GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。 作:桐生 勇太
その日の夜
皆には明日の朝一番に接触しようと話していたが、こっそり一人で合いに行った。
「………っというわけで、お前の計画は全部理解したと思っているわけだが?」
「なるほど………素晴らしい! 完璧ですよ」
下卑た笑みで領主が笑う。
「まあ、嘘をついていることが分かったからこそだ。だが、さすが私だな」
「………ですが、そこを動かないでください。動くと、邪龍を出現させます。嘘ではありません」
なるほど、今度は嘘ではなさそうだ…
「私が首につけているこのアクセサリーは、実は魔道具というものでして…魔力を通すと、あるスイッチが入りますもうわかっていると思いますが、現在邪龍は魔石の中に封じられています」
「その魔力に反応して、魔石から邪龍が出るわけだ」
「そうなりますね」
なるほど…少し厄介だな。魔王より強いとなると、ちょっと今の私では勝てそうにない。表ボスを倒す前に裏ボスを出すとか、頭沸いてんのかこいつ。
「質問がある」
「なんでしょう?」
「魔龍を操る理由はなんだ? 魔王を倒すためか?」
「………それもありますが、一番の理由は、魔王を倒したのちに世界を手に入れるためです」
「まあそんなところだろう…ならば、3日後、邪龍を出すがいい」
「………なぜ?」
「私が邪龍を倒せるようになっているからだ」
…さて、啖呵を切ってしまったことだし、何とかしてどう倒すか考えるか。
朝
「というわけで…どうしようか?」
「「「「「「知りませんよそんなの」」」」」」
………………ですよねぇ。
「というわけで、魔力はあるんだ。魔法を使えるようになりたい」
「まあ最初はそこからですよね」
そして特訓を続けるうち、あることに気づいた。
「適性が雷魔法と飛行魔法以外にない………」
こういうのってもうちょっと気の利いたスキルがあってしかるべきなんじゃないだろうか…
「とりあえず、その二つを伸ばしていきましょう」
次の日
「今日は魔法の練習はしない。その代わり、新しいガシャットを作る」
「ガシャット…?」
「変身に使っているこれだ。新しく、より強いものを作る」
宿の自室
「神の才能よ…考えろ…考えるんだ………」
次の日の朝
「檀様、少しは休まれたほうが………」
「アリアか、すまない、今は私のクリエイティブな時間を邪魔しないでくれ」
「はい………」
その日の夜
「ヴァーハッハッハ!!ヴァ―――――――――ッハッハッハ………ダメだァァァァァァ!!!」
「ちょいとうるさいよ黎斗神!!」
「黙れぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!! クッソぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
「………それ、できてるんじゃないのかい?」
「出来てはいるが…少し問題が………」
「じゃあいいじゃないかい、ほら、もう寝た寝た」
結局ガシャットはできたが、少しばかり欠陥品になってしまった。
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