サブタイトルの元ネタは『奥のカガミで笑う影』です。
(......どのくらい眠ってしまった?.....)
深い眠りから覚めても押し寄せてくる疲労感の中、敗れた化け物シュテンは動こうとしない身体と瞼に無理やり力を入れて起き上がろうとする。
じわじわと体の至る所の感覚が戻ってき、自分が柔らかいもの.....ベットの上に寝ていることが分かってくる。
そして光が視界に入って身体が少し動いた瞬間、聞き覚えのある女性の声と同時に女性の手らしきものが動きを静止してくる。
「もうちょっと寝てなさい、化け物でも今回ばかりは休息が必要よ」
敗北した自分の居る場所、ベット、この声
目が完全には見えていないがこれだけの条件が揃えれば居る女性はたった一人だ。
「永琳か.....」
「あら、もう喋れるほどまで回復したの?やっぱり狂気の力かしら?」
「.....ああ、狂気の回復力でもう動ける。心配無用」
さっきまでとは比べ物にならないほどスッと起き上がるとシュテンは周りを見渡した。
すると永琳の他にもう三人いることに気づく。
「オリジナル.....もこたん.....と霊夢か」
ぐっすりと眠っているカービィを抱きかかえる妹紅は優しい笑みで手を軽く振る。
霊夢の方は無反応で腕を組みながら椅子に腰かけている。
二人共喋ろうとしないのは寝ているカービィを起こさない為だろうか?
「今何時だ?試合は?」
「今は午後5時よ、貴方の試合は貴方の負け。現在は私の優曇華が準決勝に進んでCブロックの準々決勝が一通り終わったわ」
永琳が端的に答えてゆく、それよりもCブロックの準々決勝が終わったという事は個人的にシュテンが気になっていた鈴仙・優曇華院・イナバVS Papyrusが終わったという事だ。
さらにその優曇華が準決勝に進んだという事はPapyrusは敗れたという事だ。
優曇華の強さを良く知らないが、あのPapyrusに勝つとはあまり想像できなかった。
「......見たかったな」
___________________________________
「さ~て、また雑魚をなぶり倒すか」
Cブロックの試合がすべて終わり、いよいよDブロックの準々決勝になった頃、天邪鬼少女の鬼人正邪は自分一人しかいない控え室のベンチから立ち上がりにやけながら会場へと向かった。
控え室に彼女以外居ないのは正邪が幻想郷を代表する反逆者であるため、地底の妖怪もあまり関わりたくなかったからである。実際、彼女に懸賞金を付けられた時だって地底の妖怪は誰一人として彼女を捕まえようとしなかった。
それ以前に孤独を好む彼女が追い払ったという可能性もあるが.....
彼女が会場に着いた時、第一に浴びせられたのはもちろん声援などではなくブーイングと罵倒だった。
当たり前だろう。
プロトの比にならないくらいのブーイングを浴びながらも正邪は一切気にしない。むしろ声援を送られてる選手のような表情をする始末だ。
さすがは天邪鬼と言ったところだろう。
言っておくと全員がブーイングをしている訳でなく、タランザや控え室に居るカービィ、医務室に居るシュテンはちゃんと拍手するなり声援を送っている。
心優しいAsgoreも彼女に声援を送っていた。
その声援に正邪が苦い顔をしたのは言うまでもないが.....
そして相手選手が入場をし、そろそろ試合が始まるという時だった。
観客席からいきなり大声で正邪を罵倒する声が響き渡り、なにやら大柄な鬼が観客席から会場へと乱入したのだ。
完全なモブ鬼なので誰だか覚えて居ないがどうやら初戦で正邪に敗れた鬼らしい。
鬼なのにただの中級妖怪に敗れるとはこれ如何に.....
「前の試合は無しだ!!!こいつは何か卑怯な手を使ったに違いない!でなければ優勝候補である俺が負けるはずが無ぇ!」
「は?」
『え~と、これは.....?』
『乱入だね、今大会は禁止してるのに....全く』
呆れた正邪とヤマメを全く気にせず、モブ鬼は正邪を「卑怯者」だとか「所詮は地上の汚い妖怪」と罵倒し続けるが当の本人(本妖)はため息をつき、わざとらしい呆れるリアクションを取る。
その行動にますます鬼は怒り始め、正邪はその鬼を汚いものを見るような目で見始めた。
我々の業界ではご褒美だが、荒っぽいモブ鬼からしたら挑発以外の何物でもない。
モブ鬼は雄たけびを上げて、猛スピードで正邪に殴りかかった.....が
「おいたが過ぎるね、締められたいかい?」
あと拳半分というところでモブ鬼は顔以外がピクリとも動けない不動の状態となっていた。
そんな彼の肩に乗っているのは何と、実況の黒谷ヤマメ。
彼女は第二の武器である蜘蛛の糸を使い、モブ鬼の肩や膝などの部分を縛り付ける事で最小限の糸で自分より強い種族である鬼を封じ込めたのだ。
「う....うごけねぇ.....」
「当たり前さぁ、私の糸を引きちぎるなんて山の四天王やプロトでやっと出来る芸当だよ?」
モブ鬼は殴りかかってる姿勢で身体を動かしたり力を籠めるが、糸はびくともしない。
鬼人正邪はそんな間抜けな姿の鬼を見て鬼の目の前で腹を抱えて笑っており、鬼はさらにブチ切れる。
だが、糸で動けない。むしろ、うるさいその口を糸で縛られて何も言えない状態となってしまった。
「勇儀~!ちょっとこのドアホを運んでくれるか~い!」
「おう!任せな!」
そしてこの後、モブ鬼は会場から連れ出されて勇儀姐さんから拳骨を貰う事となってしまったのである.....
~少女体罰中~
やがてDブロックもすべての準々決勝が終わった。
正邪も妖夢もUndyneも問題なく準決勝へと駒を進める。
そしてDブロックの準々決勝が終わったという事はお次はAブロックの準決勝、星のカービィと名を知らしめるために霊夢の陰に隠れて無事に旧地獄までたどり着いた赤蛮奇である。
だが、そのカービィと戦うという恵まれた不幸な赤蛮奇は現在.....
「か、返せ~!」
「ほぉ~、ろくろ首なのに首が無くて頭だけが飛ぶのか.....こんなろくろ首も居るんだな」
怪我が完治したばっかのシュテンと遭遇してしまい、首だけを取られてしまったのだ。
しかも赤蛮奇の身長とシュテンの身長の差は激しいので、シュテンが赤蛮奇の首を持ち上げてしまえば赤蛮奇の身体の方は背伸びしても届かない。
(コラそこ、「空を飛べばいいじゃん」とか考えない!)
「次試合何だから早く返せ~!」
「頭と身体が別々だと夜の営みとか激しくなりそうだな~」
「よ、夜の営み!?お前何いやらしい事考えてるんだ!」
首だけ赤蛮奇は顔を赤くしながら自身を持ち上げるシュテンに怒り出す。
だがシュテンは意にも介さずに
「顔をキスで責めながら、同時に身体を激しく責め......胸も中々でかいし、良いね!」
「んぬぅ!?ま、まさか.....まさかお前!私に乱暴する気だな!エ口同人m(
「あら?何やら興奮(意味深)しそうな会話してるけど大丈夫かしら、ろくろ首さん?もうすぐ試合よ?」
「え?うわぁ!不味い!」
偶然通りかかった女性に時間を告げられ、赤蛮奇の頭はシュテンの手から勝手に離れると身体を置いて行ってそそくさと会場へ向かった。
そして問題のこの女性......
「お前、何しに来た?」
シュテンは赤蛮奇を見送るとその女性に警戒心マックスで尋問の様な殺気立った声で聞く
「そんな怖い顔しないで、偶然通りかかっただけよ?」
「偶然だと?ここは選手以外立ち入り禁止で見張りはあのプロトのモンスターとペルソナの部下だ。偶然で来れるような場所ではないぞ?」
「........フフ」
まさにシュテンの言う通り、選手専用のエリアには観客や侵入者が入らないようにプロトの古龍やG級モンスター、オーディンやクロウまでもが見張っている。
「偶然」とか「道に迷って」では来れるはずが無い。
それよりもシュテンはこの女性に見覚えがある。
この赤いローブを着て、特徴的なサイドテールの付いた銀髪ロングの美人は.....
「神綺....だったか」
「ウフフ.....覚えててくれたのかしら?嬉しいわ~」
「ああ、後からあんたが偉さで言ったら幻想郷トップクラスだとプロトから聞いたからな。嫌でも印象に残った。それで?そんな超お偉いさんがどうしてこんな所に、偶然とか天然じゃ済ませないぞ?」
「ウフフフ.....」
___________________________________
一方その頃準決勝はにてカービィと当たった赤蛮奇は
「行くぞ!星のカービィ!夜も昼も恐怖でぽよぽよ言えなくさせてy_____」
「バーニングアタック!」(心の声)
「え、待っtぐふぁぁっ!!」
今大会の最速決着記録の新記録を叩き出していた。
To be continued...
東方の元ネタ集みたいなのが合って、見てたら元ネタ曰く、ヘカーティアより神綺様の方が偉いらしいです(偉いだけであってヘカーティアよりは強くないっぽい)
ヤマメの戦闘方法の元ネタ?
もちろん、ヘルシングの例のカッコいい爺さんだよ!
~おまけ~
Papyrus「ニェヘッヘッヘッヘ!初めましてだな!まずは自己紹介からだ!俺様の名前はPa......うわぁぁぁぁぁ!!!」(優曇華の目を見て、自己紹介をしてしまった)
優曇華「えぇぇ.....引っかかった....」
Papyrusの敗因:相手の目をちゃんと見て、礼儀正しく自己紹介した。それと優曇華とPapyrusは初対面ではない。(昼食の時に会ってる)