東方星桃玉   作:HR-H HR-E

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勝てる気しかしない



ピンクの悪魔が跳ねるとき…

 

「妖夢~大丈夫~?」

「幽々子様ぁ~!」

 

「魔理沙殿、大丈夫か?」

「うっ.....メタナイトか.....すまん、動けない」

 

「勇儀よ、お前までやられるとは」

「その声はデデの旦那か?不甲斐ないぜ.....あれは化け物だ」

 

 閉じ込められた幻想郷とポップスターの住民は空間から脱して、戦場にやってくると一目散にボロボロになってる味方の元へと向かった。

 

 残ったものは霊夢を守るような形で超越神と向かい合った。

 

「まさかの超越神.....とんでもないものを相手にしたわね」

 

 ヘカーティア・ラピスラズリは警戒する口調で言いながらもどこか余裕を醸し出していた。

 

 

 一方ペルソナはいきなり現れたことはいいとして、出てきた人物の大半がとんでもない強さを持っている事に気が付いていてとても警戒していた。

 なぜならそのうちの一人、ヘカーティア・ラピスラズリの事はペルソナでもよく知っている。

 どれだけ強いのかも.....

 

 そのためか一人で闘って突っ込むのを止め、オーディン達と新たに召喚する神を交えての乱戦を取る戦法に変更した。

 

「まさかこんなに残ってるとは思わなかったぞ!ヘカーティアが居る中で長期戦は面倒だからな!いでよ!バハムート、ポセイドン、イフリート!」

 

「クロウ、行くぞ。(無駄だけど)ペルソナ様をお助けするぞ」

「あイ、分かった」

 

 ペルソナが超大型魔方陣を展開すると同時にオーディンとクロウが前線へと出てきた。

 魔法人から現れるわ、ドラゴンの翼が生えた巨大魚 バハムート。

 水のベールを纏ったおっさん ポセイドン。

 鬼のような形相をした悪魔 イフリート。

 

 この3柱はオーディンなどの側近とは違ってペルソナの保有してる「神兵器」として特別視されている神だ。

 強いがゆえに扱いが難しいが、戦闘能力ならばウィザーに引けを取らない。

 

 

 

 地獄の女神と魔界の創造神からしたら関係のない話だったが。

 

 

 

 召喚されてすぐにバハムートは胴体を、イフリートは頭部をえぐられていた。

 

「幻想郷を支配する?生意気に!!超越神なんて幻想郷(われわれ)からしたら雑魚のくせに!」

「『貴方は私が気に入ってる幻想郷に手を出した』。それだけの理由であなたを地獄へ堕とす」

 

 ペルソナの保有している神を瞬殺した神綺とヘカーティアは真顔でそう言うと殺されずに生き残っているポセイドンが声を荒げた。

 

「貴様!ヘカーティアじゃな!?わしの兄の部下がなぜペルソナ様に歯向かっt_______ギョァァァ!!!」

 

 だが最後まで喋ることは許されず、花の妖怪の風見幽香の顔面直撃右ストレートをもろに食らって消滅した。

 

 焦りを感じたペルソナは急いで空間を捻じ曲げるとヘカーティア達に視覚できない謎の攻撃を放った。

 只ならぬ気配を感じたメタナイトは大声で離脱を命ずるとそれを待っていたかのように摩多羅隠岐奈の背中の扉(ポータル)で怪我人含む全員がその中に入ることで回避できた。

 

 そして攻撃がやむと扉からSans、デデデ、メタナイト、カービィが飛び出した。

 

「さて、やられたアイツらのためにも少しはサイアクなめにあってもらわないとだな」

「ぽよ!」

 

 四人が飛び出してくると同時にペルソナの方からは大きな烏であるクロウと不本意で裏切ったオーディン、クズ野郎であるホークスが突っ込んできた。

 

 だが、ホークスはGasterBlasterで消し飛ばされ。

 クロウは鬼殺しデデデハンマーで吹っ飛ばされ。

 オーディンはメタナイトの斬撃に成すすべなくやられた。

 

「Kirby、あとはお前さんの仕事だ。やっちまいなピンクの悪魔」

「負けることは俺様が許さんからな!」

「........」

 

 

「うぃぅ」

 

 Sans達はカービィに彼らなりの激励を送ると巻き込まれないよう、扉へと入っていった。

 一方ペルソナは明らかに自分より力が劣っているであろうピンク玉が目の前に居る事を不思議に思いつつも容赦なく天変地異を叩きつけた。

 

 シュテンに叩きつけたのとは違って威力も範囲もあまり抑えていない。

 食らえばひとたまりもなく、月の都の軍勢すらこの攻撃で敗れるだろう。

 

 

 しかしピンクの悪魔は無傷だった。

 

 

 それどころか今の攻撃のエネルギーのほんの一部を吸い込み、至近距離に居るペルソナに口から吐き出すことでエネルギーを叩きつけた。

 ペルソナは何が起こったか理解が追い付かず。そのまま大きく吹っ飛んで受け身を取る事しかできなかった。

 

 

(わ、私がダメージを!?な、なんで!?私の攻撃は効いてないし.....!?)

 

 今まで一度も起こったことのない出来事に困惑してペルソナは自分から攻撃を仕掛けることが出来なくなって居た。

 その隙にカービィは修行の時に使っていたコピーの元を使い、コピーを取得した。

 

 

 取得したコピーは「ヨーヨー」。

 一見弱そうに見えるが、使いようによっては威力もスピードも馬鹿にできない。

 

 我に返ったペルソナは先ほどは何かの手違いだと自分に言い聞かせて今度こそただでは済まないであろう攻撃のため、両手を交差させて前へ突き出す。

 

「ねじ切れろ!空間変動!」

 

 カービィの周りに微量の「歪み」が発生する。

 その「歪み」は少しずつ周りを巻き込む形でねじられてゆく。

 

 下手すれば世界一つが壊れてもおかしくない技だ。

 

 ペルソナは今度は倒しただろ。っと思った矢先に。

 

 カービィのヨーヨーがペルソナに直撃する。

 

 

「ッガッハッ!!!」

 

 ペルソナは直撃した腹部を抑えつつ、よろけた。

 今までダメージなど食らったことがないから痛みに慣れていないのだ。

 

 そして世界一つ崩壊してもいい攻撃を食らったピンクの悪魔は傷一つ付いていない。

 

「ッッ!何故だ!!何故あなたは傷一つ追わない!!」

 

 半涙目になってるペルソナは自分を超えているであろう悪魔にそう叫ぶ。

 だが理由は悪魔も良く理解できていない。

 なぜならカービィとあまり縁もゆかりもない「信仰」の差なのだから。

 

 

 ペルソナは痛みに耐えながら立ち上がると何処からか黄金の杖を取り出す。

 超越神の創造杖(ペルソナ・クリエイト・スタッフ)という名の杖で、創造はもちろん。

 使い方次第では何でも破壊できてしまう。

 

「強き者を焼き尽くせ!嫉妬の炎!」

 

 嫉妬の炎は自分より強ければ強いほど威力や熱が上がってく炎であり、使用者が相手に嫉妬や恨みを抱いていれば威力は倍増される。

 ペルソナはカービィが自分より強いと思ったのだろう。

 

 だが、強い理由は信仰の差が開いてるからであり。

 実際の戦闘能力はペルソナの方が断然上回っている。

 そのため自分より弱いカービィには火傷一つ負わせられない。

 

「この世の歴史から消去せよ!飲み込み(スワロー)!」

 

 続いてペルソナが出したのは真っ黒な影、どんな強大な敵も飲み込まれれば歴史から消えてこの世から居なくなる。

 が、膨大で色あせる事のない26年の歴史を持つカービィには意味を成さない。

 彼が消える=みんなの希望が消える。

 だからか、消えることはない。

 

 

 威力のある技も抹消する技もねじ切る技も目の前の悪魔には意味を成さない。

 無敗の超越神ペルソナは杖を落として完全な戦意喪失を起こしていた。

 

 カービィも戦意喪失した相手に追撃をくらわす鬼ではない。

 コピーを外すと扉から皆を呼んだのだった。

 

 

___________________________________

 

 

 

 ペルソナ、オーディン、アベヌス、クロウは紫含む幻想郷の重要人物に事情聴取のような形で話を聞いていた。

 と言ってもペルソナは心を折られたのか目が虚ろになっていたので自由になったオーディンがすべてを話した。

 

 やはり主犯は幻想郷に侵入したホークス。

 過去の天界における機密データを盗み見していた所、昔大天使が遠征に失敗した幻想郷に目を付けて侵入したそうだ。

 また協力者も何柱か居たそうで、あの捕縛時にウィザーがホークスを殺すよう命じなければホークスの位置を基にあの日に即戦争になってだろう。

 

「この度ハ、私ノ部下が皆様ニご迷惑を.....オ掛けシテ申し訳ナイ.....」

「すべては我ら側近の失態が生みました。責任なら我ら三人とホークス含む不正者がすべて取ります。ので.....ペルソナ様は......」

 

 クロウとオーディンとアベヌスが頭を下げる。

 紫と摩多羅は少し困惑顔でどうすると思ったが「幻想郷は全てを受け入れるんだろ?」とウィザーに言われた。

 

 確かにそうだが、カービィの様に幻想郷に害を与える者。

 今回の様に戦争で不法に侵入しようとした者はNGなのだ。

 

「それに、こやつらがOUTならばあの暗黒剣士を連れてきたカービィもOUTになるだろう?」

 

「「うーむ」」

 

 確かにおそらくこのペルソナくらい強いであろうダークマターを不可抗力とはいえ連れてきたカービィを受け入れたのだからそのカービィより弱いペルソナなら受け入れたも問題ないだろう。

 何かあったらカービィをぶつければ良いし。

 

「意見は決まったようだな、ペルソナよ。お前は今回は無罪で幻想郷に来ることを許可されたぞ。」

 

「え!?ほんと!」パァァァァァ

 

 先ほどまでの表情が嘘の様に明るくなったペルソナは早速天界に戻り、今回に関わった不正者や他の不正者を洗いざらいに探し出して地獄に堕とすそうだ。

 

 地獄の映姫はしばらくは非番や休みを取れないだろう.....可哀そうに、強く生きて...

 

 

 

___________________________________

 

 

 幻想郷の歴史に残るであろう大異変、神滅戦争は一匹のピンク玉の手によって幕が閉じられた。

 

 あの後は妖怪の山がとんでもないほどの厳重態勢になっていたり、人里がとても不安状態になっていたりと終わったあとも中々苦労した。

 

 異変時に巻き込まれなかった葉月と文は熱心に魔理沙の話を聞いており、重傷で動けないシュテンはレティにいつ襲われるか分からない恐怖でずっと震えており、カービィとSansはいつもの様に寝ていた。

 

 

 

 だが幻想郷は異変が絶えることはない。

 一難去ってまた一難の様に確実に次の異変が近づいていた。

 

 だがそれまではゆっくり昼寝でもしていよう.......

 

To be continued...





これで神滅戦争編は終わりです!
次回は新たな異変をやります!

カービィ強すぎィ!
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