プロローグっぽい?
見上げれば雲1つ無い晴天、見渡せば地平線の彼方まで広がる蒼一色、肌に吹き付ける風はじっとりと湿り気があり鼻をつくのは潮の香り、足には引いて寄せる波の飛沫が掛かる。
ああ、そうか、ここは海の上なのか、
周囲の状況から導き出された答えを、私は満足げに呟いた。
ホワイ?
ちょっと待って?え、海の上?何故そんなとこにいるの私?ていうか私、海の上に立っちゃってるよ、どうなってるのコレ?
確か私は会社に行くため、いつも通り通勤ラッシュでギッチギチに詰め込まれた電車に乗っていたはずなんだけど・・・
右みて~【海】
左みて~【海】
上向いて~【空】
下向いて~【海】
うん、これ夢だね。
いや~、私、最近疲れてるのカナ~、まさか、ぎゅうぎゅう詰めの電車のなかで立ったまま眠っちゃうなんて、ちょっと徹夜が続いたからしょうがないかな~、ハハハハ、早く起きないと乗り過ごしちゃうな~、ゆめにっきみたいに頬っぺたつねれば起きれるかな~・・・
頬っぺたをキュッとね。
・・・痛い
あれれ~おかしいぞ~(コナン感)
夢の中って痛みを感じ無いはずだけどな~、ハハハハ、寝ぼけてるのかな?夢の中で寝ぼけるだなんて私って器用ダナー・・・
とりあえずもう一回・・・
・・・痛い(泣き)
えっ、これって現実?
よし、現状を確認しよう。
現在、海のど真ん中、目で見える範囲には陸地はおろか島の1つも無い、完璧に遭難状態ですね分かりたくありません。
島スタートならぬ、海スタートですね。初っぱなからハードモードだよ、ちくせう。
昔のRPGだってもっと分かりやすく町からスタートだって言うのに、現在地すら分からないとか死ねと申すか、クソゲーハンターの皆さんだったら喜ぶかもしれないけれど、私はヌルゲーマーなんだよ!!チュートリアル万歳、フロムなんて無かったんや。
手にもっているのは、血がこびりついたどす黒い軍刀一本のみ・・・
え、ナニコレ怖い
今まで混乱してて気づかなかったけど、なんでこんなもの持ってるの?ん、今、気づいたけどなんか視線が低いような?軍刀持っている手(血塗れ)もいつもよりちいさいし、胸・・・は変わらないけど、私ってウエストこんな細かったっけ?
・・・うん、超絶いやな予感がしてきた。
私は恐る恐る軍刀の血に濡れていない刀身部分を覗きこんだ。
刀身より覗き返してくるのは私がよく知る一人の少女、髪はボサボサで血がこびりついたせいか本来の白とはかけ離れているが、頭の上で跳び跳ねているイヌミミ癖っ毛と赤い瞳に面影が残されている。
少女の名前は夕立、第二次世界大戦下、大日本帝国海軍においてソロモンの悪夢と恐れられた駆逐艦「夕立」を擬人化した艦娘である。
ホワイ?