ロックマンX ゼロの幻想入り   作:赤バンブル

40 / 52
リサイクルショップでロックマンXのソフト見つけたけどスーパーファミコンないから買えなかった(´;ω;`)


基地大爆発!?

Counter Hunter Base

 

「・・・・あら、やだ。夢中でお喋りしたせいで時間が掛かっちゃったわ。」

 

スタースクリームのことを夢中に話していたベルカナは、ハッと我に返って話を切り替える。

 

「まだ、大事な仕事があったのを忘れていたわ。恋する乙女って、他のことを忘れちゃうのが玉に瑕だわ・・・・」

 

「ま、待て!」

 

ゼロたちは、ベルカナを追おうとする。

 

「えい!」

 

しかし、その直後彼女が持っていた杖から謎の光線を発射され、ゼロたちに命中する。

 

「ぐっ!?なっ、なんだっ!?体が動かん!?」

 

「と、トランスフォームもできない・・・・・・」

 

「しまった・・・・・・奴の杖から出る光線には相手の動きを封じる能力があったのを忘れていた・・・・・・・」

 

ゼロは膝をついて言う。

 

「ボウヤたちとはもうちょっとおしゃべりしたいところだったけど私も仕事をしないとシグマ様に怒られちゃうのよ。だから、仕事が済むまでそこで大人しくして頂戴ね。」

 

ベルカナは、コンピュータパネルを操作し始めて目当てのデータを探し始める。

 

「えっと・・・・・・・・・あったわ。『ダイノベース』と『タイムブリッジ』のブラックボックスの設計図が。」

 

ベルカナは、早速インストールを始める。

 

「奴は一体何を企んでいるんだ・・・・・・」

 

「さあね、でもこれだけはわかるよ。我々にとってあまりよくないことだってことはね。」

 

「くそ・・・・・早くしないと取り返しのつかないことになるぜ!!」

 

ゼロたちは動こうにも動く事ができずにいた。その間にもベルカナは持ってきたメモリー端末にデータをインストールしていく。

 

「後は・・・・・・そうそう、これこれ。これさえインストールすれば・・・・・・フッフフフ・・・・・・待っててねスタースクリーム~♡これ終わったらすぐに迎えに行くから~」

 

「「・・・・・・・」」

 

ベルカナが顔を赤くしながら作業する姿を見てアイアンハイドとラチェットは硬直状態になった。

 

「俺・・・・・・グリムロック。あいつ、どうしてスタースクリーム好きなのか分からない・・・・・・」

 

「くっ・・・・・・・せめて腕がバスターに変形してくれれば・・・・・・」

 

ゼロは、動けない体でもがきながら言う。

 

エックスの証言が正しければベルカナの攻撃は動けなくなるか武器が一時的に使用不能に陥ることらしいのだが今回の攻撃は両方の作用が起こっていた。イレイズ事件でエックスに敗北したのを機に改良を加えたのか、それとも「DNAソウル」以外の方法で強化したのかはわからない。

 

「フッフッフ~後はこれを・・・・・・」

 

ベルカナはインストールを完了させ、メモリーをコンピュータから外す。

 

「ごめんなさいね、ボウヤたち。私も次の用事があるからもう行かなくちゃいけないのよ。・・・・・っというわけで私は引き揚げさせてもらうわ。」

 

「おい!仕事が終わったら動けるようになるんじゃなかったのか!?」

 

アイアンハイドは、去ろうとするベルカナに向かって言う。

 

「あら?待っててねとは言ったけど動けるようにするとは一言も言っていないわよ。」

 

「き、きたねえ・・・・・・・・」

 

「それにあなたたちにこの基地のスペースブリッジを使われるのも困るから今自爆装置を作動させておいたわ。」

 

「「「「「なっ!?」」」」」

 

ベルカナの言葉にグリムロック以外のメンバーがギョッとする。

 

「じゃあね、ボウヤたち。次会うことがあったらゆっくりお話ししましょう。次があればの話だけど・・・・・・」

 

 

 

 

 

その時だ!!

 

一同の真上をレーザーが通り抜け、ベルカナの持つメモリーを破壊したのだ!

 

「きゃっ!?」

 

ベルカナは驚いて手を引くものの、ゼロたちは一体何があったのか体を無理に動かして後ろを見て見る。

 

後ろには、死んだとばかり思っていたレーザーウェーブがレーザーカノンを構えていた。

 

「ぐっ、ぐう・・・・・・・・・・『ダイノベース』はデストロンの決戦兵器として作ったものだ・・・・・貴様らのような余所者の手に渡してなるものか!!」

 

ボロボロの体を引きずりながら彼はベルカナに近づいて行く。

 

「ああ・・・・・・・せっかくインストールしたのに・・・・・。でも、保険は用意してあるわよ。私の頭脳コンピュータの中にね。」

 

「ならば、貴様を倒してでも機密を保持してくれる!!」

 

「えい!」

 

ベルカナはゼロたちのように杖から発する攻撃でレーザーウェーブを撃つ。

 

「グオォォォォオ!!!」

 

「そんな体で無理しちゃダメよ。せめて最後ぐらい楽にしなくちゃね。では、御免あそばせ。」

 

ベルカナは倒れたレーザーウェーブを確認すると転送装置を利用してその場から消えた。

 

「くそ!!」

 

ゼロは、まだ体が痺れたように感じながらも何とか立ち上がる。

 

「まさか奴まで復活していたとは・・・・・・・厄介ごとがさらに増えたぜ・・・・・」

 

ゼロはコンピュータパネルをいじってどうにか自爆を解除しようと試みる。

 

「・・・・・・・ダメだ。解除できない。」

 

パネルには、「自爆まで後5:00」と出ていた。元来た道で行けば間に合わず、かといって脱出する手段もない。

 

「ゼロ・・・・・・」

 

ゼロは、まだ動けないアイリスのところまで戻り彼女を抱きしめる。

 

「すまない、アイリス。どうやら、カーネルとペガシオンとの約束を破ることになりそうだ。」

 

「ううん、ゼロは十分私のことを守ってくれたわ。それだけでも私、とてもうれしかったわ。」

 

「アイリス・・・・・」

 

「ゼロ・・・・・」

 

二人は、顔を向き合って見つめる。

 

 

 

 

 

 

だが!

 

 

 

 

 

 

 

「おーい!追加参戦に来たぜ☆!!」

 

血祭りにされたいのはどいつだ!」

魔理沙とクリフが銃とミニ八卦炉を構えて乗り込んできた。その後ろではそんな二人とあまり関わりたくなそうな顔をしたアストロトレインがついてきている。

 

「魔理沙・・・・」

 

「ひどいじゃないかゼロ!私のことを置いて行くなんてよ。」

 

「ところで敵さんはどこへ行ったんだ?早いところ血祭りに・・・・・」

 

「・・・・・・クリフ、探しているところ悪いが急いでここから脱出する準備をしてくれないか?時間があまりないんだ。」

 

ラチェットが簡易的に事の成り行きを教えると三人は顔を真っ青にして驚く。

 

「そ、そいつは一大事じゃないか!?どうして、早く教えなかったんだ!?」

 

魔理沙は、混乱状態で言う。

 

「とにかくだ、急いでここから脱出するぞ。後3分もないぞ。」

 

「やれやれ、レーザーウェーブだけ運べばいいと思ったのに全員乗せるのかよ。」

 

アストロトレインは、渋々機関車にトランスフォームする。

 

「急げ!もう、あんまり時間がないぞ!!」

 

アイアンハイドは足を引きずりながら乗り込むと全員が続くように乗り込む。ゼロはアイリスをお姫様抱っこしながら運ぶ。

 

「よし、早く出せ!!」

 

「了解!!」

 

アストロトレインは機関車の状態である程度スピードをつけるとスペースシャトルに変形し、天井を突き破って空へと脱出する。

 

 

 

カウンターハンター基地は、すぐさま各所が爆発し始め、時間になると同時に地上から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Decepticon
s

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

一方、スカイファイアーは、スタースクリームの指定したポイントへと向かっていた。

 

「ここは・・・・・・・」

 

指定された場所は、かなり山奥の方だった。そこに一つの大きな洞穴があった。中に入ってみるとそこは何かの研究施設のようだった。

 

 

ここは、かつてデストロンと手を組んだ世界征服を目論む悪の天才科学者Dr.アーカビルの秘密研究所なのだ!!

 

 

「スタースクリームはどうしてここに・・・・・」

 

「よう、スカイファイアー。来てくれると信じていたぜ。」

 

「!」

 

スカイファイアーは、銃を構えたまま声がした方を見る。そこには腕を組んでるスタースクリームの姿があった。

 

「スタースクリーム・・・・・・・」

 

「おいおい、銃を下ろせよ。今回はかつての親友として言いたいことがあって呼んだんだ。」

 

「・・・・・・・」

 

スカイファイアーは黙ったままスタースクリームを見る。

 

彼ら二人は、遥か昔サイバトロンとデストロンの戦いが本格的になる前は親友だった。

 

そして、数百万年前、地球に惑星調査に向かった時、スカイファイアーは思わぬトラブルで地球の北極に墜落し、長い間氷漬けになった。

 

その後、地球でエネルギー強奪を開始したデストロンの作戦の一環で氷漬けの彼が発見され、蘇生された彼は、スタースクリームの勧誘もあって一時的にデストロンに所属する。

 

しかし、人間に対する扱い、容赦ないやり方に見かねた彼はサイバトロンに属することを決める。スタースクリームとはその時を境に袂を別つこととなった。

 

「かつての親友として?どういうつもりだい、スタースクリーム。」

 

スカイファイアーは警戒は解かないもののスタースクリームに問う。

 

「なあに、大したことはないさ。スカイファイアー、もう一度デストロンに戻らねえか?」

 

「・・・・・断る。私は仲間を裏切るつもりはない。」

 

「そう言うなよ。悪い話じゃないぜ。なんてたってもうメガトロンはこの世にいないんだからな。」

 

「ん?」

 

スタースクリームの一言にスカイファイアーは首をひねる。

 

「メガトロンがいない?」

 

「そうとも!今デストロン軍団を率いているのはこの俺、スタースクリーム様なんだぜ!」

 

「まさか・・・・・・あのメガトロンが・・・・」

 

スカイファイアーは戸惑ったように言う。

 

「そこでだ。以前俺はお前に『もし俺が軍団のボスになったらお前のことをナンバー2にしてやる』って言ったよな?もう、古いデストロンの時代は終わったんだ。お前が俺の副官だぜ?なあ、いい話だろ?」

 

「君たちのような悪の軍団に行くほど私は愚かではない。かつて君は氷の棺桶に閉じ込められていた私を助けてくれた。そのことについては今でも感謝している。・・・・・・だが、今の君は破壊を楽しむデストロン、私は平和を愛するサイバトロンだ。君の仲間になるつもりはない。」

 

「・・・・・・そうか、やはり戻るつもりはねえか。せめて親友だったお前なら大目に見てやろうと思っていたが・・・・・・なら、もう一つ教えてやる。コンボイは近いうちこの星を吹っ飛ばすかもしれないぜ?」

 

「何!?コンボイ司令官が?」

 

「そうともよ!どうしても俺の仲間にならねえってんならお前もこの星と一緒に吹っ飛ぶ運命になるんだぜ?どうだ?これでも、俺の仲間になる気はないか?」

 

「そんな・・・・・・コンボイ司令官がそんなことをするはずが・・・・・・・」

 

「嘘だって言いてえんなら何故奴はこっちに戻ってこない?仲間であるはずのお前たちにもだぞ?」

 

「それは何かがあったから連絡が着けられないんだ。コンボイ司令官がこの星を破壊するなどそんなことをするはずがない!」

 

「そうかよ!だったらもう仲間にする気はねえ!!てめえはここで俺が破壊してやる!!」

 

スタースクリームは、腕についている銃をスカイファイアーに向ける。

 

「こら!スタースクリーム!!研究所を交渉に使わせてやるとは言ったが壊していいなどと言っておらんぞ!!」

 

そこへ、研究所の主であるDr.アーカビルが出てくる。

 

彼はかつて自分の野望である世界征服のためにデストロンと組んでいたのだが、メガトロンに切り捨てられ、スタースクリームと一時手を組んだのが運の尽きで死にかけた上に全身をほぼ機械化される(ほぼスタースクリームのせい)という災難にあった。それで懲りたのか、今では研究所でひっそりと新しい研究をしながら隠遁生活を送っていたのだがまたもやスタースクリームに脅されて研究所を交渉する場として貸していたのだ。

 

「うるせえな、老いぼれドクター。黙ってねえと今度はその頭だけ残して粉々に吹き飛ばしてやるぞ!!!」

 

「何を言っておる!そんなことをしてみろ!!もしワシに手を出したらこの研究所諸共吹き飛ばすぞ!!」

 

「何!!・・・・・・・ん?ちょっと待て。」

 

スタースクリームは、胸部のハッチから何かを取り出す。すると顔色が激変し、急に焦り始めた。

 

「す、スカイファイアー・・・・・・運がいいやつだな!!お、俺は急用ができたから帰らせてもらうぜ・・・・・おい!ドクター!また用ができたらここまた借りるからな!!」

 

彼はそう言うと急いで外へ飛び出して行った。

 

「一体何だったんだ?」

 

「ワシが聞きたいところじゃ!!お前さんも用がないならさっさと帰ってくれ!もう、ロボットと関わるのはもう懲り懲りじゃ・・・・・・」

 

Dr.アーカビルは、ため息をつきながら研究所の奥へと帰って行く。それを見届けるとスカイファイアーも同様にトランスフォームしてその場から去って行った。

 

「・・・・・コンボイ司令官が・・・・・・そんなことはないと思うが・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

畜生!!ベルカナの奴!!俺に小型発信機を付けやがって!!いつもいつもストーカーみたいに付けやがって・・・・・・たまったもんじゃねえ。」

 

戦闘機に変形して飛行しながらスタースクリームは文句を言う。

 

「さてと・・・・・・・折角地球に来たんだからなんかしねえとな。スタントロンの奴らを連れて行くか・・・・・いや、モーターマスターの野郎はメガトロンに絶対だから言うこと聞かねえな。インセクトロンは・・・・・・・あんな奴等連れて行ったらシグマの野郎が何しでかすかわからねえ・・・・・。後は・・・・・・」

 

「私と空中デートと言うのはどうかしら?」

 

「あぁ、そうだな・・・・・・・・!?」

 

聞きたくもない声にスタースクリームはゾッとする。

 

「ま、まさか・・・・・・・」

 

スタースクリームは、ロボットモードに変形して辺りを見回す。下は既に青く広がる海。いるはずがない。

 

「・・・・・・・さ、流石にこ、こんな場所まで追ってくるはずが・・・・・・・・」

 

スタースクリームは、自分に言い聞かせながら横を向く。

 

「・・・・・・・・・・・」

 

いつの間にかベルカナが肩の上に乗っていた。

 

「さあ、デートしましょう。ダーリン♡

 

「うぉあぁぁっ・・・・・・」

 

かつてシグマが赤いイレギュラー対して恐怖を感じた表情をスタースクリームは、ベルカナを見てやった。

 

「うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!」

 

スタースクリームは絶叫を上げながら彼女を投げ捨て、戦闘機に変形して逃げる。

 

「あん、もう・・・・・・・恥ずかしがり屋なんだから♡」

 

ベルカナもその後を追うようにその場から消えて行った。

 

 

 

 

 

 

その後、サイバトロン エアーボット部隊の報告でスタースクリームらしき戦闘機が空飛ぶ魔女みたいな女性に追いかけられていたという情報があったとかなかったとか・・・・・・・

 

 

 

 

 




ベルカナ、ストーカー疑惑。

次回予告

オイラ、バンブル。

いやあ、危ないところだった。危うくゼロたちが吹き飛ばされるところだったね。

次回の話だけどレーザーウェーブちゃんと直るかな?

終わり良ければ総て良しって言うけど、セイバートロン星までまだまだ遠いよ。

あぁ、そうそう!永遠亭で入院していたフランちゃんたちが意識戻ったんだって!よかったよかった!

じゃあ、次回は「目指せ セイバートロン星!!」だよ。

ほーんと、最近のオイラって映画やアニメで大活躍だね(別人だけど)。



本作の連載再開について

  • 再開してほしい
  • できれば再開してほしい
  • どっちでもいい
  • してくてもいい
  • 他の作品を優先してほしい

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。