いい加減にしてオーナー!   作:きんにく同盟

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手持ち無沙汰だから書いたった


SPACEの日常

「おい花園、今日は休業にするからな」

 

 突然にこんなことを言う。

 

「理由を聞いてもいいかしら」

 

 事務所で作曲していた湊が代わりにオーナーに聞いてくれた。

 

「今日はSWITCHの再販日だから並ぶ。明日まで戻れないから休みにする」

 

 リュックに災害用の非常食と着替えの服を詰め込みながら答えるオーナー。

 

「ちょっとふざけないでくれる?」

 

「ふざけてはいない。っていうか!!お前らここで休憩するな!!」

 

 従業員の私以外に部屋には、有咲と香澄そしてロゼリアの湊さんが居る。

 

 それ以外のメンバーはまだ来てないのだろう。

 

「おい市ヶ谷!!ポテチ食った手で俺のゲーム機に触れるんじゃない」

 

「ちょっとくらいいいだろ~うるせえな」

 

「お前のババアに躾がなってないってチクってやるからな!」

 

 

 

「人の婆ちゃんをババアなんて言うんじゃねえええええ!!!」

 

 有咲はハイキックをオーナーの首に打ち込む。

 

「ぐあああ!!・・・くううう・・・」

 

 その場に蹲るオーナー。

 

 彼に近づいて、顔を覗き込んだ香澄は大きな声で言った。

 

 

「あれ?オーナー泣いてるの?」

 

「うるせえ!!もういい、花園!戸締りしとけよ・・・」

 

 

 

 と出て行ってしまった。

 まったく・・・

 

「湊さんもなんで折り合い悪いのに、事務所に入り浸ってるんですか?」

 

「ココの方が落ち着いて作曲できるのよ」

 

「有咲も勝手にオーナーのゲームやらないでよ・・・うるさいから」

 

「いいだろ~こいつ中々いいゲーム持ってんだよ」

 

 

 

 今日、もしかしたら残業かな・・・・

 

 

 そんなことを思っていると香澄が話し始める。

 

「そういえばオーナーって幾つくらいなの?」

 

「あ?大学生とかじゃね?大人って感じでもないし」

 

 有咲がぶっきらぼうに言う。

 

「おたえは知らない?」

 

「なんか高卒認定試験に合格してどうこうってしゃべってたよ」

 

 

 確かな情報もない。

 なんか気になって仕方ない・・・

 

「あの人、高校1年生よ」

 

 湊さんが言う。

 

「げ・・・同級かよ」

 

「なんで湊さん知ってるんですか?」

 

「なりゆきよ・・」

 

 湊さんはそれ以上何も言わなかった・・・・

 

 

 

 2話 謎のテント

 

 

「久しぶりに外出したら疲れるな。さて、後はこのゲームを手に入れたら帰ろう」

 

 俺は今、都心に来て様々な物を買い集めている。

 

 そんな時だった。

 都心の人ごみに確かにそれはあった・・・

 

「ん?紫色のテント・・・?」

 

 なんで人ごみにこんなもんあるんだ?

 不思議に思いつつも、見てはならざるものなのかと直感して通りすぎる。

 

 

 数日後

 

 俺は戦慄した。あの紫色のテントがライブハウスの前にもあったからだ。

 

 もしかして、これは俺に憑いてきたとでも言うのか・・・

 俺、死ぬのか。

 

 様々な嫌な予感が脳裏によぎる。だが、泣き寝入りというのも俺らしくないと考えたので足で少し蹴る。

 

 

「痛ッ!!」

 

 中から声がする。

 なんか聞き覚えあるな・・・と思っていたら、チャックがジーと開く。中からひょこりと顔を出したのは黒髪をきっちりと切りそろえた女。

 

「白金・・・?お前、こんな所でなにやってんだ?」

 

「ちょっと、人ごみに酔っちゃって・・・ていうかオーナー今、蹴りましたよね?」

 

「歩いてたらぶつかったんだよ、ごめんな」

 

「蹴りましたよね?」

 

「・・・・湊には言うなよ。あいつ怖えから」

 

 口止めをする。

 

「このテント、都心でも見たぞ。人ごみにあったがもしかしてお前か?」

 

「都心・・・ああ!用があって・・・」

 

「いつも持ち歩いてんのか?このテント」

 

「はい、こう人ごみが多い時とかに備えて・・・」

 

「お前、おかしいのか?」

 

 

 この時、ロゼリアの底の知れなさを知った。

 

 

 

 3話 将来の夢

 

「有咲って将来なにになりたいの?」

 

 事務所での雑談が始まる。こうなったら「うるせえ」とか言うオーナーも今はいない。イベントがどうこうとか言ってスマホ片手に仮眠室にこもっている。

 

「別に考えてねえけど?香澄は?」

 

「私はね!皆とずっとバンド組んでいたい!!」

 

 香澄は変わらないなと思っていると、一通りのセッションが終わったのかロゼリアが戻って来る。

 

「あこちゃん大丈夫?」

 

「ああ・・・あこ疲れたよぉ」

 

 

 

「ちょっと休んでる暇なんかないわよ!!」

 

「まあまあ、少しだけだからいいじゃん」

 

「私たちは一通り曲合わせしたから、次は貴方たちが使って良いわよ」

 

 湊さんがそう言うけど、香澄は聞いてない。

 

 それどころか、空気も読めずに逆に聞いた。

 

「ねえねえ、皆は何か夢とかある?」

 

 ロゼリアメンバーに聞いている。

 

 

「あこはお姉ちゃんみたいなドラマーになりたい!!」

 

「私は人ごみに慣れたい・・・」

 

 宇田川さんと白金さんが直ぐに言う。

 きっと、いつもそう思っているのだろう。

 

「アタシは皆とずっと仲良くできればいいなぁ・・・」

 

 今井さんも続ける。

 

「「無論、私たちはフューチャーワールドフェスの出場よ」」

 

 今度は口を揃えて氷川さん、湊さんが言う。

 いつも言ってるから分かっていた。

 

 

「皆夢があんのな・・・」

 

 有咲が半ば感心したように言うと沙綾がツッコミを入れる。

 

「いや、普通あるよ。有咲も本当の事言っちゃいなよ~」

 

「やめろよ・・・!!」

 

 その時、奥の仮眠室の扉が開き。よろよろとオーナーが出て来る。

 

「ふー、今回は課金しないで済みそうだ・・・どうだ運営、俺の技術はお前らの小賢しい策謀に勝利したのだ!!」

 

 いつもの通り・・・

 

 

 そんなオーナーにも等しく夢を聞く香澄。

 

「ねえ、オーナーは何か夢あるの?」

 

 

「何だ急に・・・」

 

 と言いながらも直ぐに答えてくれる。

 

 

 

 

 

「エンペラー」

 

 

 

「・・・・え?」

 

 

 事務所が静寂に包まれる。

 

「だからエンペラー」

 

「お前、馬鹿じゃねえの!!!!」

 

 有咲が噴出して笑う。

 

 普段、物静かな白金さんも笑っている。

 

 

「もう寝る」

 

 オーナーは不貞腐れて仮眠室に向かう。

 

 あれ・・・これ残業パターン。

 

 

 

 

 4話 バイト

 

 ロゼリアのメンバーで唯一、バイトをしているのは彼女だ。あるコンビニで働いているのだが、そんな彼女にはある悩みがあった。

 

 それは変なお客が居る。

 

 何処にでもいるような普通のおじさんなのだが、ニヤニヤとずっと彼女を見ているのだ。

 

(ひぃ~あの人また居る・・・)

 

 どうやら彼女のシフトが分かっているそうで、バイトに入る時間帯に決まってやって来てはずっとニヤニヤしている。

 

 通報なんかできないし、どうしようと思っていたら。見覚えのある男の人が入店する。

 

 

 あれ・・・?あの人はオーナー!?

 

 声を掛けて助けてもらおうと思ったら、店内を見渡して奥の雑誌コーナーに直行していく。

 どうやら私が居るのに気づかなかった様だ。

 

 そうか・・・ここで働いてるって言ってもいない。

 

 絶望的な気持ちでいるとある事を思い出す。雑誌コーナーの奥に行った?

 

 トイレに行ったのかなと確認する。

 

 え・・・あそこって・・・・

 

 あそこはトイレの手前にあるコーナー、いつも陳列しているから分かる。

 

 

 

 

 

 

 

 そこは成人向けの雑誌が陳列している所。

 

 すると迷いもなく雑誌を手に取り、堂々とエロ本を読み始める。

 

 

(オーナー!!何やってんの!!!!)

 

 つい凝視していると。

 

 そのおじさんもつられて見る。

 

 

 瞬間、おじさんの体に衝撃が走る!!

 

(野郎!!なんれマニアックなもの読んでやがる!?)

 

(人妻・・・と見せかけて今度はロリ!!!・・・完敗だ)

 

 おじさんは何かの勝負に負けたみたいに項垂れて帰って行った。

 

 だが、今井リサは素直に喜べない。何故なら、もっと気持ち悪い人が作られてしまったから・・・

 

 

 

 次の日

 

「おい湊!!こんな所で歌うんじゃねえよ!!」

 

 スタジオは今、ポピパが使っている。

 

「あらごめんなさい。熟女好き」

 

「ファッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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