ダンまち ロキ・ファミリアの放浪人   作:テガミバチ

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前回みたいなことがないようにしたいですが、とりあえずお楽しみください。


1話 勝負の面談

時間は少し遡り燈火はギルドに到着していた。

そこで探し物をするように首を動かし、そして見つけた。

おそらく先ほど自分の横を走り去った少年を。

確証を持てないのは自分が見た時とだいぶ変わりさっぱりして頭からタオルをかぶっていたからだ。

先ほどと同様に顔を確認できないが、同じ少年だろうと結論づけた。

 

(ギルドにつくなり風呂にでもぶっ込まれたのか?)

 

少年と向かい合うように座っているのはギルドの職員エイナ。

 

(エイナさんならやりかねない……)

 

まぁ二人で何か相談事でもしているのだろうと思いその場を後にしようとしたが、その時。少年の口から聞き捨てならない名前が出てきたのだ。

 

「そ、それで……ヴァレンシュタインさんの事なんですけど………」

 

(アイズ……のことか?)

 

アイズの名前を聞いた瞬間、野次馬根性に火がついてしっまたのだ。

ヴァレンシュタインという名前はそうそういないので、すぐに自分と同じファミリアの【剣姫】の事だろうと思い当たったのだ。

 

少年の言葉を聞いてからの燈火の動きは速かった。

直ちにスキル『明鏡止水』を発動させ、少年の横に陣取ったのだ。所謂盗聴である。

燈火は自分のスキルの使いどころを良く知っており(まともな使い方ではないが)このような場合の行動は恐ろしく速いのだ。

 

いきなり姿が見えなくなったと動揺している他の冒険者など眼中になく、少年とエイナの相談事を一字一句漏らさぬように聴くため全神経を集中させた。

リヴェリアが言うところの変な力の入れ方に該当する。

 

だがその時妙なことが起きた。

自分は今スキルで姿を隠しているのはずなのにエイナが此方を見ているのだ。上級冒険者なら見破られてしまうこともあるが、冒険者でもないエイナに見破られたのかと思うと、些か冒険者としての自信を無くす。

 

(エルフの方々は日ごろから透明人間でも見えるのだろうか?)

 

そんなふざけたことを真剣に思ってしまうのも無理はないだろう。

 

燈火の周りにはエイナを含め3人のエルフがいる。

一人は同じファミリアの仲間のリヴェリア

二人目は『豊穣の女主人』で働いているリュー・リオンだ。

リヴェリアは最初から騙せるとは思っていないが、どうもリューにもばれる。

リューも元々Lv.4の冒険者だってということは本人から聞いているが、腕が鈍ってないとはいえ流石に第一線を退いた冒険者にばれるほどザルなスキルだとは思っていない。

 

したがって「エルフは不可視のものを見ることができる超視力でもあるのでは!?」と言うアホな結論に至ってしまったのだ。

こうゆう意外と抜けているところはすでにファミリア内では有名な話だということは本人の与り知るところではない。

 

そんなことを考えつつも内心では焦り、冷や汗を流していた。

この状況で聞き耳を立てていることがばれたのなら、どうなるかは火を見るより明らかだった。

 

(……怒られる。それはもう盛大に……よし、逃げよ)

 

「子供かっ!」と突っ込まれそうな反応だが、燈火は基本面白いことに首を突っ込むのは大好きなのだ。ただし、怒られたりするのは苦手。

我が儘だと言われればそれまでなのだが、あくまでも当事者ではなく第三者、演者ではなく観客、物事の観測者としての立ち位置でいたい。そして面白くなりそうなように手を加えていく、そんなスタイルが燈火のポリシーであり、目標。

 

つまるところちょっとだけ、ほんの少しだけ痛い子なのである。

……目標と称したのは、現段階ではそんな大層な立ち位置ではなく、いつも当事者であり演者であることが当然のようになっているからなのだが。

だか最近はそんな立ち位置も悪くは無いと思い始めている。決して目標を諦めた訳では無いらしい……

 

(今度からはあの御三方の前で使うのやめようかな……)

 

その場を立ち去ろうと歩き出した時、エイナが不思議そうな顔をしていることに気付いた。

 

(……もしかしてばれてない?)

 

もしもばれているのなら何らかの行動を見せると思っていたので、しばらく観察していると…………瞳の色が変わってしまっていた!

体が縮んでしまっていた!風に言ってみたのはご愛敬。

本人も瞳の色が変わるとき「あぁ~変わってるな~」程度だがわかるらしい。

ではなぜこの状況で瞳の色が変わってしまったのか。。。

 

 

 

 

結論   めちゃくちゃ恥ずかしくなりました。

 

字面だけ見ると、ただの変態かただのCherry B「やめてぇぇぇ!」なのだが……

相当シビアな問題らしい……

 

なぜ恥ずかしくなってしまったのか…答えは簡単。

エイナの容姿に見惚れていたのだ。

エイナが燈火のことを認識していないとはいえ、形だけ見れば燈火はエイナと見つめ合う形になってしまった。

 

容姿端麗なエイナと見つめ合ってしまったのだから恥ずかしくならないわけがない。

ほっそりと尖った耳、柔和な線で縁取られた宝石のような澄んだ瞳、綺麗な鼻筋、セミロングでブラウンの光沢に溢れた髪。

美しいその容姿は、純潔のエルフのように完璧に冴え渡っているわけではないが、それでも流麗で知られているエルフの容貌を色濃く反映している。

ここで無反応を決め込めたらそいつはきっとそっちの気があるか鋼鉄の理性の持ち主だと言える。

 

燈火は、一人で慌てたり、目をそらしたりと一人芝居をしていたが、エイナが少年と話し始めたので改めて話に集中した。

 

~~~

 

それからエイナは答えられる範囲の情報を少年に話していたがどれも燈火の知っているものばかりで、『近寄ってくる異性は軒並み玉砕、あるいは粉砕』とか、『ついには千人切りを達成した』とか、『神の間では【アイズたんマジ無双】などと称されている』とか。ちなみに『千人切り』の噂話は燈火が情報源だったりするのだが意外と知られていない。

 

途中、『実は思いを寄せている人がいるのでは?』、『よく同じファミリアの冒険者と二人で街を歩いているのを見かけるがその人では?』などという話もあり、それを聞いた少年は気絶しそうになっていたが、それと同時に燈火も少々動揺していた。

 

(自意識過剰じゃなければ前者は知らんけど、後者は十中八九オレだよなぁ……)

 

燈火は幼いころからアイズと一緒に街を歩いたりと行動を共にすることが多かった。

特に燈火から誘ったりはしてはいないが、付いて来られても困ることも無いので一緒に歩き回っていたのだが、ある時例の噂話を聞きアイズについていろいろな憶測が飛んでいることを知った。

それからは一緒に散歩に行くことを控えていたのだが、あまり収束はしなかった。

 

(この話になるとロキがうるさいんだ……ホントに)

 

噂話はもちろんロキの耳にも入っており、時折噂が再燃すると『ウチのアイズたんがぁあああ~!トーカに取られたぁあああああ~!』と酔いつぶれながら絡んでくるのだ。

燈火としては、アイズを自分の物にしたなんて言う認識はこれっぽっちも無く、寧ろこんな下らない噂話でアイズに迷惑をかけてはいないだろうかと少々心配になっていた。

 

アイズ自身噂を気にしている素振りはないが、それでも収束させるには越したことはないと考えている。

まぁその結果としてアイズの事を考えて起こした行動により、アイズに寂しい思いをさせてしまっているが、燈火はそのことについて知る由もない。

 

またフィンやリヴェリアも気づいてはいるが、大人が口出しすることも無いだろうと二人の行動を見守っている。

 

~~~

 

エイナはひと通りベルに話をしたあと見送りのためギルドの入口まで来ていた。

そこでベルからおそらく深い意味合いはないであろうラブコールを受けあたふたしていたが、仕事に戻ろうと頭を切り替えた。

その時、ふと今の今までベルと話をしていたソファーに誰かが座っているのが見えた。

特に気にも留めようとはしなかったが、何故か言い知れぬ不安を感じてしまった。

何か重大なミスを犯してしまったような、そんな不安を。

 

エイナはすぐに近づかずに、やや遠回りをして少しずつ近づいた。

そしてその時気付いた、気付いてしまった、自分が犯してしまった失態の重大さに。目を背けたくなるような絶望的現状に。

 

大して重要な内容の話を聞かれた訳では無く焦る必要など本来ならないのだが、如何せん聞かれた相手が悪かった。現状考えられる中で最悪の相手だとエイナは思った。

あの違和感を感じた時になぜベル君に話を続けてしまったのだろうか、過去の自分をここまで恨んだのは初めてだったと後にエイナは語る。

 

ソファーに座っていたのは、黒髪でいたって普通の青年の冒険者だ。

 

 

 

 

ただし、背中にロキ・ファミリアのエンブレムの入った着物を羽織っていることを除いては……

 

〜〜〜

 

エイナが諦めて仕事に戻ろうとした時後ろからさながら面接官のような声がかかった。

 

「ギルド窓口受付嬢のエイナさ〜ん、エイナ・チュールさ〜ん、いらっしゃいますか〜?」

 

(悪意しか感じない……)

 

ギルドの建物内に響き渡る……程でもないが、しかし、しっかりとエイナには聴こえるような絶妙な音量で名前が呼ばれる。

 

「いらっしゃいませんか〜?」

 

「……はい」

 

「ああ、エイナ・チュールさんでいらっしゃいますか?」

 

「はい……ギルド職員のエイナです」

 

「それではエイナさん、お話があるのでそちらのソファーにおかけください」

 

「これからまだ仕事が残っているのですが……」

 

「いえ、そこまでお時間は取らせませんので。一つ二つ確認したいことがありまして」

 

仕事を理由に面接、もとい事情聴取を逃れようとしたエイナだが、抵抗虚しく捕まってしまった。

ソファーに座り、初めて自分の目の前に座っている冒険者の顔を見たが……笑顔だ。

イヤ、笑顔では語弊があるかもしれない。とても楽しそうにニヤニヤと、如何に相手で遊んでやろうかを考えている悪気濃縮100パーセントの笑顔だった。

 

〜〜〜

 

「それでは聴取を始めますが、今回担当させていただくのは、冒険者の燈火です。よろしくお願いします。」

 

「よろしくお願いします。……ねぇこの茶番はいつまで続くの?」

 

「あれ?嫌でしたか? このスタイルの方がエイナさんも答えやすいかと思いまして」

 

「答えやすいも何も、ここで捕まっちゃった時点でアウトなんだけど」

 

「大袈裟ですよ、少し確認したいことがあるだけですから」

 

「ホントにそれだけ?」

 

「はい」

 

「う〜ん、じゃあどうぞ」

 

エイナは抵抗を諦め、聞かれたことに素直に答える決意をした。ベル・クラネルの冒険者生活のせめてもの安寧を願って……

 

「では、先程ここで話をしていた少年の名前はなんですか?」

 

「名前はベル・クラネル、へスティア・ファミリアの冒険者だよ」

 

「へスティア・ファミリア……失礼ながらあまり聞かない名前ですね……となると……」

 

「燈火君?」

 

燈火はエイナからそれだけを聞くと一人で考え込んでしまった。

 

「燈火君!」

 

「ん? ああ、すみません、考え事をしてました」

 

「まったく、……他に質問は?」

 

エイナはこれ以上変なことを聞かないでと願いながら投下に質問の続きを促した。

そんなエイナの願いが通じたのか燈火は

 

「えーと、へスティア・ファミリアって言うのは最近活動を始めたとかですか?」

 

「うん、半年くらい前かな」

 

「そうですか……分かりました、ありがとうございます」

 

「……え?それだけ?」

 

変な質問をしないでくれと願ったのはエイナだが、あまりにも拍子抜けだったので聞き返してしまった。

しかしそれでも答えは変わらず、

 

「ええ、これだけです」

 

「何か逆に不安になってくるんだけど……、さっきあんなにニヤニヤしてたじゃない」

 

まだ名前しか教えてないのにそれだけで何を察したというのだろうか。エイナには不安しかなかった。

 

「イヤまぁ〜、ぶっちゃけちゃうとさっきの話は途中から聞いてましたしね」

 

「やっぱり居たんだね……」

 

「ええそりゃあもうバッチリ、エイナさんがこっち見てる時はバレたんじゃないかと冷や冷やしましたがね」

 

そうやって苦笑いしている燈火を見てやはり迂闊だったかとエイナは頭を抱えた。

 

「さっきここに来る前に血だるまの少年も見てますし、大方の予測はつきました」

 

「……その予測聞かせてもらってもいい?」

 

「ええ勿論」

 

大したことは無いですが、と前置きし燈火は語り始めたので、エイナは万が一外れているかもしれないと言う一縷の希を胸に話を聞いた。

 

「まず少年がかぶっていた血ですが、あれは本人のものじゃありません。あれだけ大量に出血してたら全力疾走でギルドになんか戻ってこれませんし。だとするとあの血はほかの冒険者かモンスターの返り血。しかし少年――ベル・クラネルはとても嬉しそうに走ってましたから前者はなし。もし前者ならそれは狂人と言わざる負えません。したがってあの血はモンスターの物になるのですが……」

 

そこで一旦言葉を切り、目で確認をしてきたのでエイナは続きを促した。

 

「ではあの返り血はどのモンスターの物か。あれだけの返り血を浴びようと思ったら上層のゴブリンやコボルトでは少々小さ過ぎる。かと言って新進気鋭のファミリア所属の新人冒険者が大型モンスターの出てくる中層なんて潜れるわけがない。しかもあれだけ血を被ったのに背中はあまり汚れてはいなかった。つまりベル・クラネルは不幸にも上層で自分では対処し切れない大型モンスターに出くわし、逃げたが壁際に追い込まれてしまった。背には壁がありもう逃げることは出来ない絶体絶命の状況。しかし、そこで何者かによって助けられた。返り血はその時被ったものでしょう。……ふぅ中々疲れますね、いっぺんに喋るのは」

 

「……お茶をどうぞ」

 

「なぜに敬語?」

 

「いえ、……続きを」

 

「? 分かりました」

 

エイナはここまでの燈火の話を聞いて驚愕していた。所属ファミリアと名前を教えて、ただ1度通り過ぎただけのベルの様子を見てここまで推理できるものなのかと。

 

しかしそれと同時にエイナは追い詰められてるような感覚になっていた。このまま話を聞いていたら完全に言い逃れできなくなると。だが燈火の推理の続きがきになってしまい止めることは出来なかった。

 

「それじゃここからが本題なんですが、ここまで来たらあとは簡単です。ベル・クラネルが大型モンスターに襲われたのにも関わらずダンジョンから嬉しそうに走っていたのは何故か? それは大型モンスターに襲われたことよりも嬉しいこと……というより、その事さえもが霞んでしまうほどの何かが起きたから。ではその嬉しい事、あるいは何かとは?それはあの容姿端麗、金髪金眼の冒険者【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタインに助けられたこと。そしてさらに、こう言っては何ですが、助けれただけでベル・クラネルがモンスターに襲われた事を霞ませてしまう、恐怖より歓喜が勝ってしまう、そうなってしまう理由は? ……それではエイナさん、答えをどうぞ」

 

そう聞かれたエイナはため息混じりに

 

「……アイズ・ヴァレンシュタイン氏に一目惚れしてしまったから」

 

燈火はエイナの回答に満足だったのか笑みを浮かべて結論付けた。

 

「そうゆう事です。ダンジョンで窮地を救ってもらい、それがあのアイズだった。そこでベル・クラネルは恋に落ちた。モンスターの返り血を浴びてることすら忘れてギルドにアイズのことを聞きに来るほど決定的に」

 

〜〜〜

 

「完敗です。申し開きの余地もございません」

 

「だからなぜに敬語? そして何故に勝負? 今勝ち負け争ってましたっけ?」

 

燈火の話を聞き終えたエイナは頭を抱えていた。

 

(やっぱりバレちゃったか。ベル君、ごめん)

 

心の中でベルに謝罪していると、そんな様子になにか察したのか燈火が

 

「人様の恋愛事にとやかく口を出すつもりはありません。まあ今頃主神に話して撃沈してるかもしれませんけどね。なかなか厳しい道のりだとは思います」

 

「やっぱりそう思う?」

 

「かなり」

 

「だよね、ちゃんと言うべきだったかなあ……」

 

「絶対無理ではないとは思うのでいいと思いますよ、経過観察で。ああ、それから、安心して下さい。誰かに言いふらしたりしませんから」

 

「……本当に?」

 

「はい、本当です」

 

確かに燈火は聞いた話をみだりに他の人へ話たりはしない。その事はエイナも分かってはいる。分かってはいるのだが、エイナの心配はそこではなかった。そう思っていると燈火が先ほどと同じ笑顔で続けた。

 

「まぁ特等席で見守らせてはもらいますけど。『頑張れベル君!』ってな感じですかね」

 

これだ。これを心配していたのだ。

 

(ベル君、本当にごめんね。君の平穏な冒険者生活を守れなかった……)

 

〜〜〜

 

一通りの話が済んだので燈火はソファーから腰を上げた。

 

「それじゃあ今日は帰ります」

 

「そう言えばなにか用事があってここに来たんじゃないの?」

 

ベルの話がなければ燈火は何らなの目的があってギルドに来たはずなのだがそれを済まさずに帰ろうとしている事にエイナは疑問を感じた。

 

「イヤ、用事と言っても大した事じゃないです。今日アイズたちが遠征から帰ってくるんですけど、今回の遠征サボっちゃったので後からこっそりホームに帰ろうかと。そのための時間つぶしに来たんですけど、予想以上に有意義な時間が過ごせました」

 

悪びれもせずそんなことを言う燈火にエイナは溜息をついた。

 

「そんな事ばかりしてヴァレンシュタイン氏やリヴェリア様に叱られても知らないからね?」

 

「だから時間をずらして帰るんですよ。スキルでも使って部屋に忍び込みます」

 

「君はスキルの使いどころがおかしいよ……」

 

「何をおっしゃいますか! 自分はこのスキルの有用性を完璧に引き出してると自負しているとゆうのに!」

 

胸を張って答える燈火にエイナは再度溜息をついた。

 

〜〜〜

 

ベルの時と同様にギルドの入口まで燈火の事も送りに来たエイナは先程から疑問に感じていることを燈火に聞いてみた。

 

「そう言えば燈火君」

 

「はい?」

 

「何で瞳の色変わってるの?」

 

そう聞かれた燈火は急に動揺し始めた。

 

「へ!? イヤ、別になんでもないでしゅよ!?」

 

思いっきり噛んでしまうほどに。

その様子をエイナは怪しく思い、先程の仕返しと言わんばかりに質問を続けた。

 

「なにか恥ずかしいことでもあったのかなぁ〜?」

 

エイナも燈火の特殊体質のことは知っており、今瞳の色が変わっているのは何か恥ずかしいことがあったからだと分かっているのだ。

 

「それとも答えられないようなことなの?」

 

エイナに質問攻めにされた燈火は諦めやや恥ずかしそうに頬を染め、先程より瞳を染色させ

 

「さっきエイナさんに『明鏡止水』がバレそうになった時、一方的にエイナさんのことを見つめる形になってしまいまして……それが少々グッときましたと言うか、なんと言うか、はい……」

 

それを聞いたエイナは……いや、エイナも頬を赤く染め

 

「そ、そうなんだ……」

 

思わぬカウンターパンチ。最後の最後で相打ち、両者共倒れである。

相打ちと言うよりエイナが自ら地雷を踏みに行ったというか、自爆したというかそんな感じだが……

 

「と、とにかくまた今度ね!」

 

「は、はい! また今度来ます!」

 

2人とも気まずくなってしまいその場をあとにしようとしたが、燈火が思い出したようにエイナを呼び止めいきなりエイナの耳元へと顔を近づけた。

 

「と、燈火君!?」

 

突然の燈火の行動にさらに顔を赤くしたが、燈火は気づかずに

 

「ベル・クラネルってなかなか大胆ですね」

 

とエイナの耳元で囁きそのまま背を向けて歩き出した。

エイナは恥ずかしくてそれどころでは無かったが、燈火の言ったことを反芻し

 

「燈火君っ!!」

 

さらに恥ずかしくさせられてしまった。

 

やはり今回は燈火の勝ちだろうか……




更新も物語の進行も遅い。。。

今まで読み専だったのですが淡々と進む作品が多く、少々物足りなく感じてたので自分は少し遅めにしてみました。生意気言って申し訳ないです……

次の更新は個人的諸事情により少し遅くなるかもしれません。

感想、気づいたことなどがありましたら遠慮なくどうぞ

それではまた次のお話で

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