僕のヒーローアカデミアwithスーパー戦隊&仮面ライダー   作:ガイコッツ

59 / 100
死柄木vs四ツ橋です


記憶の歯車

ト「いいかてめーら! てめーらはコピーだ! よって死んでも存在が消える事はない!」

 

 トゥワイスが二倍で増やした死柄木達に向かい叫ぶ。

 

死「死ぬ前提でリーダーを増やすなよ」

 

ト「復唱しろ! 『僕たちは複製死んでも死ぬ事はない!』心がスッと軽くなるはず」

 

荼「しねぇよ」

 

 コピーの荼毘がトゥワイスの言葉を遮るとチラリと隣を見る。

 

荼「てかなんでコンプレスがいない?」

 

ト「うるせぇ細けぇこと言うな! 変身してるお前らが率先して戦え!」

 

 荼毘がMr.コンプレスがいないことに気付くがトゥワイスが誤魔化す。

 

荼「まー確かにここに変身してないヤツがいたら足手まと」

 

ト「いくぜっ! 黒影トゥワイス突撃だーー!」

 

 荼毘の言葉を遮るようにトゥワイス達は一斉に長槍の影松を構え四ツ橋に向かい走った。

 

 パンッ!

 

ト「オレ達ィィィー!」

 

 次の瞬間、四ツ橋に向かったトゥワイス達が破裂する様に消えていった。

 

四「ずいぶん脆い、ところで君人質の意味を理解しているのかね?」

 

 溶けていくトゥワイス達の後ろから腕を前に出した四ツ橋の姿が現れる。

 何が起きたか分からないトゥワイス達はざわついた。

 

ト「おい、何が起きたかみえたか?「オレは見えたぜ! 全然わかんねぇ!「オレ達ィィィ!「ライダーになったのに簡単にやられちまったぁ!」

 

 トゥワイス達がざわつき、ガヤガヤと騒いでいると死柄木がトゥワイスの肩に手を置く。

 

死「大丈夫だトゥワイス、おまえがつくったこの状況……1対たくさんだ」

 

荼「それもそうだ、義爛を取り返しゃあいいんだろ?」

 

ト「そうだいけー!」

 

 死柄木の言葉で荼毘とトゥワイス達が四ツ橋に向かう。

 荼毘の蒼炎とトゥワイスの槍が四ツ橋に届こうとした瞬間。

 

四「……ひどい連中だ」

 

 四ツ橋がため息を吐きながら左腕を上げる。次の瞬間、四ツ橋の上げた左腕が巨大化した。

 

ト「え?」

 

 巨大化した腕で荼毘とトゥワイスを薙ぎ払う。薙ぎ払った衝撃で展望台の窓が一面破壊された。

 

四「同じ土俵で争っているのが馬鹿馬鹿しい……」

 

 四ツ橋が再びため息を吐くと視線の端に溶けかかったトゥワイスが見えた。

 

ト「ぎ、義爛……「義爛!」

 

 溶けかかったトゥワイスは分身を作り、椅子に縛り付けられていた義爛に駆け寄った。

 

義「お前……カッコよくなってんじゃねーか……」

 

 義爛はトラウマを乗り越え仮面ライダーに変身したトゥワイスを目の前に笑みを見せた。

 

ト「バカヤロウ……オレのどこがカッコいいんだ……」

 

 トゥワイスは指の無い義爛の右手を見ると仮面の中で涙を流した。

 

四「まったくしぶとい」

 

 四ツ橋がトゥワイスと義爛にトドメを刺そうと歩を進めようとした瞬間。

 

ドギュン!

 

四「おっと」

 

 四ツ橋は後ろから放たれた銃弾を首を傾げて避けた。

 

死「あれ? おかしいな」

 

 四ツ橋が振り向くとそこにはライフルモードのネビュラスチームガンを構えた死柄木が立っていた。

 

四「生きているとは! 丁度いい! 君を量ろう」

 

 四ツ橋は標的を自身の一撃を避けた死柄木に変えた。

 

死「トゥワイス、義爛守るならめちゃくちゃ離れとけ」

 

 死柄木はトゥワイスにそう告げると左腕をダラリと上げた。

 

ト「わかった! いくぜ義爛!」

 

 トゥワイスは頷くと義爛を横抱きする。

 

義「俺こんな趣味ねぇんだけどな……」

 

ト「俺もお姫様抱っこなんぞしたかなかったわ!」

 

 トゥワイスは義爛を抱えながら展望台から飛び降りる。四ツ橋はソレを気にも止めずに死柄木と対峙していた。

 

四「ふんっ、歴史のないチンピラの破壊衝動に……我々以上の重みがあると思うか?」

 

四ツ橋の左腕が大きく膨らむ。死柄木の左腕にも巨大な歯車のエネルギーが充填されていた。

 

ト「えっほ えっほ えっほ」

 

 ドゴォォオオン!!

 

 トゥワイスが義爛をお姫様抱っこで運んでいると後ろから轟音が響く。

 

ト「うぉおおお! 死柄木ハデすぎぃ!」

 

 轟音のした方向を振り向くと死柄木と四ツ橋の戦っていたタワーが粉々に崩れ落ちていた。

 

バゴォォォン!

 

トゥワイスが崩れ行くタワーを茫然と見ているとすぐ後ろで爆音が響く。

 

ト「次はなんだ!?」

 

 トゥワイスが爆音の方を向くと爆音の原因をすぐに見つけた。

 

義「おいおい……こりゃなんだ」

 

ト「夢なら覚めてくれ……」

 

 爆音の原因の影がトゥワイスと義爛を覆う。トゥワイスの顔が仮面の中で青ざめた。

 

死「高い所から落ちたら死ねよなァ人として……おまえがボスか? あれ? お前デトネラットのCM出てたよな?」

 

 タワーの瓦礫の下から死柄木が起き上がる。高い場所から落ちたのにもかかわらず変身は解除されていなかった。

 

四「…………ふんっ、やはり本物のようだな」

 

 瓦礫の下から四ツ橋も起き上がる。四ツ橋の上半身は大きく膨らんでおり、顔には黒い紋様が浮かんでいた。

 

死「なぁデトネラット、今どんな気持ちなんだ? いや、な? 数に任せて高みの見物きめこんでたんだろ?」

 

《ギアリモコン!》

 

 死柄木は四ツ橋に問いかけながらネビュラスチームガンにギアリモコンをセットし、四ツ橋に照準を合わせる。

 

死「格下相手にわざわざリンチの場ァ設けてさァ、ここまで来るこたーないとタカくくってよォその挙句におっことされた気分はさ……」

 

 ライフルモードのネビュラスチームガンの銃口に歯車を模したエネルギーが充填されている。死柄木は引き金にそっと指を添えた。

 

死「どうなんだって聞いてんだよ」

 

《ファンキーショット! ギアリモコン!》

 

 引き金を引くと歯車と弾丸を模したエネルギーが四ツ橋に向かう。四ツ橋は俊敏な動きでソレを回避した。

 

四「怒ってるよ」

 

 死柄木の頭上に飛び上がった四ツ橋は死柄木目掛けて腕を振り下ろす。

 地面を抉る威力の攻撃を死柄木は後ろに飛んで逃げたが、左手が四ツ橋に捕まった。

 

死「うぐっ!」

 

 四ツ橋が死柄木の左手を強く摘む。

 

四「悪さをするのはこの掌か!?」

 

 四ツ橋の摘む力が強くなる。しかし死柄木はその痛みに苦しんでいなかった。

 

死(心に沈む正体不明の苛立ちに……スッポリ抜けてた思い出が嵌っていく……感情に経験が伴っていく!)

 

 ガキガギガギガギガキガギガギガギ!

 

 死柄木は苛立つ度に頭の中に不快な金属音が鳴り響く。まるで噛み合わない歯車がぶつかり合っているような不快な音が。

 

 ヒタ……

 

 死柄木は苦し紛れか無意識に小指と薬指を四ツ橋の指に触れさせる。次の瞬間、四ツ橋の指に激痛が走った。

 

四「っ!」

 

 四ツ橋は即座に死柄木を放り投げる。死柄木は地面に叩きつけられた衝撃で変身が強制解除されてしまった。

 

四「ヒビ割れた……」

 

 四ツ橋は自身のヒビ割れて血の流れている指を眺める。そして倒れている死柄木に目を向けた。

 

四「五本の指でなければ発動しないはず……誤情報を摑まされたか?」

 

死「うぅっ! ゲェッ! アぁ!!」

 

 死柄木が頭を抱えながら起き上がる。死柄木の顔は脂汗に塗れていた。

 

死「頭が……割れるっ!」

 

 死柄木の頭の中で幼い記憶が映像となり流れる。それと同時にあの不快な金属音も鳴り響いていた。

 

死「ぐあっ……アアアアア!」

 

 死柄木が激痛のあまり蹲る。すると突然四ツ橋に向かって駆け出した。

 

四「速いっ! 変身していないのにこの俊敏性!」

 

 死柄木は駆けながらネビュラスチームガンを四ツ橋に向かい乱射する。四ツ橋はソレを巨大化した腕でガードした。

 

四「!?」

 

 四ツ橋がガードの為に前に出した腕の隙間から腕を振りかぶった死柄木の姿を確認する。四ツ橋はその場を飛び上がり死柄木の攻撃を避けた。

 

四「格下と断ずるのは尚早だったな……」

 

《解放 80%》

 

 四ツ橋が着地すると個性『ストレス』の出力を上げる。四ツ橋の身体が膨らみ、上半身のスーツが張り裂けた。

 

四「戯れはここまでだ」

 

 ストレスの黒いエネルギーが四ツ橋の身体全体を覆い、鎧となる。

 死柄木にストレスのエネルギーをぶつけようとした刹那、四ツ橋の動きが止まった。

 

四「白い……?」

 

 死柄木はその場でボーッと立ち尽くしたままネビュラスチームガンとボトルを構えている。四ツ橋の目に止まったのは死柄木の持っているボトルがギアリモコンではなくギアエンジンであることだった。

 

荼「オレが持ってても意味がねぇ……お前が持ってろ」

 

 荼毘は死柄木から離れる前にギアエンジンを渡していた。

 

《ギアエンジン!》

 

 死柄木はギアエンジンを挿し込むと即座に引き抜く。

 そしてギアリモコンの入っているポケットに手を伸ばした。

 

死「俺は本当にただ……」

 

 ポケットからギアリモコンを取り出すと、ギアリモコンと共に死柄木が身につけていた家族の手が足元にポトリと落ちた。

 

《ギアリモコン! ファンキーマッチ!》

 

四「やはりこの若者は……覚醒の最中に!」

 

 不吉な予感を察知した四ツ橋が左手にエネルギーを充填させる。

 死柄木は四ツ橋を気に留めずにネビュラスチームガンを構え、引き金を引いた。

 

死「潤動……」

 

 死柄木の身体が煙に包まれる。

 

《フィーバー!》

 

四「ストレスアウトプット!」

 

《負荷塊!》

 

四「祭りを終わらせる!」

 

 死柄木が変身する前にトドメを刺そうと四ツ橋がストレスの黒い塊を放つ。

 しかしその一撃は死柄木を包む煙から出現した歯車によって砕かれた。

 

四「なんだと!」

 

 死柄木の周りを飛び交う青と白の歯車はそれぞれ噛み合い回転すると死柄木の身体に装着された。

 

《パーフェクト》

 

 歯車が装着されると死柄木に纏わりついていた煙が晴れる。

 

四「なんだアレは……」

 

 四ツ橋は見た事のない死柄木の姿に目を見開いた。

 

死「……」

 

 ヘルブロスへと変身した死柄木は足元に落ちていた父親の手を見つめる。

 

死「全部思い出した……俺はただ……壊すだけだ」

 

バギャン!

 

 死柄木は足元に落ちていた父親の手を踏み砕く。

 

死「こんなものも全て……要らない!」

 

 この時、死柄木の中の不快な音が消えた。歯車が噛み合い、動き出す。

 死柄木はゆっくりと歩き出した。




死柄木の心情を表現するのがとても難しかったです……
次回で決着がつきます
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。