GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。   作:桐生 勇太

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第17GAME:黎斗神とアリアの約束2

「……………………………アリア…………………………」

 

 …嘘、だ…こんな、こんなこと…

 

「グルゥ、貴様、コノ女ノ知リ合イカ?」

 

 ドラゴンがしゃべった。話せるのか。

 

「言葉が分かるのか?」

 

「アア。コノクライハワカル。」

 

「…なぜ、彼女を襲った? 腹でも減っていたのか?」

 

「イヤ、偶々目二入ッタ。ソシテ殺シタ。ソレガ理由ダ。モチロン、オ前モコレカラ同ジ運命ダ。」

 

「……………………………………………………………………………………………………………………そんな……………………………………………………………」

 

「ムウ?」

 

 私の心が、軋む。燃える。滾る。心に色がなくなったようだ。

 

「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………そんなに死にたいか?」

 

 その時私の目が赤く輝いた気がした。

 

「!? キ、貴様ハ…?」

 

 何をふざけたことを言ってるんだ? こいつは。「偶々目に入った。それが理由」だ?生きるため、食べたというならまだ納得もできるだろう。ただ何となくとはな…このクズめ。私はデンジャラスゾンビガシャットと、もう1つ、真っ白なガシャットを取り出した。

 

「お前には生かす価値もわからん……グレードX・X…変身!」

 

【【デンジャラスゾンビ】】

 

 両方ともデンジャラスゾンビガシャットだ。ただし、一方は「プロトデンジャラスゾンビガシャット」だ。かつて不死の体を手に入れるために作ったのだが、残念ながら不死属性にはならず、ただのレベル10になってしまったため、死蔵していたものだ。

 

【デ・デンジャラスゾンビ!デ・デンジャラスゾンビ!アガッチャ!ワーニング!ワーニング! ゾンビ・パニック デンジャラスゾンビ!Woooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!】

 

「キ、貴様は…一体…人デハナイナ!?」

 

「これから死ぬ奴に、「それ」を知る必要はない」

 

 ドライバーの横についているホルダーにデンジャラスゾンビガシャットを入れ、ボタンを押した。

 

【クリティカル・デッド!】

 

 周囲に大量のデンジャラスゾンビが出現する。私を入れてざっと5人だ。

 

「ナ…! ナ………!?」

 

 驚くか…まあ当たり前だろう。いきなり目の前の人間が変身し、増えたんだからな。

 

【ガシャコンブレイカー】

 

【ガシャコンソード】

 

【ガシャコンマグナム】

 

【ガシャコンスパロー】

 

 自分以外の全員にガシャコンウェポンを出させる。次にそれぞれにプロトガシャットを投げ渡し、ガシャコンウェポンに装着させた。

 

【ゲキトツ・ロボッツ!ガシャット!】

 

【ドレミファ・ビート!ガシャット!】

 

【ジェット・コンバット!ガシャット!】

 

【ギリギリ・チャンバラ!ガシャット!】

 

「………死ね」

 

 そして私を筆頭に決め技を放つ。

 

【ガッチャーン!】

 

【【【【キメワザ!】】】】】

 

【ゲキトツ!クリティカルストライク!!】

 

【ドレミファ!クリティカルフィニッシュ!!】

 

【ジェット!クリティカルフィニッシュ!!】

 

【ギリギリ!クリティカルフィニッシュ!!】

 

【クリティカル・エンド!!】

 

 声を出す暇もなく、魔龍は粉々に砕け散った。

 

「…ハッ…………雑魚が」

 

 ざっと見まわしたが他の人間はいなかった。逃げる暇があったとは思えんし、すでに食われた後だったのだろう。変身を解除し、アリアのもとへと向かい彼女の体に触れた。

 

 

 

 

…なぜ私はここまでこの少女を助けようとするのだろう? この娘の為に自分の貴重なライフをもう2つも削ってしまった。だが、後悔の感情はない。ただ、この娘を守れなかったという深い悲しみだけがあった。

いつの間にか雨が降り始めていた。この分だとすぐに土砂降りになるだろう。

 

「……ぅ…………」

 

 …生きているのか!?

 

「…待っていろアリア! すぐに街へ連れていく! まだ助かる!」

 

 大急ぎで変身し、ゲームエリアを広げる。このステージの高速化アイテムは…5個か。まあまあだ。爆走バイクを出し、アリアを担ぐ。

 

【高速化】【高速化】【高速化】【高速化】【高速化】

 

 ゲームエリア内のアイテムの配置を暗記しておいて本当に良かった。もし忘れていたら、どうなっていたことか。雨の中アクセルを踏み、一気に最大速度までもっていく。私は一本の光の矢になり、周りにたまった水が衝撃波で吹き飛んだ。

 

「…………檀………さ………ま………?」

 

「アリアか? あまりしゃべるな。安心しろ。必ず私が……」

 

「…………ふふ…………」

 

「…? 何だ?」

 

「きっと………きっと来て下さると思って……ました」

 

「傷に触る。あまりしゃべるな」

 

 その時、おぶっていたアリアが上体を起こし、私の首近くにキスをした。

 

「お慕い申しております……………私の………王子様………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼女にとって私という存在の意味を、その時はじめて知った。同時に、1つ分かったことがある。私が彼女を助ける理由、それは……………………………

 

「………返事を、言わんとな………絶対に死なせん…必ず、助けてやる」




お読みいただきありがとうございました。

「魔龍弱っ」とおもったかたもいるでしょうが、まあレベル0で成龍に勝ったようなやつがレベルXXですからね。勝てませんよ。

ちなみに龍の強さ順は

幼龍>成龍>魔龍>神龍>古龍>邪龍

です。
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