ロックマンX ゼロの幻想入り   作:赤バンブル

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有賀先生のロックマン漫画・・・・・どこの中古にもねえ(´・ω・`)


Xの鼓動

嵐で吹き荒れる魔法の森。

 

しかし、その嵐の中、死んだはずのレプリロイドが突如動き出した。

今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」は、そんな嵐の中眠りについたアリスの家から物語を始めよう。

 

 

 

 

 

 

アリス宅

 

「ZZZZ・・・・・・・」

 

ベッドで眠りについているアリス。

 

そんな彼女の元へ突如復活したナウマンダーたちがすぐそこまで迫っているとは気づく由もなかった!

 

 

ズシン、ズシン・・・

ズシン、ズシン・・・・・

 

 

「ZZ・・・・・・ん?何の音かしら?」

 

外から聞こえてくる物音にアリスは目を覚ました。その間にも足音らしき音はどんどん近づいてくる。

 

「・・・・・・こんな嵐の夜に妖怪?でも、この辺にこんな物音立てる輩なんていなかったと思うけど・・・・・・」

 

アリスは取り敢えず寝間着から着替えて玄関へと向かう。万が一妖怪ならば弾幕勝負になるだろうし、何もなかったとしても外の見回りぐらいはした方がいいと判断したからだ。

 

「一体何の物音・・・・・・」

 

アリスは玄関を開けてみる。

 

「「・・・・・・・」」

 

そこには巨大な像のような怪物と頭部に青白い炎を発生させた鹿のような化け物だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霧雨魔法店

 

一方、ここは霧雨魔法店。

 

「ハア、ハア・・・・・・・・やっと治まった。」

 

永遠亭から帰ってきても笑い続けていた魔理沙は、やっと解放されたという表情で言う。

 

「帰ってきてから4時間も笑うなんてな。」

 

「さすがにもう止まらないかと思ったわ。」

 

「もとはと言えばお前たちがワライダケなんて飯にいれたのが悪かっただろ?」

 

魔理沙に指摘されてゼロとアイリスは何とも言えなくなる。

 

「・・・・・・・やっぱり元の回路に戻した方がいいかもしれないな。」

 

「えっ!?」

 

「そうね。これ以上間違えて魔理沙さんにもしものことがあったら大変だし、食事会や宴会の時だけ付けるっていう風にした方が・・・・・・」

 

「いやいやいやいやいや!!ちょっと待て!?わ、私はそんなつもりで言ったんじゃないんだぜ!?」

 

「だが、これ以上迷惑をかける訳にも行かないだろ?永琳から聞いたが最悪な場合、死・・・・・」

 

「そう言う事じゃないんだ!別にお前たちが私に確認してから入れればいいことで、もうお前たちと食事したくないとは一言も・・・・・」

 

 

 

 

その時だ!

 

 

 

 

ズドーン!!

 

 

 

 

少し離れたところから爆発音が聞こえて来た。

 

「なんだ?今の音は?」

 

「雷が落ちた音にしては変ね。」

 

「あっちの方角は・・・・・アリスの家の方だ!」

 

魔理沙は嵐だというのにもかかわらず帽子をかぶり、箒を持って外へと出て行った。

 

「まさかこの時期にシグマが攻めてきたのか?」

 

「でも、今日は空から何も落ちてきた形跡はなかったし、向こうは魔理沙さんが破壊したタワーの跡地ぐらいしかないわ。」

 

「・・・・・とにかく俺たちも行くか。」

 

ゼロもライドチェイサーに乗り、アイリスと共にアリスの家へと急行した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリス宅跡

 

 

アリスの家は全焼していた!!

「くっ!」

 

アリスは、巧みに上海人形たちを操りながら攻撃して来るバーニン・ナウマンダー・Lのファイヤーウェーブを避ける。

 

「そこよ!」

 

上海人形たちは、あるものはランスや十字剣や剃刀を振り回し、あるものはレーザーを放ったりしてナウマンダーを攻撃する。しかし、ナウマンダーは動じる様子もなくアリスを攻撃する。

 

否、正確にはダメージは受けているのだ。

 

しかし、ダメージによって破損した箇所は、すぐさま不気味な液体が噴き出し始めまるで何事もなかったかのように瞬時に復元してしまうのだ。それはアリスの目からでも確認はできるが夜、それも嵐の中であったため確認しきれなかった。

 

「・・・・・・・・まだ試作中だからあまり使いたくなかったけど・・・・・」

 

アリスはスペルカードを唱える。

 

「試験中『ゴリアテ人形』!」

 

同時に上空に魔法陣が出現しナウマンダーに引けを取らない大きさの人形が召喚された。

 

「・・・・・・」

 

ナウマンダーは構わず召喚されたゴリアテ人形にファイヤーウェーブを放つ。ゴリアテ人形は両手に持っている剣で炎を振り払うとナウマンダーの右腕を切断した。

 

「ブオォォオオ・・・・・・・・・」

 

ナウマンダーは右腕を押さえながら後を引くがゴリアテは逃さない。更に鼻を切断し、残った手足も次々斬り飛ばして行った。急所と思われる胸に剣を深く突き刺した。

 

「まずは一体、次は!」

 

アリスはゴリアテを操作して背後から襲おうとしたフレイム・スタッガー・Lを頭部から真っ二つに切断させた。真っ二つになったスタッガーはそのまま倒れる。

 

「はあ・・・・・はあ・・・・・・・・」

 

アリスは戦闘が終わったと悟り思わず膝をつく。同時にゴリアテも活動を停止し再び魔法陣の中へと消えて行った。

 

まだ未完成のスペルカードであったため制御が難しかったこともあり既にへとへとの状態になっていた。しかも、少し前まで眠っていたこともあり眠気が一気に遅い今にも眠ってしまいそうだ。

 

「はあ・・・・・・家が焼けちゃったからこれからどうしよう・・・・・・・。魔理沙の家は今狭いだろうし、紅魔館はうん・・・・・・行きづらいわね。」

 

取り敢えず明日の朝まで休める場所を探すしかないと考えた矢先倒れている二体の残骸に異変が起き始めた。ナウマンダーは切断された手足から不気味な液体が流れ出し、形を形成し始め、スタッガーは、切断面からドロドロしたものが引き寄せ合ってくっつき始めた。

 

「困ったわね・・・・・・霊夢なら一晩ぐらいは泊めてはくれると思うけど・・・・・・」

 

アリスが考えている後ろで蘇った二人はアリスに向かって迫ろうとする。

 

「・・・・でも、一日で直るとは・・・」

 

考え事をしているアリスの背後をスタッガーが襲おうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アリス、避けろ――――――――――!!」

 

「えっ?」

 

突然の声にアリスは、その場を離れる。そして、襲おうとしたスタッガーの腕は彼女を捕らえることなく空振り、七色に輝くレーザーが直撃した。

 

「な、なんなの!?」

 

「アリスさん、大丈夫ですか?」

 

驚いているアリスを他所に現場にゼロたちが駆けつけた。そして、先ほどのレーザー・・・「マスタースパーク」を放った魔理沙も合流する。

 

「魔理沙!?ゼロとアイリスまで・・・・・・・」

 

「魔理沙が勝手に飛び出して行ったんでな。まさか、死んだはずのイレギュラーが蘇るとは予想外だったが・・・・」

 

ゼロは、起き上がりかけていたスタッガーの胸部にバスターを撃ち込む。起き上がりかけたスタッガーは胸部から不気味な液体を出したまま動かなくなる。更に再生しかけていたナウマンダーは、アイリスが繰り出したストームトルネードで吹き飛ばされ、中から出て来た不気味なスライムのようなものをバスターで吹き飛ばした。

 

「こ、今度は再生しないのね・・・・・・・」

 

「あぁ、どうやらコイツが犯人だったらしいな・・・・・・」

 

ゼロはハンカチでスライムのような生物の残骸を取ってみる。

 

「おそらく、コイツがこの二人を再生させていたんだ。本人たちの意思に関係なくな。」

 

「じゃ、じゃあ・・・・こいつ等は操られていたのか?」

 

「断定はできんが可能性は十分にある。現にベルカナはイレイズ事件でもレプリロイドのDNAソウルでパワーアップし、イレギュラーを蘇生させていた。コイツも奴が作ったものの一つだろう。そもそもナウマンダーたちに再生機能は備わっていない。」

 

ゼロはスライムを包むとライドチェイサーに乗る。

 

「アイリス、2人を家まで連れて行ってくれ。俺はもう少しここら辺を調べて見る。」

 

「えぇ、私も送り届けたらファルコンアーマーで人里の方に行ってみるわ。あそこもイレギュラーの残骸は回収したけど安心しきれないし。」

 

「お互い確認し終えたらにとりの家で合流するぞ。もし、バンブルたちにまで取り付いたら大変なことになるからな。君も気をつけろよ。」

 

「うん。」

 

ゼロはライドチェイサーでその場を後にする。

 

「・・・・・・・何か嫌な予感がしやがるぜ・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テレレレ~テ~テン!(エンブレムターン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

????

 

(・・・・・・・)

 

ここはにとりの家のホイルジャックの研究室。

 

(・・・・・・データ、確認。L(リミテッド)・ナウマンダー、スタッガー大破。照合データ、イレギュラーハンター ゼロ。パワー、スピード、測定不能。対処方法検索中・・・・)

 

カプセルに閉じ込められていた「ソレ」は、自分から蓋を開き、その場から移動を開始する。すると通路でマイマインが歩いていていた。

 

「あ~あ、今夜は嵐がひどいな。崖崩れとかしなければいいけど・・・・・・・」

 

「ソレ」がすぐ近くにいるともかかわらず、マイマインは歩いて行く。

 

(・・・・・・データ照合・・・・・クリスター・マイマイン。ゼロノ戦闘データト比較・・・・・・・勝率5%未満。素体トシテ不適合。)

 

「ソレ」は、マイマインの背中に付着し、悟られないように気配を消す。

 

マイマインは、ライト博士のカプセルがあるミーティングルームへと入った。

 

「ホーネック、頼まれていたキメラのオプションデータ持ってきたよ。」

 

「あぁ、ありがとうございます。もう今夜も遅いですし、私たちもこの辺にしておきましょう。」

 

「そうだね。今夜は嵐でひどいし。早く休むに限るよ。」

 

マイマインは、作業台に端末を置くとホーネックと一緒に部屋から出ていく。同時に「ソレ」は二人が部屋を出ようとした瞬間離れて行った。

 

(・・・・・・反応ナシ。再ビ、データ回収ニ移ル。)

 

「ソレ」は、早速ライト博士のカプセルに付着し、データを集め始める。

 

博士の人格プログラムは別室に移動しているためカプセルは無防備状態だった!

(データ確認・・・・・・トランスフォーマー・・・・・・・大キサニ難アリ。変形機能ノミ利用・・・・・・適合素体確認・・・・・・・“ロックマンX”・・・・・・・データ測定開始・・・・・・・・・・・スペック、ゼロ同等・・・・マタハソレ以上・・・・・・・アーマーデータ収集・・・・・・・)

 

「ソレ」は、データを回収し終えると同時に新たな計算を始める。

 

(ボディベース・・・・“ロックマンX"・・・・・・素材、不足・・・・・・・・)

 

「ソレ」は部屋の隅に置かれているものに目がつく。

 

それは、先の戦いで回収したレプリロイドの残骸とサイバトロン、デストロンが交換して破棄したパーツなどだ。

 

(・・・・・・素材、確保・・・・・コレヨリ、“リミートレプリロイド”ノ生成ニカカル。)

 

「ソレ」は残骸とパーツを取り込み一つの塊を形成し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にとりの家

 

そんなことも知らずに外ではゼロとアイリスが合流していた。更に異変を嗅ぎつけたのか霊夢や魔理沙までその場にいた。

 

「博麗神社、紅魔館の方には奴はいなかった。そっちの方はどうだ?」

 

「人里の方も問題なかったわ。あれで最後だったのかしら?」

 

「とにかく最後はここだけよ。早く終わらせて帰りましょう。私は眠くてしょうがないわ・・・・・・」

 

霊夢一人が欠伸をする中、ゼロたちは、中へと入っていく。中ではバンブルたちが慌ただしく動いていた。

 

「バンブル、何があった?」

 

「あっ、ゼロ!大変なんだ!?ホイルジャックの部屋にあった変なものがミーティングルームのスクラップを取り込んで化け物になったんだ!?」

 

「化け物?どういうことだ?」

 

「説明は後だ!ほれ見ろ!とうとう出口にまで来やがったぜ!」

 

アイアンハイドが指をさした先には、金属の塊を吸収したスライムのような物体がノシノシと四足歩行で歩いてきた。

 

「どうやら、とんでもないものが出来上がったようだな・・・・・」

 

ゼロはバスターを展開して向き合う。

 

スライムのような物体は、ゼロを見るとその進行をストップさせた。

 

「奴の動きが止まったぞ!」

 

サイバトロン、デストロンの両陣営は、武器を構えながら警戒する。

 

『・・・・・・・生成完了。リミートレプリロイド、X(イクス)を開放する。』

 

「何?」

 

スライムのような物体は、ボロボロと自らその体を崩し始めた。

 

「アイツ、一体どうしちまったんだ?」

 

「勝手に自壊してくれたんなら大助かりなんだがな・・・・・」

 

物体の体が完全に崩れるとそこには一人の人影があった。

 

「ん?」

 

ゼロは、バスターを構えたままその影を見る。

 

カラーリングが違う事と一部の装飾が違うこと以外は今はここにいない戦友と同じ姿をしていた。

 

「・・・・・・エックス?いや、違う。エックスじゃない・・・・・」

 

エックスに酷似したレプリロイドは、目を開くと動作確認をするかのように腕を動かし始める。

 

「・・・・・・・」

 

「ねえ、動く前に早くやった方がいいんじゃないかな?」

 

「あぁ、まずは、俺から行かせてもらうぜ!」

 

クリフは両腕を収納し、液体ガスを発射する。命中したレプリロイドは氷漬けになる。

 

「ハッハッハッ!どうよ?俺の液体ガスの威力は・・・・・!?」

 

しかし、喜んだのも束の間。レプリロイドは巨大な炎の塊を生成して氷を吹き飛ばした。

 

「こ、この技は!?」

 

ゼロはこの技に見覚えがあった。

 

グランドファイア

 

ゼロが幻想郷に来る直前の戦いで見たエックスがバーン・ディノレックスを倒した時に習得した技でさっきのは明らかにフルチャージして行った状態のものだ。

 

しかし、レプリロイドがチャージした様子はなく明らかにそのまま撃ったように見えた。

 

「・・・・・・・これがロックマンXの力か。なるほど、コイツは便利なものだな。」

 

レプリロイドは満足そうな顔で言う。

 

「お前は何者なんだ!?」

 

「?・・・・お前は確かゼロだったな。データで拝見させてもらったぞ。リミートレプリロイドを葬るとは流石だったな。」

 

「リミートレプリロイド?復活したナウマンダーたちのことか?」

 

「あぁ、だがあいつらはやっぱり出来損ないだ。L(リミテッド)の能力を最大限に生かすことができなかったのだからな。そんな奴らにはこれから先の時代を生きる資格はない。私のように常に進化を続ける者こそがふさわしい。」

 

レプリロイドは警戒するゼロを笑った顔で見る。

 

「私の名はX(イクス)。貴様とオリジナルであるエックスを倒すために誕生した戦士だ!」

 

 




メガミッションからイクスが登場。

ちなみにこのイクスは誕生経緯も異なるため公式外伝とは少し性能が違う予定です。

次回、イクスとゼロの戦い・・・・・の予定。

本作の連載再開について

  • 再開してほしい
  • できれば再開してほしい
  • どっちでもいい
  • してくてもいい
  • 他の作品を優先してほしい

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