「お、お前!今朝の最低男!なんで姉ちゃんと一緒にいるんだよ!」
「「「最低男?」」」
「え?なんのこと?」
突然現れた、夏樹と呼ばれる青年が、いきなり奏多を罵った。
「とぼけんな!朝姉ちゃんに乱暴しようとしてただろ!」
「違うの!夏樹!奏多くんは私を助けてくれたの!」
そう言って、冬花は、今朝の出来事を丁寧に説明した。
「…って事なの」
「そうか…そうか…」
冬花の説明を聞いた、夏樹はうつむいて相づちを打っていた。
「つまり、姉ちゃんはこいつに脅されてこんなことを言ってるんだな!」
「「「「「何でそうなるの!」」」」」
夏樹の的外れな言葉に全員がツッコミをいれた。
「おい!最低男!」
「違うけど…何?」
「今日の放課後16時!この教室で勝負しろ!」
夏樹は、左手腰にをあて右手で奏多を指差し、奏多に勝負を申し出た。
「勝負?」
「あぁ!俺の得意なゲームで勝負だ!俺が万が一負けることがあったらお前を許してやる!たが、俺が勝てば、姉ちゃんに二度とかかわるな! 良いなぁ!逃げるなよ!」
そう言い残し、夏樹はその場を去っていった。
「まるで、嵐だね」
「そうね…」
凛と葵は、夏樹の印象を話していた。
「弟が本当にごめんなさい!」
冬花はすぐ、奏多に謝罪した。
「大丈夫だよ!全然!それより、勝負って言ってたけど…」
奏多は先程の夏樹の発言に疑問をもった。
「彼の得意なゲームって、いったいなんなんだろうね?」
「多分レーシングゲームだと思うけど…」
「「「「レーシングゲーム?」」」」
冬花の一言に全然が食いついた。
「うん、ゲームの名前は忘れちゃったけど、最近行われた大会で弟は準優勝してたから多分レーシングゲームだと」
「攻撃、妨害何でもありの」
「レーシングゲームで」
「最近、大会が行われた…」
「あ!それって!」
四人は、ある一つの結論にたどり着いた。
廃工場
鳥居坂町の外れにある廃工場。
ここは今朝、冬花に襲おうとしていた男のアジトのような場所だった。
「あの野郎、絶対許さねぇ、次あったときに痛い目見せてやる」
廃工場の真ん中に箱なので作られた簡易ソファーベッドに、座っている男は、奏多に対する怒りを辺りの物にぶつけていた。
オマエ、フクシュウシタイノカ?
「な、なんだ!何処にいる!」
突如謎の声が聞こえてきた男は、立ちあがり辺りを警戒している。
フクシュウ シタイカト キイテイル ?
「復讐…あぁ!したいさ!俺に恥をかかせたあの野郎とあの女に!」
イイダロウ
謎の声がそう言うと、男の目の前に黒いペンが落ちてきた。
オマエニ チカラヲ クレテヤル
放課後
鳥居坂高校 クラス
「よぉ!逃げずによく来たな!」
指定した時間になり、夏樹はいきおいよく教室に入ってきた。
「逃げずにってよく来たって、来たのそっちじゃん」
「私達待ってた方よね…」
「そこ!うるさいぞ!」
葵と凛の鋭いツッコミに顔を真っ赤にして怒鳴った。
「まぁまぁ、それでゲームって何するの?」
奏多は、夏樹を落ちつかせ、ゲームの内容を質問した。
「ふん!今からやるゲームは<ひとっ走り イザ トゥギャザー>だ!」
奏多の質問に答えた夏樹はゲーム機を前に突きだした。
「「「「やっぱり…」」」」
夏樹の発言に何処か納得したような四人は互いの顔を見合せ、瞬矢が口を開いた。
「なぁ?本当にそのゲームで勝負するのか?」
「あぁ!このゲームは俺が一番得意だからな最低男をこらしめるのに丁度良いからな」
「本当に良いんだな?」
「あぁ!良いんだよ! さぁ!始めようぜ!」
そう言って、イライラした夏樹はゲーム機を奏多に渡し席についた。
「う、うん…」
「行くぜ!」
「「ゲームスタート」」
二人のゲームが始まった。
一時間後
「……負けた……」
二人がゲームをしていた教室には、膝をついた男と椅子に座りそれを見る男が窓から入る夕陽に照らされていた。
「まだだ!もう一回!もう一回だ!」
膝をついた男が椅子に座っている男の足にしがみつき再戦を申し込んでいた。
パシン
すると、一人の女子が、膝をついた男にビンタをした。
「いい加減にしなさい!もうこれで何回目だと思ってるの?五回目よ!五回!それだけやってるのに、結果は変わらないじゃない‼だからいい加減にしなさい!夏樹!」
膝をついた男とは夏樹、ビンタをした女子は冬花だった。
「だって!おかしいよ!準優勝した俺がなんで、こんなやつに負けるんだよ!多分ズルしてたんだよ!」
「あんたねぇ!」
自分の負けに納得がいってない夏樹は、奏多がズルをしたのではないかと疑っていた。
「まぁ、ズルって言えばズルだよな~」
「そうだよね!」
瞬矢と凛は、笑いながらそう言った。
「ど、どいうことだよ!」
夏樹は、理由を聞いてきた。
「だって…このゲーム作ったの奏多だからな!」
「いやいや、僕が作ったのはコースとアイテムだけだから!」
瞬矢が明かした事実に夏樹と冬花は口を開けて驚いていた。
「ごめんね、もし不服なら別のゲームで勝負し直そう?」
「あ、あの・・・このゲーム本当に作ったんですか?」
「う、うん・・・」
奏多がそう言うと夏樹はプルプルと震えながらうつむいていた。
「あの…今までの態度本当にすみませんでした!」
うつむいていた夏樹が、顔をあげると勢いよく頭を下げ謝罪した。
「「「「え!」」」」
急な切り返しに奏多達は驚いていた。
「こんな、素晴らしいゲームを作った人が、姉ちゃんに、乱暴をしようとするはずがありません!本当にすみませんでした」
「も、もういいから、顔をあげて」
「あ!ありがとうございます!」
「良かったね、誤解が解けて」
「うん!良かったよ」
誤解が解け、奏多は安堵の表情を浮かべている、すると
オイ!奏多!エネミートだ!
「わかった!行こう!」
エネミートの反応を感じたペイトの報告により、奏多は教室を飛び出していった。
「私たちも!」
「うん!」
奏多に続いて葵達も教室を出ていった。
prrrrrr!
奏多達が出ていった後の教室に夏樹の携帯の音が鳴り響いた。
「お!俺の出番か!」
「大丈夫なの?夏樹?」
「うん!大丈夫だって」
夏樹が、笑顔で答えると、懐から
鳥居坂公園
エネミートの反応を追って、奏多達は学校の近くの公園を訪れた。
「ウガァァァァァァァ」
そこで暴れていたのは、リーゼントのような頭部に、学ランのような黒い姿のエネミート 『ヤンキーエネミート』だった。
「派手に暴れてるな!あのエネミート」
「うん、とにかく葵様たちは避難誘導をお願いします!」
「「「うん!(おう!)」」」
奏多は葵達に避難誘導を任せて、エネミートの元へと向かった。
「ウン!オマエハ!・・・ヨウヤクミツケタ!」
ウン?どうやら、お前をサガシテタみたいだぞ?
「え?・・・まぁいい!」
そう言って奏多は、ドライバーを腰に巻いた。
「変身!」
『グッドアイディア! ベース!』
『未来を描くぜホワイトキャンバス!真っ赤なラインの烈火のベース!』
『クリエイティブレード」
奏多は、クリエイトに変身し武器を取り出して戦闘を開始した。
「は!は!はー!」
「フッ!フッ!フッ!」
クリエイトは、ヤンキーエネミートに斬りかかるが、それをヤンキーエネミートはいとも簡単に避けている。
「ドウシタ!ドウシタ!ソノテイドカ! ナラコチラカライクゾ!」
そういうと、ヤンキーエネミートは木刀を取り出した。
「ハッ!ハッ!」
「くっ!くっ!」
ヤンキーエネミートの木刀とクリエイティブレードの激しい鍔迫り合いが始まった。
「あの!木刀!硬い!硬すぎる!」
「ハッ!見かけで判断するんじゃねぇー!-よ!」
激しい剣劇の末、ヤンキーエネミートはクリエイトの武器をはじいた。
「コレデ!オシマイダナ」
「くっ!」
奏多、デザインをチェンジするぞ!
「ちょっと!待ったーーーーーー!」
とどめを刺そうとしたヤンキーエネミートとデザインチェンジをしようとしたクリエイトの元に届いた大声のした方を見てみると、そこには夏樹がいた。
「夏樹君!なんで!」
突然の夏樹の登場に、クリエイトは驚きを隠せなかった。
「オマエ!ナニモノダ」
「俺か?俺は見ての通りヒーローのピンチに現れた、新たなヒーローさ!」
そう言うと、夏樹は鉛筆削りのようなドライバー〈バウトドライバー〉を腰の巻き、青色の〈ライダーズクーピー〉を胸の前に取り出した。
夏樹は、ドライバーのダイヤルを回し、声高らかに叫んだ。
『ki!』
「変身!」
胸の前に取り出したライダーズクーピーをドライバーに差し込みそのまま90度回転させた。
『ki!バウト!フロム summer!』
夏樹が変身した姿は黒い身体に青い鎧を纏い腕と足には水色の鎧を纏い全体的に黄色いもようがあり胸には太陽のマークが刻まれていた。
「変身した!」
ナ!何ダアレ!
奏多とペイトは、変身した夏樹にまた驚きを隠せなかった。
「仮面ライダーバウト!いざ参りまっせー!」
「イイゾ!コイ!」
そんな二人を他所にバウトはヤンキーエネミートと戦闘を開始した。
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