正直に言ってちゃん虹せんぱいの事は嫌いじゃないけど灰くんの事が絡むと話は別でしょ。
『んぁー、以上にイライラするんだけどぉー。』
そして目に入ったのは
「こ、ここは僕らが先に使ってました!」
「あぁん?俺らが来たんだから俺らが使うんだよォ」
「そうだぜ?あ、ついでに金も置いてけよなぁ?」
ザコが小物を追いかけてるところだった。丁度いい所にカモができたね?うへへ。
『俺が相手してやるよぉ?俺が勝ったらこのコらにコート返してねぇ?』
「いいぜ、3対1で勝てんのか?ギャハハハ」
『うん、楽勝だよ?先に10点とった方が勝ち、ね?』
「はぁ、はぁ、んだよ、こいつ………!!!?」
「バケモンだろ!!はぁ、はぁ。」
「ゴホッ、はぁはぁ!」
『もぉ終わり?まだまだ足りないんだけどぉ?しかたないなぁ。はい、3点ぷらすね!』
終わらない。終わらせない。どこぞの誰かは蜘蛛の糸を張るらしいけどそんな不確かなものじゃ危ないじゃん?現ににげられてるし。
『ねぇねぇ、どんな気分?人形の気持ちってどんなの?』
おれ、分からないから知りたいなァ?
『熱い奴も嫌いだけど、ウザイやつも嫌いなんだよなぁ、俺。』
お前らがウザイやつだったって訳なんだけど。正直に言って黒くんみたいなのほんとは嫌いなんだよね。紫くんみたいな感じだから、俺。
ポケットの中からタバコを取り出す。
『ゲェっ!入ってねぇじゃん!お借りしますよぉーと。』
ぐしゃっ、と自分のタバコの空き箱を潰して。
さっきの不良もどき?からタバコを拝借する。
『おっ、君セッタ?やっぱもどきは吸いたがるねぇ。』
カチッ、とライターで火をつける。
『このライターおそろいなんだよなァ。俺の片思いの人と。』
疲れきって返答できない3人に笑いながら、
『セッタじゃなくてさ、チェ・レッドもってるやついねーの?』
辛うじて呼吸を整えるまでできた1人が
「んな、はぁ。渋いモン持ってね、ぇよ。」
と、返すと。
『ふーん。まぁそおだよね。期待してなかったけどさ。おれ、ブラック・デビルが好きなんだ。甘いし。なによりさぁ、吸った後に唇が甘くなるってエロくない?』
クシャクシャに潰した、煙草の空き箱のパッケージのデビルだけがそう言った銀狐の顔を見ていた。
『んじゃあバイバーイ。タバコ、未成年が吸ったらダメだよ?だから俺が預かっとくねー。』
3人のポケットから奪うと颯爽と帰って行った。
「凄かったね!あの男の人、ひとりでシュバシュバッて抜いてたよ!?」
「そうだね!?僕らもあんなふうに上手くなれるかなぁ?」
「でも、あれだね。あの人バスケしてたのに_______
何であんなに哀しそうな顔してたんだろう?」