工兵のGGO   作:流舞

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感謝・・・圧倒的感謝・・・。


最終決戦

やべぇよ、やべぇよ。

 

 

 

あの場所はスナイパーのポジションでここからはシノンと決戦。だろ!

 

さっきのスナイパーもこの子だったし大体なんでシノンやられてんだよ!

 

 

 

文字通り俺が右往左往としていると元いた家の二階が爆発する。

 

 

 

 

は、なんで? 今戻ろうとしてたのに。

 

あぁXM29か、エアバーストついてるからどこで爆発させるかとか自由に設定できるのか。

 

 

うわぁめんどくささにめんどくささが倍増してもう死にたくなる。

 

 

 

とりあえずは逃げよう。

 

 

俺はゼクシードの青い髪を視界の端に捉えつつ脱兎の如く走り出す。

 

如くじゃなくてそのままだけど。

 

 

エアバーストもすぐに設定できないし壁一枚あれば銃弾は防げる、銃はただのアサルトのM8だし。

 

 

背後の走った後が次々に爆発している、イメージはコマンドーのあの謎火力のクレイモアを爆発させた時のアレ。

 

もしくは仮面ノリダーのアレ。

 

 

 

いやシャレならんわ。

 

 

 

俺はたまらず部屋に飛び込もうとするが直角ターンですぐに方向を変える。

 

室内はダメだって!

 

この鳥頭と自分で自分を貶す。

 

 

 

 

縦横無尽に走り回ったところでゼクシードはこちらを見失った様で、エアバーストも今は見当違いの方向に乱射している。

 

 

 

体力はジワジワと爆風で削られ五割を切っている、回復剤もない、自動回復もたかが知れてる、このスキル外そっかなでも無かったら無かったで困る。

 

 

俺の場所は北側の建物が少ない、少々盛り上がったところに伏せている。

 

立てば身を隠すものは何もない。

 

 

 

 

 

ゼクシードの姿は塀で見えないが発射音とか考えると大体北西の方向に進んでいる。

 

 

 

地味に近づくのが面倒な奴だ、絶対リアルでモテねぇだろ。

 

FPSゲーあるある、人格攻撃。(やめましょう)

 

 

 

 

 

微かにあの憎っくき青頭が見える、その前髪切れ!!

 

 

 

もう勝負出るしかないかなぁ、自動回復でも六割しか回復してないし。

 

 

 

 

 

あんなバタバタしたから弾とかどうなってたっけ。

 

 

コッキングレバーを少し引いてチャンバーを見ればしっかり入ってる、マガジンの中身は底が見えてる、変えよう。

 

 

M14のマガジンをポーチから取り出し前のツメをしっかりと引っ掛けガチリと装着する。

 

 

 

 

UNICAは未使用、幸運を。

 

 

UNICA神に祈りを捧げホルスターへ直す。

 

 

 

「よし、やるか」

 

 

覚悟は決まった。

 

 

 

 

 

 

 

先程外したマガジンを30m位先に居るゼクシードの奥へ投げる。

 

 

 

 

ゼクシードは音に反応してそちらを見るがすぐにマガジンだと気付きこちらを振り向く。

 

 

 

俺は既に立ち上がりM14の銃口を見せている、胸に伸びる予測線もゼクシードはしっかり見えているだろう。

 

 

 

スローモーションに見える世界の中でゼクシードがこちらへ銃を構え狙いをつけているが俺はそれより先に引き金を引く、その数コンマ後にXM29からもマズルフラッシュが光る。

 

 

 

ゼクシードに一発当たった、HPバーが減ってゆく。

 

 

俺に当たった、視界の端で既に心許ないHPが減るのが見える。

 

 

ゼクシードに二発目が当たる、普通ならこれでオーバーキルだがゼクシードのことだ、防具の性能は段違いだろう。

 

 

俺に二発目が当たった、もうHPは見てない。

 

 

そしてゼクシードに三発目は当たらなかった。

 

 

 

体はもう動かない。

 

 

 

画面にはYOU DEADの表示。

 

 

 

負けたか。

 

 

 

 

 

ゼクシードの体力はまだ四割も残っている、やばいなその装備。

 

 

 

 

奴は俺のキルを確認した後、すぐに建物へ隠れ回復剤を打っていた。

 

 

少しすれば俺が与えたダメージとかすぐ消えるんだろなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁいっか、ほんと楽しかった。

 

 

マジで敵を引っ掛けて、自分のできる限りのことして、でも負けた、でもまたやりたいな。

 

 

心からそう思えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はそう思った直後、凄まじい速さで闇風先輩が横を走り抜け、壁走りなどを駆使しゼクシードに迫って行くのを見た。

 

 

 

 

 

 

 

あの人だけは勘弁。

 

心からそう思えた。


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