インフィニット・ソング~繋がる無限の歌~&【異世界旅行】 作:金宮 来人
また台風が来て騒いでますね。怖い事です。
さて、秋と言える気温になったり暑くなったりと忙しいですが少しずつ落ち着いてきましたね。紅葉の見ごろということで色々と食べ歩きたいのに肥満で食べられない。・・とてもつらいです。
それでは、授業開始です。
それから、校外に出て実習としてキャンピングカーの運転を覚えたり、少し離れて竹などやペットボトルでろ過装置を作ったり、簡単な火の起こし方やビニールシートを使った『タープ』の張り方、自然に生えている薬草を合わせて虫が嫌う匂いの薬の作り方などを教える。
食べれる植物を見つけた場合はすぐさま味を覚えさせる。誤食しやすい植物は微量なら問題ない物はかじらせて味を覚えさせる。
「自然に生えているセリなどの野菜と誤食しやすい、ドクゼリは特に危険だ。誤食の割合が多くて毒が有るのは覚えておくように。」
「・・キノコの類は覚えないのか?」
胡桃がそう言ってくる。
「キノコ類は素人が見かけで判断しづらく、その上口にするとヤバい物が多い。ツキヨタケなどは酒と一緒でなければいいが、ドクササコやドクツルタケなどは見た目に普通に思える見た目で猛毒だ。間違って食うとマジで死ぬ。松茸やヒラタケ、小さい物はシメジなどと間違えられる事もある。」
「うえー、マジでヤバいって・・どんくらい?」
「あぁ、私は聞いた事が有ります。血を吐いて苦しみながら臓器が毒で溶かされて行くらしいですね。毒が体中に回るとそのせいで痛みが駆け巡り、痛みに耐えかねて気が狂って自殺をすると聞いた事が有ります。」
「・・おおむねその通りだ。中には塩漬けや数時間湯がけば食える物もあるが、うま味成分自体が毒という極めて面倒な物なのでそうした後は全く旨くない。食うだけ無駄だな。確かにキノコ類は確実なのが分かればいいのだが、そもそも最近の山を手入れしていない状態では松茸やシメジなどの食用キノコは決まった所でしか取れない。」
俺は地面の土をさしながら説明をする。
「土の中に菌糸が伸びて生えるキノコと、倒木などの枯れたり腐った木に生えるキノコが有る。こちらは個体で有ったりする。菌糸が伸びて生えるキノコは、地中で繋がったりしているのだから、その周りにいっぺんに生える。個体で生えるキノコはまとまった形に一個体で生えたり、バラバラに散らばって生えたりと様々だ。松茸なんかは『シロ』と呼ばれる菌糸の駆け巡った土がアカマツなどの下に出来て、そこから決まった範囲に生える。コレと違い、よく似たキノコの【バカマツタケ】は同じような見た目だが一本だけでブナやナラの森に生える事もある。」
土をすくった手をはたく。
「とまぁ、素人目に分かる物だけ食えるなら大丈夫だが・・誤食系だけなら良い。それよりも触っても危険なキノコと言う物が有る。写真が先ほどの冊子に書いてあるので目を通しておくように。名前は【カエンタケ】。赤く細いサンゴの様な見た目が特徴のキノコだ。・・触るだけで猛毒で、皮膚が焼けただれたりする。誤食すれば確実に死ぬだろう。致死量は5gぐらいだったか?厄介なのは現在の自然界でこのキノコが増殖しているんだ。」
「はぁ!?そんな危険な物がなんで!?」
「一説には、生える辺りに同じ環境下で生息する虫が居る。それには毒が効かないので繁殖して、他の場所に行く事で菌を一緒に広げてしまうそうだ。手入れをしなくなった森や山に多く生える事から、近年注意を呼び掛けている所もある。子供などが見たら触ってしまうだろうから・・丈槍、特に!お前は絶対に触らない事。いいな!?」
「な、なんでいっくん!私だけに言うの!?」
「この中で一番緊張感が無いのはお前だからだ。珍しい物見つけたとか持って来そうだからだ。そこら辺の自覚が無いというならば自覚しろ。」
そう言うと周りの全員が頷いたり、苦笑いしたりして否定はしなかった。
「ひ、ひどいよ、みんなー。」
そう言っていると狗三が笑って、
「まぁまぁ。気をつけるべきだってことだからさ。ゆきちゃんは勉強苦手でしょ?だから皆で覚えるのに一番気に駆けてくれたって事で。大事にされてるんだよ。」
「むぅ・・そういうことなら、わかった。」
「うん、良い子だね。それじゃもっと覚えて行こう。」
「うん!」
そう言って狗三は丈槍の頭をなでた。それに笑顔で答える丈槍。
・・佐倉先生よりも教師に向いているのかもな。
それから、学校に戻って疲れを癒す。山を歩かせたり、川での洗濯をさせたりと色々とさせたので全員が疲れていた。
慣れない生活の仕方で、文明の利器を失った状態はかなりの疲労になるようだ。しかし、ガソリンも灯油も限りが有るし、新しい服なども今後増えることはないかもしれない。そう言う状況で、どうやって暮らして行くかは、考えないといけないのだ。
俺達は、生きているのだから。
そう言う事で更に今後の事を考えての植物から服が出来る繊維の強い植物や、ロープなどの替わりに出来るようなつる性の植物を教えて行くようにした。
連日の学園と山などの行き来によって、色んな人物の予想外な事が分かった。
たとえば丈槍はナビゲーションや地図の見方がうまく道の選択も的確。車の種類によって通れそうな道幅の選択肢を考えてそれからの最短距離を選んだ。
胡桃は元陸上部らしく、足の速さが早い為にあえて音を立てて駆け抜けて、その先で反転見つからないように走って帰る事で多くの感染者を人が居ない方向に導くという手を考えた。
若狭は元から食材や消耗品の残りの管理や家計簿なども出来る。
若狭と胡桃とコンビネーションで、奴等をひきつけて荷物を運んで抜けたり、音を立てる物を投げて奴等を誘導したりなどの行動を見せる。考えの応用が利くようだ。テグスで伸ばした先で離れた位置の防犯ベルを鳴らしてそちらに奴等を引き寄せたりした。
美紀と圭は植物を見分けたり、間違いを指摘すると覚えるなどの作業がの見込みが早く、サバイバルに適していると言えるだろう。二人で協力して物を引き上げるなどの時も、息の有った行動でこの二人はコンビでの行動には生き残れる可能性高いことがわかる。
佐倉先生は大人だけあって全体の状況を確認して、若狭のサポートや支えとしての行動に回ったり、他のメンバーの精神的な支えにもなっているようだ。天然で誤食する植物を持ってきたりなど間違いが多いが、それ以外はかなり全員の支えとなるだろう。
そして、最期に残った狗三が面白い事にかなり有能なのだ。全体のサポートをこなせられる事にはびっくりした。
身体能力は少し高めなのか、足が早くて更に道具の扱いが上手い。右に棒を投げて音を立てて、奴等がそっちを向いたら反対から鎌を首にかけて切り裂いたり、胡桃のようにスコップで敵を切り裂いたり叩いたり、突き刺したり、時には投げて囮に使ったりと応用が利く使い方をする。鉈や斧で足を切ってこかせて首を落としたりなどもして見せる。コンピュータ系も得意で書類作成にも手伝いに来てくれた。
全員の前でお気に入りの歌を唄って踊って、精神的に盛り上げたり雰囲気をあげてくれる。
元々からが有能なのだろうと思う。
全体のサバイバル講習を終えてから全員の能力を確認。
「これくらいで大体の基本は終わりだな。」
山で自生していた野草や『ノビル』などを調理した夕食を取る。
それで、大体の事が出来たので学園から移動することを提案する事にした。
「それで大学への移動として考えていた事だが・・皆、賛成で良いか?」
そう言うとまずは胡桃が声をあげた。
「そうだな・・そっちにも生存者がいるなら言ってみた方がいいと思う。」
「他にも、生きてる人がいるならお友達になれるかな?」
いつも通りの呑気な発言の丈槍。
「こら、ゆきちゃん。先輩に当たる人だからちゃんとしなくちゃ駄目よ?」
若狭が叱るがそこじゃないと思う。
「怖い人じゃなければいいのですが・・。」
佐倉先生は俺と同じ所を危惧しているようだ。
「私みたいな、感染はしてなくても怪我してるだけなのを否定するタイプは危険だと思う。」
「感染してるって思われて攻撃される可能性はあると思います。」
圭と美紀は相手が攻撃的な可能性を示唆している。
「・・完全に感染していた私はヤバいね。」
発症していた為か身体的にも常任とは少し違う狗三は自嘲気味に笑う。
「・・まぁ、噛みつかれてとかじゃないからな・・むしろ、空気感染の発症の可能性を立証できる生き証人と言っても良いからな。俺からすればお前はどうしてもこの先に必要だ。完全に治っている先生と症状が治まったお前、両方から抗体が取れるならば、抗生物質などの薬が出来て、全員の感染の確率が一気に減るし、いざとなった時の発症を止める事も出来るからな。そこら辺は俺が研究するからその施設の為にも大学にはぜひ行っておきたい。」
そう言うと全員が頷く。
「それじゃ、全員の賛同が得られたと見て、大学への移動をする。基本的には俺が守るから大丈夫だが、移動時に危険はつきものだ。サバイバル時の訓練を活かし、危険などは回避するようにしろ。道中、店が有れば服などを足して行く気だ。モールやファッションショップ、靴屋なども寄ってから大学へ向かうつもりなので、各自必要になるだろう衣類を考えて置く事。あまり時間をかけて見た目では無く性能重視で選ぶようにしてほしい。かさばり過ぎない様に吟味しておいてくれ。これからの時期、暑かったり、寒くなったりと考えて種類を選ぶようにな。後当然ながら洗える物だ。洗って縮む物などやらはやめろ。では各自、確認しておけ。」
「わかった。」「うん。」「「「はい。」」」「わかったわ。」「わかりました。」
そう言うと全員が今持っている服を確認するために部屋で荷物を確認しに行った。
やはり全員女の子だな。そう思ってしまった。
完全にサバイバル回です。今回のキノコの知識はウィキと私の中学生時代の自由研究から来ています。調べると面白いものがとても多いので、気になる人はどうぞ調べてみてください。
『ヒトヨタケ』など、普段は毒性のないのにお酒と一緒に摂取すると毒性を発揮するキノコなどもあります。正確にはアルコールが分解できなくなるんですがね。それでも本などでは毒キノコの類にされています
。正直食い合わせの問題みたいなものなんですけどね。
ホテイシメジなども同じ効果がありますが毒成分が違い、そちらは四時間くらいで毒成分がなくなります。
同じ種にササクレヒトヨタケと言うのがありますが毒はありません。が、見た目的にあまり食が進まないかも〈笑
では、普通のキノコを食べながらお酒をいただきつつ、また次回。