工兵のGGO   作:流舞

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誰かが言ってそうだな〜と思ってこのタイトルです。


難しいことはしていない、射線が通ってたから撃った。

バカ4人組を無事処理した俺は直ぐに戦闘地域から立ち去り身を潜める。

 

あいつらの気持ちもよく解るよ、途中参加で既にベースまで押されているロカコンとか真面目にやる気なくなるもんね。

 

後途中参加でチケ差つきすぎてるコンクエとか。

 

 

まぁ久し振りだがちゃんと体が動いて助かった。

 

 

 

師匠元気にしてるかな。

 

なんかポータル付近でウロウロしてたから声かけたらなんともまぁ面白い方で、しかもSAOサバイバーは初めて見たなぁ、マジモンの格闘術教えてくれたし、日本語もなんか外人独特の訛りがあったので多分外人だったんだろう、方言だったら笑うけど。

 

 

 

最近見ないけど何してんのかなー。

 

 

 

思い出に浸りつつも同じマップで狩りをしたらマークされるので別のマップへ移動する。

 

底は浅いがそこそこ急流になっている川が中央を通っている事が特徴の渓流マップ

 

さっき見つけたのが蔓に隠れたトンネルだ、見れば奥に森と誰かはわからないが匍匐をしている人の足が見える。

 

一瞬、ラッキーと思ったが直ぐに気を引き締めトンネルへ入る、暗殺者が死ぬ原因トップ3は油断、準備不足、チャック・ノリス。

 

 

 

トンネルから出るとそこは南部の森で、目の前には必死に索敵をしているスナイパーがいる、おそらくこいつは絶好のポジションを見つけたと、これは勝てると、意気込んだであろう。

 

少し申し訳ない気持ちになりながらも口を抑え首を搔き切る。

 

 

 

師匠が言うにはリアルでやるなら腎臓を刺せと聞いた。

 

どうにも痛みによるショック死で声を出すこともなく死ぬとか。

 

「なんか現実味ないですね」

 

と言ったら。

 

「知りたいならいつでも言え」

 

と真顔で返して来た。

 

「知りたい」が「死にたい」

 

にも聞こえた。

 

 

 

俺はこいつとリアルで合わなくてよかったと素直に感じた。

 

 

 

足元に転がる死体を放置してトンネルを戻り、また渓流へと出る。

 

トンネルからは出ず蔓越しにボーっと一点を見つめる、こうすると違和感が感じ取る事ができる、これは俺のやり方のためシノンは出来ない、スカーは出来る、やはり天才だけに認められた特権なのだろう。

 

 

(バカだから出来ると思うわよ・・・)

 

 

おっと、幻聴かな?

 

 

 

 

俺はテストで赤点取らないからバカじゃない、そして学年順位も中間から少し下の程度、エキセントリックな行動などなく通知表にも大人しくて時たまある突飛な言動以外は『真面目』な生徒と書かれていた。

 

よってバカではない。 QTD,

 

 

そうしてボーっと見続ける事数分。

 

ようやくバカレーダーに反応がある。

 

あれは・・・見慣れた戦闘服、やられるたび何度もドロップしてしまう曰く付きのL115、間違いない、スカー(バカ)だ!!

 

 

 

 

 

ようやっとこの日が来たか、あいつはクランを組んでいる時も。

 

「先輩、射線に入らないでくださいってば」

 

とか。

 

 

「先輩、誤射したら俺がペナルティ受けるんですから、やめてくださいよ」

 

 

とか。

 

 

「先輩・・・次は撃ちますからね」

 

と何度も邪険に扱いしまいには味方を後ろから撃つという暴挙に及んだこともある、俺にとっては不倶戴天の敵!

 

 

成敗!!

 

 

 

さぁマジでどうするか、正直あいつマジもんなんだよなぁ接近したとて本当に不意を撃たなきゃ勝てる気はしない。

 

散々バカやってあいつがバカなことは認めるが同じように一流ってのも認める、何度もわざと射線に入ったが誤射は一度もない、さっきの話?、あれは誤射じゃない立派な狙撃だ。

 

 

 

あいつのスタイルは基本は凸スナだがスナ同士、もしくは別の銃の撃ち合いもこなせる。

 

 

マジどうしよっかなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、そうだ。

 

 

一つ名案を思いついた。

 

 

 

シノンに撃ってもらおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

準備は完了。

 

 

 

取り敢えずブービートラップを数個仕掛ける。

 

 

至極単純なものでフラッシュバンに付いてるピンの返しを立てておき信管を最短にセットする、そしてピンに紐を括り付け逆端をそこらへんの枝へとくくりつける。

 

紐は透明の素材を使用しておりバカは気付かない。

 

 

それを高台の下に壁を作るようにセットすれば完成、俺は既にトンネルから出てトラップの加害半径の外で待機している。

 

すると敵の射線を計算に入れた動きでスカーがこちらに近づいてくる。

 

 

スカーはいつになく真剣な面持ちだ、真面目な顔してりゃいい顔なのになんでバカなんだろう。

 

 

そんな事を考えているとスカーはズイズイとトラップの方へと進んでくる。

 

 

そして紐に足を引っ掛け罠が起動する。

 

フラッシュバンの眩い光から目を守りながら俺はスカーの元へ走る。

 

 

「やっぱ先輩っすか、これで俺倒せると思ったら大間違いっすよ?」

 

 

 

まさかの声が聞こえた。

 

 

 

見ればスカーはしっかりとこちらに銃口を向けている、俺は弾道予測線に見事に被っており確実に死ねる。

 

 

スカーは適当に進んでいたふりをして樹木を背負い下からの射線を切っている。左右に敵がいないことは既に確認しており射線は完全に封じている。

 

スローに見える世界の中でスカーの口角が上がる。

 

やっぱ無茶だったか、シノンの足引っ張ったかな、そう思いながら俺は地面へと這いつくばる。

 

 

スカーの口角は上がったまま動いておらず変わった所はないように見える。

 

しかし額には一つの小さな穴が空いている。

 

 

 

 

こっちが笑いてぇよバカ。

 

 

ギリギリまで俺の体で隠れておりしかも蔓で隠れているトンネルは南マップへ続いている、そこは俺たちが元いた場所、つまりシノンがいる。

 

 

先程準備段階で送ったメッセージは。

 

 

シノンに。

 

「トンネル越しにスカーを撃って」

 

と送る時には少々不安だった、しかしあの天才少女からの返事は。

 

「了解」

 

その二文字。

 

 

 

そして俺の望み通りの射撃をしてスカーを倒した。

 

 

 

 

 

俺はあの娘が少々怖くなった。




もっとジョジョみたいに色々伏線絡めて楽しい戦闘にしたいんですが現状ではこれが限界です。

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