「よし、行くわよ!二人共!」
博麗神社のすぐそばにある一軒家にて三体の妖精のうちの一人、サニーミルクが後方の妖精二人に合図を送る。
この三妖精は別名「光の三妖精」と呼ばれ、博麗神社参拝客にいたずらをするというとんでもない命知らずの妖精である。
彼女たちは今、自身の能力を駆使して誰にもバレずに大きなログハウスの入口までたどり着いていた。
ちなみにこのログハウスはハロウィンパーティ会場としてシュテンが半日で建てたどでかい家である。
「あのパーティ会場のお菓子をすべて私達が横取りする作戦、完璧ね!」
「どこが完璧なn(」
「さあ!突撃!」
ジト目の金髪縦ロールのツッコミを無視してサニーミルクは入り口の扉を蹴破った。
「せーの、「「「
ハロウィンのお決まりと言えるこの言葉を三妖精は口をそろえて発する。
普通、子供たちが仮装をして近所を回る際に使うのだが.....
ここは確かに三妖精の拠点の近所であっても普通ではない。
『ヴンギャマエヴィティリゴッポコポオォォーーーッ!!』
扉を開けた先にはなんと耳元まで口が裂けたピンク頭をした大男が奇声を発して奥の部屋から平行移動して近づいてきた。
気持ち悪い以外の何でもない、ゼロの第二形態以上のトラウマだ。
「「「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァァァァァァ!!!!!」」」
刺激が強いのか(当たり前だが)三妖精は絶叫をあげながら目にも止まらぬ逃げ足で大男の視界から消えていった。
「クッククククククク、フフ、フハハハハハハハァハァハ!!!面白い!」
大男が顔のピンク玉を外し、高笑いを上げる。
無論、この大男はシャテン・シュテン。
顔に張り付いていたのは星のカービィだ。
二人共、夜のパーティに我慢できずにやってくるいたずら餓鬼共やDQN(居ないと思うけど)を追い払うために朝から怖い恰好をしていた。
ちなみに今は7:00AMだ。
「いや~ハロウィンと言ったら変な誤解をしたゴミ共がハロウィンと関係ないコスプレをして町中にゴミを散らかしたり、電車を止めたり、暴行罪を起こすと言ったイメージしかないけど本物のハロウィンは面白いぜ~」
「それ、何処の日本ですか?」
シュテンのリアルな話に外の世界の日本人で実際そういう出来事を見てきた葉月が突っ込む。
本当になぜ日本の頭のおかしい奴らはハロウィンを間違って楽しむのか理解に苦しむ。
「本当、ああいう奴らはカトリックの丸眼鏡をかけて銃剣を持つ優しい神父様に「Amen!!!」と叫ばれながら切り殺されてしまえばいいのに」
「ずいぶんピンポイントな神父様で」
葉月は二つのフライパンを交差させ、十字架を作ると厨房へと戻り夜のパーティの料理作りを再開させた。
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~数時間後~
ログハウスの扉が強くノックされ、少女の声が響く。
「お~い!早く来てやったぜ!」
毎日ハロウィンの格好をしている霧雨魔理沙だ。
パーティまで1時間はあるのに.....こうなったら追い払わずに手伝わせよう。
シュテンは扉を開けて、魔理沙を入れた。
ちなみにメタナイトも居た.....まあ同じ家だから予想はできたが.....
「あれ?幽々子辺りがもうすでに来て料理が半分無くなってると思ったけど幽々子は来てないんだな」
「幽々子に対しての偏見が凄いな」
(いや、もしかして事実なのか?)
その後も幽々子の暴食を恐れて多くの住民が予定より早くパーティ会場へと入ってきた。
そしてパーティの時間帯.....
『
玄関が叩かれて、レミリアかそこら辺かと思ったらその場に居たのは可愛らしい声をした異形なものだった。
.......大体だれか予想は付いたが、いたずらしておこう。
「オリジナル、やれ」
「こちこち吐息!」(心の声)
『ぬええええぇぇぇぇぇぇん!?!?』
アイスカービィの冷気を食らい、異形は情けない声をあげて黒を一色とした少女へと変貌した。
やはり命蓮寺に住む妖怪のぬえだ。
「悪いが、見た目だけが少女で年齢がBBAの奴に渡すお菓子など存在しない」
「酷くない!?せっかく聖からバレないように抜け出してきたのにこの仕打ちは!」
確か命蓮寺は仏教で、ハロウィンはキリスト教である。
ぬえが聖にバレないように抜け出してきたのも頷ける......はずもない、何やってんだこの絶対領域持ちの黒ニーソ美少女は。
「聖にバレたら南無三されるぞ?」
「うん、だから能力を使ってここに来たのに......この仕打ちh_______」
「後ろに居るぞ?」
「ぬぇ?」
ぬえがまたもや情けない声をあげて後ろを振り返ると優しい笑みを浮かべた在職(聖母)がそこに居た。
顔は笑ってるが、目は笑ってないとはまさにこの事である。
「き、キャーナムサーン.......ナムサン?」
「イエス、
その後、ログハウスの前で悲鳴が聞こえたのは言うまでもない。
その後は予想よりはるかに多くの人数がハロウィンパーティにやって来た、結局ぬえと聖は帰らずにお酒や肉類を食べなければ良しとされた。
このログハウスは非常に大きく作ってあって、予定の人数が来てもスペースが余るほどだったが丁度良いくらいの人数がやって来た。
(そういや、ハロウィンってこんなのだったか?......いや、どのみちあれは死者と子供が主役の祭りだ。化け物やBBAは料理を食って酒でも飲むか)
シュテンはカービィを連れて、会場内をうろついた。
その度に色んな人、妖怪から話をかけられる。
「あら、宴会ぶりね。シュテンとカービィ」
最初に話しかけてきたのは完全に病から立ち直ったレミリアである。
従者の咲夜は愚痴を吐きながら厨房で料理を作っている事だろう。
「レミリアか、向こうに納豆あるよ?行けよ」
「........馬鹿にしてる?(後で頂こう.....)」
次に話しかけてきたのは魂魄妖夢。
暴食のピンクの霊を後ろにシュテン達に頭を下げた。
「いつも幽々子様が申し訳ございません。多大なる食費を....」
「ああ、気にするな。幽々子が食ってるの消費期限過ぎてるし」
「......え?」
困惑する妖夢を放っておいて、次は永遠亭の住民達だ。
最初に話しかけてきたのは妹紅や永琳の縁で話したことがある蓬莱山輝夜だ。
竹取物語のかぐや姫本人らしいが、カービィ達からしたら「ふ~ん」程度である。
「今回は私達をお招きくださりありがとうございます」
輝夜が軽く頭を下げる。
しかし
「え?俺招いた覚えないぞ?自由参加だかr(
「あ り が と う ご ざ い ま す ね」
「お......ぉぅ、お喜びになりやがって頂いてこちらも嬉しいよです、ハイ」
月の姫が頭を下げてるのにこの失礼な態度は許されない。
輝夜と背後の永琳の殺気でシュテンはカービィを片手にそそくさと離れていった。
最後は博麗霊夢、霧雨魔理沙、八雲紫、アリス・マーガトロイドだ。
四人共、シュテンが置いておいた氷のバケツに入ったワインを不思議そうに見ている。
カービィの独特な足音でこちらに気づき、ワインを片手にやって来た。
「ねえ、シュテン。このワイン何?」
「ん?何だ。霊夢はワインを知ってるのか。てっきり日本酒しか知らないかと思ってたぞ」
「
「あそこって神主居るのか?」
「ええ居るわよ、今は外の世界でお酒飲んだりパソコンで何か創ってるみたいだけど」
会ってみたいな、とシュテンは思いつつ霊夢が手に持つワインの話をした。
「それは俺が作ったワインだ。作った中でかなり出来が良いからな、味は保証しよう」
「「「「へ~..........え?」」」」
四人の少女はワインを興味深く見つめているとシュテンの発言に目を点にした。
シュテンがワインを作るなんて想像もできなかったのだろう。
「.....これ、媚薬とか入ってないでしょうね?」
「入ってねえよ!お前ら俺にどんなイメージ持ってんだ!」
「変態」
「クズ」
「巨乳好き」
「オリキャラ」
「噛ませ犬」
「性魔獣」
「Gasterのパクリ」
「変態」(二回目)
「(´・ω・`).....いいから早く飲め」
反論できなくなったシュテンを前に霊夢達はワインをグラス注ぐ。
勘で怪しい薬が入ってないと判断した霊夢と魔理沙が最初にワインを飲む。
すると
「ブッ!強っっっよ!」
「これは~.....私達じゃなかったら倒れてたぜ」
強いお酒を飲み慣れてる霊夢達ですら驚くほど強かった。
ワインはアルコール度数で言えば霊夢達が飲むお酒と比べてはるかに弱いのだがシュテンのワインはそれよりも強かった。
萃香、勇儀、華扇が持つ個人の強いお酒の様にシュテンの持つワインは異常に強かった。
恐らくシュテンは一定以上のアルコールは無効化してしまうためにより強いのを求めてしまうのだろう。
続く紫とアリスも予想より強いワインに少し驚いていた。
「よくこんな強いワイン作れるわね.....」
「シュテンの無駄な才能開花ね.....」
異常に強いワインは後に続く妖怪が倒れかけながらもすべて飲みつくした。
ちなみにだが、カービィは飲まなかった。
なぜって?
今年で26年だが幼く見えるからという理由でシュテン含む全員が反対したからだ。
しかしワイン一本で妖怪や霊夢達がリレーしないと飲みきれないとは本当に無駄な才能を見せたシュテンである。
Happy Halloween.....
光の三妖精、輝夜の初登場です。
それと例のあのお酒の人が話題だけですが出てきましたね
輝夜は本編でも出てきます
そういえば皆さん、「サニーミルクの紅魔異変」という曲を知ってますか?何かの特典で付いてくる東方の原曲なんですが、鳥肌が立つミックスアレンジでした!
聞いたことない人は調べるなりして。ぜひ聞いてみてください!