工兵のGGO   作:流舞

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今更なんですけど主人公の顔とか個人的にはトムハーディを日本人っぽくしたのをイメージしてるんですよね。

キリトくんは女顔らしいからこっちは全力で男臭くしてやろうと思って。




世紀末の足音。

多分車使うから練習しよう。

 

そういう予測という確信を感じ砂漠ステージへと向かう。

 

イベントは1チーム2人〜7人での参加が出来る。

 

 

「おいジン、何でこの女もいるんだよ」

 

そのため。

 

「ジン、この人私嫌だ」

 

シノンの他に。

 

「何で俺が呼ばれたんすか?」

 

なかなかの。

 

「久しぶりだね〜」

 

キャラが濃いやつらを呼んだ。

 

「お久しぶりですリッツさん、クランはどうですか?」

 

それにしてもリッツさんとは久しぶりに話す。

 

 

「ぼちぼちだよ〜、ジンくんが来てくれれば楽しいのに〜」

 

 

「買いかぶりでしょうに、スカーがいれば十分ですよ」

 

 

 

「こないだのスナイベでスカー君をやったのだれだっけな〜、それ以外も色々やってたじゃ〜ん」

 

 

「いや、あれはシノンがいなけりゃやられてましたし、別に他のも初見殺しですし・・・」

 

 

「とか言って〜?」

 

 

「あーもう、過度な勧誘はマナー違反でしょ?やめときましょう」

 

 

「はいは〜い」

 

 

あぁそういえばこんなだったなこの人。

 

他の3人も唖然としている、さっさと話を戻そう。

 

 

 

改めてメンバーは俺、シノン、名探偵ダイン、戦う軍師リッツ、そしてバカ。

 

 

スナイパーが2人いるのはどうかと思うがまぁどうにかなるだろ。

 

 

「まぁみんな文句はあるだろうが社会に出たら文句だらけだからこんなことで文句を言うんじゃない!」

 

 

「お前が社会の何を知ってんだよ・・・」

 

 

知るか、知りたくもないわ。

 

 

「まぁ車乗ってみようや、これで誰が運転手になるか決まるんだしよ」

 

 

「久しぶりに運転なんかするなぁ〜」

 

 

砂漠ステージのポーター周辺の安全地帯には同じ考えの奴らが一杯いる、皆同じ考えなんだろう。

 

 

「免許持ってる人いる?」

 

 

「あるわけないじゃない」

 

 

「ないっす」

 

 

「ペーパーだ」

 

 

「バリバリ〜」

 

 

「リッツさんは知ってるから他3人で試そうか」

 

 

 

俺はポーターの近くにあるレンタルのハンヴィーを借りる。

 

 

「じゃあスカーな」

 

 

スカーが運転するのは見たことないな。

 

 

 

俺の少ないフレンドリストから選んだ4人の内3人は元クラメンだからよくわかる、しかしスカーが運転するのは見たことない。

 

 

意外性ナンバーワン、むしろそれしかないこいつはどうなんだろう。

 

 

 

俺は助手席に、他はシノンを挟み後部座席に座る。

 

なんか尚更子供に見えるな。

 

思わず鼻から吐息が漏れシノンから睨みつけられる。

 

 

 

くわばらくわばら。

 

 

 

「えーと、右がアクセルで真ん中がブレーキってのはわかるっす、でもこの左のこれは何すか?」

 

 

「それクラッチ、ギア変えるときにこれとシフトレバーで操作するんだよ」

 

 

「自転車みたいっすねー」

 

 

 

なんか嫌な予感がするな。

 

 

 

「はい、クラッチ踏んでキー回して」

 

 

スカーがエンジンキーを回せばエンジンがかかる。

 

 

「おお、エンジンかかったっす!」

 

 

 

なんか車校みたいだな。

 

 

そう思いながら俺はギアを1に入れておき続ける。

 

 

「次はゆっくりクラッチ離してみろ、トロトロ進むくらいになったら動かすな」

 

 

膝がゆっくりと持ち上がる、少し上がったところで車体がゆっくりと進み始める。

 

 

「それが半クラッチな、ギアチェンジするときはクラッチを外す、半クラ、の順で足を離して行くんだ、わかったか?」

 

 

「何でジンは運転の仕方知ってるのよ・・・」

 

 

「このゲームに車があったからな、リッツさんに教えてもらった」

 

 

「教え方いっしょだね〜」

 

 

「教え方下手なんでね、感覚で覚える人間なんで」

 

 

リッツさんも社会人、車の免許を持っておりこのゲームで少し教えてもらったことがある。そのため昔のクランではよく俺が運転していた。

 

 

「ふうんリッツさん、ね・・・」

 

シノンのつぶやきはエンジン音でかき消され消えていった。

 

 

 

 

「先輩、俺できそうもないんスけど」

 

 

 

「知ってた」

 

 

少しやっていたがやはり猿には運転は難しいようだ、人類には程遠いなモンキー。

 

 

 

 

「久しぶりだな、まぁうまいってわけじゃねえけど人並みには運転出来るぜそりゃ」

 

今はダインが運転している、ペーパーとはいえ流石に体が覚えているようでしっかり運転できている、比較対象がさっきのモンキーなのが不安だがまぁ問題ないだろう。

 

 

「よし・・・じゃあシノンか」

 

 

 

後ろに乗ってたシノンがダインと交代して運転席に乗り込む。

 

 

 

「説明は覚えてる?」

 

 

「・・・」

 

 

 

無言のままクラッチを踏みエンジンをかける。

 

 

素人あるある口数が減るってやつかな?

 

 

 

 

「大丈夫そうかな。ならテキトーにウゲッ!?」

 

 

俺が準備をする前にシフトチェンジをして急発進し俺は顔をダッシュボードに痛烈に打ち付ける、後ろを見れば皆俺と同じ気持ちになっているだろう。こいつはやばい。

 

 

「シノン!」

 

 

「マジッすかシノンさん?」

 

 

「おやおや、スナは得意でも運転は苦手ですか?」

 

 

被害者一同な批判を一斉に口にする。

 

ペインアブソーバーで痛みはないがビックリは変わらない、ビックリアブソーバーとかねぇのか?

 

 

 

 

「・・・うっさいわね」

 

・・・えぇマジ? なんかキレてない?

 

シノンの一言でザワついてた後部座席の方々も急に押し黙る。

 

 

「あ・・・ゴメン、じゃ変わろうか、私無理っぽいし」

 

 

「ありゃ、いいの? 自分で運転できたらソロ捗るのに」

 

 

「ジンが運転してくれるからいい」

 

 

そう言い残し後部座席のリッツと交代する。

 

 

「悪いねぇ〜」

 

 

 

「は? なんか黄猿みたいな口調になってない?」

 

ニヤついた顔で乗り込んできたリッツが少しピカピカの実の能力者に見えた。

 

 

「ちょっとやめてよ、キャラ被るからこうしてんのに」

 

 

「はいはい、さ、運転できるの知ってるけどやるの?」

 

 

「久しぶりにジンくんいるからね〜」

 

 

海軍大将ごっこ続けるんだ。

 

 

 

ふざけたことを言いながらも手馴れた手つきでエンジンを始動し発進する。まぁこれまた特に問題ない、逆に言えば・・・。

 

 

「退屈かしらジンくん?」

 

 

 

そうっすね、顔に出てたかな?

 

 

チラとリッツさんを見れば横目、と言うより流し目でこちらを見ている。

 

 

 

「ジンって何考えてるかわかりやすいってよく言われない?」

 

 

 

「初耳ですねぇ」

 

 

 

「じゃあ私だけか〜。」

 

 

「・・・」

 

 

「・・・」

 

 

 

 

なんこれ。

 

 

 

 

そこからは特に何もなくポーターへ帰って来た。

 

 

 

「さ、変わろうか〜」

 

 

「え?俺もやるんすか?」

 

 

 

「もちろん!師匠としては弟子の成長が楽しみ何だよ!」

 

 

 

まぁ嫌と言うわけではないし、何よりもこの人にこう言うので勝てる気もしないし。

 

 

 

「はいはいやればいいんでしょ」

 

 

とうとう俺がハンドルを握るときが来たようだ。

 

 

滾る、滾るぞ。

 

 

 

「じゃあまずわぁ〜」

 

 

 

リッツさんはいつかのように俺に指導を始める、しかしハンドルを握れば男は1匹の狼。

 

 

 

「リッツさん」

 

 

 

「はい?」

 

 

 

 

「口閉じな・・・舌を噛みたくなけりゃな」

 

 

 

さっきのシノンのようにクラッチを蹴飛ばし急発進する、違うことはしっかりクラッチが噛んでいること。

 

 

 

そして砂漠ステージの安全地帯から出る。

 

「ちょっとジンどこ行くの!武器持ってないのよ!」

 

 

後部座席から何か聞こえたかな? 多分スキール音だろ。

 

 

「ヒャッハー!!新鮮な車ダァ!!!」

 

 

「殺せぇ!!!!」

 

 

向かうは廃墟、安全地帯から出ればすぐにヒャッハーどもが俺たちを追いかけ始める。

 

 

始まったのはMADMAX、ではなく例のハゲが主演「デスレース」。

 

 

廃墟に暴走族を連れたまま最高速で突っ込む。

 

 

コーナーは直角だがここで使用されるのがドリフトというテクニック。

 

 

最高速のままターンに入り意図的にスリップを起こす、ここでハンドルを逆にきれば車のコンロールができ事故ることはなくスピードの出たままターンができる。

 

 

 

しかし次のコーナーは細いため少しスピードを落とす。が、コーナに入った瞬間クラッチを蹴飛ばし回転数を急激に上昇させ後輪をスリップさせる、車の向きを合わせた瞬間クラッチを繋ぎコーナーを抜ける。

 

 

数度繰り返せば既に敵は後ろには見えない。

 

 

 

「ちょっと!何やってんのよ!あんなのただの事故よ!」

 

 

シノンは半狂乱になって後部座席から顔を出す、目には涙が浮かんでいる。

 

「まぁまぁ、本人に悪気はないから許してあげましょうよ」

 

 

本人がこう言ってるんだ、よっぽど悪気はないんだろう。

 

 

 

「それはフォローする人が言うセリフよ!あんたが言う権利なんてないわよ」

 

 

「いいじゃないの、ゲームなんだからさ、現実でこんなことやったらただのサイコパスだからね」

 

 

「アンタがその予備軍ってことはよくわかったわ・・・、ねぇあれはどうすんの?」

 

 

「あーちょっとやばいね」

 

 

 

見れば先回りをしたのか出口に敵が集まり道にバリケードを作っている。

 

 

 

 

流石に止まるしかない。

 

 

「おら出てきやがれ!!誰だてめぇ晒すぞ!!」

 

 

ここにきて晒すぞとは。

 

 

ちなみに止まってはいるがクラッチを切ってアクセルは既にベタ踏みである。

 

 

察しのいい人は既にやりたいことがわかっているだろう。

 

 

 

「降りろ!免許証持ってんのかゴラァ!」

 

 

 

ハンドルを目一杯左に切っておく、特に意味はない、そっちの方が広いから。

 

 

 

ステアをがっちり掴みアクセルを踏んだまま一瞬でクラッチを繋ぐ。

 

 

「ねぇどうする、ッ!?」

 

 

 

すると車は高速で円を描くように回転し周りの砂を巻き上げ始める。

 

 

 

日本ではドーナツターンそして海外では『マックス』ターン。

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっ!キャ!!」

 

 

 

 

 

勢い余ってシノンが運転席へ飛び込んでくるのを抱きとめる。

 

 

「何やってんのシノン!シートベルト付けとかなさいって!」

 

 

 

「ちょっ、ジン!なっ、?」

 

 

 

シノンを離さぬよう全力で固定する、ちかい。

 

 

 

周りは砂漠の砂が巻き上がり車内もそれは同じく隣のリッツでさえ今は見えない。

 

 

 

チラと下を見るとシノンはこちらを見ている。

 

 

 

目は逸らさない、俺もその青い瞳から魔法がかかったかのように目を逸らせなくなる。

 

 

 

 

 

 

そして、俺はその瞳に吸い込まれるようにキスをしていた。

 

 

 

 

 

 

 

ハラスメントは押されなかった。




マックス記念で。


ドリフトの説明は友達とwikiの丸パクリで本職の方からすれば全然違うと言われるかもしれませんが雰囲気だけでよろしくお願いします。


最後は洋画にありそうなのでやりました。

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