工兵のGGO   作:流舞

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子産み女(物理)

「準備終わったけど、どうする。」

 

 

 

ダインの意外性を見たとこでシノンとリッツがルーフから出てきた。

 

 

 

「シノンはルーフで狙撃、スカーはリッツさんの援護、ダインは運転席狙う奴らを自分でどうにかしてくれ!俺はその時その時で動く!」

 

 

 

「わかったわ!」

 

 

「了解っす!」

 

 

 

「おい、俺適当じゃねえのか!?」

 

 

やかましい男だ、既に敵の車列は目の前にいるんだから素直に従って欲しい。

 

 

 

 

「ねぇ私は?」

 

 

「わかってるでしょうに」

 

 

リッツは薄い羽衣のような服に似合わないゴテゴテとした銃を引っさげ俺に役割を訪ねる、しかしその顔には笑みが浮かんでおり大体の予想はついているようだ。

 

 

 

「リッツさんは唯一の攻めです、あんだけ敵が密集してたら壇ノ浦の義経みたいなこともできるでしょ?」

 

 

 

「Sir、Yes、Sir♪」

 

 

 

 

あの人に防衛なんてできるはずがない、リッツさんは一気にウォータンクの上を走り飛ぶ。

 

 

「はぁ、どうせこうなるだろうなって思ってたっすよ」

 

 

 

目指すは突出した車。

 

 

 

フロントに着地したリッツはSCARを運転席に向け乱射する、運転手は衝撃でガタガタと体を揺らしロクな抵抗もなくデスする、アタッカーは既にスカーが抜いており車には誰もいなくなる。

 

そのままマガジンの残弾を一番近くにいた車へ撃ち込みアタッカーを殺し、グレネードランチャーを撃ち込み爆破させた後マガジンを投げ捨てリロードする。

 

 

そして敵が追いついてきたこともあり、加速してウォーリグへと乗り込む。

 

 

 

「まぁ、こんなもんかな?」

 

 

風に子産み女の衣装を靡かせながらそう呟きつつ、近くに寄っている敵車両に銃を撃っている。

 

 

 

知ってたけどこれは引く。

 

 

 

 

俺は俺で暇していたわけではなく敵に射撃を繰り返している、敵が近づけば弾を当てやすくはなる、しかし向こうも当ててくる。

 

 

「シノン、回復するからフォローたのむ!」

 

 

「わかった!」

 

 

俺はまだ致命打はないが避け損ねて数発食らったため既に体力は三割程度に落ち込んでいるためリグへ戻り急いで太腿に回復剤を打つ。

 

 

てかあんな量の弾道予測線見切れるわけねーじゃん、細かく移動するが躱しきれるはずもなくこのザマだ。

 

 

 

「シノンどうだ? 敵の量は?」

 

 

「多すぎ!何よこのイベント!本当にふざけてるでしょ!」

 

 

いつもの沈着冷静さは確か二話くらい前から失ってたはず厳密に言えばそれ以前から様子はおかしいが。

 

 

 

ついでにそれは向こうにとって褒め言葉だぞ。

 

 

 

 

「ハッハァ!!来やがれ来やがれ!男に追っかけられるなんて嬉しくはねぇが今日は別だぁ!ほら足んねぇぞ!!」

 

 

 

ダイン、いやダインさんってこんなんだったっけ?

 

 

 

「どうしたっすかー!そんなんじゃオレを殺せるわけないっすよー!英雄の館に行かせてくれないんすかー!!」

 

 

 

須川君、君は話したら世界が滅亡するんだよね、君は何度も世界を滅亡させたいサイコパスなのかな?

 

 

「そんなんじゃ私は濡れないわよ!そっちが来ないなら私から行ってあげる!!」

 

 

リッツちゃんは積極性があるのは良いことですがその積極性が行き過ぎることがあります、どうか親御さんの方で面倒を見てやってください。

 

 

 

「ねぇ!このイベント本当に大丈夫なの!?みんなおかしいわよ!!」

 

 

 

シノンちゃんは場に乗り切れないとこがあるようです、悪いとは言いませんがその殻を破ると新しい世界が見えるでしょう。

 

 

・・・いやシノンはそのままでいてくれ。

 

 

「さ、行くか」

 

 

体力がやっと満タンに戻り腰をあげる。

 

 

まだ弾は余裕があるがスカーに弾を持って行ってやるか。

 

 

 

数個knockoutのマガジンを掴みシノンの脇からルーフへと出る。

 

 

 

 

「やめるっす!それは違うっす!!」

 

 

そこで見たのは棒高部隊にフードを引っ張られるスカーだった。




リッツは自分のフレンド(男)をモデルにしています、敵陣に1人で突っ込んでいつの間にか死なずに帰って来ている。

回復なしで戦い続けるリッツと回復を使いつつ戦うジンの対比を描きたかったんですがいつの間にか皆おかしくなっていました。

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