Area Red Magic Museum
「おい、あれが紅魔館ってとこか?」
スカイワープは飛行しながら目の前に見えてきた紅魔館を見ながら言う。
「どうやらそうらしいな。それにしてもどう考えてあんな派手な色にしたのやら・・・・・・」
「無駄口ハソレグライニシロ。着陸スル。」
サウンドウェーブが着陸すると同時にデストロン一同はロボットモードに変形して着陸する。
「ひっでえ有様だな。」
「コンドル、ジャガー、イジェ―――クトッ!!」
サウンドウェーブが胸のカバーを開くとカセットテープに変形していた部下であるコンドルとジャガーが本来の姿へ変形しながら飛び出した。
「コンドル、周囲ニ敵ガイナイカ偵察。ジャガー、内部ニ乗リ込ンデ生存者ヲ確認セヨ。」
サウンドウェーブの指示を聞くとコンドルは空へ、ジャガーは真っ先に紅魔館内部へと行った。
「我々モ中ヘ入ル。」
デストロン一同は紅魔館の中へ入ると早速目にしたのは壁に打ち付けられた美鈴だった。
「この様子だと何かに打ち付けられたみたいだな。」
「リフレクター、先ニ外ヘ運ビ出セ。」
「「「わかった。」」」
光学情報兵リフレクターの三人は早速美鈴を外へと運び出す。
更に中庭の方に出ると一か所だけ不自然にセメントらしきもので塗り固められた場所があった。
「なんでここだけ不自然に塗り固められているんだ?」
「ココダケ微弱ニ電波ヲ発シテイル。フレンジー、ハンマーアーム作動。ソコノセメントヲ砕ケ。」
サウンドウェーブは、またもや胸のカバーを開いて二枚のカセットテープを呼び出す。一方は、命令を受けたフレンジー、もう一方は同型の赤い体色が特徴のランブルだ。ランブルは紅魔館の方へと向かって行き、フレンジーは両腕をハンマーに変形させて早速、セメントを砕こうとする。しかし、特殊なせいかセメントとはなかなか砕けない。
「おい、どうしたフレンジー?チビのお前じゃ手に余るってか?」
スカイワープが冷やかすように言う。
「うるせえやい!!ただのセメントじゃねえから砕けねぇだけだよ!!へっ!」
面白くなさそうな顔でフレンジーは思いっきりセメントにアームを打ち付ける。するとセメントにひびが入るが同時に脱出しようともがいていたのかドラグーンの昇龍拳が彼に命中してしまった。
「昇龍拳!!」
「ぶへっ!?」
「「「あっ。」」」
空中に吹き飛ばされたフレンジーを見て唖然とするデストロン一同。
「おのれ!よくも俺をあんなセメントの中へ閉じ込めてくれたな!!」
ショックウェーブ並みに巨大だったせいなのかドラグーンは、彼らを敵と思っているらしい。
「どうやら俺たちを敵と思っているようだぜ?」
「疑われているようだが俺たちはお宅らの救援できたんだぜ?」
「はったりを!・・・・・・・くっ!」
波動拳を撃とうと構えかけたドラグーンは跪く。ドラグーンの体をサウンドウェーブがスキャンする。
「駆動系ガセメントデイカレテル。修理ノ必要ガアル。」
「修理どころではない!レミリア嬢は!?咲夜メイド長と美鈴は・・・・・・」
「ガウガウ!」
そこへジャガーが戻ってきた。サウンドウェーブが胸のカバーを開くとジャガーはカセットテープに変形し収納される。
「・・・・・・・中ニ生存者3名。トモニ重傷。」
「3人だとっ!?誰がいないんだ!?」
ドラグーンは、足を引きずりながら紅魔館の中へ入ろうとするがそこへランブルが咲夜を引きずりながら外に出てきた。
「さ、咲夜メイド長!!」
ドラグーンは思わず駆け寄る。
「うわっ!?いきなり突き飛ばすなよ!?」
突き飛ばされたランブルは不満そうに言うが他の者も外に出そうと中へ戻る。
「メイド長!!俺の声がわかるか!?」
ドラグーンは必死に咲夜を揺さぶる。咲夜は意識が朦朧としているのかただ同じことを言う。
「お・・・・嬢・・・・さま・・・・・」
「レミリア嬢がどうしたんだ!?おい!」
「ひとまず医者に診てもらった方がいいんじゃねえのか?」
「医者と行ってもどこにいるんだ?俺たちはそんな輩じゃないんだぜ?」
「迷イノ竹林ノ“永遠亭”トイウ場所ガアル。ソコヘ運ブ。アストロトレインデ運ブ。」
「か、勝手なことを・・・・・」
「おっと、お宅は河童の家で修理だ。」
アストロトレインは、運びだした四人をスパースシャトルに変形して乗せると飛び去って行く。ちなみにドラグーンはスカイワープが運び出して行った。
その後何も知らずに帰ってきた小悪魔は、破壊された上にデストロンしかいない紅魔館を見て唖然としたという。
テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO&Iris
ゼロとアイリスはライドチェイサーに乗りながら急いで妖怪の山を目指して戻っていた。
「やっぱり、ペガシオン長官も・・・・・」
「あぁ、スペースコロニー落下事件でシグマウィルスに感染して俺がエアフォース基地に到着したころには既にイレギュラー化していた。俺は止むを得ず・・・・・・・」
ゼロは、罪悪感を感じながら当時の話をする。
RockManX5 Spiral Pegacion Stage
「ペガシオン!」
ゼロは、飛行中のエアフォース所属の輸送機の甲板の上に着陸する。しかし、その上に立っていたペガシオンの目は既に正気を失っていた。
「・・・・・ア、アイリス・・・・・・・・ダレダ、コイツ?オシエテクレ。アイリス、コイツ、ダレ?」
「ペガシオン・・・・・お前も既にイレギュラーになってしまったのか・・・・・・・」
ゼロは目の前で独り言を言っているペガシオンを見る。
「・・・・・・・ペガシオン。・・・・・アイリスは・・・・もう、いない。俺が・・・・俺が彼女を殺した。」
ゼロの言葉を聞いた瞬間、レプリロイドであるはずのペガシオンの目は赤く充血し、ゼロへすさまじい殺意を露わにする。
「コロシテヤル、コロシテヤル・・・・・コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル!!ユルサナイッ!!」
ペガシオンは、歯ぎしりをしながらゼロに突進していく。ゼロはそれを避けるとゼットセイバーを引き抜き、背後から斬りかかる。
「グルルルルルルルゥウ!コロシテヤル!!オマエヲコロシテヤル!!」
「・・・・・・俺はお前に殺される気はない。・・・・・・・・だが、俺を殺したところでもうアイリスは帰ってこない!!」
「ダマレ!!ダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレ!!消エロ!!」
ペガシオンは、拳をゼロに向けて放つ。ゼロは咄嗟に避けながら二段ジャンプをし、エアダッシュでペガシオンの目の前に迫る。
「双幻夢!!」
ゼロから虹色の輝く影がペガシオンに向かって突進する。
「グッ!?」
「疾風牙!!」
ゼロはすかさずペガシオンを斬る。
「グガアァァァァア!!!」
「すまない、せめてあの世でアイリスと会ってくれ。」
ゼロは上空へ移動したペガシオンに対して甲板を利用して攻撃する。
「滅閃光!!」
甲板に打ち付けられたエネルギーは空中へと分散し、ペガシオンの翼を奪った。
「ガアァア・・・・・・・・・・・・・・」
「さらばだ、ペガシオン。俺にはこれくらいのことしかできない。」
「ア、アイリスゥゥウウウウウウウウウウウ!!!!」
ペガシオンは断末魔の叫びをあげながら遥か地上へと向かって落ちて行った。ゼロはそんなペガシオンを見下ろすことしかできなかった。
「・・・・・・・俺は・・・・・また、ペガシオンをこの手で葬らなければならないのか・・・・。」
ゼロは、思わず歯を食いしばる。シグマやVAVAなどならまだしもペガシオンは元々ウィルス感染によるイレギュラー、つまり被害者なのだ。その彼を二度倒すとなると罪悪感を感じる。かつて、ドップラーの反乱後に南洋のラグズランド島で起きた「イレイズ事件」も似たようなことが起こったがあの時とはわけが違う。
「ゼロ・・・・・・あなたが悪いわけじゃないわ。あなたがペガシオン長官を倒したのは、ウィルスでイレギュラー化していたのだから。ペガシオン長官もあなたにきっと感謝しているわ。罪を犯す前に処分してくれてありがとうって。」
「・・・・・だといいのだがな。」
「それに今回は魔理沙さんたちもいるし、うまくいけばイレギュラーから元に戻せるかもしれない!だから、頑張りましょう!」
「・・・・そうだな。俺とてペガシオンを二度も殺したくはない。」
ゼロは急いでライドチェイサーを走らせた。
テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Sigma
???
「・・・・・はい。はい。素体及び完成した資材は先ほどそちらに転送しました。」
ここは、幻想郷の何処かにあるカウンターハンター基地。そこでショックウェーブは何やら通信を行っていた。
「えっ?月への侵攻を?ですがあそこを占拠する価値は・・・・・・・ハイ、確かに『タイムブリッジ』を起動させるにはそのぐらいのクラスの天体が最適ですが・・・・・はい・・・・・・・・はい、わかりました。では、残りの設計データを完成次第そちらに転送します。」
ショックウェーブはそう言うと通信を切る。そこへアジールがボロボロの状態で戻ってきた。
「ショック・・・・・・その有様だと地底でむざむざと敗北したようだな。」
「否定できませんね。あちらの方の戦力は予想以上でした。特に黄色い悪魔と紫髪の少女にはまんまとやられました。」
アジールは、取れてしまった右腕を見ながら言う。
「フン、だが安心しろ。この俺が二度と敗北せんように強化改造を施してくれる。」
「・・・・い、いや・・・・それは・・・・」
「安心しろ。空中に浮いているだけの的にはせん。この俺の任せておけば必ずショックな結果にしてみせる。」
「は、はあ・・・・・・・ならいいのですが。」
アジールは不安そうな顔をしながらショックウェーブを見るのであった。
テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Decepticons
Nitori House
ここはサイバトロンとゼロたちが拠点としているにとりの家の一室。
ここには、重傷を負い機能を停止したデストロンの破壊大帝メガトロンが安置されている。Dr.ライトとにとりたち河童の手でどうにか修復を試みたものの予想以上のダメージにより本人は未だに目を覚まさない。
「・・・・・・・・・・・」
眼の光が完全に途絶えているメガトロン。
しかし
(・・・メガトロン。)
「・・・・・・・・・・」
(・・・・・・メガトロン。)
「・・・・・・・・・・・」
(いつまで眠っているつもりなんだメガトロン。今のサイバトロン、デストロンにはお前が必要なんだ・・・・・・。)
「・・・・・・・・・・」
メガトロンに問いかける謎の声。これは一体何なのだろうか?
「・・・・・・・・」
(・・・・・・やはり奴のせいで相当なダメージを受けてしまったのだな。生憎私にはお前の体を治すような力はない。・・・・・だが)
「・・・・・・・・・」
(せめて・・・・・・お前の目を覚まさせることはできる。早く目を覚ますんだメガトロン。)
謎の光がメガトロンの体を照らす。
すると消えていたメガトロンの目に再び光が灯る。
「・・・・・う・・・・・うぅ・・・・・」
(目覚めたか、メガトロン。)
「だ、誰だ・・・・・・・このワシに声を掛けてくるのは・・・・・・」
メガトロンは体を起こそうとするがダメージの影響でうまく動けない。しかし、自分の目の前に何やら光ったものがあるというのだけは分かった。
「お前はなんだ?何故ワシに声をかけた?」
(メガトロン、お前にサイバトロンとデストロンの両軍をまとめてほしい。セイバートロン星、地球を救えるのはお前しかいないんだ。)
「このワシに命令するというのか?どこの誰だ!」
(今は争っている時ではない。こうしている間にもシグマは恐ろしい計画を着々と進めている。今を生きているすべてのトランスフォーマー・・・・そして、人間を守ってくれ・・・・・・。)
「人間も守れだと!?このワシを見て何とも思わないのか?戦う事は愚か立つことすらままならんのだぞ?」
(シグマの脅威は今にもセイバートロン星全てのトランスフォーマーへと伸びようとしている・・・・・お前も奴と対峙してその邪悪さを理解したはずだ・・・・・・・頼む・・・・・手遅れにならないうちに・・・・・・)
「ま、待て!?」
メガトロンが思わず起き上がろうとするがバランスを崩して床に倒れる。再び見上げると光はすでになくなっていた。
「い、今のは・・・・・・・」
「なんだなんだ!?」
「メガトロンを安置している部屋がやけに騒がしいな!?」
そこへにとりとバンブルが慌ただしく入ってくるが意識を取り戻したメガトロンを見るや飛び上がってお互いに抱き着く。
「で、出た~!!メガトロンが化けて出た~!!」
「ぞ、ぞ、ゾンビになって生き返った・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
メガトロンが何も言い返せなくなったのは言うまでもない!!
この回本当はペガシオン戦にする予定だったのにいつの間にか・・・・・・・
本作の連載再開について
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