インフィニット・ソング~繋がる無限の歌~&【異世界旅行】   作:金宮 来人

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どうも、私です。
最近また一段と寒くなったりしますね。

体調を崩さないようにしたいのですが、どうもこの季節はやはりきつい。
熱いのと寒いのが交互に来て体が疲れてます。
皆様はお気を付けください。
私は気を付けていても無理でしたが・・(笑

それでは授業を開始いたします。どうぞ。



第十二時間目

「また生存者・・ですか?・・でも、その方は?」

「あぁ。詳しいことは待て。それよりも地下の荷物は見たか?」

「え?あ、はい。コレがその目録です。りーさんと私で作りました。」

「めぐねえと圭が順に何が有るか言って、それを書き込む手順でしたので早く終わりました。その間、くるみとゆきちゃんは周りの警戒をしてくれて順調に進みました。」

そう言って二人分の目録、ソレをまとめた全体表を見る。

「・・食料は良し、飲料も良し、・・消耗品の類は少し少ないのは他に容量を使う為か・・。」

そうして見て行き二枚目をめくる。アレが無いと・・そう思うと目的の文字が見える。

「やはり有ったか。」

そう言ってそれがどこにあるか確認する。重要資材は地下にあるまま。ソレを確認すると、全員を集める。

「・・という事で、連れて帰った生存者は、発症している。しかし、初期段階。薬で治る可能性が有る。しかし完全に治る可能性は低い・・限りなくゼロだ。だが、それでもこの薬を使っても良いか?もし、文句が有るなら言ってくれ。」

経緯を話し、それでも全員の許可を得る事にする。

「・・アレは重要な薬、分かって言っているんですよね?」

若狭が厳しい顔をして言う。

「・・こういうのも酷いかもしれないが、・・効果は分かっていない。確実性は極めて低い。俺の持っていた薬と違って、効能は低いかもしれない。ソレを調べるための人体実験と言っても良いだろう。非道だと思うなら言え。それでも、いざという時に使えないと分かるというのだけは嫌なんだ・・。」

そう言うと全員が黙る。そして、

「・・うん、それで誰かが助かるなら使おう!」

そう声をあげたのは丈槍だった。

「良いのか?」

「だって辛いんだよね?苦しいんだよね?だったら、使わなくちゃ。それに治ればその人も一緒に居られるんだよね?」

「あ、あぁ。それはそうだ。俺が確認して、症状の緩和、完全発症の可能性が低いと確認したら一緒に行動することになるだろう。それまでは、アイツの持ち物のキャンピングカーで生活してもらう。」

「見ず知らずの人にキャンピングカーを渡そうとしてたり、迷惑をかけないようにしてた人が酷い人な訳じゃないもん。私は一緒に合ってお礼が言いたいな。だから、その人を助けてあげて欲しい。」

そう言われた俺は、アイツの書いた手紙を渡す。

「お前ならこれを読んで思いを拾えるだろう。・・俺からも頼む。アイツに薬を使わせてくれ。」

そう言って頭を下げる。

「・・初めから誰も反対はしてませんよ?ただ、確認をしただけです。」

にっこりと笑った若狭、それから全員の顔を見る。笑っていた。

「ちゃんと直してやれよ。」

「一夏さんなら大丈夫だと信じています。」

「私を助けてくれたように彼女も救ってあげて。」

「苦しいのは私が一番知っています。だから、彼女を助けてあげて。」

胡桃、美紀、圭、佐倉先生・・それぞれから賛同を貰い、俺は顔をあげる。

「分かった。すぐに処置してくる。皆と早く合わせたい。」

そう言って俺は地下倉庫へ走り、薬を持って車へと戻った。

 

「これで・・大丈夫なはずだ。」

注射器に薬液の入れる部分が付いた特殊な形のソレを使い、薬を注射する。更に、体温や代謝温度、瞳孔の動きや味覚の検査などをする。

結果として【辛い・苦い・渋い】を認識しづらく、【旨味・しょっぱい・甘い】などは感じやすくなっている。感染のせいかもしれない。食欲が強くなり、空腹感によりおいしいという味を感じやすくなっているのかもしれない。

以前、佐倉先生は苦みを感じ取ったことからかなりの差が有ることは明らかだ。

少し経過を長く見なければいけないかもしれない。

そして、俺は街で見つけた車の改造所のパーツを思い出して、ソレを取りに行く事に。

校庭端に有った体育での授業で使う備品倉庫を改造してキャンピングカーの車庫にした。

更に車を改造。牽引型トレーラーみたいなタイプの形にして前方運転席を切り離して間にドアと緩衝材を入れる。イメージは電車などの接続部みたいな感じだ。

シャワーが無かったので最後部のソファーを一部取り払い、外付けでシャワールームを作り、エンジンの熱で温水が出る様にした。水タンクも大型を運転席上部に装着。後方が大きくなったために上部の寝室をもう数人増やしても寝れる大型に変更。

元のキャンピングカーは結構大型だったがさらに大きくなった。あまり細い道は走れないかもしれないが、俺が居る限りは大きな道だけで十分大丈夫だ。

燃費が悪くなったので他の車からエンジンをかっぱらって来て、乗せ換えた。燃費が良く、馬力のある最新エンジンだ。・・魔改造し過ぎた気がするが気にしないでおこう。

そこで暮らす事になったコイツは少し喜んだ。まるでVIPの様だと。

・・コイツ心が強いようだ。

 

「・・そう言えば出かけた際に、途中でここの事が書いてある紙を拾ったんだが、これ誰か知っているか?」

俺は此処の住所、生存者がいる事が書いてある紙を見せる。

「あぁ、それはいっくんが居ない時に皆で書いて空へ飛ばしたの。ほら、いっくんが連れてきた様に、他にも生きている人がいるかもしれないじゃない?」

「・・ふむ、それは一理有るな。ソレはどうやって飛ばした?」

口に手を当てて考える。確かに多くの不確定な所へ飛ばせる手段ではある。誰が生きているか分からない以上は、確かに分かって無くてもどこかへ行けばいいというのも頷ける話だ。ランダム性でも、俺の様に拾う奴がいるかもしれない。手段はどうしたのだろうか?

「理科準備室に有ったガスで、購買に有った風船を膨らませた分につけたり、捕まえたハトにつけたり・・」

「・・・ハトは病原菌が多い動物だからな?あまり近づかないようにした方が良いぞ?動物を媒介しての感染もあるだろうからな・・?」

「うげ!?マジで!?あの後ちゃんと手をよく洗っておいてよかった・・。」

「ハトってそんなにばい菌持ってるの?」

胡桃と丈槍は知らないようだが、若狭と美紀は頷く。

「ハトのふんによる病原菌の繁殖および、それを元にした肺炎なども確認されてます。」

「いろんな所に入り込んだり、いろんな所でご飯を食べてるから何のばい菌を持ってるか分からない位なの。問題になるほど繁殖した場合は駆除したいけど、法律で禁止されてたり、平和の象徴とされていることから、人からどう言われるか分からなかったりと色々と面倒なの。」

知っているなら、捕まえるの止めろと言いたい。まぁ、聞かないと思ったのかもしれんが・・コイツ等全員が基本的に丈槍に甘いからその後をしっかりすればいいと思ったのだろうな。

はぁ・・。まぁいいか。

「とりあえず、事は分かった。そう言う事なら一理あるのでやったこと自体には何も言うことはないが・・人が来た場合は俺に言え。感染したりしてないか俺が確認したり、信用に足りるかなども審査する。男の俺なら、力で負けることは少ないからな。」

それ以上に普通の人間に負けることすらないが。

「それじゃ、この話はコレで良い。・・あと、朗報だが・・」

紙の束を見せる。全員がソレを覗き込む。

「これは・・例の方ですか?」

「あぁ、症状の安定・・完全発症の可能性は低いという事が分かった。咳をしていたのも減少し、今じゃすることは見なくなった。ただし、血液内には確かに感染の跡が見えることから、完全治療完了と言う訳じゃなく、ある程度の抗体が出来たと見て良いだろう。それによって症状の緩和、発症の可能性の低下が確認できた。ただし、血液からの感染が無いとは言えないし、体液からの感染の可能性は否定できない。それでも、共に暮らしても良いというならどうにかもう少しどうにかできないか善処する。・・いやならば今からでもあの場所に戻ってもらうことも可能だが。」

そう言うと即座に丈槍が袖を掴む。

「そんなさびしいこと言っちゃ駄目だよ、いっくん。あの手紙・・凄く人と一緒に居たいってわかるもん。」

「・・他も否定意見はないな?」

そう言って見回す。全員が微笑んでいた。

「はぁ・・わかった。もう少し頑張ってみて、感染の可能性を下げるための処置をする。最終検査を終わって問題なければ・・ん?」

俺は話している途中で耳に集中する。

「なんだ・・・この音は?」

そう言うと全員が不思議そうな顔をする。

そして・・

≪バラバラバラバラ・・≫

大きな音が聞こえた。

全員が顔を合わせて屋上へ走る。外を見まわす。

「こちらじゃないです。」

「こっちも何も言ないわ!」

それぞれが声をあげる。

「違う!下じゃない!上だ【・・】!!」

見上げた先にはホバリングするヘリが一機・・。

揺れて【・・・】いた。

 




先日、医者から慢性のコレステロール過多・・肥満だといわれました。
しかも、血中カリウム量が極度に低く、すぐに対処がいるほどの状態から、そっちの対処もしなければならない。正直、食べることが好きな私には辛い事この上ありません。
おいしい料理を食べることが一番の楽しみなのに・・。
皆さんは健康管理をしっかりと。
私みたいに薬ばかり飲むようにならないように。

さて、次回もまた遅くなるかもしれませんが、できたら早くしたいと頑張っておりますので生暖かい目で見守ってください。
せめても、この作品は完結させるつもりです。
プロットはあるんですがねぇ・・、文章にしてシナリオをつけると難しい・・。
あぁ、文才が欲しい・・。

ということで、さよなら。元気でまた次回。

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