いい加減にしてオーナー!   作:きんにく同盟

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 暑い


日常系
0話 


 都築家の長男である俺、都築一浪。

 親父が大学受験の際に浪人したからこんな名前を付けたらしいがどうでもいい。

 

 問題は、せっかく高卒認定試験に合格したのに働かなくてはならないのかという事。

 

 面倒だから皆が高校に入学した時に受験して合格したのにも関わらず、親父は俺に働けという。

 

「おばさんが店閉めたらしいからお前何かやれ」

 

 おばさんは有名ミュージシャンで引退してからはライブハウスの経営者になっていた。

 

「じゃあ、ゲーセン」

 

「言い忘れてたが、資金援助はしないぞ」

 

 と言う経緯で仕方なしにライブハウスの経営を任されたのだが、音楽に興味がない俺は経験者を従業員として雇った。

 

 それが花園たえだ。

 

 この女、見た目は大人しそうだと思いきや。言うべき所で物事を言う、俺が欲しい理想の従業員ではない。

 

 俺は奴隷の様に働いてくれる従業員が欲しかった。

 

「おい花園、明日ライブやるからな。お前のメンバーに言っとけよ」

 

「直接言えばいいじゃないですか」

 

「戸山香澄いるだろ?アイツ俺と話す時、目は笑ってねえから怖えんだよ」

 

「そうですか?」

 

「そうだ。市ヶ谷有咲は何回か殴られそうになったし、牛込には不審者みたいに思われてるし・・・お前のメンバー癖ありすぎだろ」

 

「あ、でも沙綾と私とは話せてますよね」

 

「アイツ陰で俺の悪口言ってんだろ。俺知ってんだからな」

 

「え・・・聞こえてたんですか?」

 

「当たり前だろ。どこで騒いでると思ってんだ!事務所の前でたむろって騒いでたら聞こえてるっちゅーの」

 

「てっきりいつもみたいにゲームやってるかと・・・」

 

「ゲームやってても物音とか聞こえるに決まってんだろ?頭おかしいのか?」

 

 

「あ・・・でも気を落とさないで下さい!皆、本気で嫌ってませんよ、ただ少し馬鹿にしてるだけですよ・・・?」

 

 

「おまえ、フォローになってると思ってんのか。いいから伝えとけよ」

 

「ロゼリアにもですか?」

 

「決まってんだろ!いいから行ってこいよ!俺はゲームしてるから」

 

 

 

 

 

 花園は事務所を出ると、溜息を吐いた。

 

 オーナーはロゼリアと接触すると必ず喧嘩する。

 

 初日で音楽に興味が無いと、話していた所を湊さんに見つかって思い切りビンタされてたし、氷川さんには「お前コンプレックス丸出しだな」といつものようにデリカシーの欠片も無い事を言っては言い合い。

 唯一、オーナーが偉そうに言えるメンバーは白金さん。

 

 そんなわけで、ロゼリアには私が連絡事項を伝えている。

 

 

 

 

 

 

 次の日 ライブ終わり

 

 私たちが報告する為に事務所に行くと、冷房が効いた部屋でゲームをしていた。

 

「んあ、ライブどうだった?」

 

 鼻をほじりながら聞く、この男に殺意にも似た感覚が沸く。

 

「お前何やってんだ!!」

 

 有咲が案の定、オーナーに掴みかかる。

 

「やめろ!お前、半径5m以内に近づくなって言ってんだろ!!」

 

 オーナーは決して言わないが、直ぐ手を出す有咲にはめっぽう弱い。

 

「うるせえ!!こいついつもゲームしやがって・・・」

 

「おい花園!!この猪を止めろ!!」

 

 はあ~分かったよ・・・

 

 

 

 あ・・・・毎日、こんな感じです。

 

 




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