いい加減にしてオーナー!   作:きんにく同盟

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変化のある日常

 お昼のミナクルニュース

 

 (餓鬼が覚えやすいBGM)

 

 美人キャスターが色々なお店で飲食をしたりしている。そして、ある建物にカメラが向くなんとも背徳的な雰囲気が漂う所だ。

 

「じゃあ、次はここに潜入してみようとおもいま~す!」

 

 この番組は、こうして潜入してはインタビューを繰り返す。まさに人情バラエティーの題名なのだ。

 

「ここはライブハウスみたいですね!!では・・・・」

 

 そこには演者を中心として成り立っていると言わんばかりのステージ中心の会場。

 正に音楽家が憧れるべき形式美があった。

 

「凄いですね!!ライブハウスは怖いと感じていましたが、これも一つの芸術と認めざるを得ないですねえ・・・」

 

 作られた感心ではないのはひしひしと伝わっている。

 

「ああ!!そうでした。それではここのオーナーに話を聞いてみましょう」

 

 キャスターが事務所を開ける。

 

 そこにはピシッとスーツ姿で決めた都築一浪がそこに居た。

 

 

 

 

 キャスターは質問を絶やさない。

 あらかじめ内容は聞いていたので、皆が不快に思わない位の綺麗事を口から出す。

 

「ライブハウスって暗くて、ヤンキーばかりが集まっているイメージでしたけど。なんか違うってわかってきました」

 

「確かにそのようなイメージはありました。ですけど、だからと言って音楽がしたい若者の居場所を奪う理由になるのでしょうか・・・・」

 

「ない筈ですよ!!私は表面しか見ていなかったのでしょう・・・」

 

 

 

 俺はディレクターの方を見る。

 

 

「はいカット!!」

 

「いや~困りましたね。肝心な時に涙を流せないなんて・・・」

 

 一浪は目薬を垂らす。

 

「準備終わりました」

 

「撮影開始、3,2,1」

 

 ディレクターの手で開始の合図が送られる。

 

 俺は涙を一筋流して言う。

 

「だから音楽がやりたい子たちの為に開きました!!何故なら、音楽は世界を救えるからです!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 勿論、放送は編集されて地上波で流れた。

 

 

 そして、全て終わった俺はスマホゲームをしていた。

 

「お!!連続ガチャできるな・・・」

 

 素敵な廃人ライフをしようと思ってた矢先、刺客は来た!!

 

「ねえ貴方、口から出まかせまで言ってお客さんがほしいの?」

 

 ロゼリアのリーダー、湊友希那。

 

 

「うるせえぞ湊!世の中綺麗事さえ言ってれば良いんだよ」

 

「貴方・・・本当のクズね」

 

「やはり馬鹿で世間知らずな小娘だな。俺がここで本当のことを言った所で誰が得をする?」

 

「・・・それは・・」

 

「しないだろ!!だから感動させること言っとけばいいんだ。はい論破」

 

 

 ベシーン!!

 

 湊はまたもやあの時みたいにビンタをした。

 

「お前ふざけんなよ・・・ビンタが癖になってるぞ!!」

 

 とてつもない悪癖だ。

 

 

 頭に来た俺は取り敢えずSWITCHの電源を付ける。

 

「お前だけがこの俺を癒してくれる・・・」

 

 この後、俺はボイスチャットを使った餓鬼の煽りに動揺してしまい大敗をきすが、それはまた別の話。

 

 

 

 

 第二話 ライブの遠征

 

 あのテレビ放送後から、私たちはちょっとした有名人になった。きょうはポピパとロゼリアは隣の県の様々な施設を巡ってライブ活動をします。

 

「ほら、オーナーも行きますよ・・・」

 

 花園が一浪を引っ張るが、当の本人はソファーにしがみついて必死に抵抗している。

 

「やめろ花園!!今、WI-FIが途切れたらこなして来たミッションが無駄になる!!」

 

「オーナーも来ていただかないと・・・打ち合わせもあるんですよ」

 

「やめてくれ!!俺の努力が無駄になってしまう!!」

 

 

 という訳で私たちのみで遠征するのだが、意外に上手くいった。

 

 どうもオーナーが裏で手を回してくれていたらしい。

 

 有意義な三日間になったと思う。これにはあの有咲も

 

「アイツには感謝するようだな」

 

 と顔を少し赤くさせて言っていた。照れ臭かったのだろう。

 

 

 

 

 

「あはは・・・三日ぶりのSPACEだね」

 

 香澄がそう言うまで、本当に長い間来なかったなと思っていた。

 

「そうね、まだ三日なのよね」

 

 湊さんも考えている事は同じみたい。

 

 

 私たちは多少、久しぶりにオーナーに会うのが恥ずかしくなった。

 だけど、ここは元気に私たちらしく開けようと

 

 

「ただいま!!オーナー・・・・」

 

 そこは無限に広がるゴミ屋敷だった。

 

 そして、その大量のごみの中でギャルゲーのエンディング画面を背に本望とばかりに笑って寝ているオーナーが居た。

 おまけに絶えず、画面からは「お兄ちゃんずっと、私と居て・・・」と萌え声というやつが流れてきている。

 

 

 その光景に思わず白金さんは呟いた。

 

「やだ・・・・は、廃人」

 

 つられて、有咲も

 

「人間、ああなったらおしまいだな」

 

 

 私もそう思うよ・・・・

 

 

 その後、何時間かして目覚めたオーナーは部屋が綺麗になっていることに驚き

 

「おい!ここにあったゲーム機はどうした?」

 

「全部捨ててしまいましたよ。これを機に真人間になってください」

 

 と湊さんが無情にも事実を突きつけていた。

 

 

 

 

 

 

 第三話 あだ名

 

 

 雑談は主に香澄から始まる。

 

「オーナー!!皆と親しみやすくする為にあだ名をつけてください!!」

 

「うるせえな・・・デカい声出すんじゃねえよ・・・」

 

 事務所にはポピパとロゼリア全員がいる。

 最近では珍しくない光景だ。

 

「それいいねえ!!じゃあ手始めに私からつけてよ!!」

 

 今井さんがその話題にのる。

 

「じゃあ、オーナーお願いします!!」

 

「めんどくせえ・・・・・今井?」

 

 湊さんや氷川さんは興味なさそうな振りをしながらもチラチラオーナーを見ている。

 

 

「・・・・じゃあ、援交」

 

「えんこう・・・?」

 

 今井さんが信じられないと言わんばかりに目を見開いている。

 

「知らないのか?援助交際のことだよ」

 

「え・・・なんで?」

 

「なんかやってそう・・・ぐへっ!!」

 

 

 ゴン!!

 

 今度は無言でしかも、ビンタではなく殴った湊さん。

 

「貴方なんてこと言うのよ・・・」

 

「ヒイ!!暴力反対!!」

 

 距離を詰められて涙声で訴えるオーナー。

 あの人どうしようもない小物だよ・・・

 

 

「じゃあ、あこは?」

 

 雰囲気を変える為に極めて明るく言う宇田川さん。

 

「お前は餓鬼だ」

 

「ひどっ!!」

 

 でも何もしない湊さん。

 すると、段々落ち着きを取り戻してきたオーナーはどもりながら言った。

 

「お、おい湊!!俺はオーナーだぞ!!分かったら座ってろ」

 

 湊さんがしぶしぶ座ると、彼女がまた聞いた。

 

「じゃあリンリンは?」

 

 もうリンリンって命名してるじゃない・・・

 

「あ?白金か?・・・馬鹿テント」

 

「・・・・」

 

 宇田川さんはやっちゃったとばかりに汗をかき、下を向いていた。

 それもそのはず、白金さんの目のハイライトは消えていたから。

 

「どうせ、私は性格がきついことをネタにされるだろうから結構よ!!」

 

 氷川さんは付けられる前にそう言うが・・・

 

「お前はコンプレックスの極みだ」

 

 とカウンターを打たれて落ち込む。

 

「ちょっと貴方!いい加減に・・・」

 

「うるせえ!!音楽バカ一代!!」

 

「・・・・・」

 

 

 ロゼリア側が皆、黙ってしまい。

 空気が重くなるが、香澄が笑顔を引き攣らせながら

 

「じゃあ・・・私は?」

 

 必死の笑顔で問う香澄。

 それは皆の顔からして明らかだった。

 

「お前は仮面舞踏会だよ」

 

「か、仮面・・・どうして?」

 

 なんかピキピキって間違いなく聞こえた。

 

「笑顔の仮面をつけてバンドやってるからだ」

 

 

 

「あはははは・・・・じゃあ、見せるねオーナーにだけ・・・」

 

 そう、私たちからは見えない角度で顔をオーナーに向ける。

 

「ん?・・・え?あ、あああああああああ!!!!」

 

 

 オーナーが叫び始める。

 

 一体、どんな顔をしているの香澄!!

 

 

 

 

 第四話 有咲の真意

 

 これは一浪が新作ゲームをその日の内にクリアし、ネットの攻略サイトに手法をアップデートしていた時だった。

 

「また俺は人よりも抜きん出てしまった・・・」

 

 自分の才能が怖くなる。

 

「ハハハ!!こいつら制作サイドの思惑に引っかかってやがる!!悔しかろう悔しかろう」

 

「何やってるんだよ・・・」

 

 振り向けば、金髪の天敵こと市ヶ谷有咲。

 

 あまりの敵愾心からツインテールがゴキブリの触覚に見えてしまうことは未だバレていない。

 

「おまっ、毎回言ってるだろ!!勝手に入るんじゃない」

 

「いいじゃねえかって私も言ってんだろ・・・」

 

 ガサゴソと棚を探り始める。

 「おっ!あった!!」と取り出したのは俺のチョコ菓子。

 

「最近減りが早いと思ってたらお前か!!」

 

「そういえば、このお菓子、市販じゃねえな。どこから持って来たんだ?」

 

「万引きみたいに言うんじゃねえ!ちゃんとクレーンゲームで獲ったんだ」

 

 

 すると、身を乗り出して俺に詰め寄る市ヶ谷。

 

「クレーンゲーム得意なのか!!」

 

「ああ、ゲーセン泣かせの乱獲王とは俺の事だぜ!!」

 

「ほんと何やってんだ・・・まあいいや、じゃあ今から行こうぜ。獲って欲しいクッションがあったんだ」

 

 

 今からゲーセンに行くと言っているのだろうか?

 

「練習しろよ。戸山に言いつけてやるかんな!!」

 

「あ?今日は香澄たちは来ねえよ」

 

 何で?

 しばらくゲームにしか使ってなかった頭をフル回転させる。

 ボイコット?ワンマン経営に嫌気がさして、別のライブハウスに移った?

 

 ・・・・それなら!!今から俺の帝王宣言だ!!周りをイエスマンで固めて、何処でもヨイショするがいい!!

 

「・・・・いっとくけど辞めてねえからな?家の都合で休みらしいぞ」

 

 

「わかんねえぞ・・・お前を抜いたメンバーでカラオケに乱〇パーティー、オールナイトかもしれないからな」

 

 

「湊さんに言っておくからな」

 

「すいません!!!もうアイツのビンタは嫌なんだよ!!最近では薄ら笑い浮かべながらやるし・・・とにかく怖えんだよ!!」

 

 その内、本物のサディストになってしまうだろう確信が俺の中にある。

 

「じゃあ、ゲーセン行こうぜ」

 

 

 このアマ・・・俺に交渉を持ちかけて来るだと!!

 

「やってやるよ!!早速行くか・・・戦場に」

 

 

 

 

 その日、町一番のゲーセンは活気に溢れていた。アミューズメント施設にとって本望だとばかりに笑顔がそこら中にあった。

 あるサイレンが鳴るまでは

 

 

 

 ウゥゥ~!!ウゥゥゥ!!!!

 

 例えるなら甲子園のサイレン、国に何かが起きた時の警報。

 

 サイレンを聞いた店員は青ざめた。

 

 

「ヤバい!!最近きてなかったから安心してたのに!!」

 

「おい!!景品を安いのにすり替えろ!!早くしろ!!」

 

「もう駄目です・・・時間が・・・」

 

 

 

「はい皆さん動かないで!!店員たちも小細工をろうするな」

 

 奴は金髪の女を引き連れて来た・・・

 

 

「ナニコレ・・・」

 

 有咲はそう呟くので精いっぱいだった。

 

 

 

 それから2時間乱獲した一浪。

 

「いいか市ヶ谷。獲りすぎたら店員が台を変える様に言ってくる場合がある。その時は事前に五百円を入れとくんだ」

 

「本当にたち悪いな・・・」

 

 有咲のクッションも獲ったし、一週間分の菓子も獲った一浪はゲーセンを後にする。

 

 

 その頃、へたりこむ店員に有咲は

 

「あの・・・このクッション獲りすぎちゃって悪いから、返します。私は一つでいいですから」

 

「・・・ありがとう」

 

 流した涙の理由は何だったのだろうか?

 後ろを振り返らない彼には分からないだろう。

 

 

 

 

 翌日 練習所

 

「アイツ、ほっといたらいつか刺されるぞ・・・!!」

 

 彼女はメンバーに警告していた。

 

 

「別によくない?」

 

「・・香澄・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか?

何かありましたらよろしくお願いします。
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