東方星桃玉   作:HR-H HR-E

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立ちはだかる王

 妖怪狩りがその姿を見せ、妖怪の山が厳重態勢になる二日前.....

 

 太陽の畑にて風見幽香が花の管理をしていた。

 季節が季節なのでヒマワリもあまり咲いていないが代わりにあろ花が咲いている。

 

「ん?」

 

 日課のガーデニングをしていると幽香が何者かの気配を感じる。

 妖怪ではなくもっと別次元の何かの気配......

 

(近いわね.....人間.....な訳ないわよね)

 

 やがて幽香は秋に咲く花、金木犀の花畑に大きな二本角の大男を見つけた。

 顔立ちも人間ではなく動物っぽい。

 

 幽香が近づくと大男は幽香に気づき、軽く挨拶をする。

 

「やあ!君はこの畑の管理人さんかな?」

 

 大男は優しい顔をしており、声も優しさにあふれていて幽香は敵対心を外した。

 

「ええ、そうよ。私は風見幽香。あなたは?」

 

「私は………モンスターの………」

 

 大男が名乗ると同時に強風が吹いて声が遮られる。

 しかし幽香はしっかりと名前は聞こえていた。

 

「へえ~、それでそんなお偉いさんがこの太陽の畑に何の用かしら?」

「いや。実は道に迷ってしまったんだが.....このお花に見惚れてしまってね、いい花だ。私の庭にあった花を思い出すよ」

「あら?あなたもガーデニングを?」

「ああ。」

 

 同じガーデニング仲間で大男と幽香の会話が長く続いたが大男が何か思い出したかのように言う。

 

「そうだ。私は道に迷ってる最中だった。幽香、人間が沢山いる場所はどこだか知ってるかな?」

「人間?それなら、ここをまっすぐ下って行ってまっすぐ進めば人里に着くわ」

「ありがとう!またいつかガーデニングについて語り合おう!」

「ええ」

 

 幽香は大男を見送ると金木犀の先にある平原へと出た。

 寒さのためか何も咲いていないが代わりに生えている物があった。

 

「このきせきの実、これで完全に育ったのかしら?」

 

 幽香はレティから預けられた見たことない実の種を貰い、フラワーマスターとして育てていた。

 これはフラワーでは無いが。

 

___________________________________

 

 

 妖怪の山の麓にて紫達は歩きで妖怪の山を登っていた。

 空は天狗が厳重態勢で飛び回ってるために空を飛ぶのは断念したのだ。

 

「おい、Sans。大丈夫か?」

「ハァ.....ゼェ....ゼェ.....」

 

 Sansはヤリカ曰く「HPが1」と言っていた為、体力も想像を絶するほどにない。

 「近道」を使えば目的地まで付くが、無許可でたどり着くのはまずい。

 似たような理由で紫のスキマでの目的地移動もアウトだ。

 

「めんどくさい決まりじゃのう、天狗ども」

「こうでもしないと侵入者だらけになるんだろ、昔テレポート持ちの化け物がここに攻め込んできたし」

 

 シュテンはグランドローパーの事を思い浮かべつつ、Sansに肩を貸して登っていった。

 ただ、Sansとシュテンは身長差が激しいため無理だが。

 

 

 

「おい、そこの奴ら!止まれ!」

 

 その声と同時に周りの茂みや木々に物音が聞こえる。

 

 

「囲まれたか.....」

「なんじゃ、気づいてなかったのか?」

「面倒ね」

 

 周りの数は12人、目の前のでかそうな天狗を含めると13人。

 周りの奴らは天狗で間違いないだろう。

 

 図体のでかい天狗が身体と同じくらいの大剣を片手に持って近づいてきた。

 

「よお、久しぶりだなぁ。仮面の英雄さんよぉ?」

 

「.........誰?」

 

「ハハハハハハ、やっぱり忘れてるか!やっぱり気に入らねぇよおめぇは!」

 

 すると紫がシュテンの耳のそばで「シュテン、彼は大天狗よ」と囁いた。

 

「これが大天狗?ずいぶん小物臭がするが、こんなのが黎の爺さんと同格か。案外大天狗も大したこと無さそうだな」

 

「......!てめぇ!!」

 

 今の言葉にキレた大天狗はその大剣をシュテンに振り下ろす。

 しかしシュテンがメタル化したことにより、大剣は粉々になった。

 

「!!!」

「何の用だか知らんが、俺らは急いでいるんだ。ケンカなら妖怪狩りの後でいいか?」

 

 シュテンは壊れた大剣の残った柄をがっしりと掴むと目を光らせて威嚇した。

 大天狗、剛は怖気着いたのかシュテンの意見の「妖怪狩りの後」を正しいとしたのか天狗に撤収と伝えて消えていった。

 

「誰だったんだ今の?」

「マジで知らん」

 

 その後、シュテン達はすんなりと中腹までたどり着き「とりあえず黎の爺さんの家に行くぞ」と知り合いの大天狗の家へと向かったのだが......

 

 

 

 

 

「あや!?シュテン様!」

 

 屋敷の扉を開けた瞬間、射命丸文が飛び出してきた。

 シュテンは間一髪メタル化して文を弾く。

 

「危ないな、俺じゃなくSansだったら死んでたぞ」

「なぜオイラで例えた?」

 

「そんな事よりシュテン様!黎様が!黎様が!」

 

 文の表情からして嫌な予感がしたのかシュテンは急いで屋敷へと入る。

 一番奥の部屋から微かに血の匂いがする。

 

「黎の爺さん!?」

 

 

 

「なんじゃ、シュテン殿か.....すまない、こんな情けない姿で」

 

 シュテンの視界に入ったのは部屋の中央に横たわる一人の老人。

 その老人には左腕がなく、更には包帯塗れで痛々しかった。

 

「爺さん、誰にやられた.....いや、妖怪狩りか?」

「恥ずかしながら人間の若造に後れを取った.....あれを人間といえるか分からぬが」

 

 シュテンは一度だけ黎と手合わせしたことがあるが、黎は圧倒的に強かった。

 パワーは幽香や勇儀にもちろん劣るが、スピードはメタナイト以上だった。

 

 だからシュテンは黎を特別視している。

 

 隣では椛が涙を流しながら震えている。

 

 理由を尋ねようとすると椛ではなく黎が話し始めた。

 

 

 

「大天狗集会の後じゃ、妖怪狩りの情報を交換した後。儂は部下数人を連れて妖怪狩りを倒しに行ったのじゃ。幸運か不運か、居場所は知っておったし」

「居場所を知ってるのか?」

 

 黎はシュテンの質問を無視して続ける。

 

「椛はまだ若いし足を引っ張る恐れがあったから叱ってでも置いて行った....今思えばあれは唯一正しい選択じゃった......妖怪狩りと出会ったわしらは説得もせずに襲い掛かった、最初は部下が苦戦していたが儂が出ればなんてことない若造。しかしその後じゃった、若造は斬っても斬っても傷はすぐに癒え始めて更には儂ですら追いつけないほど加速していった。結果はご覧のあり様じゃよ」

 

(爺さんですら勝てない.....こりゃヤリカやペルソナを連れてきて正解だったな)

 

 シュテンは顔を顰めて、黎に「俺らが仇を取るさ、人間処理は得意だ」と伝えた。

 その時

 

 

 

「なんでだよ!メタナイト!」

 

 聞き覚えのある女性声が今いる部屋より奥から聞こえてきた。

 しかも聞き覚えのある名前と共に.....

 

 一度廊下に出て奥の部屋を見ると人数が多くて入りきれてないのか廊下にマミゾウの尻尾がはみ出てた。

 

「何事だ?......ああ、やっぱり魔理沙か」

 

 シュテンがかき分けて部屋に入ると中に居たのは怒ってる魔理沙と冷静なメタナイト、真顔のタランザにレティ、やる気の無さそうなデデデと霊夢、困り果ててるバンダナワドルディとPapyrusとカービィだ。

 マミゾウも紫も来たばかりだからか彼女達も困惑顔だ。

 

「お前ら来てたのか.....で?今どういう状況?」

「聞いてくれよシュテン!妖怪狩りの件、メタナイト達は動こうとしないんだ!カービィまで!」

 

「私達は介入しないと言ったんだ。」

「一緒だぜ!!!」

「メタナイト、介入しないって?」

「そのままの通りだ、私やデデデ、カービィも含むポップスター組は妖怪狩り討伐やこの異変の解決には参加しない。」

 

 メタナイトがそう言い切るとデデデとタランザも頷く。

 その言葉に紫達が驚くが、何かを察したのか紫、マミゾウ、シュテンは平常な顔に戻る。

 

「な、なんでじゃ!?」

 

 ペルソナが慌てた様子で理由を聞く。

 

「この異変は()()()()()()()()()()()()()()()()()()だから我々が介入する必要はない。そうだろう紫殿?」

 

「ええ、全くその通りよ。」

「なっ、紫!?」

「その妖怪狩りがポップスターの住民ならあなた達には戦ってほしかったけど......関係ないならこちらからすっこんでなさいと言うわ。」

 

 紫は怪しい微笑みを浮かべながらそう告げる。

 

 幻想郷の異変に恐ろしいカービィ達が混ざればこじれてややこしくなる。最悪の場合悪化する。

 相手が何だか知らないがヤリカ、ワルド、ペルソナ、妹紅が居るのだから無理なリスクを背負ってカービィを連れてなくても良いのだ。

 

 紫がそう答えると魔理沙は反論する。

 

「待てよ!じゃあ何でペルソナは良いんだ!?あっちの方が危険だろ!」

「魔理沙、ペルソナは確かに力だけならカービィより危険だけど問題はそこじゃない.....幻想郷にどのくらい影響を与えるかなの」

 

「確かに、オリジナルが関わると何かしらやばいことが起きるな」

「偶然だぜ!」

「偶然じゃない。オリジナルが何か戦うたびに確実に()()()()()()()()()。それに、オリジナルやデデデやメタナイトは人間を傷つけるために強いわけではないぞ?魔理沙。」

 

 その言葉に部屋に居る大半の人物が頷く。

 途中に意味深な事(下ネタじゃないです)を挟んだシュテンの言葉に魔理沙は顔が赤くなるほど怒って無言で屋敷を出て行った。

 

「さて、オリジナルが関われないとすると俺も遠慮しておくか。」

「わらわもあの小娘の言う通り危険であることは変わりないから付いて行くだけにするぞ」

「私もポップスターの住民だし、それに弱いから行かないことにするのね」(死にたくないし)

「オイラは行くぜ、妖怪.....そういうのを倒す人間には少し興味があるんだ」

「Sansは特にいっても問題なさそうだから許可するわ」

 

 妖怪狩り討伐隊のチームが結成されると霊夢達は屋敷から出る。

 その途中にて一つの疑問が生まれる。

 

「なあ、妖怪狩りは何処に居るんだ?」

 

 

 

 

 

.................誰も口を開かなかった。

 

「れ、黎!あなた何処で妖怪狩りと出会った!?」

 

 紫はスキマから顔を出して屋敷の黎に尋ねる。

 能力使うなよ.....

 

 

 黎は少しうつむくとゆっくりと口を開く。

 

「守矢、守矢神社に奴は居る」

 

「え?守矢?」

 

 妖怪狩りがなぜ守矢にと紫は疑問に思ったが黎は話そうとしなかったので「ありがとう」と伝えて紫は戻る。

 そして同じ部屋にてシュテンとメタナイトが黎に話しかける。

 

「いいのか?守矢と妖怪狩りがグルなのを伝えなくて?」

「グルなんて.....守矢の神達は奴が妖怪狩りだと気づいていないだけじゃよ。」

「しかし、黎殿。下手すればその紛争に守矢が巻き込まれる可能性が....」

「どのみち巻き込まれるじゃろ、神というのはどうしても妖怪やモンスターより人間を重要視するものじゃ」

「えらい詳しんだな、神に」

「何百年も生きれば嫌でも理解してしまうわい.....神なんてな.....」

 

 

 

「して.....椛はどこに行ったんじゃ?」

「「え?」」

 

 シュテン達が部屋を見渡すと護衛の椛がどこにも居なかった。

 厠かと思って確認したがおらず、他のの天狗やなぜか居残ってるレティに聞いても見てないと言った。

 

「ったく、あいつは爺さんの護衛じゃないのかよ....どこ行きやがった」

「.............シュテン殿、少し頼みたいことがあるんじゃが.....」

 

「あ?」

 

___________________________________

 

 

「.......一人......中腹には複数.....人間は四人、いや二人だけか」

 

 妖怪の山頂上の守矢神社の離れにて一人の青年がそう呟く。

 青年は今現在この守矢神社に近づいている妖怪狩りを討伐しようとしているであろう人物の人数、種族、性別、武装を気配と足音ですべて理解した。

 

 人間の人数言い直したのは元人間の妹紅と半分人間のヤリカを除いたからだ。

 

「中腹の奴とまっすぐここに向かってるやつの距離は長い......皆敵だったら順番に殺せば....」

 

 この青年は今問題となっている妖怪狩りの主犯.....つまりは大天狗すら斬った人間だ。

 

 同時に早苗が言っていた「龍騎」でもある

 

 つまりは彼は早苗達に拾われた外来人と同時に妖怪の山の妖怪や天狗を斬り殺している妖怪狩りでもあるのだ。

 もちろん、早苗達はこれを知らない。

 知ってるのは黎などの大天狗と天魔.....それと不運にも聴力が高く、話を聞いてしまった。

 

 

 

 犬走椛だ。

 

 

「貴方が妖怪狩りですね?」

 

 椛はすでに戦闘態勢で妖怪狩り、龍騎に剣先を向けている。

 質問しているが既に確信しているのだ。彼が妖怪狩りで黎を斬った本人だと。

 

 彼女は魔理沙が飛び出す前に我慢できずに先に飛び出して黎をほぼ再起不能にした仇を討ちに来たのだ。

 幸い、黎の部隊といえば頂上に通してもらえたのでそこまではよかった.....いや、まったく良くないだろう。

 

 

「そうだが?だから何だ。」

「貴方みたいな人間ごときがよくも黎様を!!!かくg____」

 

 

 椛が叫び終える前に椛は声を発せなくなった。

 いつの間にか椛は木に叩きつけられ、首を掴まれた。

 

「ガァ.....ハァ....!」

()()()()()()()()?.....それはこちらのセリフだクソ異生物共が.......お前みたいな人間を見下す魔物や妖怪は大っ嫌いだ。まずはその不快な思考のある脳から燃やす。くたばれ」

 

 龍騎の左手に持つ美しい刀は鮮やかな赤い炎を発する。

 それはまるで龍騎の怒りと復讐心を現す炎だ。

 

 龍騎はさらに椛の首を絞める腕に力を込めた。

 そしてその刀をゆっくりと構え.......

 

 

 

 

 

 

 

「止めるんだ!」

 

 

「!?」

 

 突如、龍騎に赤いトライデントが飛んでくる。

 

 龍騎は咄嗟に椛を離して、トライデントを避けた。

 

 

(ッチ、怒りで周囲の警戒を怠っていたな......というか何者だこいつ?)

 

「ハロー、人間君.......すがすがしい日だからお茶でもいかがかな.....とは言えそうにないね」

 

 椛を後もう少しで殺しかけた龍騎の目の前には山羊のような大男で金の鬚と鎧に紫のマントを羽織っていた。

 右には先ほど使われた赤いトライデントを持っている。

 

 

 

「魔物か?」

 

「ああ。私はAsgore。モンスターの王さ。」

 

 

 

 

To be continued...





Undertaleキャラの四人目!

もっとも可哀そうといわれてるAsgore(アズゴア)王だぁぁぁぁぁぁ!!!



シュテン「そんな事どうでもいい(どうでもよくない)、あの龍騎とか言う奴椛にとんでもないことしたぞ。許されるのか?」

許されないね、ファンに怒られるね。

葉月「ええ~」

でも問題ない。

そのためのチートキャラ達だろ?

シュテン「よっしゃぁ!ヤリカ達とアズゴアよ!その龍騎をボコボコにしちまえ!」


ちなみに龍騎の作った作者はペルソナを作った作者と同じ人です(ただし性格などはこちらで決めた)
当初はリュウという名の予定だったけどそれだとストリートファイターになるから龍騎にしました(感想で仮面ラ〇ダーと指摘されたけどw)
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