GM(ゲームマスター)は異世界に行ってもGMのようです。   作:桐生 勇太

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第29GAME:黎斗神と魔王

「………またここか」

 

 あの後、呆然とする領主を縛り上げてミリカに引き渡した。いろいろな意味で疲れたので寝床に入ったのだが…

 

で? 今度は私になんのよう何だい? ゲムム

 

「まずはおめでとうございます。魔王よりも強いといわれている邪龍をいとも簡単に下すとは思いませんでした」

 

 何だ? 私が負けるとでも思ったのか?

 

「はい、一度負けて、そこから新しい力を得ると思ったのですが…」

 

 まあ、でも強かったぞ。邪龍。というか…なんでゲンムコーポレーションの社長室にいるんだ?

 

「あなたの記憶の中から、一番落ち着く場所を無作為に選びました。その結果です」

 

 ああ、前にもやっていたな。それよりその社長のいすは私のだぞ。どけこら。

 

「あら? そうなのですか? 良く分からなくて…」

 

 よし、椅子を奪取したぞやはり落ち着くな…ただいま。

 

「あの………」

 

 ん? 何だ?

 

「私はどこに座ればいいんでしょう」

 

 あ…そうだった。この部屋にはこの椅子以外あまり気の利いた座れるものはない。よし…

 

正座しろ。

 

「え? は、はあ………」

 

 素直にしちゃったよ。正座。それでも創世神か?

 

「え? え?」

 

 あーもういい。ほら、特別だ。私の椅子に座っていいぞ。

 

「ど、どうも………」

 

 ………いや、天然か。私が椅子から立つまで待てよ。なぜ私の膝の上に座る?

 

「え?」

 

 いや、「え?」じゃないだろ。どけ、早く。

 

「すみません………」

 

 ………よし、これでいい。で、結局、おめでとうを言うためにここに来たのか?違うよな?

 

「はい。近々魔王が攻めてくるかもしれません。注意してください。相手は聞くところによると「歴代最強の魔王」です。お気をつけて」

 

 ん。分かった。じゃあ、もう起きていいか?

 

「あ、最後に一つだけ! あなたは、一人で十分なのですか?」

 

 あ? そりゃあそうだろう。というか皆そうだろ。特に用がないなら。もう帰るぞ。じゃあな。

 

「ちょっと待っ___________________

 

 

 

 で、目が覚めた。目の前には魔王がいた。

 

「おはよう」

 

「んー、おはよう。…………ッ!?」

 

 な、ななななななな………いつの間に?

 

「お前は勇者ではなかったのだな。よく見れば称号欄に勇者がないわ」

 

「まあ、そうなるな。ところで、どうだ? 元気か?」

 

「聞いてどうする?」

 

「いやあ、万全の状態ではないやつを倒してもな。グレードTYRANT…変身」

 

【GAME OVER タイラント・タイラント!!Never open midnight of TYRANT ZOMBIE!!!!!!Wooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!!!!!!!!!!!!!!!】

 

 変身して一気に詰め寄る。勝負だ、魔王………!

 

「フフフ…[死ね]」

 

【GAME OVER】

 

 …………は?

 

何だ? 今何が起きた? いきなりGAME OVERしたぞ。何の前触れもなく。

 

「貴様は俺には勝てん…あきらめるがいい…[死ね]」

 

「どういうこt

 

【GAME OVER】

 

 まさかこいつ………いや、まさかそんなチートはないだろう。まさか…ねぇ?

 

「気づいたようだな。私の能力、それは「生魔法」生きとし生けるものの命を自由に操る魔法だ…確かに純粋な力であるなら邪龍が上。だが、それだけだ」

 

 最悪の形で予想が当たった………残りライフは24………勝てる気がしない。




お読みいただきありがとうございました。
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