ロックマンX ゼロの幻想入り   作:赤バンブル

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ほぼ内容はTFだった件。

玩具欲しいんだけど高いんだよなぁ・・・・・。


空から降ってきたもの

さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は幻想郷から物語を始めよう。

妖怪の山 にとりの家の前

 

セイバートロン星へ行くためのスペースシップは完成間近となっていた。

 

「あと数日もすれば完成するね。」

 

「あぁ、しかし問題は完成した後だ。」

 

作業現場を監修しているホイルジャックは、ラチェットとアイアンハイドと共に話し合っていた。

 

その内容とはいったい何なのか?

「問題はデストロンの方だ。奴らのことだからおそらく俺たちの隙をついてスペースシップを奪っていくってこともあり得るかもしれん。」

 

「今までは事情だったこともあるからね。メガトロンのことだ。今までの協力も飽くまで自分の修理が完了するまでの時間稼ぎ、完全に復活したら当然私たちを切り捨てるだろう。」

 

「だったら、方法は一つだ。メガトロンが完全に直る前に連中を一か所におびき出して鉄屑の山(スクラップ)に変えてやろうぜ!!」

 

「しかし、それはいくら何でもマズいんじゃないかね?吾輩たちだけでセイバートロン星を取り戻そうにも向こうの戦力が・・・・・・・」

 

「だが、もしセイバートロン星に向かう途中で中で小競り合いになったとしたらどうするんだ?それこそ危険すぎるじゃないか!それにメンバー全員が手を組むことをいいと思っていないんだ。」

 

「せめてコンボイ司令官がいてくれればうまくまとめてくれるかもしれないんだがね・・・・・・・」

 

この三人の会話を盗聴している者がいた!

デストロン 情報参謀サウンドウェーブだ!

 

サウンドウェーブはこっそりテープに記録するとロボットモードへと戻りメガトロンの元へと戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)Decepticons

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

「以上ガサイバトロンノ会話ノ内容ダ。奴ラハ、我々ヲ嵌メヨウトシテイル。」

 

「ふん・・・・・・」

 

レーザーウェーブの修理を受けながらメガトロンは首を傾げる。

 

「メガトロン様、一応これで応急処置のリペアは完了です。本来ならすべて新品の物へと変えたかったのですが資材をスペースシップの分に割いてしまったため、新しいボディの製作には時間がかかります。」

 

メガトロンは立ち上がり少し体を動かしてみる。

 

「・・・・だいぶマシにはなったわい。」

 

「出力は本来の80%に落ちていますがビークルモードを戦車に再スキャニングしたことにより、火力の低下は最小限に抑えることができました。万が一に備えて一時的にリミッターを解除することにより本来の出力に戻すことができますがボディが爆発する危険性があるので多用はお控えください。」

 

「わかった。二人は席を外せ。儂は今後のことについて考えておきたい。」

 

二人はそう言うと部屋から出て行く。メガトロンはそれを確認すると自分一人しかいないはずの部屋で声を掛ける。

 

「いるのはわかっているぞ!いい加減出てきたらどうだ!」

 

するといつぞやか現れた光る小さな球体が彼の目の前に現れる。

 

「どうやって奴の手から逃れたかは知らんが儂の目は誤魔化されんぞ。」

 

『・・・・・・・わかっていたか。』

 

光る球体はホログラムのような状態に変化し、一人のトランスフォーマーへと姿を変えた。ついこの間見た姿とは違い赤いボディの右肩にはサイバトロンのエンブレムがあった。

 

「やはり、お前かコンボイ。」

 

光る球体の正体。

 

それは正義のサイバトロンのリーダー コンボイ司令官だった!

 

『あぁ、生憎今は体がない身だがな。』

 

「儂を目覚めさせたうえにサイバトロンとデストロンの指揮を任せようとはいったいどういう吹き回しなんだ?」

 

『お前もわかっているだろう。今の私にはやれることが限られている。シグマを倒すにはサイバトロン、デストロンがバラバラになっては勝てない。既にシグマはセイバートロン星を完全に支配下に置いて自分の支配下にならないサイバトロン、デストロンを排除しようと動き出している。』

 

コンボイは、腕を組みながら言う。

 

「それで儂に自分の部下を任せるというのか?」

 

『無論、マイスターやアイアンハイドたちもそのことに関しては納得いかないだろう。だが、敵という境界線を越えて共闘しなければ戦いは終わらない・・・・・・・・あの未来のように・・・・・・・・・・』

 

「?」

 

急に口を閉ざしだしたコンボイにメガトロンは違和感を感じた。

 

「コンボイ、貴様。一体何を見たというのだ?」

 

『いや・・・・・気にしないでくれ。私の存在は、まだ彼らには伝えないでくれ。私もまだやることがあるのでな。』

 

コンボイはそう言い残すと転送装置を使うかのようにその場から姿を消した。

 

「・・・・・・・・奴め。一体何を考えておる・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜 永遠亭

 

「・・・・・・・・・」

 

ここは、夜の永遠亭。その中庭で永琳と鈴仙は月を見ながら何やら雲行きが怪しい顔をしていた。

 

「・・・・・・・し、師匠・・・・・」

 

「貴方も気づいた?優曇華。」

 

「はい。」

 

2人が眺めている月。それは一見何の変哲のなさそうなものだった。しかし、この二人にはわかる。

 

「月がおかしいほど静か過ぎる・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ここ博麗神社でも

 

「・・・・・・・・」

 

「霊夢・・・・どうした?」

 

お茶の入った湯飲みを持ったまま月を眺めている霊夢に倉庫に戻ろうとしたバッファリオが聞く。

 

「・・・・・えっ?あぁ、月がなんかいつもと違うような気がして・・・・・」

 

「月?・・・・・・何ともないように見えるが?」

 

バッファリオは月を見ながら言う。

 

「あの月はアンタがいた世界と違って向こうにも人が住んでいるのよ。」

 

「そうなのか?」

 

「うん。私も少しの間あそこにいたことがあったけど・・・・・・」

 

霊夢は月を眺めながら言う。

 

「・・・・・・・まさか。あの姉妹の身になんかあるわけないわよね。」

 

 

霊夢の予感は的中するのか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)ZERO&IRIS

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日 にとりの家

 

ゼロとアイリスは、ライドチェイサーに乗ってにとりの家にやってきた。外ではほぼ完成したスペースシップがその姿を見せている。

 

「もうほとんど完成じゃないか。」

 

「ほんとね。」

 

二人は、ライドチェイサーから降りて中へ入ろうとする。

 

「お~い、ゼロ、アイリスちゃん~!」

「ん?」

 

小さい声に二人は外の茂みの方を見る。よく見るとバンブルが茂みの中に隠れていた。

 

「バンブル、どうしたんだ?そんなところに隠れて。」

 

「いいからいいから。」

手招きされて二人が茂みに入ると重武装したアイアンハイドや他のサイバトロン戦士たちも隠れていた。

 

「おい、一体どうしたんだお前たち?そんな重装備して。」

 

「見ればわかるだろ。にとりには悪いが今日、ここでデストロンどもをスクラップにしてこの穴に埋めてやるのさ(生き埋め)!」

 

「はっ!?」

 

アイアンハイドの言葉にゼロは思わず口を開く。

 

「えっ?・・・・・つまり、戦うんですか?」

 

「そうともよ!メガトロンが完全に直る前に連中を一気に追い込んでこの妖怪の山に生き埋めにしてやるんだ!」

 

「お前たち・・・・・今どういう状況なのかわかっているのか?お前たちの故郷はシグマに支配されているんだぞ?こんなところで潰し合いをしている場合か?」

 

ゼロは全員の顔を見ながら言う。

 

「そうですよ!今ここで戦ったところで何になるんですか!?」

 

「けどよ、俺たちは元々400万年以上も敵対していたんだ。今更仲良くやりましょうねって言うわけにもいかないだろう?」

 

「そうだ!それに奴等にシグマ諸共コンボイ司令官のボディを破壊されてしまえば取り返しのつかないことになる!なら、その前に・・・・・・」

 

「落ち着け!こんなところで戦えばシグマの思う壺だ!奴を倒すどころかここで同士討ちになりかねないんだぞ!」

 

ゼロは、やめるように説得するがどう見ても効き目がない。

 

「だから俺たちは・・・・・・」

 

「サイバトロン共!儂を探しておるのか?」

 

「「「「!?」」」」

 

全員が茂みから顔を覗くとメガトロンがサウンドウェーブ、レーザーウェーブ、ジェットロン部隊を引き連れて来ていた。

 

「あちゃぁ・・・・・・どうやら向こうは直っちゃってるみたい。」

 

バンブルは頭を抱えながら言う。

 

「くそ!とうとう復活しちまいやがったか!」

 

アイアンハイドはガトリング砲やレーザーガンを構える。レーザーウェーブもレーザーカノンを構えるがメガトロンが制する。

 

「銃を降ろせ。お前たちが儂等を嵌めようとしていたことは既にお見通しだ(サウンドウェーブのおかげで)。」

 

「あっ、バレてたんだ・・・・・」

 

「だが、ここでサイバトロンとデストロンが戦ってみろ。どちらがが生き残りどちらかが滅びる。もしお前たちが生き残れたとしても多くの犠牲が出る。その残った者だけであのシグマを倒せると思うか?」

 

メガトロンの発言に一同は黙る。

 

「・・・だが、お前たちは多くのサイバトロンを殺めてきた。今更どうしろって言うんだ!?」

 

「確かにその通りだ。だが、母なる星セイバートロン星を取り戻すには両軍が手を組まねばならん。全員納得できんとは思うがシグマは今や儂等共通の敵でもある。奴を倒してからでも遅くはないだろう。」

 

「・・・・・・」

 

「それに儂はコンボイのいないお前たちを潰したところで面白くもない。奴を倒してコンボイがお前たちのところへ戻ってきたとき・・・・・その時が儂等との戦いの再開だ。」

 

「・・・・・言っていることは気に喰わないが確かにお宅の言う通りだよ、メガトロン。」

 

ホイルジャックは銃を降ろして言う。

 

「ここで争ったところでセイバートロン星へ帰れるわけでもないしな・・・・・・少し納得いかないけどお宅の案を呑むよ。」

 

「おい、みんな。コンボイ司令官が戻るまでの辛抱だがついて来れない奴はいるか!?」

 

アイアンハイドが声を掛けると全員が鎮まる。どうやら全員一時的な同盟を認めたらしい。

 

「どうやら、全員決心したようだな。メガトロン、一時的とはいえ俺たちサイバトロンはデストロンと組む。だが、途中で裏切ったりしてみろ!その時はお前を鉄屑の山(スクラップ)に変えてやる!!」

 

「フン、やれるものならやってみろ。その時が来ればの話だがな。」

 

 

「・・・・これで一応まとまったのかしら?」

 

アイリスは心配そうにゼロに聞く。

 

「とりあえずな。」

 

その直後、見回りに行っていたフレンジーが慌ただしく戻ってきた。

 

「メ、メガトロン様!!」

 

「なんだ?騒がしい!」

 

「こ、こっちに向かって何やらロケットのような、ミサイルのようなものが飛んできます!」

 

「何!?」

 

メガトロンは、ボディから双眼鏡を取り出して覗いてみる。

 

確かにロケットかミサイルのようなものが火の玉になってこっちに向かってきていた。

 

「丁度いい、新しいビークルモードの性能を試すいい機会だわい。トランスフォーム!!」

 

メガトロンは今までの銃ではなく大型の戦車へと変形する。そして、砲身を照準へとセットする。

 

「ファイヤー!!」

 

 

見よ!この破壊力を!

 

 

砲身から光弾が発射され、ロケットのようなミサイルのような物体は木っ端みじんに吹っ飛んだ。   

 

「あらら・・・恐ろしい威力だな。」

 

一同は改めてメガトロンの実力を見たような気がした。

 

「ん?ありゃあなんだ?」

 

フレンジーが指をさした方を見るとさっきの物から射出されたのかパラシュートが二つ確認できる。

 

「スカイワープ、サンダークラッカー。回収しろ。」

 

「「わかりました。」」

 

サンダークラッカーとスカイワープは飛行してパラシュートを回収する。破壊した物体はロケットのようで一人は気を失っているだけのようだがもう一人は腹部からひどい出血の状態だった。

 

「これは重傷だな。急いで永遠亭に運ぼう。」

 

ラチェットは救急車へと変形して二人を永遠亭へと運ぶ。

 

この出来事が永遠亭で衝撃を与えるとはまだ誰も思ってもみなかった!!

 




メガトロンが戦車に変形するというのはG2の設定以降から。
その後はアメリカで銃型の玩具が販売できないという事情でほとんどのリメイク玩具が戦車になり、セイバートロンモードもエイリアンジェットかエイリアンタンクに。

まあ、銃だったのは元ネタがミクロマンシリーズのガンロボだったから仕方ないけど。

本作の連載再開について

  • 再開してほしい
  • できれば再開してほしい
  • どっちでもいい
  • してくてもいい
  • 他の作品を優先してほしい

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