本当は爆発まで書く予定が書ききれなかったから変更しました。
カウンターハンター ショックウェーブによる幻想郷へのミサイル攻撃の時間が迫る中、ゼロ、アイリス、グリムロックの三人は敵の基地へ乗り込んで阻止せんとする。
カウンターハンターのうちの二人を倒すことに成功したゼロたちであったが残るショックウェーブは、強化形態ショック・タンクとなってゼロたちを追い込んでいた!!
果たして、彼らは幻想郷を救えるのか!?
さて、今回のトラ・・・・いや、「ロックマンX ゼロの幻想入り」はショック・タンクの攻撃で壁に飛ばされたゼロたちから物語を始めよう!!
「くっ!」
勢いのままに今にも壁に叩きつけられそうなゼロとアイリス。このままぶつかればレプリロイドとはいえ、命がない。
「・・・・・・・」
最早これまでか?
その時だ!
「おっと!」
そこへ倒れていたグリムロックがロボットモードへと戻り、飛ばされた二人をキャッチして代わりに壁にぶつかる。
「いててて・・・・・俺、グリロック。役に立った。」
「グリムロック!」
グリムロックに降ろされて二人は、思わず彼を見る。
「お前・・・・・」
「俺、ダイノボットは簡単に壊れない。だから大丈夫。」
グリムロックはそう言うと起き上がる。
「ショック・・・・・・・元々わかってはいたがやはり簡単には壊れないか・・・・・・しかし、お前を見るとなんか腹が立ってきてしょうがない。」
「俺、グリムロック。それ、お前がレーザーウェーブだから。」
「何?」
「どういうこと?グリムロック。」
「俺たちダイノボット、一度セイバートロン星に行った。その時ダイノボット、留守番していたレーザーウェーブに襲い掛かった。きっとこれ原因。」
「だから俺はレーザーウェーブじゃ・・・・・・うっ!?」
ショックウェーブはまた頭を押さえる。
「ま、まただ・・・・・・・・・どうして頭痛がする・・・・・・なんなんだ・・・・これは・・・・・・」
その様子を見てゼロはふと考えた。
「そう言えばアイアンハイドたちも幻想郷に来たときはシグマウィルスでイレギュラー化していた。・・・・っという事はあのショックウェーブもシグマに洗脳されて従っているのか?」
「な・・・・・何を言うか!?俺はショックウェーブ!!シグマ様に仕えるカウンターハンターだ!!」
ショック・タンクは再び三人に向かって進み始める。三人は距離を取り直して作戦を立てようとするが後ろは既に壁、逃げ場がなかった。
「グリムロック、壁を食い破れないか?」
「俺、グリムロック。やってみる。トランスフォー・・・・・・・・あれ?」
ティラノサウルスにトランスフォームしようとしたが何故かできない。
「トランスフォームできない・・・・・」
「さっき、俺たちを庇ったせいで体のどこかが壊れちまったのかもしれないな。」
「万策尽きたようだな。ならば三人揃ってスクラップになるがいい!!」
「それはどうかな?」
後ろの方から声が聞こえる。ショックタンクが反転して確認しようとすると何故か滑り始めて思うように歩けなくなってしまった。
「なっ、なんだ!?」
ショックウェーブ本体が下を見てみると床が氷になっていた。入り口の方を見るとアイアンハイドが立っており、腕から冷凍液を出して床を凍りつかせていた。
「アイアンハイド!」
「いくら巨大な戦車でもスノータイヤにはなっていなかったようだな。」
「ショック・・・・おのれ・・・・・」
「グリムロック、アイリスを守っててくれ。」
「?」
アイリスをグリムロックに任せてゼロは、ダッシュでショック・タンクの真下に回り込む。
「ダブルアースクラッシュ!!」
「ぬっ!?」
床に両腕を叩きつけてショック・タンクを氷ごと天井へと衝撃波で飛ばす。
「こ、この程度で・・・・・」
「今だ!!全員で集中攻撃しろ!!」
「なっ!?」
ショックウェーブは、真下にいるゼロの声を聴いて動揺する。
アイアンハイドは、持ってきた重火器をありったけ撃ち込み、アイリスは、破損したファルコンアーマーからフォースアーマーに切り替えてプラズマチャージショット、グリムロックは、手持ちで持っていたレーザー銃、ゼロは上空に向かって両腕を構えて攻撃へと移る。
「ダブルチャージウェーブ!!」
二発のチャージショットと同時にゼットセイバーから衝撃波を放ち、ショック・タンクの真下の甲板に亀裂をつける。
「ま、まさか・・・・・・・」
「貴様でも短時間で全体弱点なしで強化できるとは考えられないからな!こういうデカい奴は必ずあまり見せないところに弱点があるものだ!!」
「ショック・・・・・・敵の弱点までも見極めるとは・・・・・・・・グオォォォォォォォ!!!」
亀裂に全員の攻撃が命中し、ショック・タンクは内部から誘爆し、大爆発を起こす。
「ゼロ!!」
すぐ真下にいるゼロのことが心配になりアイリスはゼロの元へと走って行く。
「俺、グリムロック。アイリス先生、行っちゃダメだ!爆発する!!」
グリムロックが止めようにもショック・タンクの大爆発に全員呑まれていく。
テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots
Nitori House
ここは、幻想郷のサイバトロンの臨時基地となっているにとりの家。
「こちらホイルジャック。ラチェット君、聞こえるかね!?」
基地ではサイバトロン、デストロンが時一刻と迫るタイムリミットを気にしながら連絡を取り合っていた。
『こちらラチェット、聞こえているよ。』
無線にラチェットが応じる。
「よかった!スペースブリッジには辿り着けたかね!?」
『今、反応を追っているところさ。アイアンハイドが先に行って調べているんだが行った先からすごい爆発音が聞こえた。何かあったのかもしれない。』
「よし、すぐに次の応援を送るからね!!君も急いで向かってくれ!!」
通信を終えるとホイルジャックは転送装置の最終調整を済ませる。
「さあてと、次は誰が行くかね?」
「そんじゃ、俺が行くぜ!!行って敵の2,3人血祭りにあげて来てやるぜ!!」
一番最初に名乗りを上げたのはクリフだった。
「ちょっと待て!!行くんならこの霧雨魔理沙様も行くんだぜ!!最初に乗り遅れて二本目に乗ろうとしたら早苗にくじ引きに負けていけなかったからな!」
「ふむ・・・・じゃあ最後は・・・・・」
「待て・・・・・・」
最後を誰にするかを考えかけていたところでメガトロンが声を掛ける。
「ん?何だねメガトロン。まさか、お宅が行こうって言うつもりじゃないだろうね?」
「この状態のワシが行けると思うか?行かせるなら他のメンバーを乗せて脱出できる奴の方がよい。お前たちサイバトロンでは限界があるだろう・・・・・」
「ん~」
ホイルジャックは少し考えてみる。
確かに乗り物に変形できるサイバトロンでも現在向かっているメンバーを乗せて脱出するには無理がある。
第一候補のアダムスは、アダムスキー型UFOにトランスフォームし、人間や同僚のミニボットなら乗せる事ができるがアイアンハイドなどは限界がある。
第二候補ともいえるスカイファイヤーは、外のサイバトロン基地にいるためいない。
・・・・っとなると頼るならデストロンになる。
「ほんじゃ、お宅からは誰を出すかね?」
「アストロトレインならよかろう。」
指名されたアストロトレインは、クリフと魔理沙と共に転送装置の上に立つ。
「アストロトレイン・・・・・・なんとしてもレーザーウェーブを回収しろ。ワシの修理をするためにも奴の力が必要だからな・・・・・」
「はい、メガトロン様。」
「よし、そんじゃ早速転送開始!!」
ホイルジャックは転送装置のスイッチを押して三人をカウンターハンター基地へと転送する。
テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO
Counter Hunter Base
ラチェットと早苗は、爆発した部屋の方へとやってきていた。部屋は爆発した煙で視界が悪くなっていた。
「これはひどい有様だな・・・・・」
ラチェットは発信機を確認しながら辺りを見る。
「・・・・もしかして、ゼロさんとアイリスさんも吹き飛んでしまったのでは・・・・・・」
「いや、アイリスにはトレイルブレイカーと同型のフォースバリア発生装置を組み込んでいる。それに・・・・・ん?」
ラチェットは部屋の壁際を見る。
「あれは・・・・・グリムロックじゃないか!?」
ラチェットは倒れているグリムロックの方へと行く。
「グリムロック!グリムロック!」
「う、うぅ・・・・・・」
グリムロックのバイザーが光る。
「グリムロック、動けるかい?」
「お、俺・・・・・グリムロック。動ける。でも、トランスフォームできない・・・・」
ラチェットはグリムロックの胸のカバーを開いて中の回路を調べる。
「う・・・・・ん、トランスフォームコグにひびが入って欠けているな。何か強い衝撃を何度も受けたせいだろう。幸いにとりの家に予備があるから帰ってから取り付け直そう。アイアンハイドは?」
「あっち。」
グリムロックは、指をさして言う。行ってみるとアイアンハイドも倒れていた。
「アイアンハイド、大丈夫かい?」
「ラチェットか・・・・・俺は、何とか大丈夫だ。」
「そう言われてもその状態じゃ説得力はないね。」
ラチェットは腕を変形させるとアイアンハイドの修理にかかる。
「俺はいい。向こうにいるゼロとアイリスの方を・・・・・」
「怪我人は黙ってろ。発声回路切っちまうぞ☆」
ラチェットが応急措置をしている間、早苗は爆発し震源だと思われる方へと歩いてみる。
「ゼロさ~ん!アイリスさ~ん!大丈夫ですか!?」
早苗が声を掛けながら歩いて行くとそこにはラチェットの言う通りフォースバリアを張って身を守っていたアイリスとゼロがいた。
「もう、ゼロったら。無茶なことして。」
「すまなかったな、だがおかげで助かった。」
「あんな振りしたらもう・・・・・」
「本当に悪かったから泣かないでくれ。」
「うん。約束、指切りげんまん。」
「わ、わかった・・・・・」
アイリスはフォースバリアを解くとゼロと一緒に早苗の方へと向かってくる。
「お二人とも無事だったんですね!」
「アイリスのおかげでな。」
「それにしても・・・・・あのショックウェーブって言う人は・・・・・・」
アイリスはバラバラになったショック・タンクの残骸を見る。この爆発だとおそらくショックウェーブ本人も無事ではあるまい。
「・・・・あの爆発じゃ、おそらく奴も生きていないだろう。デストロンにとっては残念なことだろうけどな。」
「・・・・・あの人もシグマに操られていただけだったのに・・・・・ごめんなさい。」
アイリスは、悲しそうな顔をしながら言う。
その時だ!!
「う、うぅう・・・・・・・」
残骸の中から何かが出てきた!!
「!?」
ゼロは思わずバスターを展開して、アイリスを傍に寄せる。早苗もセカンドアーマーを展開し、後から付いてきたグリムロックも剣を構える。応急処置を終えたアイアンハイドとラチェットも銃を向ける。
残骸の中からショックウェーブがはい出てきたのだ。しかし、爆発の衝撃で体の装甲のあちこちに亀裂が走り、最早戦闘するほどの力は残っていなかった。
「う、うぅ・・・・・・ここは・・・・・・・・」
ショックウェーブは顔を上げて辺りを見回す。すると銃を向けているアイアンハイドたちに目につける。
「貴様らは・・・・・・サイバトロン!?何故ここに!?・・・・・そうか、私を処刑しようと!?」
「何を言っているんだい?君は私たちのことを破壊しようとしていたんだぞ?メガトロンたちと一緒にね、ショックウェーブ。」
何かを察したのかラチェットは、ショックウェーブに言う。
「ショックウェーブ?私はレーザーウェーブだ!敵の名前すら忘れたのか!?それに私がメガトロン様を攻撃するなど・・・・・」
「・・・・・なら、君のボディを見てから言うんだね。」
「ん?」
レーザーウェーブは、自分の体を見る。
「こ、これは!?これは私なのか!?」
「お前はシグマに捕まって改造されて今の今まで操られていたんだ。」
「シグマ?・・・・・うぅ!?」
レーザーウェーブは、頭を押さえる。
「シグマ・・・・・・・・コンボイ・・・・・・・セイバートロン・・・・・・・そうだ・・・・・・私は・・・・・・あの女に・・・・・・」
その直後、彼は、背後からレーザーのようなものに撃たれる。
「グワアァァァァアァ!!!」
「レ、レーザーウェーブ!?」
倒れたレーザーウェーブに一同は騒然とする。
「あらあら、ダメじゃないの。せっかく記憶を消して強化もしてあげたのに・・・・・悪い子ね。」
「誰だ!!」
ゼロは撃ってきた方を見る。煙が晴れるとそこにはとんがり帽子に長い金髪、手には杖、足元を丸ごと覆い隠す程のロングスカートで宙に浮いている女性がいた。
「お、お前は!?」
「お久しぶり、ボウヤ。相変わらず元気そうね、フッフフフ・・・・・・」
女性は笑いながらゼロに言う。ゼロとアイリス以外は何のことなのかさっぱりだった。
「あの・・・・・・アイリスさん、あの人とはお知り合いなんですか?」
「知っているには知っています。私がレプリフォース オペレーターの見習いとしてイレギュラーハンターに研修していた時の事件で見た顔ですから。」
「えっ?と、という事は・・・・・・あの魔女っぽい人はイレギュラー?でも、エックスシリーズで女性のボスはいないはずなんですが・・・・・・・」
「あら?どうやらボウヤとお嬢ちゃん以外は私のことがわからないようね。初対面だから仕方ないけど。じゃあ、教えてあげる。私はベルカナ。元レプリロイドの開発研究員でシグマ様に仕えている者よ。」
ベルカナと名乗る女性はクスクス笑いながら言う。
ベルカナ
かつて、南洋のラグズランド島でレプリロイド達のソウルを奪い取って回っていたイレイズ現象事件の首謀者であり、エックスに倒されたはずのレプリロイドの科学者でその姿はゼロも間近で見たことがある。彼は彼女の部下であったガレスと戦闘していたため詳細はわからなかったが彼女の相手をしたエックスの話やその事件で復活したシグマからの証言にしても明らかに死亡しているはずだ。
しかし、彼女は目の前に現れ記憶が混乱していたレーザーウェーブを攻撃した。
「まさかお前まで復活していたとはな。シグマは、手を焼かされていた貴様を復活させなければいけないほど焦っているのか?」
「フッフフフ、相変わらず人聞きが悪いことを言うのね坊や。でも、その言い方も嫌いじゃないわ。」
「そのボウヤって言い方はやめろ。こいつを改造して一体今度は何を企んでいるんだ?シグマが手を焼いていたお前だ。」
ゼロは、ベルカナに向けてバスターを向ける。
「企んでいるですって?別にそんなことは考えていないわ。ただ・・・・・・」
どういうわけかベルカナは顔を少し赤くして言う。
「好きな彼を手に入れるためよ☆」
「「好きな彼!?」」
ゼロとアイリスは思わず同時に言った。
「その彼って顔がイケメンで・・・・・変形するのが戦闘機で、野心家で・・・・・いつも失敗するけどそこが可愛くて・・・・・・・」
「・・・・・・・なあ、ラチェット。あの女が言っている彼って言うのが俺たちが知っている誰かさんに似ているとは思わないか?」
「奇遇だな、アイアンハイド。私もそう感じていたところだよ。」
ベルカナが夢中に話している中二人だけ何故か渋い顔をして言う。
「二人は相手が誰なのか知っているのか?」
「知っているも何も私たちもよく知っている奴さ。そして、いつもメガトロンにお仕置きされても懲りない男・・・・・・・」
二人は同時に口をそろえて言う。
テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Autobots
Cybertron Base
ここは、外の世界にあるサイバトロン基地。
「スカイファイアー、修理が終わったよ。」
「あぁ、ありがとうスパイク、スパークプラグ。おかげで楽になったよ。」
「ラチェットとホイストたちがいてくれればもう少し早くリペアができるんだがのう。」
サイバトロンがほとんどいなくなってしまった基地で協力者である人間 スパークプラグは、腕を組みながら言う。
「それにしても変だね、サイバトロンが揃いに揃っていなくなっちゃうなんてね。デストロンも動きがないって言うのも今回が初めてだよ。君はコンボイ司令官から何も聞いていないのかいスカイファイアー?」
「いや、生憎私も詳しいことは聞いていないんだ。私もそうだがエアーボット、プロテクト部隊も何も受けていないんだ。」
「これって何かの前触れかな?父さん。」
「わしにもわからんよ。」
三人がそんな会話をしている中、別のトランスフォーマーたちが基地へ戻ってきた。
エアーボット部隊だ。
「スパークプラグ、申し訳ないんだが少し見てもらえないか?」
「やれやれ、こんな時にみんながいてくれればのう。スパイク、悪いが手伝ってくれんか?」
「わかったよ、父さん。」
「では、私はパトロールに戻ろう。」
「おぉ、気をつけてな。」
スカイファイアーは、そう言うと大型戦闘機へと変形して基地から飛び去って行った。
その直後、彼の無線に通信が入った。
「ん?これは・・・・・暗号通信?一体誰が・・・・・・」
スカイファイアーは、飛行しながら暗号を解読し始める。
「相手は・・・・・・・・スタースクリーム?場所は・・・・・・」
スカイファイアーは、指定された場所へと向かう。
次回予告
ベルカナよ。
あら、知らないですって?
まあ、出ている作品がマイナーだから仕方ないけど。
ちなみに私が出ているのは「ロックマンX2 ソウルイレイザー」よ。
えっ?関係ない話はそこまでにしておけ?
いいじゃないの。この作品通じで少しでも私のこと知ってもらいたいんだから・・・・。
・・・・・っというわけで次回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は「大爆発!!カウンターハンター基地」よ。
あぁ・・・・・・・・じゃあ、私はそろそろ行くから。
えっ?青いボウヤは出ないの?
本作の連載再開について
-
再開してほしい
-
できれば再開してほしい
-
どっちでもいい
-
してくてもいい
-
他の作品を優先してほしい