さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、カウンターハンター基地から物語を始めるとしよう!
俺グリムロック!
サイバトロン ダイノボットのリーダー!
前回。俺とゼロとアイリス、カウンターなんとかって奴等の基地に乗りこんだ!!
俺グリムロック、ダイノボットの中で一番強い!!だから絶対に役に立つ!!
「グリムロック、何一人で独り言言っているんだ?早くしないと間に合わなくなるぞ。」
「俺グリムロック!!こっから大事!!俺たち、この基地のショックウェーブ倒してセイバートロンに行く!!それから・・・・・・」
「いいから!そんな大きな声でしゃべっていたら敵が集まってきちゃうわ!」
「うぅ・・・・・・俺グリムロック、アイリス先生に怒られた。ショック・・・・・」
「あぁ・・・・・もう、落ち込んじゃダメ。」
グリムロックを引っ張りながらゼロとアイリスは、カウンターハンターの基地の奥へと進んでいた。途中途中に棘だらけの床や、天井から針が落ちてきたりしたが、特殊武器やグリムロックの馬鹿力でどうにか進んでいた。
「・・・・・・エックスの話が正しければカウンターハンターは確か三人、あのショックウェーブが加わったとするならば四人・・・・・・ということは・・・・・・」
ゼロは、ふと思った。
エックスの話によれば、かつてVAVAのライドアーマーを破壊するために自爆した自分を復活させたのは、サーゲスというレプリロイドだったらしい。自分すらよくわかっていなかったスペアパーツを所持、復活させたことについては謎だったがエックスの聞いた最後の言葉と自分が幻想郷に来るすぐ前に戦ったシグマのボディも同じ人物が作ったのではないかという疑問があった。
(エックスの生み親(?)であるDr.ライトも自らの意思をプログラム化することによって生き延びていた。サーゲスという奴があのシグマのボディを作った老人とやらが同一人物だったとしても不思議じゃない。だとしたら奴も・・・・・・・)
「ゼロ?」
「ん?」
アイリスに声を掛けられてゼロは彼女の方を振り向く。
「さっきから何か考えているようだけど何かあったの?」
「いや・・・・・連中の中で少し気になることがあってな。」
「シグマのこと?それとも・・・・・」
2人の会話はそこで途絶える。目の前に巨大な扉があったからだ。
「いよいよ敵の本拠地というわけか。」
「俺、グリムロック。こんな扉すぐにぶち壊す!!」
グリムロックは、ティラノサウルスにトランスフォームすると壁を食い破るように部屋の中へと入って行く。中で待機していたアジールとバイオレンはその光景を見て口を開けて呆然としていた。
「な、なんと・・・・・・・入り口を食い破って入ってくるとは・・・・・・・」
「あっ!てめえはこの間俺様のことをサッカーボールにしやがった奴じゃねえか!?」
「あっ!俺、グリムロック!コイツ憶えてる!コイツ早苗いじめて奴だ!!」
グリムロックは、指をさしながらバイオレンを見る。対するバイオレンの方も相手をする気満々だった。
「この野郎!よくも俺のことをサッカーボールみたいに蹴ってくれたな!今度はこっちからバラバラにしてやるぜ!!」
バイオレンは鉄球を出す。
「・・・・・・・どうやら戦う相手は決まっているようだな。」
「えぇ・・・・・・」
ゼロとアイリスはアジールの方を見る。
「まさか、サーゲスの復活させたレプリロイドが目の前で敵対することになるとは・・・・・・・・皮肉なものですね。」
アジールは、そう言うとサーベルを展開する。
「ほう、では、そのサーゲスという奴はなぜここにいないんだ?」
「お生憎彼は少し特別だったようでしてね。シグマ様でも復活させるのは無理だったようです。」
「エックスから聞いているぞ。お前、強化された割にはドラム缶のような体になってあっさりやられたんだってな。」
「キィイ!!人の黒歴史を掘り返すとは!!しかし、今回はそんな情けない強化ではありません!!」
アジールがそう言うと背後からさらに四本の腕が出現し同様にサーベルを装備する。
「腕が六本!?」
「・・・・・・・ヒャクレッガーの時も思ったがそんなに腕をつけてて邪魔じゃないのか?」
「お黙りなさい!!こちらは剣が五本!!それに比べあなたたち二人でもその数はわずか二本!!この差を埋められると思いますか!!」
アジールは俊足を生かして無数の剣舞を披露する。
「どうです!この剣の速さを!!あなたたち二人にそれが見切れますか!!」
アジールはじわりじわりと二人を壁の方へと追い詰めていく。
「・・・・・・・」
「アイリス、落ち着いて行動しろ。俺が合図をしたら同時にサーベルを展開するんだ。」
「は、はい!」
「それそれ!どこのどなたかが私のことを『アジフライ』などと変なあだ名をつけていたようですがそれも終わりです!!これからはアシュラジールとでも名を変え・・・・・」
「今だ。」
「えい!」
「えっ?」
ゼロの合図と同時にアイリスはセイバーを展開して、アジールの腕の一本を切断する。
「何っ!?私の剣の動きを読んだだと!?」
「お前の剣の腕前は確かに相当なものだ。だが、俺はそれ以上の腕を持っていた奴を知っていてな。あいつと比べて見ればお前の剣など比べ物にならない。」
ゼロもゼットセイバーでアジールの腕を斬り落とす。
「そんな馬鹿な!?強化されたはずなのに!!」
「エックスだったら苦戦は免れなかったかもしれないが相手が同じ使い手である俺だったことが災いしたな。」
押されていたゼロたちは反撃を開始して形勢を逆転させていた。アジールの腕も六本から三本にまで減ってしまい、二人の剣戟を受け止めることに精一杯だった。
「ま、まさか・・・・・・こんなはずでは・・・・・・・・」
「行くぞアイリス!」
「はい!」
二人は戦意を失ったアジールから距離を置くとバスターを展開してチャージする。
「「ダブルチャージショット!!!」」
バスターを合わせて放ち一つにまとまった光弾がアジールに命中する。
「シグマ様!!どうか我々の仇を~!!」
せっかく強化してもらえたのに相手が悪すぎたためアジールは、悲しそうに叫びながら爆発して行った。
「グオォォォォォォオオオ!!」
「こ、この野郎・・・・・・・」
一方、バイオレンの方もグリムロックにボロボロにされていた。
「俺、グリムロック!!ここ敵の基地!何を壊そうが誰も怒らない!!」
口に鉄パイプを咥えるとバイオレンの頭を叩きつける。サイバトロン基地でこんなことをしていたらラチェットとホイルジャックは愚か、コンボイに絶対叱られるのだがここにはいないため思う存分暴れられる。
「ぐうぅ・・・・・・俺よりもバカそうな奴にやられるなんて・・・・・・・こんなんだったら鉄球の数を増やしてもらったり、腕の本数増やしてもらったりするべきだった。」
「俺、グリムロック。バカじゃない!!バカという奴がバカ!!」
グリムロックはとどめにバイオレンを咥えて天井へと放り投げる。天井に衝突した衝撃で罠が作動し、バイオレンは天井の棘に体を貫かれてしまった。
「がっ、があぁぁぁ・・・・・・・」
「やった~!俺、グリムロック!!悪い奴やっつけた!!やっぱり正義が勝つ!!」
「それ誰に教えてもらったの?」
「こいしと早苗が教えてくれた。」
「・・・・・・・こんな暴れ方をすればどっちが悪なのかわからないがな。」
三人は、そう言うとさらに奥へと進んで行く。
Seibertron
ここは、トランスフォーマーの故郷 セイバートロン星。
しかし、この星は今コンボイの体を乗っ取ったシグマによって支配されていた。
そして、このデストロン基地にあるスペースブリッジ施設も彼の手に堕ちていた。
スペースブリッジの入り口から何かが出てくる。
VAVAだ。
「・・・・・・・・シグマめ。さっそく殺ろうと思った矢先に呼び戻しやがって!!バーボンでも渡してこなかったら粉々に吹き飛ばしてやろうと思っていたところだったぜ。」
VAVAは、不満な状態でかつてのデストロン基地を歩いて行く。スペースブリッジの施設を抜けるとそこには一体のレプリロイドがいた。
「よお、VAVAさんよ。ずいぶん不機嫌そうな面してんじゃねえか?」
「・・・・・・・フン。」
VAVAは、そのレプリロイドを無視して行こうとするがレプリロイドはニヤニヤしながら言う。
「そう怒んなよ、ディナーのメインディッシュは後の方が楽しめるだろう?尤も俺は我慢できないタイプだがね・・・・」
「なら言うんじゃねえ。さもねえとその顔を吹き飛ばすぞ。」
「おぉ、怖い怖い。」
「っで、あの女はどうした?てめえ、一応部下なんだろ?」
VAVAは、レプリロイドを見ながら言う。
「あぁ・・・・・あの方はもう付いていけそうもないぜ。さっきも地球へ行ったスタースクリームを追いかけて出かけちまったよ。レプリロイドに恋愛やら求愛やら俺にはさっぱりわからないがね。」
「またか・・・・・・シグマに復活させてもらってからまじめに仕事やってんのか?」
「やってはいるようだぜ?以前はシグマ様すら手を焼いていたようだが少しは聞くようになったってさ。分からんね。」
「まあ、俺にはそんなことはどうでもいい。」
VAVAは、そう言うとさっさと歩き去って行った。
「・・・・・けっ、まあいい。俺の方もこれから大事な仕事が控えているからな。」
レプリロイドは姿を変えると簡易転送装置でその場から消えた。
テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Zero
Counter Hunter Base
ゼロとアイリス、グリムロックの三人はカウンターハンター基地の奥へと進んでいた。
「・・・・・ん?通信か?」
ゼロは、自分の回線を開く。
『こちら、ラチェット。ゼロ、今どの辺にいるんだい?』
「ラチェットか、今奥へと進んでいるところだ。」
『私もアイアンハイドと早苗を連れて乗り込んできたところだ。敵戦力は?』
「それなら心配はいらない。大方トラップはグリムロックが破壊してくれた。」
『そうか、では私たち三人はスペースブリッジの場所へ向かう。君たちは引き続いて残りの敵に当たってくれ。』
「了解した。」
通信を切る。
「ラチェットさんから?」
「あぁ、グリムロックをよろしく頼むだとさ。」
「俺、グリムロック!!迷惑かけてない!!」
そう言いながら歩いて行くと巨大な扉があった。
「どうやらここがメインルームのようだな。」
ゼロたち三人は扉の中へと入って行く。中は薄暗く見づらいがその中で赤く光る目が見えた。
「・・・・・・ショック、バイオレンもアジールも呆気なく敗れるとはな。イレギュラーハンター ゼロ、予想以上に強力な力を持つレプリロイドだったようだな。」
「お前がショックウェーブか。」
「ショック・・・・・いかにも。」
「悪いことは言わん。さっさとレミリアを返して星に帰れ。」
「ショック・・・・・・残念ながらもうここにはいない。」
「なんだとっ!?」
「場所を教えたとしてもお前たちがそこに行き付くことはない。この俺に破壊されるのだからな。」
巨大なキャタピラの回転する音がする。照明がついたかと思いきやそこにはショックウェーブの上半身を取り付けた巨大戦車が自分たちに向かって迫ってきた。もしここに早苗がいたら必ずガッ〇タンクと叫んでいたのかもしれない。
「ここまで来たことは誉めてやろう。だがこのショック・タンクへと強化した俺には勝てない。」
ショックウェーブは、そう言うと右腕のレーザーカノンをグリムロックに向けて発射する。
「うおぉ!?」
「グリムロック!」
後方へ飛ばされたグリムロックを見てゼロとアイリスは思わず唖然とする。
「ショック・・・・・このまま貴様たちを引き潰してくれる。」
ショック・タンクは、倒れたグリムロックを無視してゼロとアイリスに向かって進んでくる。
「アイリス!アーマーを切り替えろ!」
「はい!」
アイリスはファルコンアーマーに切り替えて空中から攻撃を仕掛けようとする。
「無駄だ・・・・・・対空攻撃開始!!」
巨大戦車の甲板から大量のレーザー機銃が展開され一斉にアイリスに向かって攻撃を始める。レーザーの雨にさらされたアイリスのファルコンアーマーはあっという間に穴だらけになり、飛行能力を失って墜落する。
「アイリス!!」
ゼロは慌ててアイリスを回収する。
「ショック、人のことよりも自分のことを大事にしないとはショックだな。」
甲板からアンカーを飛ばしてゼロの足を拘束する。
「なっ!?」
「そんなに二人でいたいのなら仲良く心中させてやろう。」
アンカーを高速で回転させゼロを壁にぶつける。
「ぐっ!!」
「ゼロ!!」
とにかくアイリスに当てさせまいと踏ん張るゼロであるが壁にぶつけられる衝撃でどんどん傷だらけになっていく。
「グッフフフフフ・・・・・・どこまで持つかな?」
ショックウェーブはさらに回転力を上げる。ゼロの足は今にも引きちぎられるのではないかというぐらいの力がかかる。
「ぐうぅう・・・・・・・・」
「苦しそうだな?本当なら貴様をバラした後にシグマ様への忠誠を誓わせるために改造を行おうと思ったがあの二人を倒したレプリロイドだ。生かしておくのは危険だ。このまま壁に叩きつけられて吹き飛ぶがいい!!」
ショックウェーブはアンカーを外す。
ゼロはアイリスを抱きしめたまま壁へと飛ばされていく。
「くっ!このままぶつかれば衝撃で二人揃ってお陀仏だ!!」
次回予告
アイリスです。
私のせいでゼロがボロボロに。
私もアーマーを壊されてしまって大ピンチです!
でもその一方で何か怪しい動きが・・・・・・・・それも依然見たことが・・・・・
えっ?何?
・・・・・・すみません、これ以上言うと大変なのでこの辺で終了にさせてもらいます。
次回、「ロックマンX ゼロの幻想入り」
「基地大爆発!?(仮)」
無理しないでね、ゼロ。
本作の連載再開について
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再開してほしい
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できれば再開してほしい
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どっちでもいい
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してくてもいい
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