工兵のGGO   作:流舞

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自分で作ってみようと思いました。


第1部
偶発戦闘


俺が撃った最後の一発はどうやらクリティカルだったようで戦車は爆発しやっとの事で沈黙する。

 

敵が戦車を失ったことによる混乱に紛れ少し遠くの皆がいる岩陰へと走る、その際数発の弾が身体に当たったのを感じるが気にする暇もなく皆の元へ飛び込めばなんとか生き残ることができた。

 

 

衛生兵のリッツと偵察兵のスカーは頭を出した時に敵のスナイパーから頭を抜かれ既に死亡、俺ともう一人の工兵のニックは戦車を潰した代償として既に虫の息、ジワジワと自動回復スキルが働いてはいるがそれも気休め程度。

 

 

「おいどうした 早く応射してくれよ!ほら弾だ!」

 

 

援護兵のフェイスはMG4のスタビーを握り反動に身を揺られながら弾薬箱を配っておりいかにも元気そうだ。

 

俺は取り敢えず弾薬箱に触れSMAWの弾頭を補充する。

 

装備を確かめるとメインのM39も既に2マグしか弾がない。

 

 

 

 

 

「さてどうする? 最後にSUAVで見た時から何人倒したっけ?」

 

 

「3人やったったで?」

 

 

「あと4人か……スナは含めて5人、行けんことないやろうけどどうすっかやな。」

 

 

補充を終え作戦会議を始める。

 

 

正直負けてもデメリットはないがそれは癪に触る。

 

 

「スナはあそこの高台……UCAVは?」

 

 

 

「射撃がきつうてかなわんわ、援射してくれんなら当てちゃるで。」

 

 

ニックが高台を指しフェイスに尋ねる。

 

流石世界ランカーともなればちょろいもんらしい、UCAVの世界ランカーとか、、、それを口に出すことはないが。

 

 

「まずはそれで行くか。ニック、スモークを張って3カウントで撃つぞ、フェイスには敵スナが頭下げたらまた合図する……当てろよ」

 

 

「がってん」

 

 

 

 

なんにせよスナを殺らなくてはキツさは変わらない、敵は戦車の力にかまけ歩兵としては雑魚の部類だ、まだ俺たちが殺されてないことでそれがわかる。

 

少し凸れば簡単にやれるのに度胸がないのかバカなのか。

 

 

この小隊のスモーク持ちは俺だけのため手持ちを全て投げ込み十分に散布したところで皆を見れば、準備は完了している。

 

 

 

 

「3……2……1……」

 

 

 

敵はスモークでこちらが見えずやたらめったらに乱射している、隠れている岩にもビシビシと音が響く。

 

 

 

 

音が止んだ時。

 

 

「GO」

 

 

皆に聞こえる程度の声で合図を出す。

 

 

俺はDMRのM39を敵のスナイパーがいる高台へ、ニックはPDWのMPXを煙の中に向け撃ち込む。

 

 

スモークの奥は見えないがACOG越しに見える敵スナイパーは至近弾が当たったことで頭を下げる。

 

 

「今だフェイス、頭下げたぞ」

 

俺が射撃を続けながらフェイスへ合図をすると後ろから間髪入れずにUCAVの発射音がする。

 

 

俺はまだ打ち続けている、弾倉が空になったと同時にUCAVが俺の狙っていた高台へ着弾した。

 

「どうだ、やったか!?」

 

「お星様になりましたとさ」

 

 

俺とニックは岩陰に戻りフェイスを見ればドヤ顔で俺たちに報告をしてくる。

 

 

あとは消化試合。

 

 

煙が晴れると残りの兵士は何が起こったかわからない顔でこちらを見ている。

 

 

俺はM39で数発当てるがキルはニックが2、フェイスが1とアシストしか入らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ〜こっちゃ対人とかやるつもりなかったてなんでこうなるんよかってしぜ禿げ散らかして」

 

 

 

「変な方言出すんやめろや」

 

 

 

戦闘が終わりグロッケンのホームへと戻るとソファーに崩れ落ちたり机に突っ伏したりと皆だいぶ疲労困憊のようだ。

 

 

 

フェイスに至ってはどこの方言かわからない話し方をしている。

 

 

 

人に言うが俺も大分疲れてはいる。

 

 

もともとダンジョンに潜ってなんかそれっぽい武器ドロップしないかなと思っていたのに途中で知らないクランとぶつかるとは思っても見なかった、しかも戦車持ちとは驚いた。

 

 

こちらはリッツとスカーがやられたがドロップ品のACE23とL115は回収しているため問題はない、しかしもしも負けてたらこの2つのレアドロは敵に行ってしまっていたのがゾッとする。

 

 

2人からは恐らく、いや確実に恨まれていた。

 

 

 

敵が落として行った武器はそこまで欲しいものは無かったが金にはなるため売り払っておこう。

 

そんなことを考えながら自分の武器をロッカーへと直す、成果を売りに行くため今はサブのUNICAだけでいいだろう。

 

 

UNICAは俺中では珍しくレアドロップ品だ。

 

 

他の人はメインからレアドロを揃えているが俺はサブしかレアドロはない。

 

レアリティの順番は。

 

エピック>レジェンダリー>レア>ノーマル>アンコモン>コモン

レア以上がレアドロと言える。

 

エピック武器は俺たちのクランでは誰も持っていない。

 

レジェンダリーはフェイスのUCAV、スカーのL115、リッツのACE23。

 

 

レアはニックのMPX、フェイスのMG4。

 

 

 

俺のM39はアンコモンだ。

 

アンコモンだ……。

 

 

改めて俺の装備をまとめると。

 

ビルド 工兵

 

メイン M39 アンコモン

サブ UNICA レジェンダリー

 

ガジェット1

SMAW コモン

ガジェット2

SLAM ノーマル

 

 

 

スモークグレネード コモン

or

フラググレネード コモン

 

 

スキル

反動抑制(大) レア

自動回復(小) ノーマル

爆発物所持数UP レア

 

 

 

比較として同じ工兵ビルドのニック。

 

メイン MPX レア

サブ G18 レア

 

ガジェット1

SRAW レジェンダリー

ガジェット2

AA地雷 レジェンダリー

 

 

 

焼夷手榴弾 レア

 

 

スキル

爆発物威力UP(大) レア

爆発物所持数UP レア

移動速度UP (中) レア

 

 

…………

 

まぁニックはガチクランにも入ってるし(震え声)

 

言っておくがプレイ時間は俺の方が長い、むしろニックを誘ったのは俺なんだ。

 

 

しかし俺が欲しいスキルとか武器とかどんどん取るし元からゲームは俺より上手かったのはわかるけどキルレ3のSPM1100てなんだよ。

 

 

聞くとこによるとたまにあるチームデスマッチとかでブイブイ言わせてるそうな。

 

 

ランキング見たらもちろん一位でしたよ。

 

 

 

 

俺だってたまにチームデスマッチ行くけど20人中精々が5位とかで一位を取れる気がしない。

 

 

何やったってそれくらいばかり。

 

 

だから俺はエンジョイ勢って言っておく、負け惜しみだし負け犬なのはわかってるけど精神衛生上そう言っておく。

 

 

話を戻そう。

 

 

 

 

「じゃあこれ売っぱらってくるぞ? なんか欲しいのあるか?」

 

 

「あるわけ無かろう?」

 

「……いらない」

 

 

聞いた俺が間違いだった。

 

 

さっきはニックのことを言ったがフェイスも同じようなもんだ。

 

長くなるから割愛するがまぁニックと似てる。

 

 

 

ストレージにドロップ品を押し込み部屋を出る、瞳の輝くものは気のせいであって欲しい。


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