インフィニット・ソング~繋がる無限の歌~&【異世界旅行】   作:金宮 来人

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今回はまだ名字は出ません。でも、名前が変わったのは分かる表記になっています。あと、GXの人気キャラのあの子?『機体?』たちも出て来ますよ?出番は少ないですがね。では行ってみましょう。


インフィニット・ソング 02

アレから3年。

「おい、イチカ。設計はどうだ?」

「あぁ、オータム。大体出来た。マドカは?」

「待ち遠しいらしく、そこら辺をうろうろしてる。じっとしてられんらしいな。」

くくくっ。っと笑いながらにこにこしているオータムも嬉しそうだ。言ったら照れ隠しに叩かれそうだから言わないが。

「で、後は何が要るんだ?」

「あー、もう後は制作に差し掛かる時間と費用くらいだな。ぶっちゃけ、イギリスのブルーティアーズなんかはコレの劣化品だし。俺でも作れるくらいなら束さんでも片手間に出来るさ。」

「いやいや、いっくんは私並みかもしかしたら私より少し上かもしれないからね。悔しいけどさ。」

「おいおい、大天災からそう言われるとかマジこえぇ。」

そんな話をしながらも手は休めない。ちなみに今俺が何をしているかと言えば、

「これで完成するまであとちょっとか。マドカの【専用機】が。」

マドカに渡す専用機、その製作途中だった。まぁ、実際作るのは簡単だったしな。それよりも、

「それよりもいっくん。君は今は何を作っているのかな?」

「俺の専用機。まぁ、ISによく似た別の存在。俺が一番好きだった事に突きつめて進化させたISもどき、一応名前はインフィニット・ソング・ギア。通称、ISGを八割がた完成させたし、それに付随する子を作っている。」

「・・・やっぱりいっくんは私よりすごいや。」

目の前にある四つのカプセルと丸いガラス玉みたいな物に包まれた黒い球体。さらに画面には八個の窓。そして、

「それで、いっくんはその文字が何か分かってるんだよね?」

「とうぜん。」

普通では読めないようなアラビア文字や、図形。それを色々といじりながら高速で作業している。

「これでも、一応疲れているから効率落ちて来てるんだが?」

「「これで!?」」

そうこうしているうちに一個の窓を閉じる。そして、束さんに機械に繋がっていたUSBを渡す。

「はい、これマドカの。後は制作だけだからオータムとスコールにも手伝ってもらえるよ。システムと図面は中に入ってる圧縮ファイルを解凍してね。」

「おっしゃ。じゃあ、マドカも呼んでさっさと作業に入るぜ。」

「束さんは制作時に負荷がかかりやすい所とかの注意を。クロエにはどう作ればいいかの勉強もさせてあげて。」

「うん、分かったよ。いっくんが作ったって言えばくーちゃんも喜んで勉強すると思うよ。」

そう言いつつ二人は部屋から出て行った。

「はぁ、・・・後は彼女達が動くまでの辛抱だ。・・・錬金術と聖遺物。さらにオートスコアラー。結構、しんどかったがどうにかなりそうだな。」

画面には天羽々斬、イチイバル、ガングニール、アガートラーム、シュルシャガナ、イガリマ、オートスコアラーと言う窓が出ていた。

そしてソレをまた完成に近づけるため指を動かし始める。

「すべては俺の自由の為に。」

新しく出した窓には【コード・アイギス】と書いてあった。

一夏が動き出すまであと‥二年。

 

 

あれ?俺、さっきまで作業していたと思っていたのに気が付いたら布団に寝かされていた。

「・・とうとう倒れたか・・。」

マドカの機体のデータを完成させてから一年。とうとう体が持たなくて倒れたらしい。だが、この部屋の中はロックして誰も入らないようにしていた。誰が布団に・・

「お、気が付いたようだぞ?」

「まったく、マスターは自分の体の管理もできないのですか?」

「まぁ、しょうがないですわ。私達を作るためでしたもの。」

「だからと言って、このような所で地味に死なれたら困るのだがな。」

四人ほど女の声がする。しかし、此処は四人で無く四体と言った方が正しいのか?

「・・・勝手に起動していたのか。」

「はい、初めは待とうと思いましたが流石にマスターの身体機能の低下が著しかったので・・。」

「ガリィ達がマスターのお手伝いしますから、これからはこんな事は無いようにしてくださいね~。」

「アタシも手を貸すぞ。」

「私達は、マスターの為に手足となって動きましょう。」

そう、四体のオートスコアラーは起動し、俺を助けてくれていた。そして、これからも俺のために働くと言っている。あぁ、彼女たちにはちゃんとした意思が、心があるんだ。だから、

「俺が作ったからとかそう言うのはいい。ただ手伝いたいと思ってくれるのならば拒みはしない。」

「「「分かりました。」」」「わかったぞー。」

家族が増えた。って感じだな。彼女たちの動く動力源は俺の意思の熱量。つまり、強く思えば思うほど彼女たちはエネルギーを得る事が出来る。そして、俺は彼女たちの思いが嬉しくてかなり感情が高ぶっている。これならエネルギーの枯渇とかは無いだろう。俺が死ぬ時が彼女たちが止まる時だ。・・・何か対策もとっておくか。それはともかく。

「では、さっさと最後の仕上げに取り掛かろう。もうすぐこれも完成する。そうすれば、目的までそうかかる事は無いだろう。皆手伝ってくれ。」

「「「はい。」」」「わかったぞー!」

これからが、正念場だ。

 

 

そして、完成した。あれから数週間でコアを完成させた。残り半年でギアの装備を完成させて、最後のシステムも作り上げた。それがこの機体、

「さて、皆。これで完成だ。」

最後の仕上げの電源を入れてシステムを立ち上げる。すべて正常に稼働し、問題無く完成した。

「これが、イチカの専用機・・・。」

「ISG・・【アルケミスト】。」

錬金術師の名を持つこの機体は聖遺物の力とオートスコアラーの力を組み合わせる事が出来る。そして、

「いっくんが作った・・」

「新たなコア・・・」

「そうだ。これが進化の開始・・・エクサバイトコア。」

普通のISコアに人一人さえも保存できるほどの大容量の新たな記憶媒体、エクサバイトクリスタル。ソレをかけ合わせて作った新たなるコア。そこにさらに聖遺物を組み込みいかなる状況にも対応できるように作った機体。

完全に今の技術を超える物だ。科学の範囲だけではこの機体を超えれる物は無い。そう言えるものになった。

外見は蒼を基本とした大きな装甲が手足を覆い、さらに背中を隠すようなマントを付けている。

真ん中の装者が乗る場所にはさらに厚い装甲があり、頭も覆い隠すヘッドパーツもある。

「なんで、全身装甲なの?」

「ソレは、元の存在が宇宙に行く物だから。俺は、元の目的に戻すためにこれに乗る。そして、今の世界を壊す。そのために歌う。」

この機体の鍵となっているのが歌だ。ソレを俺は自身が歌う事で発揮できるようにして組み込むことで、俺の思いも高める事が出来る事に気が付いた。そして、自称神からもらった強くてニューゲームの【強さ】。それが、【神に近い聖遺物を使う事が出来る】と言う事と、【錬金術が分かる】と言う事だったらしい。確かにこれは強い。科学と魔法と言った物に精通しているようなものだから。

完成したアルケミストに近づき装着する。

脚部と腕部の装甲が装着され、前の装甲が閉じるそしてヘッドパーツが装着され視界が一回暗くなり目の前が急に明るくなる。ヘッドアイ部分が紅く光り、立ち上がる。

「システム、オールグリーン・・。これで、俺は世界を壊す!!」

アルケミストを待機状態に変える。首にチョーカーの様なものが付きその真ん中に紅い鉱石の様なものが付いている。

一度壊し、もう一度作り上げる。それが俺に託された命題。錬金術の根本は分解と再構成。これこそ俺にしかできない事だと思う。世界を一回壊し造り直す。そのために俺は‥

「これにて俺の目的の第一段階は終了だ。マドカ、オータム、スコール、クロエ、束。俺はIS学園へと行き第二段階を始めるぞ。最終段階の為、皆、手を貸してくれ。」

「あぁ、イチカの為だ。構わない。それに私はイチカと一緒だからな。」

「私も大事な弟分の為だ。惜しむ事など無いさ。」

「私は初めから手を放す気はないわ。イチカ、私達の世界の為頑張ってね。」

「イチカ様と離れる事は寂しいですが、束様のことは私がサポートします。貴方に教わった物もしっかりと行かせますから安心してください。」

マドカ、オータム、スコール、クロエが答えてくれた。そして束。

「いっくん、私の・・いや、私達(・・)の世界の為にお願い。」

「あぁ、束。」

束と抱擁し合い。放すと後ろを向き歩き出す。

「・・ミカ、ガリィ、ファラ、レイア。」

「「「おそばに。」」」「いるぞー。」

四人のオートスコアラーを連れてIS学園に向かうための荷物を集める。一応、学園近くのホテルに泊まるようにしているためとその後の為の荷物。そしてガリィ達を一緒に錬金術式の六角形の中に入れて亜空間に入れる。

「マドカ、準備は?」

「出来ている。では、行くか。」

そう話して、後ろを振り向き皆と向き合う。

「では、」「皆、」

「「行って来る。」」

「「「「行ってらっしゃい。」」」ませ。」

 




才能を隠す事をやめた『イチカ』。
その目指す先は・・

To be NEXT.


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