インフィニット・ソング~繋がる無限の歌~&【異世界旅行】   作:金宮 来人

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連投二話目。これにて完結となります。
ではどうぞ。


インフィニット・ソング 28 最終回 

イチカ・ダインスレイフは死んだ。そう伝えた時の皆の悲しみは計り知れないものだった。

「・・俺が・・もっと強ければ‥。」

「いや、・・お前が強かろうが弱かろうが・・こうなる予定だった。アイツの中ではな‥。」

俺が月を見上げているとマドカが背後に立っていた。

「・・俺を殴ったりしないのか?」

「イチカが許していた。今さらだ。・・それに、お前も私達と一緒だ。アイツに救われた存在。ならば、お前の手を握る事はするが、突き放す気は無い。それがアイツの目的だった。」

「ソレはガングニールの・・」

「いや、ガングニールは唯のきっかけだ・・あと、言っておくがお前とラウラ私とシャル以外のギアは全て封印することが決定した。すでにイチイバルとアガートラーム、シュルシャガナは摘出されている。・・ガングニール・ホワイトは完全にお前の物だ・・責任もって管理しろ。」

「・・ん、わかった。」

そう答えたら、マドカは無言で去って行った。俺が月を見上げているままな理由に気が付いたのかもしれない。実際さっきから月なんか見えていない。丸ぽい黄色い優しい光しか見えない。

「い・・ちか・・ごめ・・ごめんな・・俺が・・ちゃんとしていれば・・仲良くしていれば・・お前がこんなとこで死ぬ事は・・無かったのに・・。」

もう駄目だ・・涙があふれて・・

「うあぁぁああああ・・・。」

俺は声を出して泣いた。たった一人の兄を・・やっと思いが通じた兄を、失った事に。その悲しみに泣く。自身の馬鹿さ加減に怒りを覚えつつも泣いた。そして、最後に聞いた歌を思い出し、俺なりに歌う。同じガングニールだからかその音は胸に浮かんでくる。

≪BGM【私ト云ウ 音響キ ソノ先ニ】≫

「~♪」

俺は立ち上がり空を見上げてアイツに届くようにと月を見上げて歌う。歌い続ける。

正直な自分の気持ちを歌い続ける。

「~♪」

拳を握り、歌にも力が入る。

「~♪」

歌い終わり俺は目をこすり立ち上がり、空に向かって、月に向かって拳を突き出す。

俺はこの先、この力で手をつないで生きて行く。そのためにも、どんな事があろうと、

「生きるのを諦めない!」

 

 

「イチカ‥もう・・どうやって・・恩が・・」

「いちか・・。」

旅館に寝かしてあるイチカの遺体に縋るようにしがみつく私(簪)とシャルロット、ソレを立って俯きながら見ている鈴。その鈴の横に支えるようにセシリアが立っている。

「イチカってホントは昔、織斑一夏でさ・・弾やアタシに勉強を教えてくれていたの・・。そんだけできるのに、いつも成績が真ん中位って言ってたから・・アイツ、ホントは物すっごく頭良かったの‥。知っていたけど、周りがいじめていたのも知っていたけど・・アイツはわざとそう見せてさ・・アタシとか皆がいじめに合わないようにしていた‥それに気が付いて、どうにかしようと思っていたけどそんときにはアイツいなくなっちゃって・・どうして・・いつも、・・いっつも間に合わないんだろうね・・ホント・・やんなっちゃうわよ・・」

「鈴さん・・。わたくしはあまり彼との関わりは有りませんでした。それでも、今の私があるのは、少しでも強くなれたのは、彼のおかげです。皆さんと一緒にいられたのも、あの人のおかげなのです。それなのに・・。」

鈴の足元にはたくさんの涙で出来たしみがあって、肩は震えている。セシリアが肩を持って無ければ、すぐに崩れ落ちそうなほど力が抜けていた。

「イチカが居なければ‥私はどうして生きて行けば・・イチカに・・君に恩を返す事が、私の生きる目標とも言えたのに・・そう父さんと誓ったのに・・。」

「私も、私の打鉄二式の事、お姉ちゃんとのこと・・恩を返してないのに・・。」

口にすると悲しくなってもう一度、彼の頬を触る。暖かくて寝ているだけじゃないかと、そう思って触ってしまう。でも、触った指に伝わる感覚は冷たく、まったく動く事の無い彼だった。それを思ってまた、涙があふれる。

シャルロットも一緒に逆の頬をやさしく擦り、起こせないかと、起きないかと思っているようだった。そして、私と同じように触った事を後悔するように涙を流し、顔を伏せた。

 

≪推奨BGM【tomorrow】off vocal bersion≫

 

こんなことになる事は分かっていた。それでも・・、

「信じたくなかった。・・どうにか変えられるって思ってた・・。」

私(オータム)はそう呟いた。私は・・私達はアイツが一番多く使っていた部屋、いや空間というか‥次元というか・・その場所、【チフォージュ・シャトー】に来ていた。イチカが一番多くいた場所だからか、そのために使う機材や、ベット、後モニターなどが置いてあるだだっ広い空間だ。

「初めアイツを[私の事はオータム様と呼べ]って言ってからかったんだ。そしたら、秋姉ちゃんとか言ってさ、・・その顔があまりにもきょとんとしていたからつい嬉しくて、キュンとしちまったりもした・・。男って好きになれなくて私の相手はスコールだけだと思ってたけどさ、アイツならいいかなとかも思った事もあった・・。いつの間にか、アイツを中心とした家族になってたり、・・マドカがアイツにべったりになった時は驚いたぜ。」

「そうね・・あんだけ初めは毛嫌いしていたマドカが、一緒に出かけて帰ってきたら腕を組んでいた時とか、本当に驚いたわ・・。」

私の言葉にスコールが答える。

「ソレは、・・イチカがどんな人間か知らなかった時の事だ。あの馬鹿のようにへらへらもして無いが、無いも言い返さない。成績は中の下で、喧嘩も強くない。そんなデータしか知らなかったからな。」

「イっくんはホント凄い子だったね・・脳さえ無事なら私でも直せるとか思ってたけどさ・・逆に体の外側の形はあっても、仲がズタズタになってたとか・・イっくんの力をなめてたよ‥束さん・・あの子だけは救いたかったのに・・何が大天災だ!何が私にかかればだ!・・・一番救いたい物が救えなくて・・・何のための頭脳なんだろう・・。」

「イチカ様・・・私は、貴方に教えてもらった事、貰った物・・大事にしていますよ?料理、掃除洗濯、そして、困っている人に手を伸ばすこと・・。」

束とクロエが空を見上げるようにしてつぶやく。途中、束の慟哭が見えたが、それについては頭の悪い私には分からない苦しみがあるんだろう・・。クロエは箱を抱えそれを抱きしめながら静かに泣いていた。

そこにとんでもない情報が入って来る。あの大量のISはデュノア社が提供した物らしい。どうせつぶれると捨て置いたのが間違いだった。この後、全力で潰して跡形も残らんようにしてやる事は決定した。

「ブッコロス。本気で、肉片もこの世に残さん。」

「私も行くわ。・・あの子を失った私の怒りは・・誰にも止められないわ。」

「もう、抵抗する力もないのに明らかなオーバーキルだな。ま、私も行くが。」

「束さんはIS委員会を通じて各国に連絡してその事伝えとくね。もし、許可しなかったらその怒りがそっちにも向かうと言っておくよ。」

「束様・・お母様、私もいたします。あと、すでにドイツとイギリス、イタリアとギリシャはこちらにあらかじめその行動をする事を見越して許可が届いております。ドイツに至ってはドイツ軍が援助や支援もすると。・・むしろさせろと言ってきておりますね。」

「あぁ。あの黒い兎さん部隊ね。イっくんが居なくなった事を聞いて、隊長から連絡が言ったんだろうね。・・明らかな年上な子もいっくんを『お兄様』って呼んでて呆れたけどさ。」

そうはなして、今後の予定は決まった。そう言った後、沈黙が流れる。

「どうにもできなかったのか?」

「・・・無理だね。最後に口にした唄は、【絶唱】。それは全てを壊せるほどの力もあれば、イっくんみたいに人体に影響を残さずISのみを破壊することもできる。でも、その力には代償が要る。まず、壊す場合はとてつもないほどのフォニックゲインが必要。それも、普通の歌を歌いながら引き出すには足りないほど。そして、さっきのどちらにも言えるのはバックブラスト、というかバックファイアというか・・装者にとんでもないダメージや負荷がかかる。普通、彼のように体中から血が噴き出す。そして、彼のように死にいたる事もあるほど。それを、使うとは思って無かった。そのダメージで体中はボロボロのズタズタ・・無事な臓器や器官も無い。当然脳も・・。」

「そうか・・それなら、アイツがそれを知っていて使ったんなら・・しかた・・ない・・よな・・」

「そうね・・イチカ‥、結局他人の為に・・力を使いはたすって・・・優しすぎたのよね・・。」

「あの方が生きるには、この時代は厳しすぎます・・。」

「でも、イチカの思いは不服だが、あの馬鹿には伝わった。・・最後に私に届いた言葉は、伝い、繋ぎ、響き、奏で、・・音となって、広がって欲しい。そう言う思いだったのだろうと思う。」

「束様、調べた結果、イチカ様は最後にリンカーモデルKと決戦兵器『バーニングハート・メカニクス』を使用しています。」

「そっか、もうほとんど動かない体をそうやって動かしてたからこんなになってたんだね・・。」

「おい、束。その決戦兵器ってなんだ?」

「私はリンカーのモデルKという物が気になるが・・。」

「うーんとね、私も軽い説明と記録でしか分からないんだけど、・・簡単に言うとモデルKはかなり体を強化するけど、その分負荷が大きすぎるリンカー。決戦兵器の方は・・使うと制限時間がきたら死ぬ‥かな。発動すると四分後に使用者の全機能を停止するってあるし・・。」

「・・どっちにしろ、助かりっこないからって、大盤振る舞い過ぎだろう・・。」

「その思い切りの良さ・・イチカらしいな・・。」

イチカには最後まで呆れさせられる‥。まったく、・・。

「ほんと、お前はとんでもない弟分だったな・・・。」

 

 

―そうか。それは光栄だな・・。―

 

 

そんな声がどこかから聞こえた気がして、つい周りを見渡す。

「ん?」

私が見た先には回収したアルケミストのコアが置いてあり、それが端末につないであった。

「・・おい、誰かアルケミストを起動したか?」

「いや・・。」

「もしかしてまた勝手に・・おい、【キャロル】・・。」

「キャロル?」

その時端末の画面に金髪の後ろ髪をお下げにした少女が映る。その後ろにはオートスコアラーの四人もそれぞれの色のついた台の上でポーズをとっている。

『何をしみったれている・・。』

「キャロル、勝手に起動するなと言っているだろうが。しみったれているとかいうな。イチカが、大事な家族が死んだのに・・。これだから機械は・・」

『まて、起動に関しては元々仕掛けてあった。マスターの・・イチカのしていた設定でオレの意思じゃない。そしてマスターの死については・・お前らは知らないんだな・・。だから俺にそれを伝えるように・・そう命令したわけか・・。なるほどな・・。』

「何!?イチカから何を聞いている!?教えろ!!」

『イチカは・・このコアと同じ物をもう一つ作っている。そして、このコアの一番の特性は何か覚えているか?』

「エクサバイトクリスタルとISのコアをかけ合わせた大容量かつ高速処理の出来る新型コア。それがどうした・・。」

『この馬鹿が‥その大容量はどのくらいか・・このヒントで分かるだろう?』

「えっと、確か・・!? クーちゃん!!さっき箱を持ってきていたよね!?」

「え?えぇ、此処に・・・。「貸して!!」は、はい・・。」

そう叫び束はその箱を開くと、エクサバイト・コアが入っていて、それを別の大画面の機器と繋いだ端末に接続する。パネルを操作し、大慌てでそのシステムを起動していく。

『最後のロックは私が開けれる方法を知っている。そうすれば・・』

「行ったよ!最後のロック、キャロちゃん!外して!!」

『・・早いな‥。まぁ、良いか。出て来い、【ダウルダブラ】。』

アルケミストから、竪琴が出てくる。それは聖遺物『ダウルダブラ』それを、出したという事は・・、

『一回弦を全て弾け。』

横になでるように手を動かすと、音が成る。

【ダウルダブラの旋律とアウフヴァッヘン波形と酷似したエネルギーを確認ロック解除・・】

そう音声が流れると、【チフォージュ・シャトー】の内部が起動し始める。歯車が動きだし、上部から赤、蒼、黄、緑、の幕が降りて来てそれぞれに錬金術の術式が書かれる。

光りだした術式は宙に浮いた。その光を術式の形として形成し、中心部のパイプオルガンの様な場所へと流れて行く。

そして・・術式を読み込んだその装置は一か所、小窓を開けた。そこには何かを置くように台座がおかれている。

『最後だ・・ロックではなくデータ認証のために・・あの台座にエクサバイト・コアを置け。そうすればこの術式の最後の手筈が整う。』

そう言われてクロエはすぐにコアをその台座に置いた。小窓は閉まり、また歯車の動く盛大な音が鳴り響く。それぞれの幕の下の台座が光り・・

「あらまぁ、ガリィちゃん。復活してしまいましたぁ。」

「この演出は派手に登場だな!私にふさわしい!」

「優雅に私登場。まさに雅ですわね・・。」

「じゃじゃーん!ミカも居るんだゾ!!」

それぞれの台にオートスコアラーが現れる。そして・・最後に歯車の音が止まったと思うと中心のドアが開く。

「・・ふむ・・記憶の転写も間違いないようだ。問題なく複製もできている。・・拒絶反応もないと来たか・・つくづくうまくいったようだ。」

小さな少年がそのドアから出て来た。

その場にいた人間は全員言葉を失う。それに気がついた少年は昔のような表情で笑った。

「何を呆けている。俺がここに居るのが、そんなに滑稽か?あんだけ言って置いてこのような手段を残して居たんだ。とんだ道化とでも思ってくれて構わ・・むぐあ!?」

「イチカああああああぁぁぁぁぁあああ!!」

マドカに飛び付かれそこまで無い胸に押しつけられた。

「いっくーーん!!」

反対からは豊満な束の胸に潰される。

「「イチカ!」」

スコールとオータムにも抱きしめられて、

「帰ってきてくださると信じて居りました。」

そう言って手を握るクロエに精いっぱい身長を伸ばして頭をなでる。

そして騒ぎを聞いていたキャロルとオートスコアラーは、

『やれやれ、我がマスターはとんだ男だな。こんなに女を泣かせるとは。』

「しょうがないんじゃありません?マスターはガリィちゃん達のマスターですよぅ?」

「そんなマスターが好きだから一緒に居るんだゾ。」

「アレは地味に苦しいだろうな。」

「私も混ざって来ましょうか、あの少年のような体ならまだ無垢でしょうし。」

『・・お前等も変わらんようでなによりだ。これからもよろしくな。』

「どうせ、マスターが居る限り、私達は貴女のコアに入っていますけどね。」

『・・ふん。』

締めたつもりがガリィによって茶々を入れられた。少し赤く成りながらもまんざらでもないキャロルだった。

 

 

「という事で、少年の体になったイチカ・ダインスレイフだ。名前はそのままだが少々変わっていてな、血液型なども前と違うので、データを取り直す事になった。まぁ、よろしくな。」

教室で挨拶すると全員が固まった。

そして、一番にそれに反応したのが・・

「ショタっこイチカ様!?すんばらしいですわ!!≪||||≫のメンバーとして貴方の周りには敵の指一本触れさせません!!ですから、私に直筆のサインとツーショットを!!」

此処に来て坂上だった。

「ま、まぁ・・構わんが・・。ほら、俺のイメージ記念キーホルダー『歯車型』に『楯型』、サインしてあるからどちらもやるよ。写真は‥休憩にな。」

「すばらしいいいいですわああぁぁぁぁああ!!」

「「「「「ずるいいいいい!!」」」」」

教室がとてつもない喧噪で騒がれる事に。ソレを見た担任の長谷川先生は・・

「ショタっこ萌えに目覚めそうよ。どうしてくれるのダインスレイフ君?責任取ってくれる?」

「面倒見切れるか!!」

そう言って俺は席に座ると急にマドカが席を立つ。

『ガタッ』

「ど、どうしました?マドカ・ダインスレイフさん?」

「血液が変わったという事は・・兄弟の関係・・近親では無くなった・・そう言う事か。」

「・・あ。」

教室はマドカが兄妹で無くなった事にショックを受けると思い、慰めの言葉を用意した。だが・・マドカはソレを思いっきり裏切った。

「近親相姦の問題もない!!完全にイチカを襲えるぞ!!」

「何ぶっ放してんだあほがああ!!」

叫ぶと同時に教室のドアが開く。

「ショタっこイチカと聞いて!凰鈴音参上!!」

「同じくセシリア・オルコット、馳せ参じましたわ!」

「イチカが帰って来たと聞いて居ても立っても居られない織斑冬二、登場!!」

「マドカに対抗して妹の座は私の物だ!ラウラ・ボーデヴィッヒ参戦する!!」

「イチカは私の物にする!カッコいいより可愛いイチカ、推奨派。更識簪、婚約者に立候補します!!」

「イチカは誰にも渡さないデース!絶対に、私を貰ってもらうため、暁シャルロットも絶対参戦するデス!!」

各々が叫び教室に乱入するは、席の上に立つは・・もう無茶苦茶になった。

「おまえら・・いい加減にしろーー!!!」

 

今日もIS学園は平和の様です。

 

診察してもらった医者から話を聞いた。どうやらあの騒ぎはデュノア社の壊滅で終わるだけではなく、あいつが一度死んで帰って来るという予想外の事が起きたという報告だった。

ソレを聞いた時、先ず頭に浮かんだ事が有った。自分が死にかけでもデュノアの女狐によって、私の機体にも仕掛けられていたVTに飲み込まれた私を、文字通り命懸けで助けてくれたアイツに対しての言葉・・。

「・・謝ろう。そして・・もう一度・・やりなおそう・・。」

窓から見える景色は青空が見えて時折、いい風によってカーテンが揺れる。

体中に包帯を巻いた女性は病室のベットの上で上体だけ起こして、手紙を書いた。

その書きだしには・・

『感謝すべき・・弟へ。』

そう書いてあった。

「もう・・夏だな・・。暑い・・。」

カーテンが揺れた拍子に見えたその表情はほのかに笑顔だった・・。

鍛えるんだ・・間違った過去を進んで来たなら・・未来を変えるために・・。

「くっ・・はぁ、・・ふん・・・はぁ・・。」

間違った力じゃなくて・・彼の横に再び並んで、共に歩む未来を夢見て。

その日の為に心を正す。一から鍛え直す。

「はぁはぁ・・しかし・・生き返るとはな・・本当にふざけた奴だ・・。」

あの男がまた生き返ったと聞いた時は驚いた。しかも体が縮んで少年の姿というからなおさらだ。どこの少年探偵だと言いたい。だが、それよりもやるべき事をする。

重りのついた木刀を監視の元、鍛えるために許可が降りた。

「はぁ・・くっ・・こんなになまっていたのか・・私は・・。弱いと言われるはずだな。」

正しき剣に、正しき精神は宿る。ソレを忘れた私は唯の愚か者・・愚者と罵られても仕方ない。・・だからこそ、過去を変えられないから未来を変える。

その為に・・いま、できる事をする。

刑期を終えて、外に出たらまず、あの男に謝ろう。

そして、彼に告白しよう。絶対に・・断られても・・悔いは残らないように。

だから・・待っていてくれ。

≪ED用BGM【虹色のフリューゲル】≫

 

そして、IS学園アリーナにて・・

「今日こそ、俺が勝って見せる!というかその状態の兄さんには負けらんないぜ!」

「こんな姿だろうと・・俺は《俺の勝ち》を守って見せる。さぁ、御託はいいから・・かかって来い!」

「あぁ、行くぜ!!『Balwisyall Nescell gungnir tron~♪』」

「こちらも相応で相手してやろう!『defendend. guardend. protectend AIGIS tron ~♪』」

お互いにギアを装備して、アリーナ中央でぶつかり合う。

 

「「俺の・・いや、俺達の身体も、魂も、シンフォギアだ!!」」

 

   ~FIN~

 




これにて完結となりました。
一応あとがきを書いていますので裏話等に興味が有ればそちらもどうぞ。
では、一応ここでも挨拶を書かせていただきます。

皆さま本当にありがとうございました。

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