東方夢眠想   作:エステリーゼ

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伍話 七色の人形使いアリス

 

霊夢達は守矢神社でネーゲルズの三銃士の1人である雑魚(ルミエル)と戦い、加奈子と諏訪子の話により欠片が落ちたであろう魔法の森へと向かった。

そして…アリスの家へと辿り着いた。

 

 

『ここが、アリスさんの家ですか?……ところで、アリスさんってどんな人なんですか?』

 

「ん?アリスか?……あいつは人形使いだ」

 

『人形使い?』

 

「アリスは人形使いとして右に出る者無しって感じですね」

 

「……人形使いとしては、な」

 

『魔理沙、さん?』

 

「ま、とりあえずアリスに話を聞きに行きましょ……アリス~入るわよ~」

 

「イラッシャイナンダゼ」

 

「え?」

 

「??」

 

「ん~?」

 

『魔理沙さんが2人?』

 

 

アリスの家へと入ってみると、そこには魔理沙がいた。

正確には魔理沙そっくりの人形が……

 

 

 

「魔理沙、あんた……双子だったの?」

 

「んなわけあるか!」

 

「あら?お客さん?って霊夢達じゃない。レミリアとフラン、それに早苗まで……どうしたの?ていうより、何で入り口の前で固まって」

 

「あの、さ、アリス。これ、なに?」

 

「フラン?何って、魔理沙よ私と魔理沙による愛の力で生み出されたから名前はマリスね!」

 

「いや、見ればわかるんだけど……」

 

「何で私の人形作ったんだよ!何だよ愛って!マリスってなんだ!」

 

「それは……深刻な理由があったからなの」

 

『深刻な……それは、どんな?死にそうな位ですか?』

 

「ええ……とても……」

 

『大変です!何とかしないと!』

 

「ハーティエル、あんたは落ち着きなさい。大したことないと思うから」

 

「それは…魔理沙成分が足りなくなったからなの!」

 

『魔理沙、成分?』

 

「そうよ!魔理沙、私のところにぜんっぜん来てくれないんだもん!会いに行ってもパチュリーの所に盗みにいってるみたいだし!留守を見計らってカメラと盗聴機設置しても見つかって破壊されちゃって……アリス、さみしい……」

 

「そりゃ毎日常連みたくストーカーされてりゃ警戒するだろ!それに盗みじゃねぇ!死ぬまで借りてるだけだ!カメラと盗聴機15個はやりすぎだろ!」

 

『それって盗みなのでは?』

 

「ハーティエル、あっちに行ってよっか」

 

 

フランはハーティエルの身の危険を感じ、ハーティエルを連れ、アリスの家から離れていった。

その間もアリスの魔理沙について(と言う名の魔理沙への愛)の話を魔理沙と言い合っていた。

 

 

「……で……なとこ……が~!……あと、……かわいい……が……」

 

「だから、……やめろと……言え……わかる……」

 

「ね~魔理沙、まだ~?」

 

「魔理沙さん、アリスさんを大人しくしてくださいよ~」

 

「今はフランがハティを離してくれてるから良いけど、早く本題に」

 

「お前らな!助けろよ!」

 

 

霊夢、レミリア、早苗はお茶を飲んで見ているだけだった。

魔理沙を助ける気は皆、1/100。

 

 

「ぜんっぜん助ける気ねーじゃねぇか!アリス、いい加減話を聞いてくれ!」

 

「……で……あら?話?」

 

「やっと話が進むわ……今ならマジ〇リンの気持ちがわかるわ」

 

「あーあれね、〇〇三人組の」

 

「〇ーパー〇リオですよね!あれ、面白いですから!今4ステージ目ですよ」

 

「うそ!私まだ3ステージ目なのに!」

 

「まだまだね2人とも、この私は7ステージ目よ」

 

「おーい!違うゲームの話するなー!霊夢ー戻ってこーい!お前主人公だろー!」

 

「魔理沙、メタ発言はNGよ」

 

 

落ち着きを取り戻したことで、霊夢達は、アリスにこれまでの経緯を説明した。

 

 

「……つまり、ネーゲルズっていう敵の親玉が欠片となって敵は狙っている……で、霊夢達はハーティエルって子と一緒に欠片をそいつらより先に集めようとしてる……これでいい?」

 

「ええ、そうよ」

 

「なぁ、欠片見なかったか?」

 

「………………知らないわ」

 

「……何だ、今の間は」

 

「アリス、なにか知ってるみたいね」

 

「教えなさい!」

 

「(欠片ってあれよね?マリスに搭載したあれよね?そんなこと言ったらマリスを分解されて……)」

 

「おーい?アリス~?」

 

「ハッ!?え、な、なに?魔理沙?」

 

「いや、だから、お前本当は欠片の事知ってるだろって話をだな」

 

「そ、そそ、そんなことないわよ。ねー、マリス?」

 

「ハイ、ゼンッゼンシラナインダゼ?アタシノナカニトウサイナンテサレテナインダゼ?」

 

「…………あ」

 

「ア~リ~ス~?どういう事かしら?」

 

「懇切丁寧に説明してほしいわね」

 

「う~……じ、じつはね《ドガーンッ》うへっ!?何!?」

 

「魔法の森の奥からだわ、話は後!行くわよ!」

 

 

 

ー魔法の森最奥にてー

 

 

フラン、ハーティエルは、あれから魔法の森を歩いていた。

アリス菌がうつるのを恐れ逃げ出したのだ。

しばらく歩いていると、新たな敵の幹部が現れ、フランがそいつと戦闘していた。

 

 

 

「しつこいですよ、お嬢さん。私はただ、そこの守人に消えてもらいたいだけなのです。」

 

「あんたもしつこいし、しぶといなぁ。いい加減諦めて帰ってよ。ハーティエルは私の友達だから消させないよ?」

 

『フランちゃん……』

 

「ふふ、あなた1人でこの私をどうにかできると?」

 

「1人じゃないわよ、フラン、今来たわよ!」

 

「お姉さま!魔理沙!みんな!」

 

『みなさん、おはなしは?』

 

「そんなの後よ、それより、あんたが三銃士の最後の1人ね?」

 

「ええ、ジルティアよ……三銃士の中でも美しく!可憐で!天才的な!ジルティアよ!ジルお姉さまってお呼び!」

 

 

ジルティアと名乗る者は紺色の髪を一括りにし、黒のタンクトップ、蒼いロングスカート、蒼のハイヒールを履いた姿をしていた。

 

 

『……えーっと』

 

「……紫臭が…」

 

「あー、うん……皆まで言わなくていいわよ、霊夢……」

 

「また、変なのが出たな」

 

「ふふ、私の美しさで声も出ないようね……」

 

「そんなことより、ねぇオバサン」

 

「え?フラン?」

 

「……フ、フフフ…コノワタシニ……ケンカウロウッテノ?……いい度胸してんじゃねぇか?ええ?クソガキャー!相手してやるからさっさと来い!ボケー!」

 

「化けの皮が剥がれたみたいねオバサン!行くよ!禁忌〔フォーオブアカインド〕」

 

「分身!?なら、こっちもやるよ!鏡符〔ミラージュスロット〕」

 

「あっちも分身したぞ!」

 

「……私達、今回出る巻く無さそうね」

 

「……そうね」

 

「これでどう?禁忌〔クランベリートラップ〕」

 

「まだまだぁ!鏡符〔キャンディートラップ〕」

 

「フラン、いつの間に…よくここまでいい子に育ったわね……お姉さん、嬉しいわ」

 

「レミリア、あんたは何言ってるの(-_-;)」

 

「これで、逝っちゃえ!禁弾〔スターボウブレイク〕」

 

「まだ、え!キャーーー!!」

 

『あっ!フランちゃんが勝ちました!』

 

「当たり前よ、何て言っても私の可愛い妹フランだもの。負けるなんてあり得ないわ」

 

「……なんか、すごい戦いだったわね(片方は破壊魔で片方は紫B……お姉さん的なやつ)」

 

「……ぅ…この……私が……あんな、小娘に……負ける、とは……」

 

「何かよくわからないけど、これ捕まえればいいのよね。行け、マリス!あいつを捕まえなさい!」

 

「アイアイサー!」

 

「……何かポ〇〇ンみたいな感じだな。てか、私の姿の人形で何させてんだよ……」

 

 

アリスの作った魔理沙似の人形、マリス。マリスの手によってジルティアを捕まえ、ネーゲルズの目的などを吐かせることにした。

 

 

「吐けー!お前らは何企んでんだ!」

 

『えっと……何なんですか?これは……』

 

「あの雑魚(ルミエル)は吐かなかったから、仕方ないからこの雑魚2(ジルティア)に吐かせるしかないでしょ」

 

「吐かないわ!雑魚2って何よ!ぜっっっったいに吐かないから!!」

 

「困ったわね……どうしても吐かないの?」

 

「当たり前よ、私は何も話さないわ!」

 

「……私に任せて」

 

「アリス?いったい何を……」

 

「注力〔トリップワイヤー〕」

 

「……ギャッ!?う、うご、け、な、い!?」

 

「さぁ、吐きなさい。吐かないと今から文の所に行って幻想卿中貴女の恥ずかしい話題だらけにしてあげる」

 

「……ちょっと、洒落になってないわよ!だいたい今から行っても」

 

「アリスさーん、呼びましたー?」

 

「あ、文。いいところに……実はね……」

 

「言う!言う!言うから何も言わないでー!!」

 

「???」

 

 

アリスの手によってジルティアは洗いざらい話すことになった。

途中逃げようとすればカリスマ吸血鬼によるグングニルで脅され、阻止された。

 

 

 

「……つまり、欠片を全て集めて更にここにいるハーティエルの体を使えばあんたらのボスが復活するってこと?」

 

「そうなると、ハーティエルを器として利用し、ボスを復活させようと……」

 

「逆に全部の欠片があんたらに渡らなけりゃいいってこと?」

 

「ええ、そうよ。だから、そろそろ放してー!」

 

『えっと、私……』

 

「ハーティエル、あんたは私たちが守ってやるから安心していいんだぜ!」

 

『あ、はい、ありがとう。』

 

「欠片集めていた方がいいわね。魔法の森の中には欠片なんてなかったし……」

 

「???えーっと霊夢さんたちって欠片探してるんですよね?」

 

「え?あー、うん。そうだけど、何?」

 

「永遠亭で欠片を見つけたとか……どうとか…」

 

「え!?まじかよ!」

 

「次の行き先は、また永遠亭ね」

 

「アリスさんはどうしますか?」

 

「あ、私はマリスとウハウハライフしたいから❤️パスで!」

 

「…………うん、わかったから…」

 

『永遠亭か……永林さんに手土産持っていきたいです』

 

「なら、これ持っていったらどう?苺大福」

 

『あ、ありがとうございます!』

 

「さ、もう一度永遠亭に行くわよ!」

 

 


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