GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。   作:桐生 勇太

10 / 55
第9GAME:黎斗神、馬の代わりになる(笑)

「ぜぇ、ぜぇ…お、おい、少し休憩をしてもいいぞ?」

 

 私は、今、とても疲れている。とてもだ。ことは出発の時、国から支給された馬車を必要ないと押し返したのだ…私が。

 

「なんだい、だらしないねぇ、まあ、基礎能力があれじゃ、無理もないか」

 

「し、仕方ないだろう。RPGの主人公と言えば、徒歩の移動が基本だからな…一度やってみたかったんだ…だが、ふう、現実は、つらい……」

 

「しかしなぁ…聖騎士のミリカや暗黒騎士の私ならまだわかるが、姫のクライシィよりも持久力がないとはな…」

 

 仕方ないだろう。向こうの世界ではデスクワークが基本だったんだから…立ったままパソコンを1日中打つとか、死ぬぞ。おのれ、このままでは神の沽券にかかわる大問題だ…こうなったら…よし、あれを使うか…

 

【ガシャット!レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?アイムア仮面ライダー】

 

「な!?」

 

「え!?」

 

「ッ!?」

 

 …そう、私は……………………………………………………………………

バイクになった。

 

「ヴァーハッハッハ!! 見たかぁ! これで早い! 早いぞぉ! どうだぁ!!」

 

 当然だが、本来はプロト爆走バイクガシャットでは人型になってしまうが、レバーを開かずに待機するとレベル0:1になれるのだ! 当然、レバーを開くと人型にもなれる。

 

「これは…」

 

「使えるわね」

 

「使えますね」

 

 その後、突然クライシィ達は近くの村に行き、馬車だけを買ってきた。何をする気だ?

 

「楽ちんですね~」

 

「早いしねぇ」

 

「少しうるさいが、気にならないな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私はハンドルの部分を馬車とくっつけられ、馬車を引かされていた。

 

「………………私は馬ではないぞ!!!!!!」

 

「いいじゃない。減るもんじゃないんだし」

 

「減るんだよ! 私の心の何かがな!!!!」

 

「黎斗神様、お願い致します。」

 

「嫌だ!!!」

 

「折れろ。もう馬車を買ったのだから」

 

「認めないぞ!! 返却してこい!!!」

 

「どうしてもというのでしたらそうしますが…黎斗神様、一人で歩けます?」

 

「…………………」

 

「決定だねぇ」

 

 お・の・れ・ィこの神である私を馬のように扱うとは…この恨み、いつか必ず…

 

 結局その日は、特に目立った街につくことはなく、野宿をすることになった。

 

「私は1晩中寝る! 3人で見張りをするがいい!」

 

「黎斗神様…」

 

「おい、勝手に…」

 

「アンタねぇ…」

 

「今日1日ほぼすべての移動は私のおかげだろう! これぐらい当然だ!!」

 

「「「うっ」」」

 

「そういうことだ! 私は寝る!」

 

 そうして私は速攻で寝たのだが、この時どうやらクライシィ達は3人で何か話していたようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「黎斗神様はどうでしたか? ミリカ」

 

 ミリカは肩をすくめ、1つため息をついた。

 

「もうすっかり寝てましたよ。勝手な奴だ」

 

「でも黎斗神様のおかげで一気に長距離を移動できたたので、仕方ありませんよ」

 

「ふむ、とりあえず、夜営の順番を決めるとしようか」

 

 クリスがそう提案する。確かにこういうのはローテーションを組むのが一番だ。

 

「アタシとお前の2人で交代と行こう。姫様、どうぞお休みに…

 

「いえ、私もやります」

 

「しかし…!」

 

 何かミリカが言おうとしたが、クライシィはそれを阻んだ。

 

「もう私は姫ではありません。勇者黎斗神のパーティの1人です。後、敬語も不要です」

 

「…わかりました」

 

 渋々だが、ミリカは納得したようだ。

 

「そうしましょう。…それはそうと、黎斗神様はもう寝られたのですよね?」

 

「はい、寝ていましたが?」

 

「ちょっとだけ、寝顔を見てみませんか?」

 

「えぇ!?」

 

「な!」

 

 ミリカもクリスも目をむいた。当たり前だ。

 

「し、しかし…」

 

「大丈夫ですよ。さっきあなたが寝ているところを確認したばかりですし」

 

「それは、そうですが…」

 

「私は、み、見たい」

 

 顔が赤いが、クリスは割と乗り気のようだ。ミリカは完全にパニくっている。

結局、全員で見ることになった。

 

「寝てますか?」

 

「寝てますね」

 

「…………ぐぅ…………スピー……プシュルルル………」

 

「あら、いつもは元気いっぱいですけど、とても愛らしい寝顔ですね」

 

「い、意外と、かわいい…のか?」

 

「むう、アタシを圧倒したヤツとは思えないよ」

 

 そんなこんなで、結局私は1晩中交代制でほっぺをムニムニされていたが、1日中馬車を引きずり回して疲れていたため、私が気づいて起きだすということはなかった。

 

  

 

 

次の日の朝

 

「む、う…ふぁ…良く寝たな…」

 

「お、起きたか。じゃあ早速行こうか」

 

 馬車から降りて、まずはマイティアクションXに変身する。そして決め技のホルダーにプロト爆走バイクガシャットのスイッチを入れ、バイクを出した。

 

「今日は普通に運転するからな!」

 

 もう二度と馬の真似事などさせられてたまるか! 普通にするより、誰かが乗ったほうがはるかに速いしな。そんなこんなで、目的地が決まった。どうやら、トキオウという街に行くそうだ。そこなら結構な量の物資などが買えるらしい。ふふ、楽しみだ。




お読みいただきありがとうございました。

ヒロインの性格は、

クライシィ:箱入りお姫様 意外としっかり者

クリス  :意外と肉食系 冷静さを失いやすい

ヘイロン :甘えん坊 ビビり

ミリカ  :奥手 ツンデレ 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。