ロックマンX ゼロの幻想入り   作:赤バンブル

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ロックマンのプラモデルあったことを知ってロールちゃん探したけど売り切れでした・・・・ガクッ。


早苗の昇竜拳

Stage3

 

Lost Bamboo

 

「はあ・・・・はあ・・・・・」

 

見渡す限り竹しかない竹林の中を一人の少女が必死に走り続けていた。

 

「はあ・・・はあ・・・・・」

 

『にににに・・・・どこへ逃げても無駄無駄。』

 

「!?」

 

少女は慌てて方角を変える。しかし、声は止むことはない。

 

『にににに・・・・・・・・大人しく俺たちの奴隷になっちまえよ?』

 

「はあ!はあ!」

 

少女は呼吸を荒くしながら周囲を見る。見る限り人影はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この少女 因幡てゐがこのような事態になったのはほんの少し前のことだ。

 

彼女は、いつものように薬を届けて人里から戻ってきたターゲット 鈴仙・優曇華院・イナバを落とし穴に嵌めて逃げていたところだった。

 

しかし、いつもなら永遠亭まで追いかけてくるはずの鈴仙の声が途中で途切れた。

 

最初は、仕返しに隠れているのかと思ったてゐであったがいつも執念深く追いかけてくる鈴仙がいつまでも来ないことに違和感を感じ始めた。

 

仕方なく彼女は、鈴仙を嵌めた落とし穴のところまで戻ってみた。

 

見て見ると彼女の靴が落ちていた。

 

不思議そうに靴をとったてゐのすぐ後ろで

 

「おかしい。鈴仙が靴も履きなおさずに・・・・・・」

 

『にににに・・・・・また獲物がかかった・・・・・』

 

「!?」

 

 

聞き覚えのない声が聞こえたのだ。すぐに後ろを振り向くものの誰もいない。長年生きてきた彼女の直感は、この相手を「危険」と認識し、現在までの逃亡に至っている。

 

しかし、どこまで逃げようとも声の主は追いかけてきている。

 

『ににににに・・・・・・鬼ごっこも飽きてきたな。そろそろこの辺で捕まえてやるとするか。』

 

声の主は、何をしたのかてゐは勢いよく転んだ。てゐは突然に右足の痛みに両手で押さえる。よく見ると右足が赤く腫れていた。

 

『ににに・・・・これでもう走れないだろ?潔く捕まりな。』

 

声の主はうっすらとその姿を見せる。体は、てゐの倍以上はあり、一見爬虫類の姿をしている。

 

「し、新入りの妖怪!?」

 

「妖怪?ににに・・・・さーな。妖怪だろうが何だろうがサンプルになるてめえが知る必要なんてねえんだよ。」

 

妖怪?は長い舌を出しながらてゐの足を掴んで持ち上げた。

 

「離せ~!」

 

「この辺は同じヨウカイとかっていう奴がいるから助かるもんだぜ。あの単眼野郎はサンプルとして捕まえておけって言うから探していたんだが隠れてて見つからないもんでな。そっちから出てきてくれて助かったぜ。」

 

妖怪?はそのままてゐを連れて行こうとする。

 

「た、助けて~!もう悪戯しないから!!お師匠~!姫様~!鈴仙~!!」

 

「ににに・・・・言うだけ無駄無駄。どこにいるかはわからんがこの辺家一軒もないから叫んだところで助けなんて来るはず・・・・・」

 

「ダブルチャージショット!!」

 

「ににに!?」

 

妖怪?の背後に何かが命中し、てゐを落とす。てゐは顔を上げるとそこにはセカンドアーマーを展開した早苗がいた。

 

「げっ!?守矢の巫女!?」

 

助けが来たと思った矢先、自分たち妖怪を退治する巫女がいたことにてゐは顔を真っ青にする。

 

「ににに?なんだてめーは?」

 

「私は人間にして神である守矢の巫女 東風谷早苗です!!」

 

「神?バカかお前?」

 

妖怪?に突っ込まれて早苗は、胸に矢が刺さったかのような痛みを感じた。

 

「ば、バカ!?半人前かもしれませんけどバカはないじゃないですか!!」

 

「ににに・・・・エックスのコスプレなんかしやがって。ここはアイツのファンでもいるのか?」

 

「コスプレとは何ですか!?そんなこと言うとあなたを退治しますよ、スティング・カメリーオ!」

 

「にに?俺の名前を知っているだと?」

 

カメリーオは、驚いた顔で早苗を見る。

 

「私は少し詳しい方でしてね。あなたを退治してあの建物を壊して見せます!」

 

「ににに・・・・たかが女如きがシグマ様の計画を破るだって?ホラを吹くのも程々にした方がいいぜ。」

 

カメリーオは透明になって姿を消す。

 

「姿が見えないんなら周囲を攻撃して炙り出すまでです!!秘術『グレイソーマタージ』!」

 

早苗がスペルカードを唱えると彼女を中心に星が出現し、まわりに弾幕を拡散する。

 

 

「ににに~!!」

 

弾幕がいくつか命中し、カメリーオは目を抑えながら倒れる。

 

「てめー!人の目に当てるなんて卑怯じゃねえか!!」

 

「えっ!?そ、そんなつもりでやったんじゃ・・・・・・・」

 

思わず動揺して早苗はカメリーオに近づく。しかし、これはカメリーオの芝居だった。

 

「ににに・・・・・神様が騙されるなんてみっともねーぜ!!」

 

カメリーオは、早苗に向けて長い舌を放つ。早苗は一瞬ガードするが威力が高く後方に飛ばされた。

 

「アーマーがなかったら腕が吹っ飛んでました・・・・・・・」

 

早苗は冷や汗を掻いて周囲を警戒する。すでにカメリーオは姿を消し、どこにいるのかわからない。

 

「どうしよう・・・・・・ゲームだったら、ボス部屋だから場所をある程度確認できるけどこんな広い場所じゃ・・・・・」

 

早苗が周囲に警戒している間、てゐは既に彼女に見つからないように隠れていた。彼女はカメリーオが早苗に集中している間にトンズラしようとしていた。

 

「いくら危ないところに来てくれたからって妖怪退治に巫女じゃ何されるかわかったもんじゃないからね。ここはズラからせてもらうわ。」

 

そう言って彼女は離れて行こうとする。しかし、一つの不安がある。

 

鈴仙がカメリーオに捕まったとしたら誰が彼女を運んだのだろうか?

 

カメリーオが早苗の相手をしているという事は運んだのは彼の仲間、つまり既に永遠亭も敵の手に堕ちている可能性がないとは言えない。最も永琳と輝夜がやられるとは思えないが。

 

「・・・・・・・!」

 

考えた矢先、てゐは、早苗を背後から襲おうとするカメリーオの姿を僅かながら捕えることができた。

 

「後ろ!!」

 

「!?」

 

神経を研ぎ澄ませていた早苗は背後のてゐの叫びを聞き、後ろを素早く振り向く。そして、舌を突き出したカメリーオが姿を現すとしゃがみ込んで彼の下あごに拳を突き出す。

 

「昇竜拳!!」

 

「ににっ!?」

 

早苗の放った昇竜拳によってカメリーオの下あごは吹き飛び、上空へと舞い上がる。

 

「ライト博士に昇竜拳使えるようにしてもらってよかった。」

 

下あごを失ったカメリーオは地面に落下し、そこにあったてゐの落とし穴に嵌る。早苗は、てゐの方を見る。

 

「うっ!?」

 

逃げようとしたことがばれて退治されるのではと思いてゐは思わず身構える。

 

「・・・・・・」

 

「先ほどは教えてくれてありがとうございます。」

 

「・・・えっ?」

 

「私でも流石に教えてもらえなければ危ないところでした!あなたって意外にいいところがあるんですね。」

 

「え・・・・・ま、まあ・・・・・」

 

退治されるかと思いきや逆に感謝されたためてゐは戸惑った。

 

「に・・・・・に・・・・」

 

「おっと、逃がしませんよ!」

 

「ににっ!?」

 

落とし穴から這い上がって逃げようとするカメリーオの目の前で早苗は立ちはだかる。

 

「くそ・・・・・・俺の顎が・・・・・・」

 

早苗に拘束される中、カメリーオは下からぶら下がるように壊れてしまった下あご見て落胆する。

 

「さあ、あなたの拠点まで案内してもらいますよ!」

 

「にに・・・・誰が教えるもんかよ!」

 

「もう一度早苗版昇竜拳を受けますか?」

 

「ひっ!?わ、わかった!教えるからそれだけは勘弁してくれ!!」

 

早苗の構えにカメリーオはビビる。

 

(うわあ・・・・・やっぱ容赦ない)

 

「あっ、そういえばあなたはこの辺に詳しんでしたよね?よかったらつい先ほど空から落ちて来た建物がある方角を教えてくれませんか?」

 

「あ、あぁ・・・別にいいけど。」

 

「なんだなんだ?こんな場所でバカ騒ぎした奴は?」

 

そこへ二人の戦闘の音を聞いて駆けつけて来たのか妹紅が現れた。

 

「あっ、妹紅さん!丁度良かったです!今から一緒に異変を解決しに行きませんか?」

 

「はあ?」

 

早苗の突然に勧誘に妹紅は思わず言う。妹紅は、早苗が捕まえたカメリーオを見る。

 

「コイツ・・・・・さっき倒した奴の仲間か?」

 

「えっ?妹紅さんもレプリロイドを見たんですか?」

 

「ああ、コイツとは姿が違ったけどドデカい奴で慧音と二人掛かりでやっと倒れたところなんだ。」

 

「そうなんですか・・・・・慧音さんは?」

 

「少し離れたところでサイバトロンが来るのを待っているところだ。まだ生きているようだからな。」

 

一同はカメリーオを連れたまま慧音のところに行ってみる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・妹紅は遅いな。」

 

慧音は、石の上に座って見回りに行った妹紅を待っていた。

 

彼女は人里に警護していたアイアンハイドたちからウィルスのことを聞き、丁度敵の拠点が近くにあるということを彼女に知らせるために来ていた。そして、知らせた直後に二人の目の前に巨大なレプリロイドが出現。ドリルなどの攻撃で翻弄されたものの二人の連携攻撃でどうにか動きを封じることができた。

 

レプリロイドの方は、動くことはできなくなったもののまた動き出そうともがいている。

 

「まさかこんな奴らが幻想郷に来るとはな・・・・・これだとまた人里が・・・・・」

 

「おーい、慧音。遅くなって悪かったな。」

 

そこへ妹紅が早苗たちを連れて戻ってきた。

 

「やっと戻ってきたか。ずいぶん時間が・・・・って、早苗まで来ていたのか。」

 

「はい。やっぱり他にもいたんですね。」

 

早苗は動きを封じられたレプリロイドを確認する。

 

「これは・・・・スクリュー・マサイダー 。X3のボスですね。」

 

「ん?早苗、この妖怪のことを知っているのか?」

 

「えぇ、少しは。」

 

早苗は、もがいているマサイダーを見る。手足は破壊されたもののまだ動いていた。

 

「う~ん、やっぱりゼロさんの言う通り、あのウィルスには、イレギュラー化する効力があるんですね。」

 

「イレギュラー化?なんだそれは?」

 

「元々彼は、こんな風に暴れる人じゃないんです。ウィルスに汚染されたせいでこうなってはいますけど。」

 

「じゃあ、こいつも・・・・・」

 

「いえ、カメリーオは元々こんなもんなので。」

 

「にに~!!貴様!俺の扱いがあんまりじゃねえか!」

 

早苗の言葉にカメリーオは拘束されながらも怒る。

 

「という事はタワーに後一人か二人はいそうですね。」

 

「おいおい、まだこんな化け物みたいな奴らがいるのかよ・・・・」

 

「とりあえず私はアイアンハイドたちにコイツを運ばせるときに一緒に人里に戻るつもりだ。里の近くにもあの建造物があって心配だからな。」

 

「じゃあ、私たちはこのままこっちの方を片付けます。人里方面にはゼロさんとアイリスさんが行くはずなので。」

 

早苗はそう言うとカメリーオを引き連れててゐと妹紅の案内のもと竹林の奥へと進んで行った。

 

 

 

 

 

 

 




Boss Select

Wire Hetimarl×不戦勝
Split Mushroom×不戦勝
Burnin' Noumander×魔理沙
Flame Stagger×事故
Frozen Buffalio×確保
Icy Penguigo×霊夢(巨大お祓い棒)
Frost Kibatodos×霊夢(巨大お祓い棒)
Sting Chameleao×早苗(鹵獲)
Screw Masaider×妹紅&慧音(戦闘不能)
???
???
???
???
???



次回予告(嘘)は、流石にやり過ぎたのでしばらくお休みです。


ボス出し過ぎたww。

本作の連載再開について

  • 再開してほしい
  • できれば再開してほしい
  • どっちでもいい
  • してくてもいい
  • 他の作品を優先してほしい

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