このぞんぞんな世界に救済を!   作:ちょむすけ

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このすばのキャラがいる限り、シリアス展開はほとんど起こらないのです。


この薄幸教師に救済を!

「よし、出涸らしになったゾンビもきっちりトドメを刺して埋葬したし、そろそろ行くか」

 

昨日魔力を限界まで吸い取った夫婦っぽいゾンビをこの家の庭に簡単に埋葬した。

流石に、あのまま放っておくほど俺はクズじゃない。ホントだよ。

 

「おい、お前らなんだその目は」

 

「いえ、カズマにもちゃんと人の心があったのですね。安心しました」

 

「うん。昨日の魔力タンクがわりって発言にはだいぶ引いたけど、カズマさんが最低限の人の心は持ってることを確認できてよかったわ」

 

こいつら。

 

「お前らは俺のことなんだと思ってんだよ」

 

ムカついたのでめぐみんとアクアの頬を引っ張って半泣きにさせつつ話を続ける。

 

「話を戻すけど、移動中は潜伏スキルを使ってる俺やクリスから手を離すなよ?特にそこの三人」

 

「おい、なんだその目は。私がそんなことをするとでも思っているのか」

 

「お前昨日あのゾンビの群れにだらしない顔しながら突っ込もうとしてたよな」

 

「してない」

 

ダクネスは目をそらしつつ言った。

 

「お前らが問題起こしたら本当に置いてくからな」

 

俺はリュックを手に持つ。昨日回収した酒類も忘れない。

 

「ここから少し歩くがなるべくゾンビとの戦闘は避けてくぞ。もし囲まれてどうしてもやばくなったらアイリス、頼む」

 

「はい。任せてくださいお兄様!皆さんは私が守ってみせます」

 

この面子の中で最年少ながら恐らく一番強いアイリス。

そしてアイリスの攻撃で撃ち漏らしたのを俺がすかさず『狙撃』するわけである。

 

「じゃあ行くぞ。なんか一雨来そうな雰囲気だからなるべく急いで」

 

そうして、一時間近く歩いた後ようやく学校にたどり着いた。

今現在雨が降っている。というより出発して数分したあたりから降り出してた。

 

「着いてすぐで悪いけど、引き返すか」

 

「なっ、ここまでいってなにをいってるのですか」

 

「いや、あんなん入れるわけねーだろ!」

 

目の前の学校の校庭にいるゾンビは、昇降口に殺到している。

つーかあんなになっても雨に濡れるのは嫌なのか。

 

「中にいるかもしれない生存者はどうするのですか!この世界のこの国の人は戦う力を持たないっていったのはカズマではないですか!」

 

「いや、だってこんなになっても悲鳴の一つも聞こえないんじゃ誰もいないって」

 

『きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!???』

 

俺は耳を塞ぐ。

 

「カズマ、今思いっきり悲鳴が聞こえたと思うのだが」

 

「いや気のせいだ、俺は何にもきいてねえ!」

 

「なにを往生側の悪いことを言っているほら行くぞ!」

 

「いやだ。あの中に突っ込んでってみろ、多分俺はまた死ぬだろ。いつもみたく即死するならともかく、全身噛みつかれつつ死ぬとかやだぞ。みんながみんなお前みたく変態じゃないんだよ!」

 

「くぅっ!こんな時にこんなプレイを!せめて時と場所を選べ!」

 

「お前こそ時と場所を選べ!このド変態が!!」

 

ダクネスと言い合いをしているとめぐみんが、袖を引っ張ってきた

 

「カズマ、本当に見捨ててしまうのですか?もしかしたら、悲鳴の人はこのゾンビ大量発生の原因を知ってるかもしれないのに」

 

「ぐっ」

 

確かにそうだ。情報は大事だ。

 

「それにカズマはなんだかんだ言いつつも、こういうのは見捨てられないのでしょう?」

 

「カズマは素直じゃないもの。素直に助けに行くって言うのが恥ずかしいのよ」

 

「お兄様、いきましょう!」

 

アイリスが期待に満ちた目をしている。

そして、アクアとダクネスとめぐみんとクリスはこっちをニヤニヤしながら見てくる。

後の四人は後で泣くような目に合わせてやろう。

 

「しょうがねえなあああああ!」

 

そう言いつつ校庭に向かって走り出した。

 

 

「まずは目の前の大群をアイリスに吹っ飛ばしてもらって校舎に突入。あとは潜伏スキルと敵感知スキルを使って生存者の捜索だ」

 

そして、指示を出してすぐにアイリスが聖剣を抜き、

 

「『エクステリオン』!」

 

目の前のゾンビを消しとばした。

 

「うん。流石だなドラゴンスレイヤー。ゾンビが跡形もなく消し飛んだ」

 

「その呼び方はやめてくださいお兄様…」

 

「よし行くぞお前ら!」

 

「「「「「ええ(はい)(うん)!」」」」」

 

そうして、校舎の中に入って生きてる人を探す。

まあ、すぐに見つかった。

 

「大丈夫か!?」

 

ダクネスが、ピンク色の髪をした人に駆け寄ってく。

ピンク色の髪の人はこっちを見ると少し驚いたように…。

 

「あの…此方に避難されてきた…生存者の方ですか?私は、みての…通りもうだめです。上の、階に、まだ生徒が三人、います。お願い…します。あの子たちのことを…」

 

ゾンビに噛まれた傷を抑えつつ必死になりながら俺たちに言葉を伝えてくる。

おかげで、話しかけた後のことをする機会を見失った。

 

「ああ…もっとあの子たちと一緒に…生きたかったなぁ」

 

うん。この流れは前にも二回ぐらいみたな。

 

「あのすみません……」

 

それは空気の読めない子が放った魔法。

 

「『セイクリッドハイネスヒール!』」

 

「…………」

 

こういう流れが初めてなアイリスや、本当の女神であるクリスと魔法を掛けたアクア以外がニヤニヤしつつピンク髪の女の人を見る。

そう宴会芸と回復スキルだけが取り柄のアクアがいる以上よっぽどのことがない限り死なないし、死んでも復活できるからこの後の展開もいつもと同じだ。

 

「え…?あれ?急に苦しくなくなっ…た?」

 

ピンク髪の人はなにが起こったのかわかってないみたいだ。

 

「これでもう大丈夫よ!よかったね!これでまたあなたの生徒と一緒に生きていけるわよ!」

 

全く悪意はない嬉しそうなアクアの声。

 

何となく自分が助かったらしいことをゾンビの噛み跡一つない無傷の体を見て察したらしい女の人は

 

「…………」

 

ニヤニヤしてる俺たちの顔を見て顔を真っ赤にして蹲った。

 

 

 

「ってこんなことしてる場合じゃねえ!」

 

敵感知スキルが近くで反応したことで状況を思い出した。

俺たちが吹っ飛ばしたのは入り口にいるゾンビだけで中にいるゾンビは潜伏スキルでやり過ごしたことを。

そして、潜伏スキルは当の昔に解けていて、十メートルくらい離れたところにはゾンビが数体。

 

「そこの人、取り敢えず移動するぞ、そこの人も恥ずかしがってないで立ってくれ!」

 

「あっそ、そうですね!こっちです!」

 

そうして俺たちは走り出し、

 

「あ、前からもきてますよカズマ!」

 

「しってるよ、バインド!」

 

前から来るのをバインドで捕まえて、ドレインタッチで魔力を吸い取る。

 

「『クリエイトウォーター』からの『フリーズ』!」

 

そして後ろから来るゾンビをいつものコンボで転ばせてからの…

 

「はっはっはー!バカめ!『バインド』!」

 

意気揚々とさらにバインドして転がしておいた。

適当に時間置いたら取りに来よう。

 

というかこいつらはなにを食ってるんだろうか?

いっそ何もせず餓死されるくらいなら先に魔力とか吸っといた方がいいかなとか思ったが取り敢えず安全第一で逃げることにする。

 

アクア曰くこのゾンビたちはもう魂がどっかいってしまってるから『リザレクション』しても意味ないとのことなので何の容赦もする気は無い。冒険者とはそういうもんだ。俺だけがこうなわけじゃない。

 

「うわー、カズマさんいくらゾンビだからって女の子を縛りあげるのはどうかと思うわー」

 

「おい、流石に俺でもゾンビ相手に欲情したりしねえよ。あれは後でドレインタッチで魔力と体力を回収するためのバインドだ」

 

「しかし、カズマは安楽王女相手にも欲情してましたからね。本当かどうか」

 

おい。

 

「ふざけんな!あんな腐り落ちた死体もどきに誰がムラムラなんてするか!あれに比べればアクアの方がほんのちょっとくらいはマシだ!」

 

「ちょっと、ほんのちょっとだけマシってどういうことよー!」

 

「あ、あのそんなに大きな声で騒ぐと彼らが集まってきてしまうので……」

 

 

すいません。

 




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こうしてくれみたいな要望がありましたら気兼ねなく言ってください。
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