インフィニット・ソング~繋がる無限の歌~&【異世界旅行】   作:金宮 来人

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要望があったので設定集を作りました。
一番上にあるので是非参考に。
では本編です。


インフィニット・ソング 23

さて、俺は一体どうするべきか‥。さっきみたいに何かに巻き込まれたくはないから、さっさと用件を済ませて帰るべきなのか‥。

「・・と言うのもつまらんし、まぁ、どうにかなるだろう。オータムも居る事だ‥。」

そう結論付けて歩きながら次の目的地を探す。

「アレ?・・もしかして・・?」

後ろから声が聞こえ、振り向くとそこには一組副担任の山田先生が居た。

「・・えっとあの、違ってたらごめんなさい。ダインスレイフ君ですか?」

近くに来て小声で聞いてきた。

「そうだが、よく分かったな。担任ならまだしも、会った事は数少ないだろうに。」

「えぇ、それはもう。私もファンですから。・・前のサイン会の時にも並んでましたし‥。」

「あぁ。‥あの時、並んでいた教師の中で一番早かったな。」

「それはそうですよ・・。っと、お買い物の邪魔ですね。それじゃここらで失礼しますね?」

「あぁ、気を使わせてすまない。・・さて、俺は・・と、ここか・・。」

目的の店に付いたので、中に入る。そして、目的の物を素早く買い、そのまま帰る事にした。(因みに帰りは、物陰に隠れ一度例のアジトに飛んでそこで一休みする。それからしばらくして寮の前に戻った。)

 

俺はその買ってきた物をまとめてしまい、臨海学校の準備を済ます。そこに、マドカ達が帰って来た。俺を見た鈴が首をかしげていた。

「あれ?イチカ、もう帰って来てたんだ?」

「あぁ、さっき戻った。」

そう答えると今度はマドカが少し上を見て首をかしげている。

「ん?・・さっきって・・・。あぁ、そっか。バイクで行ったからモノレールには乗って無いよな。」

「・・まぁな。そっちも出かけて居たんだな。いつも見たいに皆一緒だったのか?」

「うん。あ、あとセシリアも一緒だったけど、疲れちゃったらしくて部屋に帰っちゃった。」

そりゃ見かけないだろうな。帰る時はバイクにすら乗って無かったんだし。とか思いながら、話題変更の為に質問してみると簪が答えてくれる。

「所でどこ行ってたんだ?私達も買い物行っていたんだぞ?」

今度はラウラが聞いてくる。つか、一人ずつ聞くなよ。

「む、まぁ、何と言ったか忘れたが、ショッピングモールだな。」

「そうなのか。私達も一緒に行きたかったぞ?まぁ、私達もショッピングモールに行っていたのだがな。」

「ここら辺で言ったら、レゾナンスしかないような気がするんだけど‥。」

今度は簪が言ってくる。

「そんな名前だったかな?よく覚えてないが、さっさと済ませて帰ったからな。」

「そんな、じゃあ一緒の敷地内にいたんじゃないか‥。うぅ、イチカが居た事に気が付かなかったとは、ショックデース・・。」

「そんな落ち込む事はない。もしかしたら、俺はお前らが来てすぐに帰っていたのかもしれんのだから。買い物は早く切り上げて、バイクで走ったり、途中で休んだりしていたからな。」

という事にしといた。説明が面倒だし。

「そっか、それならしょうがないです。・・でも、イチカの水着選びたかったデス・・。」

「そうそう、イチカの水着ってどんなのなの?気になるんだけど・・。」

「イチカの・・、水着・・上半身・・裸・・。」

そうブツブツ言って要る簪に少し恐怖を覚えつつ残念な知らせをする。

「あぁ、悪いが俺は海には入らんし、泳ぎもしなければ砂浜にもいかんが?」

「「「「「はぁ!?」」」」」

声を揃えて言うもんだからうるさいし、鈴とシャルとマドカからは威圧感も感じた。

「そもそも、俺は特殊なISだから行く必要すらない。だが、団体行動があるためにしょうがなく行くだけだ。個人的には学園に居たいのだが、そう言う訳にもいかんから向こうでしかできない実験について研究するだけだ。それに、どうやら色々と嫌な予感がするから、・・な。」

「イチカの嫌な予感とか、もう問題ある事確定じゃないデスかやだー・・。」

シャルが嘆くように上を向きつつ、叫ぶ。そして、それを聞いていたマドカは表情が変わる。さっきまでは旅行に浮かれていた小学生の様だったのに、今は元ファントムタスクの頃の表情だ。

「まぁ、そうだな。コレは気を引き締めないとな。」

「え?イチカの予感って当たるの?」

「あぁ、99.998%の確率だ。」

「おい、ほぼ確定じゃないか。」

「師匠さすが・・。」

鈴が聞くとマドカが答え、それにラウラが戦慄し、何故か簪が俺を褒める。いや、最後のだけよく分からんが、仲良いなおい。

「まぁ、そう言う事で俺は行きはするが、基本待機しておく。あと、・・マドカとシャル以外はそろそろ帰ってもらえるか?イグナイト社に連絡する事があるからな。」

「あれ、そうなの・・じゃ、しょうがないわね。行くわよ。」

「そうだな。では、また明日だ。」

「じゃあ、・・今日は楽しかったよ。」

そう言って三人が出て行く。しばらくして、二人を机に座らせ、話し始める。

「さて、・・シャル、マドカ。そろそろ、アメリカが動くぞ・・。」

「軍用に転化させたISの事だね。やっぱり、ごり押ししてきたのデスか?」

「そうだろうな、あの機体がなければアメリカは一番と言い張れない。・・ま、イグナイト社に勝てる国など無いがな‥。それにしても、なんでそんなことを今頃?今回の事と関係があるのか?」

「大ありだな。日時は臨海学校期間内。場所はハワイ沖1000キロ。北太平洋だ。」

「はぁ!?イグナイト社に対する当てつけか!?」

「だろうな。おそらく、イグナイト社に対する挑発行為だと思われる。俺は今回もし目に余る様なら、はっきりと抗議する予定だ。」

「そうだな。一応、束とも話しておこう。」

「そうデスね。イチカに対しても色々とやってきているから、私は正直つぶしたいくらいデス。デスです。DEATHデス。」

「デスですうるせえ。・・まぁ、とりあえずはその方針を決めておこう。」

会社に繋ぎ話をすると、俺が言った方針で進めるようになった。

因みに俺が水着を着ない事を言うとブーイングのあらしだった・・。解せん。

 

 

さて、俺はバスに乗ると席の関係から面倒なので、いつも通りに瓶を使い、一人先に移動していた。

「あ、あの~もしかして、IS学園の生徒さんですか?」

「あぁ、知っているだろうが、問題の男子生徒だ。いろいろと世話をかけるがよろしく頼む。俺は訳有って先に一人で着いたんだ。」

「あぁ、なるほど・・。確かに、もし他のバスと一緒なら色々とあるかもしれませんしね。わたくし、当旅館の女将の清州恵子と申します。では・・・ダインスレイフ様、一応こちらとこちらにサインを。」

「一枚は分かる。確認の為のサインだな。しかし・・もう一枚がどう見ても色紙なんだが?」

「それは、当旅館のロビーに大切に飾らせてもらうために・・です。」

「一瞬、飾るのが惜しいと思ったろ・・ふむ。まぁ、いい。」

俺はそう言って紙と色紙にサインして、更にそこら辺にあったお土産用の扇子を一つ取り、ソレを開いてサインをする。それと値段の通りの千円と消費税を渡し、それを受け取った女将はきょとんとしている。

「そのサインはやる。どうするなり好きにしろ。・・で、皆が来るまでロビーのいすに座らせてもらうぞ?」

「・・!は、はいいい!ありがとうございます!!」

サイン一つでやたらと元気になった女将に少し苦笑いになった。

そして、俺は荷物から本を取り出し、それを読む。読み終わってからは端末を出して例のアメリカの件に変更がないか確認。さらに、その件の対策の一環(・・)に連絡を入れ、準備やもろもろについて聞いたり少し談笑する。そして、それも終わった俺は少し体をほぐして居るとバスが付く音がした。

「ダインスレイフ様、IS学園の方々が到着なされましたよ?」

「そのようだな。・・さて、俺の部屋等を聞いてくる事にしよう。」

「あの、大変申し訳ないのですが‥お部屋はわたくしが知っておりますが‥。」

「・・。そうだったか。」

そりゃ、女将が部屋割知らないと大変か。だが、部屋に行くにしても一応担任には報告しておくべきだろうと思い、女将に礼を言いつつ俺は長谷川先生に声をかける。

「お疲れ様。で、俺は部屋に行っても良いか?女将には挨拶はしているが。」

「いえ、団体行動という事を忘れないように。・・ま、あいさつが終われば好きにすると良いわ。」

「了解した。」

全員が揃い、挨拶をして旅館内に分かれて行く。俺はさっきの女将に聞き部屋に案内してもらう。そこは、

「ふむ、いた仕方ないな。」

教員室一年4組担任。と書いてあった。なるほど、俺一人だと女子が押し掛けてくる事を見越したか。

「納得した。ありがとう、後は勝手にしておく。」

そう言うと少し寂しそうにしながら女将は部屋を去っていく。俺は部屋で荷物を収め、茶を出して飲む。少し経って、海と反対側に向かった。

 

「・・さて、本当にそろそろ、時間が無いな・・ぐぅ・・ごほっ。」

ある程度旅館から離れて、木にもたれ掛かる。喉が苦しくなってむせると咳と共に血が出た。

「ふぅ・・やっぱり、この体でリンカーを使うのは無理だったか。しかし、・・そうでもしなければ適合率が低かったからな‥。」

「マスター・・。もう、終わりになるのですか?」

「ガリィ、すでに物語は最終章に入っている。俺は・・異物だからな。」

「マスターがどうなろうとアタシらは一緒に行くだけだゾ?」

「ふふ、そうだなミカ。」

「そうなれば派手に行きたいものだな。」

「レイアは相変わらずか。」

「マスターの心は私でも折れそうには有りませんわね。」

「ファラ、自分のマスターに対して何て言い草だ。まぁ、事実だろうがな。」

俺が座っているとその木の上にそれぞれが立っている。ソレを見上げ、空が目に入る。すでに青々とした空の色がよく分からなくなり始めていた。

 

「もう少し‥後少しは耐えてくれ・・。」

俺は誰かに祈るように、小さくつぶやいた。

 




設定資料を作るのにはつかれたです。
実際に用語集なんか考えてなかったから・・。
見るとしたらシンフォギアも好きな人ぐらいかと思っていた自分が、
情けないです。皆さまに楽しんでみてもらう事を考えて書かなくては・・。
という事で疑問が有れば感想にどうぞ。
では、また次回。

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