歴史を愛する死の商人   作:蕎麦饂飩

1 / 2
独りよがり系巻き込み型サーヴァント(傍迷惑ともいう)


歴史は命よりも重い

素晴らしいっ!! 素晴らしいっ!!

マスターよ、私の願いは此処に叶った。

この旅に参加できるというだけで私の願いは完全に叶いきったのだ。

 

「そう言ってくれるとありがたいけど、何か見返りが欲しい訳じゃ無いんだ?」

 

何を言っているのだろうかマスターは。

此処にいれば歴史の節目に立ち会い、歴史を建てた偉人たちに出会える。

ああ、歴史研究家としてこれ程神に感謝する事は無い。

 

マスター。私はね、歴史を解明して証明する為なら悪魔にだって魂を売るつもりがあった。

実際、その為に戦争を盛り上げてお金を稼がせてもらったよ。死の商人としてね。

貧困層を作り、搾取し、犠牲にしたよ。

 

それも全てトロイア戦争の実在を証明するためだ。

その為に私は生まれてきて、生存して、死んだ。

 

そう、あまつさえ、あまつさえあの(・・)兜輝くヘクトールと轡を並べて戦争できるとはっ!!

ああ、もう私は死んでも良いっ!! あぁ、既に死んでいたのだったね。

 

だからね、マスター。

私はこの事態に大変感謝しているのだよ。

出来る事なら永遠に解決しなくていい。

 

 

 

「それは、積極的に活躍してくれないって事?」

 

 

 

それは違う。大変な誤解だよマスター。

歴史の偉人たちにカッコ悪い所は見せられない。

推理でも戦闘でも好きに使ってくれ、いや寧ろ勝手に貢献させてもらうよ。

 

私が言いたいのはそういう解決を見ない日を望む事では無い。

それでは生前もトロイア戦争を証明する事は出来なかった。

 

私が言いたいのは、我等が歴史を解決する度に修繕すべき新しい歴史がある。

その繰り返しが永遠に続けばよいという事だよ。

 

 

「それって、結局同じじゃない?」

 

違うとも、全く違う。

全然違うじゃないか。

 

戦争が終わらないのと、戦争が絶え間なく起こり続けるのではまるで違う。

歴史は良い。その中でも戦争の歴史は格別だ。

人間が愛し、人間が憎み、人間が生まれ、人間が死ぬ。

人間の全てがそこに在る。

 

素晴らしい、実にすばらしいではないか。

ああ、この戦争が幾重にも重なっていることを神に祈ります。

 

 

「それは多分、魔神の方に祈る案件だと思う。

本当にこっちの陣営に着いて良かったの? 今更だけど。」

 

 

これはこれは、マスター。

私の事をまだわかっていらっしゃらないとは。

魔神たちの側に着けばその一つの時代しか任せて貰えないだろう?

それはつまらない。実につまらない。

 

 

それはそうと、マスターは日本人だろう?

 

「えっ、まあそうだけど。」

 

 

日本は良い所だと思う。心からそう思う。

 

「ありがとう。」

 

 

河川が美しく山を愛する事も特筆すべき素晴らしさだが、日本の中で特に混浴と言う文化は良い。

そこに行けば裸の女性が待っている。

 

わかるかい?

知恵の身を齧った我らが先祖が持ち得た羞恥心と言う物がそこには存在しない。

あるがままの姿がそこに在る。

 

混浴と言う世界において、我々は人類の原点に回帰する。

極限の逆行が其処に在る。

 

人類以前の歴史には私はとんと興味が無い故に人類最初の存在であるアダムとイブになり得る混浴を私は信仰する。

 

 

 

だから、マスター。

 

「何ですか?」

 

 

マスターも願うべきだ。

今年の冬のイベントに温泉イベントが行われることをっ!!




だからバスタオル姿お願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。