ちなみにエックスvsゼロではない。
謎の半有機物質「リミテッド」。
それはあらゆる金属、生物を取り込み異常な速度で進化する超半有機金属生命体でもある。
そして、そのリミテッドの一部がDr.ライトのカプセルのデータを吸収、基地の資材を取り込み、ゼロの親友 エックスに酷似したリミートレプリロイド“イクス”が誕生してしまった!!
さて、今回の「ロックマンX ゼロの幻想入り」はゼロとイクスが対峙しているところから物語を始めよう!
にとりの家
重い沈黙が続くサイバトロン、デストロンの臨時拠点こと河城にとりの家
「イクス・・・・・・リミートレプリロイドだと!?」
イクスと名乗るレプリロイドを目の前にしてゼロは、身構える。外見自体はエックスとそこまで変わりはない。だがその目は、オリジナルであるエックスとは違い、シグマ同様の狂気に満ちていた。イクスは、腕を音を鳴らしながら動かす。
「そんなに私が似ているか?貴様の
「くっ・・・・・・」
「ゼロ・・・・・」
アイリスは拳を強く握りしめるゼロの顔を見て不安になる。
「どうしよう、何かとんでもないもんができちゃったよ・・・・・・」
「とんでもないどころじゃないね。あれはあの不気味な物体が独自に進化した姿だよ。」
ビビるバンブルに対してホイルジャックは冷静に言う。
「アイツは、僅か短時間でデータを学習し、そのうえで自分の体の構築し、それも生まれて間もないにもかかわらず既に使いこないしている。」
「おいおい、いくら俺たち超ロボット生命体でも、生まれたばかりの時はトランスフォームすら訓練しなければできなかったんだぞ!?」
「訓練もなしにその体に秘められた能力をフルに使う・・・・・・・恐ろしい存在だな。しかもあの技はゼロの反応を見る限りでも学習したものらしいし・・・・・・」
ラチェットは、険しい表情でイクスを見る。
「・・・・・・・さて、本当なら私のオリジナルであるエックスと戦いところだったがどうやら近くにはいないようだな・・・・・・」
「・・・・・・・」
「っとなると次の選択はゼロ。貴様が私の相手をしてくれるという事だな?」
「・・・・らしいな。」
ゼロは、イクスと対峙しながら言う。
ここで戦いを避けることはできない。イクスはどちらにせよここにいる全員を破壊するつもりだ。それがリミテッドによる意思なのかそれともゼロというオリジナルであるエックス同士の宿命にあるのかはわからない。
しかし、その独特の闘争本能がイクスを動かしているのは事実だ。
「・・・・・・・・場所を変えるぞ。ここで暴れられたら面倒だからな。」
「いいだろう。私とてまだこの体に慣れていないからな、やるならもっと戦いやすい場所がいい。」
「あぁ・・・・・付いて来い(あれでまだ慣れていないだと?奴は一体どのくらいの力を隠しているというんだ?)。」
ゼロはイクスを連れて外へと出ていく。
「ゼロ・・・・・・」
「これはこちらも何とかしなくちゃいけないようだな。」
「そうだ!」
ホイルジャックは何かを思い出したかのように基地の奥へと駆けて行く。
妖怪の山
基地の外に出るとゼロは、身構えながらイクスと対峙する。対するイクスは特に身構える様子はない。
「何故、武器を向けない?」
「別に気にすることでもない。私はまだ生まれて間もないのだからな。だから、先に仕掛けて来てもらっても構わない。」
「何だとっ!?」
イクスの言葉にゼロは警戒を強める。
「そう興奮しないでくれ。それともあれか?イレギュラーハンターは、ほぼ素人同然のイレギュラーに対して本気を出してはいけないという決まりでもあるのか?」
「ふざけるな!!」
ゼロは、バスターを展開してイクスに攻撃を始める。イクスは、すんなりとバスターの光弾を避けていく。
「“ゼロバスター”・・・・・オリジナルのエックスのエックスバスターと違い、貫通力を高めることによりその破壊力を高めている。バスターと動力炉の破損で威力が大幅に落ちていたと思っていたが完治しているな。」
「俺を解析するよりも先に自分の身を守ったらどうだ?」
ゼロは、セイバーを引き抜いてイクスに斬りかかる。イクスのボディはエックスをベースにしているため、極めて装甲が薄い。元々強化アーマーを身に着けていない彼にとって、至近距離からの斬撃技は致命傷になりかねない。
「よっしゃー!ゼロの勝ちだぜ☆」
「なんだなんだ、敵さんも思っていた以上に対したことないじゃないか。」
2人の戦いを見て魔理沙たちは安堵の表情を浮かべていた。
「・・・・・なんか妙ね・・・・・アイツ・・・・・・あまりにも本気を出していないようにしか見えないけど・・・・・」
霊夢はただ一人、イクスの戦い方に違和感を覚えた。
ところがである!
「何?」
ゼロはセイバーの刃先を見る。
斬れているはずのイクスの体は、何か不気味な液体を出して保護膜となって守られていた。
「一つ言い忘れていたな。私のようなリミートレプリロイドの体はリミテッドと同じつくりになっている。そのため、私の体にダメージを与えるような事態が起こればリミテッドは私の体を守るために働きだす。例えば・・・・・・」
動揺しているゼロの目の前でリミテッドはイクスの両腕に集まる。
「こういう風に!」
「!?」
ゼロは空円舞を使って逃れようとする。
「クロスチャージショット!!」
「グッ!?」
イクスの腕から放たれた無数の光弾がゼロに襲い掛かる。
「飛水翔!」
ゼロは咄嗟に自分の目の前に水の膜を発生させて攻撃を防ぐ。しかし、隙もなくイクスはリミテッドを全身に覆わせる。
「流石だな、だがこれは防げまい。」
「なっ!?その姿は!?」
「ノヴァストライク!!」
イクスの攻撃がゼロの直撃する。
ゼロは勢いよく吹き飛ばされ、山の木々をなぎ倒しながら倒れる。
「どうした?このくらいでくたばってもらっては話にならないぞ。」
「くっ・・・・・」
ゼロは起き上がりながらイクスの姿を見る。
アルティメットアーマー
かつてレプリフォース大戦末期、ユーラシア事件終盤に纏ったエックスの強化アーマーの中でも最も強力なアーマーであり、一歩間違えればエックス自身にもダメージを与えかねない“禁断のアーマー”である。
リミテッド特有の禍々しい才色となっているがイクスの姿はまさにアルティメットアーマーそのものだった。
「何故・・・・・貴様がそのアーマーを・・・・・・・」
「簡単なことだ。私はオリジナルのエックスのすべてのデータを学習した。貴様との戦闘も含めてな。」
イクスは腕を組みながらスラスターで飛行する。
「しかし、貴様も同様に敵から学習する機能を持っている。故に以前オリジナルと交戦したデータが宛にならないのでな、どうしても確認する必要があった。このボディも出来たばかりなのでね。しかも案の定、貴様の性能はユーラシア・・・いや、カウンターハンター戦以上のスペックに向上していた。ボディ自身はそこまで強化されていないというのにどうしてそこまで強くなっている?」
イクスは、プラズマチャージショットを撃ちながら聞く。
「そんなこと知るか!」
ゼロは、避けると赤い残像をイクスに向かって放つ。
「疾風!」
「フン、ソウルボディ!!」
イクスから無数の分身が飛び出し、ゼロの疾風をかき消すと残りの分身が彼に体当たりをする。
「ぐわあぁ!?」
「私が使う技がすべてオリジナルと同じだと思うな!」
「うぅ・・・・・・滅閃光!!」
ゼロは、着陸するや拳にエネルギーを溜めて地面を殴り、それによって拡散したエネルギー弾をイクスに向けて放つ。
「ちい!」
イクスはボディアーマーを一瞬サードアーマーに変化させてディフェンスシールドを展開する。
「一瞬でアーマーを切り替えられるのか・・・・・・・」
「そうだ。私のアーマーは一瞬で切り替えることができる。それだけに弱点は・・・・・ない!」
イクスは、腕だけをセカンドアーマーに切り替え、ダブルチャージショットを繰り出す。
「ダブルチャージウェーブ!!」
ゼロも瞬時にショットを放ち相殺させる。しかし、イクスは、再びアルティメットアーマーを変形させてノヴァストライクを繰り出す。
「があぁっ!?」
「ハッハハハハハハ!オリジナルはこの力を使うのに躊躇していたようだが私は遠慮なく使わせてもらうぞ!」
イクスはゼロを上空へと放り投げると連続でノヴァストライクを繰り出していく。
「ゼロッ!!」
「くそ!なんて野郎だ!!」
「まずいよ、このままだとゼロがバラバラになっちゃうよ。」
「いやいや、お待たせしましたっと。」
アイリスたちが心配そうに見ている傍らでホイルジャックは何やら妙な機械を持ってきた。
「ホイルジャック、どこ行ってたのさ!?ゼロが危ないって時に。」
「いやねぇ、コイツを持ってきたのさ。」
ホイルジャックが持ってきたもの。
それは
「それは・・・・・・以前、メガトロンたちが使ったトランスヘキサトロン光線銃の小型バージョンじゃないか!?」
トランスヘキサトロンとは、光線に当たった対象をその状態に固定させてしまう特殊光線なのだ!
この兵器でかつてサイバトロンは一時デストロンにやられかけたという経験がある(詳しくは本編を見よう!)。
「そんなもの持ってきてどうすんだよ!?相手はデストロンでもなけりゃトランスフォーマーでもないんだぞ。」
かつて合体戦士デバスターにこれを浴びせて合体を強制解除させたことがあったが相手はリミートレプリロイドのイクス。同じ効果が表れるはずがない。
「それは違うね。アイツはボディを作るとき、基地の破棄したボディパーツを中心にできちょる。それにあのアーマーの変化の原理は単純に言っちまえばトランスフォームと同じもんなんだよ。奴にトランスヘキサトロンを浴びせ続けたらどうなると思うね?」
「浴びせ続けたら・・・・・・つまり、その姿に固定されるって言う事ですよね?」
「その通り!しかも、ライト博士の情報が正しければパーツ一つだけでも違ければ、本来の性能を発揮できない!」
「よし、だったら私がやってやるんだぜ!」
魔理沙は早速ファーストアーマーを展開してヘキサトロン銃をバスターに組み込む。
「なら、複数でやった方がよさそうね。」
霊夢もファルコンアーマーを展開して取り付ける。
「じゃあ、オイラも。」
「私も。」
バンブルとアイリスも受け取り、2人を囲むようにして狙いをイクスに定める。
「さて、ゼロ。もう少し遊んでやりたいところだが私は一刻も早くオリジナルに会いたいのでな・・・・そろそろ終わらせてもらおうか。」
ノヴァストライクをやめ、イクスはバスターを尤も破壊力があるガイアアーマーの物へと変形させ始める。
「ぐ・・・・・・・ここまでダメージを受けるとは・・・・・・・」
対するゼロは体が動かせないほどのダメージを受け、立てない状態だった。
「礼を言うぞ。私の実力がどこまでのものなのかある程度計れたのだからな・・・・・楽に行けるように調節してやる。」
ガイアアーマーのバスターに変化した腕をゼロに突き付ける。
「くっ!」
「さらばだ。」
イクスはチャージショットを放とうとする。
「ダークホールド!!」
「何っ!?」
ショットを放つ寸前、ゼロは特殊武器「ダークホールド」を発動させる。
すると周囲の時間が止まり、ゼロ以外の時間が止まった。
「ハア・・・・ハア・・・・」
ゼロは自分たちの周囲に魔理沙たちが隠れていることに気づき、急いでイクスから距離を取る。
「これで・・・・・・」
ゼロはイクスから少し離れるとダークホールドを解除する。
「なっ!?いつの間に!?」
イクスは、攻撃が外れて動揺する。同時に周りからバンブルたちが姿を現す。
「今だ!トランスヘキサトロン発射!」
ホイルジャックの合図で全員イクスに向かってトランスヘキサトロンを浴びせる。
「何を!?」
見た目に何の影響もないためイクスは何をしているのか分からなかった。アイリスはその間にゼロを運び出す。
「大丈夫、ゼロ?」
「す、すまない・・・・・」
「逃がすか!」
イクスは、バスターを変化させようとする。
しかし、何も起こらない!
「何っ!?変化しない!?どういうことだ!?」
「やったやった!大成功!」
アームパーツが変化しないことに動揺するイクスに対して霊夢は数枚の札を飛ばし、強力な結界に閉じ込める。
「『神技「八方龍殺陣」』!」
「グッ!?」
「これで動きを封じたわ、覚悟しなさい!」
ゼロが現場から離れたのを確認すると全員、イクスに向かって集中攻撃を仕掛ける。
「チャージマスタースパーク!!」
「撃て撃て!撃って撃ちまくれ!!」
イクスに次々と攻撃が命中する。
「こ、こんなバカなことが・・・・・・・・・」
トランスヘキサトロンの作用で再生能力まで落ち、イクスの体は次々と破壊されていく。
「これでとどめよ!『霊符「夢想封印」』!!」
霊夢の周囲に出現した8つの大きな虹色の弾幕がイクスに目掛けて飛んでいく。
「この私が・・・・・・・・究極のレプリロイドを基に生み出されたこの私が・・・・・・・・・チクショー!!!」
イクスは弾幕に呑まれて粉々に吹き飛ばされた。
「・・・・・やったのか?」
ゼロは、アイリスに支えられながらその光景を見る。イクスが復活する様子もないため、おそらく完全に倒されたようだ。
「一件落着ね。」
「あぁ・・・・・でも、最悪な夜だったぜ。まさかこうも連戦する羽目になるとはな。」
地上に着地して霊夢と魔理沙はほっと息をする。
「ぐっ、う、うぅ・・・・・」
「ゼロ!」
ゼロも安心したのかダメージによる痛みが一気に襲い掛かってきた。
「これは結構重傷だな。すぐにリペアしなくては。」
ラチェットは、ゼロの容態を確認しながら言う。
「アイリス、これから修理を行うから手伝ってもらえないかい?」
「は、はい!」
「はあ・・・・・もう、こんな夜中だし私はここで一晩泊るとするか。」
「アンタは気楽ね。はあぁ・・・・・・・私は早く神社に帰って寝よう。」
霊夢は大きな欠伸をしてその場から飛び立っていった。
「じゃあ、俺たちはもうあんな物騒なものが落ちていないかどうか見回りだ。」
サイバトロン一同は元の配置へと戻り、この事件は幕を閉じた。
しかし、果たしてそうだろうか!?
ここは、妖怪の山の川の下流。
そこで一つの不気味なスライムが川岸に流れ着いた。スライムは徐々にその体を膨張させ、人間大サイズになると急に姿を整えて行った。
「ハア・・・・・ハア・・・・・・ハア・・・・・・まさか、あんなものがあったとはな。」
イクスだ!
「もし、吹き飛ばされる直前に右腕だけを斬りおとして、川に落とさなければ完全に消されるところだった・・・・・・ゼロと言い、奴の仲間は得体がしれん。」
川から上がるとイクスは、これからどうするかを考える。
「どうするべきか・・・・・・オリジナルに会うにも方法がわからない。かと言ってこのままこの地に居続ければまた奴等と戦うことになって面倒だからな・・・・・」
「ならば、我らの元に来るというのはどうだ?」
「ん?」
知らない声にイクスは警戒する。
そこにはマントの男が一人立っていた。
「・・・・お前は?」
「インセプトチェイサー・・・・・とだけ名乗らせてもらおう。」
「インセプトチェイサー?」
「
マントの男は指を鳴らすと目の前にゲートが出現する。
「どうする?私と共に主の元へと行ってみるか?それともこの地で果てるまで彷徨い続けるか?こちらに来れば貴様の望みがかなえられるのかもしれんぞ?」
「何?」
イクスは男の言葉に興味を持つ。
「・・・・・・・いいだろう、正直信用ならない話だが行くだけの価値はあるのかもしれん。案内しろ。」
「いいだろう。但し、襲うなどという変な考えは持つな。命がいくつあっても足りんからな。」
「?」
男の言葉に疑問を持ちながらもイクスはゲートの中へと入って行った。
次回はいつかな・・・・
海外のMEGAMANってアニメがあったけどどう見ても別作品化してるな(汗)
誰だよ・・・・・あの筋肉質のロックマンのコスプレをした奴は(笑)
本作の連載再開について
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