GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。   作:桐生 勇太

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第25GAME:黎斗神と勇者

 で、龍の谷についた。やはりバイクを使うと早いな。というか………

 

「ザ・炭鉱村といった感じだな。どいつもこいつも、ムキムキゴリマッチョだ」

 

「檀様、この町でそれは誉め言葉ですよ」

 

 マジか…よし、今日からここを脳筋村と呼ぼう。

 

「檀様、今失礼なこと考えてませんでした?」

 

「何故そんなことを聞く?」

 

「大方脳筋村とか考えていたんじゃないですか?」

 

「さあ………私には(何のことだか)わからないよ」

 

「とぼけないでください」

 

「………ごめんなさい」

 

 ………くそ、ばれた。それにしても…

 

「バレるとは思わなかったぞ。アリアは私をよく見ているな」

 

「へっ!!?」

 

 …? 褒めたよな、今の。なんで赤くなるんだ?

 

「とりあえず、その奴隷商人とやらを探すか」

 

「それなら、この辺の人に聞きましょう」

 

 あそこにいるやつにするか。………えーっと、相手の機嫌を取りつつ、話しかけるっと…

 

「よお、そこのムキムキマッチョメン、この辺に奴隷商人っていないか?」

 

 見たところ、気さくな親父といった感じだ。これで合ってる…はず

 

「お、兄ちゃんわかるかい?」

 

 親父は嬉しそうにニヤリと笑い、二の腕をパシッとはたいた。

 

「旅のやつかい? 奴隷商人なら、この集落には一人しかいねえな。ここをまっすぐ行った先、青い屋根の家だ」

 

「ありがとよ、兄弟」

 

「困りごとならいつでも言えよ、兄弟」

 

 ふむ、良い奴だったな。私の黒髪にも物おじしなかったし、なかなか高評価だ。…冗談で兄弟呼ばわりしたら、乗ってくるとは思わなかったが。

 

 

 

 

 

 

数分後

 

 ようやくついたな。この建物で間違いないはずだ。

 

「さて、着いたな。早速………

 

「勇者様を買いましょう!」

 

「いや、この建物を潰す」

 

「は?」

 

「買うだけ金の無駄だ。それに勇者はもともと正規に奴隷になったわけでなく、騙されたらしいからな。こっちも正規で買う必要性がない。それに、他にも騙されて奴隷にされた奴らがいるだろう。まとめて助ける」

 

「はあ………」

 

 結局、【透明化】のエナジーアイテムを使って忍び込み、商人を気絶させた。

 

「さて、おい全員こっちを見ろ、この中に勇者はいるか?」

 

「檻に入れられていた奴隷たちの中から、黒髪褐色の女が出てきた。まずはチェックだ。

 

「ゲムムの話では17歳と聞いたが、出身高校はどこだ?」

 

「あんたも、まさか異世界から? 俺は豊永学園高等学校の杉原 要」

 

 ふむ、間違いないな。こいつだ。っていうか「俺」って…貧乳でショートヘアー。男に見えてきたぞ。

 

「よし、君は私と来い。ほかはクライシィに頼んでイーグル国へ送ってもらう」

 

 さて、無事勇者とも会えたし、ちょっとこいつのステータスを見てみるか。

 

「すまない、この水晶に触れてもらっていいだろうか」

 

「え? ああ」

 

名前 :杉原 要

 

種族 :異世界人

 

レベル:99

 

称号 :勇者 正人 不運

 

体力 :680000

 

知力 :38

 

攻撃 :1900000 (最大2800000)

 

防御 :800000

 

速さ :1000000

 

魔力 :89000

 

スキル:自然成長(自動でレベルアップ) 不運(道を歩けばよく転び、ものを食べればよく当たり、物につかまればよく壊れる) 星光属性魔法(光の最上位魔法) 暗黒属性魔法(闇の最上位魔法) 炎属性魔法(火の最上位魔法) 爆発属性魔法(火の互換系最上位魔法) 氷属性魔法(水の最上位魔法) 嵐属性魔法(風の最上位魔法) 岩属性魔法(土の最上位魔法) 天属性魔法(身体強化魔法、全ステータスに×4) 再生(1日に一度蘇生可能)

 

賞罰 :異世界の希望 最後の勇者

 

好物 :たくあん

 

 

 

 

 ……強いな…さすがは本家勇者といったところか。それにしても、好物:たくあんって…ちょっと面白いな。

 

「とりあえず、よろしく。私の名前は、檀 黎斗神だ」

 

「ん、うん。よろしく」

 

 ………あれ、不意に要が泣き始めた。どうしたんだ?

 

「よかった………このまま、酷いことされるのかと思ってた……」

 

 まあ、そうなるか。聞けば、奴隷は主人には絶対に逆らえないし危害も加えられないらしい。それは不安にもなるだろう。

 

「もう大丈夫。君はもう自由だ」

 

 仕方がないので、優しく抱き留め、頭をなでる。泣き止むまでこうしておくか………




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