GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。   作:桐生 勇太

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 もうすでにお気づきになられた人もいると思いますが、タグのうちの1つ、「ハッピーエンド」の部分を「バットエンド」に変更しました。ご理解とご協力をお願いします。



…え? 「なぜ」ですか? なぜでしょうね。


第14GAME:黎斗神の分岐点

 結局、この間訪れた神殿に連れてこられた。速攻で神官長が出てきて、叱り飛ばした…神殿騎士をな。どうやら、勝手に行動していたようで、「無理やり人を誘拐するとは~」とか、「たとえ神の冒涜者だとしても、神は人の過ちを許します~」だの言っていた。いいぞ。もっとやれ。しかし、ここであの神官長が昔風風の小説に出てくるような人を火刑に処しながらゲラゲラ笑うようなタイプでなくてよかった…今、私は本気で安堵している。生まれて初めてレベルで。

 

「大変申し訳ございませんでした。誰か彼の頭につけられている袋と縄を外して差し上げなさい」

 

 おお、どうやら無事に帰れそうだぞ。いや、この神官長たぶん私にも説教してくるんだろうな…さっきの見てたからな。はっきりわかんだよね。

 

「私がやります!…うんしょ…っえいっと…」

 

 お、今縄がほどけた。いやあ、よかったよかった。同時に袋も取ってくれた。広がった視界の先、目の前に金髪の修道女が見えた。彼女は私がかぶっていた袋を持ったまま、硬直している。どうしたんだ?

 

「………………………ダン………………………様………………………?」

 

 あ? なんでこいつは私の名前を知っているんだ? どこかであったっけな…駄目だ。思い出せん。誰だこいつ?

 

「あー、ええと、とりあえず、手を貸してもらってもいいかな?」

 

「…………………………………はっ! はい!」

 

 手を取ってもらい、立ち上がる。が、その時に、

 

「!? うおっ!」

 

 ずっと正座させられていたために、足がしびれていた。バランスを崩して倒れてしまう。

 

「きゃあ!?」

 

ドサッ

 

「むう、スマン………ん?」

 

 何か手で握って取ってしまったようだ。見ると、金髪の髪の毛…いやカツラだった。

顔をあげると愕然とした表情で固まる彼女が見えた。彼女は…黒髪だった。

 

「私と同じ…黒髪?」

 

「あ…あ…」

 

 周囲の人間たちがざわつく。…っそうだ、この世界では、黒髪は魔族と同じ色…!

私はその時、自分が取り返しのつかないことをしたと悟った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局、その瞬間から神殿内はあわただしいことになって、もはや私のことなど誰も見ていなかった。どうやら彼女は「金色の聖女」と呼ばれるものだったようで、居合わせた信者や修道騎士、修道女は大パニックになっていた。彼女はそのまま神官長に連れられて神殿の奥のほうへと逃げて行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 数日が立った。本来であればすぐにでも出発する予定だったのだが、私の意見によってとどまっている状態だ。理由は簡単。あの聖女だ。案の定、「黒髪は魔族の証。聖女と名乗っていたあの女を殺せ」という声や、「かくまっていたなら祖父である神官長も魔族。あいつも殺せ」が大きい。当然、かばうほうもいるのだが、いかんせん相手が過激な考えの輩が多いため、けが人も出ているようだ。

 

そのけが人を治そうにも、肝心の回復魔法が使える聖女が引きこもってしまったため、あまり大きなけがは治せない。完全に悪循環の上、普段から神殿で治療を受けていた一般市民の間にもパニックが及び、もうめちゃくちゃだ。

 

「私のせいだよな…」

 

「完全にそうですね…ですが、わざとやったわけではないのです。あまり自分を責めないでください」

 

 クライシィがいつの間にかそばにいた。だが、このままでは2人の命も危ないだろう。本人たちは、短い間だけしか会っていないが水晶のような心を持っていた。とばっちりで殺すなんて、いくらなんでも、それはひどすぎる。何か手はないものか…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、ある。かなり荒っぽいが、助けられる。確実に。よし、まずは教会へ行って2人から協力を得よう。

 

 

 

 

 

 神の失敗だ…神である私自身でけりをつけてやる!




お読みいただきありがとうございました。



※この下ネタバレ注意!!!!※

見たくない人は閲覧注意



前回の答え合わせです。答えは「仮面ライダークロノス」でした。

第9話の時に出た街の名前、「トキオウ」は、漢字にすると「時王」になります。つまり、「時の王」=ギリシャ神話の時の神「クロノス」となります。

ほか、神殿の神官長の名前は「クリティカ・クルルセドイ」で、クロノスの決め技の「クリティカルクルセイド」になります。

また、第13話で黎斗が窓の景色を見たときに、日が出ているはずなのに暗かった理由はクロノスの変身により空が変わったからです。

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