GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。   作:桐生 勇太

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第12GAME:[Mini game]ゲムム神殿聖女の1目惚れ

「…見つけました」

 

 私の名前はアリア・クルルセドイと申します。歳は15歳で、「金色の聖女」なるものをやっています。まあ、実際の髪の色は黒で、それをカツラで隠しているだけですが…

昨日の晩、神官長を務めるお爺様から魔石を通して通信があって、お話を聞きました。

どうやら、昨日神殿に来た方たちのうちの1組に、少しおかしな方がいたようで、黒髪を隠そうともせずに堂々とやってきて、「自分は神だ」と騒ぎまわった挙句どこかに逃げてしまった方がいたそうです。

 

 なんて方なんでしょう。信者の皆様を騒がせた上、懺悔することもなく逃げ出すなんて…ひどすぎます。

 

 頭にきてしまった私は、こうして街を見回っていたわけですが…特徴が似ている人がいました。きっとあの人です! 遠くから様子を見てみましょう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 …本当にあの人なのでしょうか? おいしそうに焼き鳥をほおばっていて、とてもあの人が神様を侮辱した人には見えません。んん…私の勘違いだったのでしょうか…

 

 いえいえ、そもそもああいう風に黒髪を出したまま街を歩く人なんて聞いたこともありません! やっぱり、あの人です! …でも、もう少し様子を見てみましょう。

 

 

 

 

 

 

 あら、子供があの人の後ろにいた女性とぶつかってしまいました。…あら? 何か様子が変ですね。どうやら、あの子があの人のお仲間さんのお財布を取ってしまったようです。腕を強くつかまれているのか、あの子は今にでも泣き出してしまいそうです。人のものを取るのはいけないことですが、罪を盾にして人を傷つけるのもまた罪です。待っていてくださいね! 今助けてあげます!

 

 

 

 

 

 

 ………………はぁはぁ、す、少し待ってください…早歩きなんて、ふぅふぅ、できません…私は、回復魔法に関しては一流なのですが、持病のこともあり、人が普通にできる「早歩き」や「追いかけっこ」も満足にできないのです。このままじゃ、おいて行かれちゃう………

 

 

 

 結局あの子は焼き鳥を持ってスラム街へ戻っていきました。何事も起きず、よかったです。その時に、あの人の言葉が聞こえました。なんという素敵なお方なのでしょう! やはり私の勘違いだったのですね。あのように立派で優しい、聖者のような方が神様を侮辱するはずがありません! きっと、黒髪を堂々と見せていたのにも私と違って何か理由があって黒髪を隠していなかったのでしょう。私の場合、「聖女が魔族と同じ黒髪だった」なんてきっと皆さん驚いてしまいますからね。そのせいで、神様に不信を抱かれたり、お爺様にも迷惑がかかるかもしれません。

 

 その日は結局、特に何も得ることなく終わってしまいました。お家につくとお父様やお爺様が「何かいいことでもあったのかい?」と聞かれました。

 

 私は今日、出会ってしまったのです。とても優しく、立派な心を持った、私の心の白馬の王子様に。確かお名前はダン様だったはずです。あちらは私のことは知らないし、旅の途中のようでしたのできっともうお会いできないと思いますが、1生今日この日の思い出を大切にしていこうと思うのです。

 

 さて、もう寝ましょう。お休みなさいませ。ダン様………………




お読みいただきありがとうございました。


アリアのステータス、書いておきます。

名前 :アリア・クルルセドイ

種族 :人間

レベル:45

称号 :聖女 熱心な信者

体力 :5

知力 :82

攻撃 :3 (最大4)

防御 :2

速さ :3

魔力 :260

スキル:医療魔法(回復魔法の最上位魔法) 聖女の微笑み

賞罰 :なし

好物 :ダン{檀 黎斗神(大)}
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