GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。   作:桐生 勇太

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題名お察しタイム。 どうやらアリアは死ぬようです。


第18GAME:黎斗神とアリアの死

「……くっ、川か…それも深い」

 

 あれから、出せる限り最速でバイクを飛ばしたが、問題が出た。川だ。土砂降りのせいで水量が増えている。元はせいぜい膝ほどだったのだろうが、おそらく中心部の深さは2~3Mはあるだろう。これでは渡れない。

 

「……ちっ、橋まで迂回している暇はない…そもそも、この激流でおそらく橋も壊れているか…」

 

 一体バイクを消し、別のガシャットを取り出した。

 

【ドラゴナイトハンター! Z!!】

 

【ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!マイティアクショーンX!アガッチャ!ド!ド!ドラゴ!ナーナナナーイト!ドラ!ドラ!ドラゴナイトハンターZ!!】

 

 これで飛んで運ぶしかあるまい。アリアに負担がかからないように、慎重に、しかし最速で飛ぶ。

 

 

 

数十分後

 

 …見えてきた。トキオウ街だ。…ん? 街の門の近くの大きな岩の陰に、クライシィ達がいる。

 

「黎斗神! 来ると思ってたよ!」

 

 近くに降り立つと、駆け寄ってきたミリカが何か投げてきた。…これは…カツラか。どうやら宿で落としていたようだ。

 

「すまん。これがないと街に入れんところだった」

 

「なにこれくらい…でも、その娘…」

 

「まだ息がある。早く病院へ……クライシィ、病院はどこだ?」

 

「…びょういん…ですか?」

 

 この世界にはないのか? それとも、呼び名が違うのか?

 

「怪我を治す場所だ」

 

「でしたら、神殿です!」

 

「分かった。行こう!」

 

 

 

神殿内

 

「神殿の回復魔法が使えるやつを片っ端から集めろ!」

 

「全然足りないぞ! もっと布と湯を!」

 

 台の上に寝かせたアリアの周りに大量の修道士が集まり口々に[ヒール]と唱えている。もう私にできることは、せいぜい祈るだけか…

 

 その時、急に周りが静かになった。呪文を唱える者が急にやめたのだ。

 

「どうなった…? 助かったのか?」

 

 こっちにクリティカ・クルルセドイが歩いてきた。そして、言いにくそうに口を開いた。

 

「いえ…ですが、まだ死んではいません…」

 

「ならなぜ……!」

 

「回復魔法も万能ではないのです。一定の生命力が残っていないと…それに、いましがたこの神殿内のすべての回復魔法士の魔力が底をつきました」

 

 助けられない……その事実が、私に突き付けられた。足がふらつく、今にも倒れそうだ。

 

「ぐっ……………ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

 

 激昂した私は、左手で近くの壁を思い切り殴った。手加減も何も考えなかったため、思い切り腕が折れた。手首から、砕けた骨が少し突き出た。

 

「檀さん、気に病むことはありません。あなたは最善を尽くされた。きっと孫娘も喜んでることで…

 

「そうです、黎斗神、もう充分です。もう充分に…

 

「黙れ!!!!!!!!!」

 

 大声を出して2人の言葉を遮った。

 

「「!!」」

 

「…………すまない、少し………考える時間をくれ………」

 

 言い終わると同時に、その場にへたり込んだ。

 

 

 

…何か、何かないか…? 助ける方法…考えろ…考えろ…彼女の「死のデータ」を私に代替わりさせるか…私はコンテニューできるし…………いや、そもそも彼女はプレイヤーじゃない。…………………いや、待てよ、「データ」? それなら……いや、やはりだめだ。ここには「ガシャコンバグヴァイザー」はない…

 

「ん?」

 

 待てよ、もしかして…試したことも、やろうと思ったこともないが…可能性はある。

 

「よく気が付いた…さすがは私だ………!」

 

 近くにいたクリティカに声をかける。

 

 

 

 

 

「お前の孫娘、今から殺す」

 

 

 

 

「な!?」

 

 「何を」というより早くアリアに駆け寄り、自分が持っていた「プロトマイティアクションXガシャット」を突き刺した。

 

「…う…檀………様?」

 

「すまない、アリア。君の命は助けられんが、君は必ず助ける」

 

 言い終えると同時に、アリアが光の粒子となって霧散した。そして、私はガシャットのボタンを押す。先端からバグスターの証であるオレンジ色の靄が噴出される。靄は重なり合い、1人の人間を作った。

 

「………………檀様? それに、お爺様?」

 

「命を再現して生み出す…この私こそが神だ…!」

 

 アリアのもとへと歩き、優しく彼女を抱きしめた。




第15話からのくだらない説明。

実は15話から今回までは、仮面ライダーエグゼイド本編のクリスマス回及び九条 貴利矢の死亡回が元ネタになっています。相似点を挙げていきましょう。

1:「いい話で終わるはずが…」

本編では患者の治療が終わり、クリスマス会をCRでやっていたところ、突然貴利矢に呼び出されます。そこで貴利矢が死ぬシーンにつながります。GMのほうでは、アリアとまた会うことを約束したのち、アリアが魔龍に襲われます。まあ結果はアリアは助かりましたが…

2:「雨」

どちらも途中で雨が降った。

3:「蘇り」

貴利矢もアリアも、一度死んでからバグスターとして蘇りを果たします。ただ、アリアはその日のうちでしたが…

4:「ゲンムに新フォームが出た」

本編ではデンジャラスゾンビガシャット、GMではプロトデンジャラスゾンビガシャット登場。

5:「主人公が機転を利かせた」

本編では永夢が木に登ってあるものを発見し、患者の怪我の原因を見つけた。GMでは黎斗がアリアの為に一芝居うつという風になっています。

6:「伝えるもの」

本編では貴利矢が永夢に自分のドライバーを渡して人類の運命を託します。GMではアリアが自分の思いを黎斗に打ち明けました。

7:「初めてメインキャラが死んだ」

当然貴利矢とアリアです。

8:「2人とも重要キャラ」

本編では貴利矢のリプログラミングが新たな力になり、GMでは※ネタバレになるため言えません

 とまあこんな感じです。
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