ロックマンX ゼロの幻想入り   作:赤バンブル

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元同僚と超ロボット生命体

俺はゼロ。

 

アイリスと再会してから既に一週間が過ぎた。。

 

俺と彼女は、現在魔理沙の家で世話になっている。とは言うものの魔理沙の家があまりにも散らかり過ぎていたことに目を付けたアイリスが片づけをするという事でこうなったのだが。彼女が紅魔館と言う場所から借りてきた大量の本も処分されかけた時は涙目で止めようとしたのは今でも鮮明に覚えている。ちなみに本の大半は彼女の返事関係なく強制的に紅魔館に返却した。おかげで魔理沙の家は見違えるほどきれいになったが当の本人はかなり違和感を感じているようだ。

 

ここ一週間、俺はアイリスと一緒に人里の寺子屋に来ている。

 

彼女はこの寺子屋で教師の一人として通っているそうだ。相手はまだ幼い子供(中にはこの間湖で会った妖精もいた)が占めていて、彼女の話を夢中に聞いていた。

 

元々レプリフォースでオペレーターを務めていた経験もあるし、彼女が的確に学ぶポイントをまとめているのも要因なのかもしれない。

 

そんなアイリスを他所に本来の寺子屋の教師である上白沢慧音は、彼女の授業に夢中になっている生徒たちを見て、相当ショックを受けたような顔をしていた。ちなみに彼女の友人である藤原妹紅とも知り合いになった。人間にしてはとんでもない能力を持っているが。

 

後、今俺は稗田邸から「幻想郷縁起」という書物を借りて読んでいる。

 

この書物は、稗田阿求という少女が編纂しているそうでこの世界に住む妖怪や妖精についてのことも詳しくまとめられていた。

 

ちなみに俺がこの間湖で会った妖精は「チルノ」と「大妖精」だそうだ。

 

 

 

 

 

そして、今日は俺たちの体をメンテできるかもしれない妖怪の山の河童の元へ向かうことになった。

 

魔理沙の話によれば、河童は幻想郷において機械を唯一取り扱っているらしく、会っても損はないだろうと言う事だ。

 

まあ、俺とアイリスの体も定期的なメンテナンスが必要なこともあるから会うに越したことはない。

 

妖怪の山のかなり奥にあるそうだから俺一人で行こうかと考えたのだがアイリスがどうしてもついて行くと言って断り切れなかったため、二人で行くことにした。

 

頑固なところは、死んだカーネルと同じだな。

 

・・・・・・・それと、家から出た時から何故かアイリスがやたら俺の腕に抱き付いてくるのだが・・・・・・どうなっているんだ?

 

おかげで人里で周りからジロジロ見られてたぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく歩いて俺たち二人は、妖怪の山の麓にまでついた。

 

元の時代ならライドチェイサーを利用して移動した方がいいのだがこの幻想郷ではそもそも科学が大幅に遅れてそんな代物は作れそうにない。

 

「・・・・・ゼロ。」

 

隣にいるアイリスは少し不安そうな顔で俺の顔を見る。「幻想郷縁起」でも書いてあったが妖怪の山では「天狗」とかいう妖怪の縄張りで警戒心が強く、常に監視の目を光らせているそうだ。それも特に外の世界から来た者に対してはかなり厳しい。

 

「心配するな、俺たちは挨拶をしに来ただけだ。それに戦う意思がなければ向こうも警戒するだけで手を出さない。」

 

俺は、ここでアイリスだけ人里に引き返させようかと考えた。

 

戦いになったら巻き込んでしまう危険性も高い上、負傷した場合に治療する手段がない現状においては尚更だった。

 

だが、彼女が俺から離れようとする様子はない。言ったとしてもおそらく即答で拒否するだろう。

 

そんなことを考えながら俺たち二人は、妖怪の山の中へと入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく歩いていると、姿は見えないが俺たちを付けている気配を感じ始めた。

 

それもかなりの数だ。

 

どうやら監視をしているようだ。

 

俺一人ならなんとか相手にできるかもしれないがこちらにはアイリスもいる。彼女のいる前で戦うことは望ましくない。

 

俺は、アイリスを心配させないためにも何にも気づいていない振りをして歩き続ける。

 

 

しかし、そう思ったのもほんの僅かだった。

 

「そこの二人の外来人。止まりなさい。」

 

俺たちの後ろから声がした。アイリスは一瞬驚いたようだったが俺はすぐに後ろを振り向く。すると木の上から一人の少女・・・・・いや、確か「白狼天狗」が降りて来た。

 

「忠告します、ここから先は私たちの縄張りであり、部外者であるあなた方を入れるわけには行きません。即刻、元来た道を戻りなさい。」

 

「・・・・・・俺たちはここの山にいる河童に用があって来ただけだ。争いに来たわけじゃない。」

 

「目的はどうあれ、部外者であるあなた方をここから先へ行かせるわけにはいきません。即刻立ち去ってください。さもなくば、排除します。」

 

白狼天狗の少女は、剣を引き抜いて俺とアイリスに向ける。

 

「・・・・・アイリス、君は急いで元来た道を引き返すんだ。」

 

「ゼロ!」

 

「人里まで戻ってから博麗神社に行けば霊夢がいる。彼女ならおそらく天狗たちと話し合うことができるはずだ。それまでは何とか時間を稼ぐ。」

 

「でも・・・・・でも、もしその前にあなたが・・・・・」

 

アイリスは、怯えた顔で俺を見る。

 

やったのは俺だがカーネルという実の兄を失ったことへのトラウマもある。心配するのは当然だ。

 

「心配するな、俺はイレギュラーハンターだ。このくらいの数なら何とか凌いで見せる。」

 

「ゼロ・・・・・・」

 

俺はセイバーを引き抜いて、身構える。

 

「俺が合図をしたら走ってこの場から離れるんだ。」

 

俺はアイリスが逃げられる時を図ろうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのときだ。

 

 

「ゼロの言う通りだ、椛。彼は敵じゃない。」

 

俺たちの頭上からかつて聞いたことのあるような声が聞こえた。

 

「こ、この声は!?」

 

声の主は、俺たちと少女の間に着地した。その姿を見て俺は叫ばずにはいられなかった。

 

「イ、イーグリード!?」

 

「イーグリードさん!」

 

俺と少女は同時に彼の名を呼んだ。

 

ストーム・イーグリード。

 

元イレギュラーハンター第7空挺部隊の隊長で人望と正義感に厚い男だったがシグマの反乱時に配属されていた部下が人質に捕られ、止むを得ずイレギュラーとなり、エックスと乗艦であるデスログマーの戦いにおいて散った“天空の貴公子”と呼ばれていたワシ型レプリロイドだ。

 

アイリスという例(俺も恐らくそうだが)があったから他のレプリロイドも例外ではないと思っていたがまさか彼がいたとは。

 

「随分驚いているようだな。」

 

「あぁ、何しろエックスがお前を倒したことはケイン博士から聞かされていたからな。」

 

「なるほどな。」

 

イーグリードは、あまり驚かなかった俺を見て言う。彼が椛と呼んでいた少女に戻るように言うと彼女が去ると同時に周囲の殺気は消え失せた。

 

「・・・・・・」

 

「驚くことも無理ないだろうな。俺もここに来た頃は同じようなものさ、部外者だったからな。でも、彼女が弁明してくれたことと少し前に起きた異変である程度信頼してもらえるようになったからこうなってはいるんだがね。」

 

「・・・・イーグリード。お前、どうして・・・・・」

 

「さあな。俺も一年ぐらい前にこの山の中で機能停止していたんだ。それを偶然河童たちが見つけてくれたうえに修理してくれたから息を吹き返したってわけだ。今じゃ、俺もこの山の住人の一人さ。」

 

イーグリードは、そう言うと後ろを振り向く。

 

「河童たちに用事があるんだろ?まあ、大方ボディのメンテとかをしてもらえるかどうか聞きに来たんだろうが。」

 

「そうだ。お前がここにいるという事は出来るんだな?」

 

「まあな、それに少し前にすごい腕のエンジニアとその仲間がこの世界に迷い込んだんだ。おかげで河童たちもメンテがし易い上に技術革命だとか言って大喜びしているよ。」

 

「エンジニア・・・・・ですか?」

 

今まで俺に掴まっていたアイリスは、後ろからイーグリードに向かって言う。

 

正直言うとエンジニアというイメージは、俺にとってはダグラスぐらいしか思い浮かばない。

 

「あぁ、そのエンジニアたちは、確か・・・・・何かの戦争の途中でなんか起きたらしく、死んだかどうか本人たちもわからないらしいんだ。」

 

「また戦争か・・・・。どの世界でも飽きることなくよくやるもんだ。」

 

俺は呆れながら言うが自分もその一つであることには変わりない。俺は、シグマとの戦い、アイリスは俺との戦いで死んでいるのだ。

 

そんなことを考えながらも俺たちは、イーグリードに付いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

30分ぐらい歩いて行くと渓谷が見えて来た。

 

「ここの洞窟の奥にあるのが河童たちの住処さ。彼らは結港臆病だか俺が事前に知らせて来るから少し待っててくれ。」

 

イーグリードはそう言うと俺とアイリスをおいて去って行く。

 

「綺麗な水・・・・・」

 

アイリスは、川の水をすくいながら言う。確かに俺たちの時代においてはこんな自然に溢れたところはあまりなかったから、より新鮮に感じる。

 

「ん?」

 

俺はそんな川の一角に人工物があることに気がつく。よく見ると川の流れを利用して発電しているようだ。

 

「確かに技術屋であるようだな。」

 

 

 

ボオォォォォン!!

 

ヴォワァァァァァァ!!

 

「「!?」」

 

そのとき、イーグリードが行った洞窟の方から爆発音(と何者かの絶叫)がした。俺とアイリスは思わず振り向く。

 

「な、何!?」

 

「何が起こったんだ?」

 

俺たちは洞窟の方へ行ってみる。

 

洞窟の方からは河童?らしき者たちが咳き込みながら出て来た。

 

奥の方では、何やら会話が聞こえた。

 

「う~む、このパワーユニットはうまくいくと思ったんだがねぇ。」

 

「もう、そんなこと悠長に言っている場合じゃないだろ?ホイルジャック。さっきの爆発のせいでパーセプターが伸びちゃったじゃないか。」

 

中に入ると俺たちの二倍以上はありそうなレプリロイドが三人いた。一人はマスクを着けた白いボディが特徴でもう一人は黄色く頭部に牛のような小さい角を持ったタイプ。ちなみに一人は、気絶しているのか近くで倒れている。近くにはイーグリードも倒れている。

 

「なあに、このくらいのダメージなら吾輩がチャチャっとリペアできるから問題ないからね。」

 

「でも、天狗たちの方は何やっているかって大騒ぎになってるよ。オイラたちただでさえ、危ない奴らだと思われているのにどうするのさ?」

 

「実験に失敗はつきものだよバンブル君。失敗恐れちゃ科学は進歩しないでよ!」

 

「そんなこと言ったってオイラたち三人しかいないんだよ?コンボイ司令官、今頃心配しているんだろうな・・・・向こうはラチェットやホイストとかいてリペアにはそこまで困らないと思うけど・・・・・・」

 

そんな会話を見て呆然としている俺たち二人を黄色い方のレプリロイドが気付く。

 

「あっ!ホイルジャックがあんな爆発起こしたからあそこのお客さんもビックリしてるじゃないか!いや、すみません!どうもお騒がせしました!」

 

「あ、あぁ・・・・・・」

 

「ど、どうも・・・・・」

 

「おや、これはこれは・・・・・・騒がせてすまなかったねえ!」

 

「「い、いえ・・・・・・」」

 

ダメだ。

 

どう対応すればいいのかわからん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが俺たちが出会ったレプリロイドとは違う「超ロボット生命体」との最初の会話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・その後、イーグリードが修復されたのはそれから30分後のことだ。

 




色々訳わからないキャラが出て来たと思う方への簡単なキャラ解説

ストーム・イーグリード

「ロックマンX」のボスキャラの一人。元々はいい人であるがシグマに負けたため軍門に下る。漫画版ではエックスを成長させるために一役買った(ちなみに元リア充)。X6でエックス専用武器のチャージショットの一つに無数召喚されたこともある。


技術者ホイルジャック

「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」に登場するサイバトロンメンバー。イモビライザー、ネガベイダーなどとんでもない発明ばかりするマッドサイエンティスト。劇場版で死亡。近年はサムライになった。


情報員バンブル

同じくトランスフォーマーから。記念すべき第一話冒頭でホイルジャックと共に泥棒しているシーンは一部で有名。こちらは死んではいないものの作者のネームにもなっているようにお気に入りのため抜擢(まあ、和製一作目で死んだという話もあるらしいんですけど・・・・)。実写でも人気。アニメでは主人公になった。


科学者パーセプター

本話で気絶していた人。一部では絶叫要員として有名。ホイルジャックとは違ってそこまで危険な発明はしないが説明が長い(メンバーからは結論を求められる)。最近の作品では影が薄い・・・・・・と言うか出演すらさせてもらえない。



う~ん、河童の技術力だけでは不足と思って追加したけど・・・・司令官まで来たらギャグ化するな。


「みんな、早く下がれ!ゼロが爆発するッ!!」

「ほわあぁぁぁぁぁぁぁああ!!」

本作の連載再開について

  • 再開してほしい
  • できれば再開してほしい
  • どっちでもいい
  • してくてもいい
  • 他の作品を優先してほしい

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