戦姫絶唱シンフォギア -俺を誰だと思っていやがる!!!-   作:GanJin

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どうもです。
XDで遂に未来が出てきましたね。
どのような展開になるのか楽しみです。


カミナ対OTONA

「ようやく着いたぜ、目的地!」

 

 自転車にまたがりサングラスを掛けた少年カミナは目の前に広がる街並みを眺める。夏休みに入った日に彼は愛機である自転車を駆ってここまで爆走してきた。仲間には馬鹿じゃないかと言われたが、もう何年も彼のバカさ加減を見てきた彼らはすっかり慣れていた。

 

「ここにあいつがいるかもしれねぇんだな」

 

 夏休みに入る少し前に、奏に関する有力な情報をメガネからもらった鉄平が大慌てでカミナに話したことで、どうやって彼女を探すか考えた。すぐさまメガネと連絡を取ったカミナは一週間後に始まるツヴァイウィングのライブの情報を聞き、チケットをメガネの友人に取ってもらえるよう頼んでおり、どうにかライブに行けるよう漕ぎ着けた。

 今は藁にも縋る思いでここに来ている為、空振りにならない事を彼は望んでいる。しかし、今回は何となくだが手ごたえがある気がしてならなかった。ここに奏がいると彼の本能が叫んでいた。

 

「さてと、メガネと合流して飯でも食べに行くか」

 

 ペダルを強く踏みしめ、カミナは愛機を走らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったく、カミナの非常識さには毎度呆れますね」

 

「褒めんなよ、メガネ。照れるじゃねぇか」

 

「褒めてませんよ。本当、鉄平達の苦労が目に浮かびます」

 

 メガネと合流したカミナはさっそく昼飯を食べに街中を歩いていた。

 

「ですがカミナ、いくらライブに行けたとしても本人と直接会えるわけじゃありません。ツヴァイウィングは有名になって日が浅いですが、有名人であることに変わりありません。おいそれと近づくのは困難と言っておきましょう」

 

「そうなのか?」

 

 首を傾げるカミナにメガネは呆れた顔を浮かべる。

 

「知らないでここまで来るのは君らしい。今回のライブで出来るとすれば彼女の顔を見る程度だと思いますよ」

 

「馬鹿野郎、そんな弱腰でどうするんだ。男がやるって決めたもんは最後までやり遂げる。何が相手でも気合で突き進めばいいんだよ」 

 

 カミナとはそういう男だなとメガネは改めて思い出した。グレン団を結成してから彼の無茶で自分達はこれまでいろんなことをしてきた。自分達が出来ないと言っても彼が背中を押してくれたから自分に自信を持つことができ、それぞれの道を歩もうと頑張れる。

 

(本当に敵いませんね、君には。気合で片を付けてきた君のそういう所が今でも羨ましい)

 

「なら、その道の先に何があるか特等席で見せてもらいましょうか」

 

「バーカ、高みの見物してねぇでお前も一緒にやるんだよ」

 

「ハハハ、確かにその方が面白いでしょうね」

 

 それからカミナはメガネがお勧めするラーメン屋に辿り着いた。カミナの性格を知っているメガネは『安い・上手い・ボリューム大』の体育会系が好むようなラーメン屋を紹介した。

 店の中はカウンターだけであり、昼前である為、席がまだ空いていた。

 

「ここのラーメンは僕も週一で通ってます。昼、夜になるといつも満席になるので、学校のない日にしか行きませんが」

 

「へぇ、そいつは楽しみだ」

 

 席に座ってメニューを見るとカミナはある品に目が移った。

 

「こいつは……」

 

「やはり、君ならそのメニューに食い付くと思っていました」

 

 カミナの目に映っていたのはチャレンジメニュー『超特盛チャーシューメン』。通常の十倍の麺の上に大量に盛られたチャーシューと煮卵が山を作っている写真が載っている。

 

「三十分以内で食べあげたお客様には二万円贈呈だとっ!! 店長、マジか!?」

 

「おう、マジだ! なんだ兄ちゃん、やろうってのかい? 見た所、腕に自信があるようだが、俺の品はそんじょそこらのデカ盛りとは訳が違うぜ」

 

 メガネ曰く、テレビで出た大食い芸能人もリタイアしたほどの品らしい。メニューにもでかでかとそれが書かれている。

 

「じゃあ聞くが、成功した奴はいるのか?」

 

「いない!……と言いたいところだが、一人だけいる。奴の食いっぷりには俺も感動したもんだぜ」

 

「だったら俺が二人目になってやらぁ。店長、俺にそいつをくれ!」

 

「おしきたっ! もし食いきれなかったら五千円払ってもらうからな。根性見せろよ、兄ちゃん!」

 

「おう、任せろ!!」

 

(ここの店長も煽るのが得意ですね。僕が知るだけでもう十人以上はカモられている筈ですが……。さて、我らが団長はどこまで行けるのやら?)

 

「あ、僕は味噌ラーメン普通盛で」

 

「あいよ!」

 

 それからラーメンが出来るまで二人は高校生活を話し合った。鉄平の言う通りメガネはアニメオタクとなり、その変化を見せつけた。

 

「ですから、君にもこの作品は気に入っていただけると思うんです。後で貸しますから、是非見てください!」

 

「お、おう。分かった。分かったら、少し落ち着け、な?」

 

 すると新たな客が入ってきた。見た所三十代の男女と言ったところだ。カップルと言うより職場の同僚なのだろう。 

 

「またアレ食べるの?」

 

「ああ、そのつもりだ。店主『超特盛チャーシューメン』を頼む」

 

「私は塩ラーメン普通盛で」

 

「あいよ!」

 

 メガネの会話を聞きながらも、カミナは男の注文した品を聞き逃さなかった。

 

「それにしても、今日は随分とチャレンジャーが多いな。昼まで少しあるって言うのにこの忙しさだ」

 

「へー、最近は減ったって聞いてたけど、まだ挑戦する人がいたのね」

 

 常連客であるらしい女性は、店主と気さくに話しているとこちらに視線を向けてきた。

 

「もしかしてあなた達? 超特盛チャーシューメンに挑戦しようって子は」

 

「え、ええ。彼が……」

 

 隣のカウンターに座った女性が随分と余裕のある笑みを浮かべる。異性、それも年上の女性との耐性がなかったメガネは目を逸らしてカミナを指さす。

 

「おうよ。俺が二人目の達成者になってやるぜ!」

 

「成程ねぇ。若い内に色々挑戦するのは良いことだけど、そう簡単に乗り越えられないわよ。何せ、現在唯一の達成者が彼なんだから」

 

 彼女は隣にいる男に目を向けた。

 

「そのようだな」

 

 カミナはその男を見た瞬間、彼が只者ではないと直感した。服越しでも分かる鍛え抜かれた肉体、そしてそこから放たれるオーラ。まるで幾千もの戦場を駆け抜けた強者と言うにふさわしい男だった。

 男はカミナと眼を合わせると不敵に笑みを浮かべた。

 

「成程、良い眼をしている。自信にあふれ、失敗を恐れず、何事にも折れない不屈の魂を持った男の眼だ」

 

「へっ、そう言うおっさんもやるじゃねぇか。それにしても今日はついてるぜ。まさか最初にチャレンジメニューを制覇した男と出会えるとはな。どうだいおっさん、いっちょ勝負しないか? どっちが早く食いきれるかさ」

 

「ちょっと待つんだ、カミナ。初対面の人にいきなり喧嘩を持ち掛けるなんて」

 

(カミナ……だと?)

 

 メガネがカミナの名前を呼んだ瞬間、男は一瞬だけ訝しむ。しかし、カミナとメガネはそれに気付かなかった。

 

「少年、君の勝負受けよう!」

 

「だったらお二人さん、勝った人は四万円、負けた人は超特盛チャーシューメン二つ分の代金一万円を払ってもらうってのでどうだい?」

 

「「乗った!!」」

 

 どうやらこの三人似た者同士であるらしく、勝手に話が進んでいく。

 

「……大変そうですね」

 

「まぁね。でももう慣れたわ」

 

「僕もです」

 

 それから店主は直ぐに超特盛チャーシューメンを二つ作り上げ、カミナと男の前にそれが姿を現した。

 

「こいつが超特盛チャーシューメン……」

 

 実物を見て、カミナは驚く。聞いていた物よりずっと迫力がある品だった。見たこともないデカい器にチャーシューが盛大に盛られていた。まさしく肉の山というに相応しい姿に圧倒される。

 

「どうした少年、まさか臆したか?」

 

「はっ、むしろこれ位じゃなきゃあ張り合いがないってもんだ。そっちこそ年の所為で負けたなんて言うんじゃねぇぞ」

 

「無論だ。こちらも全力で相手をさせてもらおうか」

 

「よし、二人共準備は良いか? 制限時間は三十分だ。よーい……」

 

 二人は箸を構える。真剣勝負と言わんが程の気迫に後から来た客は静かにそれを見守っていた。

 

「始めぇぇぇっ!!」

 

 たった今、男と男の意地のぶつかり合いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 男同士の勝負が繰り広げられている一方、一台の車がこの近くを走っていた。

 

「来週のライブですが、会場の準備は滞りなく進んでいるようです」

 

 助手席に座っている緒川慎二が後部座席に座っているツヴァイウィング、風鳴翼と天羽奏に今後の予定について話していた。

 

「もう来週なんだ」

 

 緊張して俯いている翼の姿に奏はやれやれと言った顔をしていた。

 

「おいおい気が早いぞ、翼。今から緊張してもしょうがないだろ」

 

「だってライブなんだから緊張しない方がおかしいよ。もし失敗したらって思うと……」

 

「真面目だねぇ、翼は。もっと肩の力を抜いたらどうだい? 撮影の時みたいにさ」

 

「テレビとは違うもん」

 

「だとしても……ってなんだ? 随分と外が騒がしいな」

 

 先程から外が騒がしく、それに気付いた奏は窓から外を眺めた。

 

「なぁ、あそこのラーメン屋で前人未到の大食い勝負してるってよ。あそこのチャレンジメニューを達成した人に学生がどっちが早く食い終わるか勝負を挑んでるってさ」

 

「えー、どうせその人の圧勝だろ? 前に同じことしたヤツがいたらしいけど惨敗したって聞いたぜ」

 

 一番近くで騒いでいた学生が携帯端末を見ながら友人達とあるラーメン屋で繰り広げられている勝負について話していた。

 

「いや、SNSで今あげてる奴が言うには、互角の勝負をしてるらしいぜ。そんで一杯目はほぼ同時だったからそのまま再試合を始めたって」

 

「つまり超特盛チャーシューメン二杯目を食ってるのか?」

 

「そう」

 

「やっべ、そんな勝負見なきゃ損だろ!」

 

「だから行こうぜ!」

 

 すると少年達は揃って駆け足で何処かに行ってしまった。

 

「ラーメン屋でチャレンジメニューを出してるとすれば、弦十郎の旦那が昔食べ切った店ぐらいだよな」

 

「ええ、そのはずですが。まさか……」

 

 緒川もデカ盛りを出すような店はあそこ以外ない筈だと記憶しており、嫌な予感がしてならなかった。

 

「翼、前に旦那に連れて行ってもらったとこ覚えてるか?」

 

「うん、覚えているけど……って櫻井女史からメールが来た」

 

 ふと携帯端末を眺めていると櫻井了子からメールが届いたことに翼は気付いた。

 

「緊急の用事ですか?」

 

「いえ、どうやら外の騒ぎについてらしいです」

 

「了子さんから何だって?」

 

「えっと、『今、ラーメン屋で弦十郎君と学生君が男と男の意地のぶつかり合いと言う名の大食い勝負をしてまーす。ただいま第三ラウンドに突入! それにしても若いって良いわねぇ』って書いてある」

 

 それを聞いた緒川と運転手が揃って苦笑いを浮かべた。自分の上司がくだらない勝負をしていればそうなるのは当然だろう。

 

「なんだそりゃ?」

 

 それは奏も同じだった。

 

「よく分からないけど、司令が誰かと勝負してるってことだよね」

 

「外の話は本当だったのかよ。旦那に喧嘩を売るとか一体どこの身の程知らずだよ」

 

 ふと、そんなことをしそうな少年が昔いたなと思い出したが、奏はすぐにそれを頭から消し去った。

 

「ちょっと待て、第三ラウンドってことは超特盛チャーシューメン三杯目ってことか!?」

 

「そこまでは分からないけど」

 

「いえ、外の会話とメールの内容からそうなると思いますが」

 

「じゃあ、旦那とそいつはラーメン三十杯分を食べてるってことじゃねぇか。旦那もそうだが、そいつも人間じゃねぇな。ちょっと仕事が終わった後にでも了子さんに聞いてみるか。どうせ旦那が勝ったんだろうけどさ」

 

 それから奏達は次の仕事へと車を走らせるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

「見事だ少年。まさか、この歳になって俺も自分の限界を超えることができるとは……思わなかった」

 

「当たり前だ。男には無茶だと分かっていてもやらなきゃならねぇ時があるんだ」

 

「ふっ、確かにその通りだな」

 

 男二人は見事に燃え尽きていた。限界を超えた戦いを乗り越え、ぐったりとしている。

 

「勝負あり」

 

 審判をしていた店主も昼飯を食べに来た客も目の前の戦いに息を呑み、先程まで躍起になってその勝負を見届けていた。そして、その勝負もついに終わりを迎える。

 

「勝者、チャレンジャー!!」

 

 店内が一気に勝者を称える叫び声で溢れた。

 超特盛チャーシューメン早食い対決は第三ラウンドを迎えて僅差でカミナが勝利を勝ち取ったのだ。

 

「勝ちましたね、カミナ!」

 

「メガネ、背中を叩くな。吐く……」

 

 口を両手で抑えてどうにか吐き出さないように堪えた。

 

「もう、そんなに若くないんだからあんまり無茶したらダメよ」

 

「いやなに、こんなに熱い勝負をしたのは久しぶりでな。俺も年甲斐もなくはしゃいでしまったよ」 

 

 すると男は立ち上がって、カミナに近寄った。

 

「いい勝負だった。今度は別の勝負をしたいものだな」

 

「おう、望むところだ」

 

 二人は互いの手を取り、お互いを称え合った。

 

「俺、昼休み過ぎちまったけど、この勝負見てて良かった!」

 

「ラーメンってあんなにするする入る食い物だったっけか?」

 

「こんなに白熱した大食い勝負を見るのは久しぶりだ」

 

「カッコよかったぞ、兄ちゃん! おっさんも!」

 

 観戦していた客の中には泣いている者までいた。

 なお、この勝負により、今年の夏、ラーメン屋は嘗てないほどの売り上げになったらしい。また、その売り上げの一部が、再び熱を帯びたチャレンジメニューによるものであったとかなかったとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 勝負が終わった後、カミナはメガネに肩を貸してもらいながら彼の寮へと帰っていた。しばらくメガネの部屋に泊めてもらうことになっており、そこを拠点に彼方此方探してみるつもりだった。

 

「先ほどの勝負、本当に凄かったですよ」

 

「まぁな、これくらいどうってことないさ」

 

 そうは言うもののカミナの覇気が先ほどから感じられなかった。勝ったはずなのにその本人があまり喜んでいるようには見えなかったのである。

 

「その割に随分と喜んでいない気がするのですが?」

 

「確かに三杯とも三十分以内に食べ切ったのはよくやったと思ってる。だが、おっさんとの勝負は俺の負けだ」

 

 カミナが自身の敗北を口にしたことにメガネは驚いた。

 

「それはどういう事ですか? だってあの時僅差で……」

 

「メガネ、あの勝負は一杯目で俺の敗北は決まってやがったんだ。あのおっさんが食うラーメンを作ってるのを見て違和感があった。ラーメンの麺は大体同じデカい箱に入っているっていうのに、おっさんのラーメンを作る時、店長が別の容器から麺を取り出してるのを見て後で聞いてみたんだ。そしたら、その麺はあのおっさんの為に用意した『二倍麺』だったって話だ」

 

 カミナが悔しそうに自分の敗北の理由を口にし、メガネは納得した。

 

「『二倍麺』……聞いたことがあります。質量が通常の麺の二倍と言われる伝説の麺。まさか実在していたとは」

 

「滅多に作れねぇから二杯目以降は俺と同じ麺だったが、『二倍麺』の超特盛チャーシューメンで俺と同時に食べ切ったおっさんの実力は本物だった。もし俺がおっさんと同じ土俵に立っていたら負けていた」

 

 そんなことはない、とはメガネは口にしなかった。勝負事においてカミナが見誤ったことは一度もない。彼が負けたと断言したなら、それは確実な敗北なのだ。

 

「くそっ、世界は広いな。あんなとんでもない奴がまだいるなんてな。今度こそ勝ってやる」

 

 しかし、先程まで悔しがっていたカミナはいつの間にかリベンジに火が付いていた。

 

(困ったものですね、君と言う男は。挫折して立ち止まることを知らないのですか?)

 

 そう思っているメガネであったが、彼の顔はうっすらと笑みを浮かべているのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ほぼ同時刻。

 

「流石に食べ過ぎたな。しばらくラーメンは避けておこう」

 

「本当に何やってるんだか。でも弦十郎君、気付いてる?」

 

 カミナと勝負をしていた男、風鳴弦十郎は櫻井了子の問いかけに頷いた。

 

「ああ。あの少年、間違いなく彼の息子だろう。昔見せてもらった写真と瓜二つだった」

 

「でしょうね」

 

「メールをしていたようだが、あの少年について奏には伝えたのか?」

 

 了子は首を横に振った。

 

「まだ伝えてないわ」

 

 弦十郎は難しい顔をして眉間にしわを寄せた。 

 

「もしかしたら彼女との約束を守れなくなるかもしれんな」

 

「この二年間、彼のおかげであの子をこの街に近づけないようしてくれたから約束を守ることが出来た。でも彼が亡くなったしまったからには、いつ来てもおかしくはないと思っていたけど、それにしては早すぎるのよね」

 

 了子の言う通りであり、弦十郎は苦笑いを浮かべた。

 

「彼の行動力は父親譲りと言う事なんだろうさ」

 

「そこは似て欲しくなかったわね。さて、困ったわー。奏ちゃんになんて説明しようかしら?」

 

 これまであの少年と奏が会わないようにしてきたが、限界だと思っていた。あの少年に対してこれからどんな妨害をしても気合で乗り越えてしまうだろうと思ってしまう。

 

「いや、このまま奏には黙っていた方が良いかもしれん」

 

 どうしたものかと了子が悩んでいると、弦十郎はなにかを決意したようだった。

 

「弦十郎君、何を考えているのかしら?」

 

「心配しなくていい。大したことではない。ただ、子供を導くのも大人の務めってだけの話さ」




如何でしたか?
男シリーズを読んでいれば、この話の元ネタが分かる筈です(かなり改変しましたけど)。
今回はこの勝負がやりたかっただけです。
それでは今回はこれにて。
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