ロックマンX ゼロの幻想入り   作:赤バンブル

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今からでもいいからボンボン版のロックマンX漫画のX5を見てみたい(多分エイリアがよりドライなキャラに・・・・・・・・って言うかマーティーが出てきたらきっと存在感そのものが・・・・・・)。


着せ替えアーマー

二週間後 にとりの家

 

バラバラになっていたサイバトロン戦士たちは、ホイルジャックとパーセプター、そして、先に復帰したラチェットを加えたメンバーでどうにか修理が終わった。

 

全員ラチェット同様に人里を襲った時の記憶はほとんど残っていなかった。

 

「俺たちが狂ったように暴れていた!?いくら何でも冗談だろ!?」

 

「本当だよ、みんな揃ってオイラたちに襲い掛かってきたんだ。」

 

困惑するアイアンハイドたちにバンブルは説明する。

 

「しっかし、コンボイ司令官が乗っ取られていたなんて・・・・・・どうも信じられないな。」

 

「私は、違うな。今までの司令官なら無暗に自分の改造などは考えもしなかった。それに時々どうも一人どこかへ出かけることが多かったからね。」

 

サイバトロンメンバーたちは、納得しながらもこれからどうすればいいのかを考えていた。

 

「でも、困ったもんだぁ。セイバートロン星は乗っ取られる、コンボイ司令官は乗っ取られる、メガトロンは風前の灯火、もうデストロンもサイバトロンも終わりだなぁ・・・・・」

 

プロールは諦めたように言う。

 

「何を言っているんだ。こんなところで諦めたらコンボイ司令官に申し訳ないぞ。」

 

「そんなこと言ったってマイスター副官、敵の親玉はあのコンボイ司令官なんだぜ!?」

 

「だったら、セイバートロン星に行って司令官を正気に戻すんだ。」

 

「でも、セイバートロン星に行くには宇宙船が必要だぜ?」

 

「私とラチェット君で何とか作ろう。設計図から考えなくちゃいけないがね。」

 

「では、吾輩はいつ来るかわからん敵に備えて防衛装置でも作ろうかねぇ。」

 

「・・・・あっ、そうそう。俺たちがタコ殴りしてしまったえっと・・・・・・・・」

 

「ゼロ?ゼロならアイリスちゃんの付き添いでライト博士のところに行ったよ。」

 

襲い掛かったことを謝ろうと考えていたアイアンハイドは、バンブルから聞いて行こうとする。

 

「あっ、でもなんか今日は守矢神社に行ったから少し時間が経った後の方がいいと思うよ。」

 

「そうか?・・・・・じゃあ、俺たちは人里の復興作業に向かうか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 守矢神社

 

幻想郷には、二つの神社が存在する。

 

一つは、博麗大結界を維持・定期的に異変を解決する博麗神社。

 

もう一つは、元は外の世界にあったものの時代の変化に伴い信仰力の弱まりで拠点を変えた守矢神社。

 

双方敵対関係・・・・・・・というわけでもない。

 

そんな守矢神社でゼロはライト博士のカプセルを丁寧に置く。

 

「うわぁ~!本物のライト博士だぁ!!」

 

霊夢、魔理沙の隣にいる緑髪の少女は興奮しながらライト博士のことを見る。

 

 

「・・・・・・・なあ、諏訪子。」

 

「何?」

 

「あの老人、早苗がやっていたゲームに出てきていなかったかい?」

 

「あぁ、えっと・・・・・・なんとかマンXだっけ?でも、筒から出てくるなんて演出はないよ。だって、髭白いし、赤い帽子が・・・・・・」

 

「いや、それ多分ゲーム違うと思う。」

 

守矢神社の神である洩矢諏訪子と八坂神奈子は物陰で様子を見ていた。

 

ライト本人も興奮している少女 東風谷早苗に対して少し動揺していた。

 

『・・・・・す、すまんが君たちがこの地を守っている者たちで間違いはないかね?』

 

「あぁ!私たちが解決しているぜ☆」

 

「アンタの場合は窃盗犯でしょ。」

 

「なっ、何を言ってんだよ、霊夢!?」

 

言った矢先に釘を刺されて魔理沙は霊夢の方を見る。

 

「悪いけどあんまりこういう時間を無駄にするのは趣味じゃないの。用件があるなら早く済ませて。」

 

「霊夢さん、何を言うんですか!!」

 

「アンタはさっきからやけにテンション高いわね早苗。一体この爺さんがどうしたって言うのよ?」

 

「爺さんじゃなくてライト博士ですよ!!あのライト博士ですよ!?イーグリードさんに続いてゼロさんとライト博士に会えるなんて・・・・」

 

「「・・・・・・」」

 

早苗は、熱烈に説明をするがその暑苦しさに霊夢と魔理沙は面倒くさそうな顔をしていた。しかし、ゼロは、ふとあることに気が付く。

 

「おい、ちょっと待て。」

 

「はい?」

 

早苗は、説明を中断してゼロの方を見る。

 

「お前・・・・・・早苗だったな。なんでDr.ライトについてそんなに詳しいんだ?霊夢や魔理沙はとにかく、俺やエックスでさえ詳しいことは知らないんだぞ。」

 

「えっ?だって、ロックマン好きでしたし、ロックマンXをプレイしていたからそのくらいは・・・・・・・・」

 

「プレイって、まるでゲームみたいな・・・・・」

 

「いえ、ロックマンXはゲームですよ?」

 

「・・・・・・」

 

早苗がまじめな顔で言うのに対してゼロは首をかしげる。

 

「・・・・・じゃあ、いくつか質問するから答えてくれ。」

 

「いいですよ。」

 

「シグマの最初の反乱の後に起きた事件のことはわかるか?」

 

「えっと・・・・・X2でカウンターハンターの手でゼロさんが復活して・・・・・X3でドップラーの反乱ですかね。」

 

「レプリフォース大戦は?コロニー落下事件まで知らないのか?」

 

「すみません、製作会社が何かのトラブルで倒産したせいでシリーズの打ち切りが決まったんで続編が出ていないんですよ。次回作でゼロさんが使えると思って楽しみにしていたのに・・・・・」

 

「・・・・そ、そうか。」

 

残念そうに言う早苗を見てゼロは、なんとなく納得する。

 

外の世界では自分たちレプリロイドが存在しない代わりにサイバトロン含めるトランスフォーマーがいたという事らしい。しかし、ゲームキャラとして自分がサブキャラだというのは少しショックだった。

 

「しかし、意外でした!まさか、ゼロさんにこんな素敵な彼女さんがいたなんて!」

 

早苗は、アイリスを見ながら言う。そんな言葉を聞かされて彼女は複雑な表情になる。

 

「あれ?私何か言いました?別に悪いことを言ったつもりは・・・・・・」

 

『・・・・すまないがその話はまた今度にしてくれんかね。』

 

ライトは話を切り替えるために自分から話に出る。

 

『君たちを集めたのには訳がある。それはこれから襲い掛かってくるであろう外の敵に対してのことじゃ。』

 

「敵?この間人里を焼け野原に変えた連中か?」

 

「アレは、シグマのウィルスに感染してああなっていただけだ。俺の予測が正しければ奴の他にかつての部下だったレプリロイドが集まっていてもおかしくはない。」

 

「えっ!?シグマ!?Xシリーズ恒例のあのシグマさんもこの世界に!?」

 

「あの・・・・・東風谷さん。さんは付けなくていいと思います。」

 

興奮する早苗に対してアイリスはツッコミを入れる。

 

「正確には外の世界からだ。おそらく俺とエックスの戦いの後、ウィルスの状態で逃げ延びた末にコンボイとか言うバンブルの上司の体を乗っ取ったんだろう。そして、サイバトロンの大半のメンバーをイレギュラー化させた。」

 

「えっ~!?あっ、でもX3でドップラー博士を操っていたからあり得るかも。」

 

『おそらく敵は第二第三の攻撃を開始して来るじゃろう。じゃが、おそらく生身で戦う君たちでは限界がある。そこで君たちに合わせたアーマーを製作しようと思うんじゃ。』

 

「私たちに合ったアーマー?つまり、ゼロみたいな格好になるっていう事?なんか重くなって動きづらそうね。」

 

「何言ってんですか霊夢さん!?あのエックスさんが装着するアーマーを私たちに合わせて作ってくれるんですよ!?あぁ!私、一度でもいいからそんなことしたかったんです!!」

 

「早苗、すごく興奮してんな・・・・・でも、まあ人里が吹っ飛ぶどころか幻想郷そのものが危なくなるかもしれない戦いになるかもしれないってわけか。私は、作ってくれるんだったらパワー重視にするぜ。」

 

ライト博士の話に早苗と魔理沙は乗るようだった。霊夢はしばらく考え込むものの人里が跡形もなく消えたことを考えるとおそらく今までの異変通りには行かないというのは実感していた。

 

「・・・・・・・仕方ないわね。私の場合はスピードを上げられそうなものを作ってくれないかしら?飛行時間とかの短縮にもなりそうだし。」

 

『うむ、取り合えず現存のアーマーを見た上で君たちが選んだものをベースに制作していこう。じゃあ、アイリス君。すまぬがカプセルに入ってくれんかね?』

 

「はっ、はい!」

 

ライト博士のホログラムが消えるとアイリスはカプセルの中に入り込む。

 

「うわあ~!!楽しみです!!まさか、アーマーの装着の瞬間まで見れるなんて!!」

 

「・・・・・できるだけ重そうなものは避けたいわね。」

 

まず手始めに出たのは先日破壊された後に修復されたファーストアーマー。

 

「意外にシンプルなのね。」

 

「あの初代のアーマーの女性版が見れるなんて!!」

 

続いては、カウンターハンター戦で使用した「セカンドアーマー」。

 

「このアーマーの特色はなんといってもバスターの性能です!!ダブルチャージが魅力的なんです!!」

 

「う~ん、私の場合は候補だな。」

 

「却って目立ちそうね・・・・でも、アイテムを探すのには便利かも。」

 

さらにドップラーの反乱時に使用した「サードアーマー」。

 

「これはですね・・・・・ハイパーチップという強化チップが優れものです!!」

 

「どれもいいようで迷うぜ。」

 

 

さらに連続で「フォースアーマー」「ファルコンアーマー」「ガイアアーマー」、そして、つい最近設計したばかりの「ブレードアーマー」「シャドーアーマー」とアイリスは装着して三人に見せる。

 

「もうここら辺まで来ると私でもわからないです・・・・・・・でもエックスさんが着ているところ見て見たかったな・・・・」

 

『とりあえず今まで見せたのが現在使用できるアーマーじゃ。気に入ったものはあるかね?』

 

ライト博士は、三人に聞く。

 

「博士、私はこのアーマーにしようと思います。」

 

さっきまで着せ替え人形のようにアーマーを装着していたアイリスは、かつてレプリフォース大戦時にエックスが装着していた「フォースアーマー」を選ぶ。イーグリードを含める他のレプリロイドから得られる特殊武器のエネルギーが減らない上にチャージショットのアームパーツを切り替えられるのがいいようだ。

 

「じゃあ、私はパワー重視のガイアアーマーって言うのにしたいんだけど、空が飛べないのはきついぜ。何とか箒のように携帯できるものを造れないか?」

 

魔理沙は、ライト博士を見ながら言う。

 

『そうじゃのう、ガイアアーマーは元々試作中の物であったから確かにまだ改良できる余地がある。少し考えてみよう。』

 

「じゃあ、私はこのファルコンって奴にしようかしら。見た中では動きやすそうだし。」

 

霊夢は、「ファルコンアーマー」を指名する。

 

「えっと・・・・えぇえっと~!!セカンドはバスターが強力だし・・・・・サードはハイパーチップ・・・・・ファーストは波動拳・・・・・・・あ~あ!!決まりません!!」

 

ただ一人早苗だけは迷っていた。

 

「なんで変なのにこだわるのアンタ?」

 

「その波動何とかって言うのはドラグーンが使っていたんだからアイツに教えてもらえばいいんじゃないか?」

 

「ダメです!波動拳は厳しい修行をしたうえでないと・・・・・・・」

 

『早苗君。』

 

「はい?」

 

早苗がライト博士の方を見ると博士はいつの間にか白衣から道着に着替えていた。

 

『修行じゃ!修行あるのみじゃ!!』

 

「おぉ・・・・・・」

 

「何やってんだ、この爺さん。」

 

「私が知るわけないでしょ。」

 

 

 

 

結局早苗は、セカンドアーマーにすることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイバートロン星

 

シグマによって支配されてしまったトランスフォーマーの故郷、セイバートロン星。

 

そのセイバートロン星の一室で人里でサイバトロンと交戦しているゼロの映像を見ている者たちがいた。

 

「ゼロ・・・・・・・サーゲスは、厄介な者を蘇らせてしまったようですね。」

 

「フン!あんな連中に手こずるようじゃ大したことがないぜ!!」

 

カウンターハンター・・・・・・かつてシグマの命令でゼロを復活させたサーゲスを除くメンバー、アジールとバイオレンは、その映像を見ながら言う。

 

「しかし、まさかサーゲスが復活できなかったとは・・・・・・これでは、彼の詳しい解析をする者がいませんね。」

 

「その心配は無用だ。」

 

「ん?」

 

聞き覚えのない第三者の声を聴いて二人は後ろを振り向く。暗い空間の中で赤く巨大な単眼が光る。

 

「あぁ・・・・・・ショック。シグマ様の命令で今日から私が君たちカウンターハンターのメンバーだ。」

 

「何?おめえがサーゲスの爺の代わりだとっ!?」

 

「ふむ・・・・・・我々の中で小柄だったサーゲスとは反対にあなたは我々以上に大きいですね。」

 

「そうだ、大きさもショックであれば頭脳もショックだ!まもなく編成部隊と共に『ゲンソウキョウ』に向かう。最優先事項は、逃亡したメガトロンの首とゼロの鹵獲だ。」

 

「何ぃ!?鹵獲だと~!?」

 

バイオレンは思わず叫ぶ。

 

「シグマ様からの直々の通達だ。我々に拒否権はない。」

 

「しかし、新入りの言うことを素直に聞き入れる我々だと思っているのですか?」

 

「・・・・と言うと?」

 

「こういうことだぁ!!」

 

バイオレンは、後頭部に繋げているトゲ付きの鉄球を飛ばす。しかし、その者は左腕に移植している大型レーザーカノンで鉄球を跳ね返した。鉄球はバイオレンの顔にめり込み後方へと吹き飛ばされる。

 

「ぬっ!?」

 

アジールは思わずセイバーを引き抜こうとしたがその前に右足で壁へと激突させられ、セイバーを落としてしまう。

 

「ショック・・・・・・・来て早々こんな歓迎をされるとはショックだ。これでは、前任もさぞかし苦労していたのだろうな。」

 

赤い単眼は、右腕でアジールを掴むと警告するように言う。

 

「だが、俺が入った以上少なくとも無暗に手を出さないことを推奨しておく。抵抗すればショックな死だぁ!!」

 

「・・・・・ふっ、いいでしょう。その言葉、シグマ様からの命令という意味で聞き入れましょう。」

 

「うっ、うぅ・・・・・・力で負けるとは。」

 

二人は止むを得ず聞き入れる。

 

「では、我らカウンターハンターのリーダーとしてお名前を聞かせていただきましょうか?」

 

「ショック・・・・・・・」

 

赤い単眼は、自分の名を言う。

 

「ショック・・・・・・ショックウェーブ・・・・・・・今日からお前たちカウンターハンターのリーダーだ。」

 

ショックウェーブは目を光らせながら言う。

 

 

 

 

 

 




次回予告(嘘)

霧雨魔理沙だぜ☆

ライトって爺さん私たちのために装備作ってくれるなんてサービスいいな。

あっ、でもにとりのところで作るから金取るかも。

ちなみに早苗の奴、ゼロ見てすごく興奮していたぜ。

まあ、そんなわけで次回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、「恐怖!幽香の花畑」「あっ!チルノもレティも凍った!」「博麗神社爆破5秒前!!」の三本だぜ☆

お楽しみに☆






おっと、大事なことを言い忘れるところだった。

作者がどうしてもトランスフォーマーのキャラがどんな感じかを見たい場合はネットで画像を見るか玩具でも見て見てくれ。

ちなみに今回登場したキャラの中でネタバレもあるから気を付けろよ?

本作の連載再開について

  • 再開してほしい
  • できれば再開してほしい
  • どっちでもいい
  • してくてもいい
  • 他の作品を優先してほしい

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