが問い掛けた直後、一隻のシャトルがまた陽電子砲の直撃を受けて爆散した
『世界の未来を決める貴艦等を送り届けることは、我々にとっては、最大の名誉だ!』
『その名誉を、傷付けさせはせん! そして貴艦等のことも、傷付けさせはせん!!』
シャトルの艦長達が言う度に、一隻、また一隻と轟沈していく
それを、特装艦隊の艦長達と乗組員
そして、MSパイロット達は歯噛みして見ることしか出来なかった
『世界の未来を……子供達の明るい未来を……あいつらに奪わせないでくれ!!』
そして、彼等のその行為は、決して無駄ではなかった
最後の一隻が轟沈した数秒後、赤熱化気流が収まった
それを確認した音姫は
『フリーダム、ジャスティス、出撃! 陽電子砲台を、破壊せよ!!』
と告げた
それを受けて、開いたカタパルトからフリーダムとジャスティスが出撃
スラスターを噴かして、降下していった