インフィニット・ソング~繋がる無限の歌~&【異世界旅行】   作:金宮 来人

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はっはっは・・風邪悪化。バッカじゃないのって話ですよね。
毎年の事なのになんで今年は大丈夫と思って油断していたのか・・。
皆さまは気をつけて、作者のようにひいたとしても悪化させないようにしてください。
では、どうぞー。


インフィニット・ソング 22

「ラウラは分かったわ。じゃあ、シャルの方は?」

「あぁ、私デスか?それじゃあ話してあげるデース。」

ラウラの話が終わったら鈴が私(シャルロット)の方にも聞いてきた。

さて、私も話しましょうかね。

「私の方は、フランス。多分、時期は同じ時じゃないかな?実を言うと私の名前、元は違ったの。暁は親が養子で日本に来たから、その際に代わったの。だから私はハーフとかじゃなくて、正真正銘フランス人。だけど、国籍は日本なんだ。」

「え!?シャルさんはハーフだと思ってましたわ!?」

「ふふ、まぁ、その原因もイチカなんだけどね。アレはラウラと同じく2年前だね。」

そう、あの頃は世界がモノクロに見えてた‥。そんな頃だった。

 

≪パシーン≫と音が響き、私の頬に衝撃が走り床に倒れる。

「ふん、・・顔も見るのが嫌になるわ。・・さっさとどっか行きなさい。」

そう私の義理の母は私を張り倒して、去って行った。母が死んで、父に引き取られて、この女が義理の母だと言われて、・・勝手に国家代表候補生にされて、会社の道具として使われて、上手く結果を出せなかったり、あの女が気が悪い時にはこうして叩かれる毎日。

「・・おかあさん・・お母さん・・う、うぅ・・」

何故あの優しい母が死んで、あんな女に叩かれるような眼に合わなければいけないのか‥。こんなことになるのなら、生まれて来たくなかった。私は、あの家でひっそりと死んでいたかった。こんな思いまでして生きていたくなかった。このままだと、おそらく≪女≫としての体まで道具として使われる。そんなことになるくらいなら・・そう思って私は、会社から逃げ去ることを決めた。ひっそりと、あの思い出の家の中で死のう。そう思い、私は会社からこっそりと抜け出した。郊外にでて、バスを乗り継ぎ、歩き続け、日が暮れた頃に母と暮らしていたあの家に付いた。しかし、そこには明かりが付いていた。

もしかして、追手が?私が逃げだしたのがもうばれた?

そう思い、こっそりと覗くとそこには父がいた。一人だった。机に座り泣いていた。

「・・ジネット・・シャルが・・あんなにつらい思いをしているのに私は‥どうして助ける事が出来ないのか‥あの女と結婚した事はもう何度後悔した事か‥。」

そう言いつつ、立ってキッチンに向かい、水を持って座る。

「助けたい・・でも、そうするとあの女は会社の社員の私と共にがんばって来た者達の大半を首にして、会社を自分の思う通りにするといいだした‥。最悪な事に、冤罪で捕まえさせるのも良い、などとほざいて・・。彼ら大勢の家族と我が子、ホントなら天秤にかけても決まっているはずなのに‥私は‥もう駄目だ・・。シャルだけでも海外に逃がすしか手が無い‥どうせなら、あの女も道連れにすればあるいは・・。そうなったら、‥ジネット、君が天からでも見守ってくれ。おそらく私はあの女と共に地獄に堕ちるだろうからな・・。」

父は天井を見上げ、覚悟したような顔をした。・・そんな風に思っていると思わなかった。この人は私を見捨てたのだとばかり、私は・・

「だめ!!お父さん、そんな事をしたらお母さんに嫌われるよ!」

「シャルロット!?何故ここに!?」

飛び込んだ私を見て父はひどく驚いていた。

「・・私、お父さんの事勘違いしていた。・・私は一人なんだと、お父さんはお母さんのことなんか忘れていると思ってた・・。」

「・・そうか。シャルロット、あの女とは金の為に結婚したに過ぎない。だが、本当に愛していたのはお前の母、ジネットだけだった。本当はお前達と三人でくらしていたかった。会社を捨てて、生きていたかった。だが、私は会社を取ってしまった。あの時、間違った選択をしてしまったのだ。それも・・もう終わる。・・シャルロット。お前は私が責任を持って、安心できる人に任せる。そして、その後の事は私か終わらせる。あの女の好きにはさせない・・。」

父はそう言いながら、泣き出す私の肩を持ち、目線を合わせて、力強い目で言う。

「お父さん!?そんな・・」

「シャルロット・・よく聞きなさい。お前は強く生きるんだ。お前の母、ジネットは私に強さを見せてくれた。・・だから、お前も自身の胸の中を信じて、強く進むんだ。」

「お、お父さん!!」

「ソレは困るな。」

急に後ろから声がして、入口を見ると、男の子が一人、その後ろに女性が三人・・いや、一人は女の子みたいだ。その四人がいた。

「な、何だ君たちは!?・・!まさかあの女の!?」

「あの女がどの女かは知らないが、とりあえず、話を聞いてもらえるか?パトリック・デュノア。因みにお前にも関係ある話だ、シャルロット・デュノア。」

「・・君は何者だ?」

「イチカ。イチカ・ダインスレイフ。しがない一研究員だ。まぁ、一応アンタの上司になる予定の男だと言っておく。」

男の子は、自分が上司になると言っている。私には何を言っているのかまったくわからなかった。

「じょ、上司だと?・・どういう事だ?」

「ふむ。簡単に言うとだな、俺の所属する会社に亡命しろ。その手続きはこっちがしてやる。俺は良い技術者が欲しいんだ。そのためになら、世界を渡ってでも集めるし、死ぬと分かっている奴でも助けてやる。パトリック、シャルロットお前達にはその価値がある。」

「どういうこと?私も?」

「私が技術者に戻るということか?」

「そうだ。社長と言う立場になってからお前は苦労してきただろう。そんな物はもう背負う必要が無くなる。良ければお前のよく知っている者達も一緒に連れて行くこともできる。俺は、イグナイト社の技術部の責任者でもあるからな。お前達の価値はよく分かる。どうだ?」

「君が!?あのイグナイト社の!?最近とんでもない技術を持って進出中の会社って聞いていたが、君のような子供が‥」

「ふむ、信じれないのも分かる。だが、事実だ。・・さて、どうする?俺は手を差し伸べる。その手を掴むか否かはお前次第だ。・・シャルロットの方は会社所属のテストパイロットになってもらう予定だ。・・そして、技術者として上を目指せ。最高の現場を用意してやる。」

「・・その言葉、胸が躍るね・・本当に助けてくれるんだね?」

「身命を賭して。」

「わかった。信じるよ。シャルロットも、それでいいかい?」

「私は・・うん。今ならお父さんの言う事が信じれるから‥。」

「そうか。・・お願いします。私達を助けてください。」

「よし、わかった。なら、今から一度会社に戻って準備して来い。専用機は置いてきて、俺がこの端末に連絡をするから、そうしたら表まで出て来い。パトリックはその間に連れて行きたい社員に連絡を入れておけ。明日の夜には此処を発つ。」

そう言って、一度家から出た彼は、後ろにいた女性に連絡して一人の女性と少女が一緒にその場を去って行った。

「・・さて、帰る前に一か所よる所がある。行くぞ。」

そういって、車を指さす。私は父を先に家から出させ、鍵をして車に乗った。

金髪の綺麗な女性の運転で向かったのは墓地。車から降りて、花束を持って歩き、目的のお墓の前に立つ。そこには・・

≪ジネット・オーブ≫『Ginette・Aube』と名前があった。

「お母さんの・・なんで・・」

「俺は色々と知り過ぎているからな。・・アンタの旦那と娘、預かる。もし何かあったら導いてやってくれ。」

そう言いながら彼は花束をお墓に備えた。

「・・さて、じゃあ会社に送るぞ。パトリックは連絡な。」

そう言って車に戻り。父は連絡をしている。私はこの後どうなるか分からない不安でいっぱいだったが、彼を信じていようと、信じれると確信していた。

会社に戻って、支度をして準備完了になると借りた端末に連絡が入る。

『正面玄関、今から十分だけ停車するから、そこに来い。出来るだけ、見つからないように。』

必要最低限の荷物だけ持って、会社を抜け外に停車していた車に乗る。そこには父と仲のよかった技術者数名がいた。

「これで全員か?」

「・・残りは、会社に残ると・・。この地を離れられないと言っていた。もし、冤罪がかけられれば、命を捨てる覚悟もあると…。それに残ったのは、独り身の歳が多い者たちとすでに病気で余命幾ばくの者達。彼らはもう後が少ないと・・私に・・頑張って来いと言ってくれ・・ました‥。」

「そうか・・良い部下を持ったな。・・行くぞ。」

そう言って車は進み始めた。その後、空港に向かい、飛行機に乗る。疲れていた私はすぐ、機内で寝てしまった。気が付くと、日は高く周りは明るくなっていた。そして、機内アナウンスで間もなく付くと言っていて、突いた先は日本の羽田空港。そこから待機していた車に乗り、とある会社の前に付いた。表札は『イグナイト社』。今世界で、驚くほど急成長している会社らしい。中に入ると、ロビーに老人が座っていた。その人は、日本語で話しかけて来た。

「・・君がパトリックか・・。ジネットの親、ジル・オーブの友人だった『暁 桜雅』(アカツキ オウガ)と言う。彼から聞いた。君をわしの養子として迎え入れ、この会社で働いて欲しい。ジルとは仲が良くてな、昔、私の知っている人が困っていたら助けてやってくれ。と言われていた。アイツは、数年前に逝ってしまったが、君が困っていると聞いたからな。ワシの養子になれば、財産もあるし、暁性になって日本で問題無く暮らせる。」

「・・私を・・息子として‥と言うことですか?」

「あぁ、わし達には子が生まれなかった。妻も去年他界して、寂しく逝く者と思っていたが、少し前に君の事をイチカ君が教えてくれてな。聞いたら息子と孫までできると言われて、嬉しくなってしまったわい。・・君がシャルロットちゃんか?日本語わかるかな?」

「は、はい・・私は、貴方の孫になってもよろしいのデスか?」

「ふふふ、かわいい孫が出来るとは、妻にも見せたかったのう。・・是非、孫になってくれ。」

「あ、ありがとうございますデス!!」

「わははは、では早速手続きじゃな。イチカ君、もういいぞ。」

そう言うとイチカさんは近くに来て書類を渡してくれる。

「他の人は俺と一緒に来てくれ。宿舎があるからそっちに住んでもらう。後で部屋に雇用の手続きの書類を社の者が持っていくから部屋の中で寛いでいてくれるか?急いだ旅で疲れているだろう。部屋にはシャワーもある。服も、一応は用意してあるから、サイズが合わなければ言ってくれ。雇用の件の際に必要な物は申請してくれれば、当面は用意しよう。・・イグナイト社にようこそ。俺は君たちを歓迎する。」

そうイチカは言った。これが私とイチカの出会いだった。

 

 

「てな感じデス。」

「はー、じゃあ、今デュノア社は?」

「多分、第三世代機の制作が出来ずにフランス政府からは研究費の打ち切りになってるんじゃないかな?あの女がまともに会社を動かせるわけ無いし・・。」

「じゃあ、ラファールはどうなるの?」

「すでに、日本にあるラファール・リヴァイブのメンテナンスはイグナイト社が受け持つことになっている。フランス政府からもそう打診があったからな。」

マドカが私が知らない事も答えてくれる。

「へー。じゃあ、学園のラファールはシャルのお父さん達が頑張ってくれてるんだね。」

「そうデス!まぁ、最近はおじいちゃんも一緒なんデスけどね・・。」

「へ?おじいちゃんもなの?」

「元々、ジルお爺さんと知り合ったってのも、技術者の時なんだそうデス。で、お互いにライバルとなって競い合っていたから、お父さんにもその面影があるそうなんです。お父さんの師匠はジルお爺さんだから・・。」

「はぁ~なるほどねぇ・・。」

そう、あの時イチカが居なければ、私はここにいないし、おそらくこの世界にもすでにいなかった。その恩を返したい。そして、そんな優しい貴方が・・

「だから、私は イチカが‥だーい好きデース!!」

アナタが好きなんだ・・。

 




はい。シャルロット編でした。
暁の理由もこれで謎が解けたと思います。
別に切ちゃんが好きで暁にしようと思ったわけじゃないんだからね。
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