インフィニット・ソング~繋がる無限の歌~&【異世界旅行】 作:金宮 来人
台風の影響で各地で気温が上昇していますね。
最近は長袖を着ていたのに半そでに戻っちゃいましたよ。
これを超えるとまた寒くなるらしいので、皆さんも気を付けてくださいね。
では、今回も授業開始です。どうぞ。
拠点を移し始める前に荷物の確認。地下施設を詳しく探索した際に食糧が有り、肉類などが冷蔵庫に入っていた。・・感染を防ぐ特殊な形状のドアが有ってその部屋の内に首をつっていた噛まれた男の遺体が有ったが、他のメンバーが見つける前に処分しておいた。以前に地下を確認させた事が有ったが、ドアが開いた形跡はなかったのでおそらくは誰も見てはないだろうが・・。車にも冷蔵施設が有るのでそこに傷みやすい食材は入れておいた。車外にソーラーをつけたのでそれから蓄電池に充電された電力を使う形だ。
食料や飲料水、生活用水用の車載用の水に道中の何かあった時様のサバイバル用のグッズ、緊急用の医療薬品類、武器がわりになる物、付近の地図などを確認。数日にかけての衣類やタオルなどの布類も準備しておいた。
ソレを載せたり準備していると、
「何か手伝うことはある?」
そう後ろから声をかけて来たのは狗三だった。
「いや・・あぁ、そう言えばお前の居たあの施設に途中寄っても良いか?」
「こっちは別に良いけど・・何かあったっけ?」
「持ってきていない食料類が有るのと、こっちでは飛び散った血などが付いてダメになっていた包帯などの医療薬品類が有ったからな。少量ぐらいは残しておくが、基本的には持って行こうかと思ってな。大学などにも生存者がいた時などに使うかもしれないからさ。」
そう言いながらタンクに水を入れる。燃料は今は結構あるが、移動の途中でガソリンスタンドによって注いで行こう。後は車の簡易メンテ用の器具を乗せる。
「こっちは終わった。後は全員が準備出来たら行けるな。・・俺はトランシーバー持って一緒に武装を使って外を行くからな、女同士で車内は色々と面倒を見てやってくれ。」
車庫に持ってきていた食料も乗せたし、改造用の器具は元の所に戻したのでとりあえず、此処は唯の少し改造された倉庫に戻っていた。
「・・これから私はまた生きていけるんだね。・・離れるのが少しさびしくなるな。」
「アイツ等の周りに居ればそんな思いは吹き飛ぶ。お前の荷物はそれだけか?」
ボストンバッグ一つしか持っていない。
「元々そんなに持ってきていないからさ、これで十分だし。衣類はこれから増えるんだしね。」
「まぁ、そうだな。途中で回収する予定だからな。それならあまり衣類は多くないのもそうだな。」
「あと、元々薄着なのよね。誰もいないと部屋の中で下着にパーカーだけとか。寝る時は下着だけとか。そんな生活してたわ。」
「健康なんだな。まぁ、子供がいる前だし、だらしないのはほどほどにな。」
そう言うと背中からつついてくる。
「あれあれ?想像して照れちゃった?」
「まったくこれっぽっちも。そもそも俺はこんな見た目で有っても人知を超えた年だぞ?今更そんな感情はない。今の俺に必要なのはお前等を守る。その事だけで十分だ。」
そう言って車に乗る。エンジンをかけて車を校舎の前に移動させる事にした。狗三も追いかけて来て乗ったので車を倉庫から出して、校舎前に移動させて車から降りて倉庫を閉める。そして、戻って来た時には皆が集まっていた。
「全員居るな?」
「いっくん、こういう時は点呼していこうよ。」
「・・まぁ、乗ってやろう。丈槍由紀。」
「はい!」
「次、恵比寿沢胡桃。」
「お、おう。」
「次、若狭悠里。」
「ふふっ、はい。」
「次、直樹美紀。」
「はい。」
「次、祠堂圭。」
「はーい。」
「次、教師陣。佐倉慈。」
「は、はい!・・私も点呼されるんですね。」
「最後、教師陣、特別講師枠。狗三夢子。」
「はい・・講師枠なの?」
「音楽やラジオなどの教師陣営とでも思って置け。一般教科は佐倉先生、音楽などは狗三講師、特殊知識講師としての俺、織斑一夏が大人枠だ。」
そう言って全員を見て、
「これから俺達は途中いくつかの経由地を通って、聖イシドロス大学へと向かう。・・おそらくは此処に帰って来ることはないだろう。各自荷物は持ったな?忘れ物はないな?」
「大丈夫だ。皆確認した。」
胡桃がそう言う。
「ならば、これからの経路を説明する。一度、狗三が居た隔離施設によって医療薬品類を補充、更に必要な物も補充する。それから衣類があるショップを数件経由して、必要な衣類を確保、その後で大学へと向かうがその道のりで各所を確認することがある。おそらく大学に着くまでに二日くらいはかかるだろう。今まで経験した事を活かして途中川が有る所や休めそうな所を選んで、洗濯をしたり夜の見回りなどを実際に経験してほしい。前回は俺が居て安心を確保した上での事だが、今回は奴等が跋扈する町の中での本番だ。全員が気持ちをキッチリと引き締めてかかる様に。いくら俺でも見えていない所で起きた事はどうしようもない。危険があればすぐに対処する事も覚えてほしい。」
そう言って締めくくると、
『はい!』
と全員が声を揃えて答えてくれた。うん、これくらいしっかりしているなら大丈夫だろう。
「それじゃぁ、俺はこのトランシーバーを使って並走するか、先行して奴等を蹴散らすかして進むように道を確保する。車内で何も無いとは言え、十分に気をつける様に。」
そう言って俺は外に出る。
改造してバリケード状にした校門を閉めていた分を開ける。その際に奴等がその音で寄って来た。
俺は奴等を倒す為に、変身しようとして途中で止まる。アップデートした際の知識から取り出して特殊なギアの使い方を使用して見る事にした。
ギアを『二つ』取り出して、口を開く。
「『Various shul shagana tron~』『Imyuteus amenohabakiri tron~』♪」
◆推奨BGM≪風月ノ疾双≫
そう詠うと青と桃色に光り、ギアを纏う為の装甲が付く。
鋸と刀が装甲のあちこちにつくと俺は手に剣を二つ持った。
「ふっ・・はぁあああああ!はぁ!!」
剣を振り、逆さに足をまわして『逆羅刹』をするとそこからヨーヨーが広がり円を描くように、周りによってきた奴等の首を飛ばす。
それから立ち上がり、両手に持っていた双剣を斜めに合わせると、手裏剣のようになり繋がる。ソレを投げるとブーメランのように円を描きつつ首をはねたり切り裂いたりして手元に戻って来る。
周りにいる分は全部倒してことを確認してキャンプカーに向かって手をあげる。
「状況よし。これより移動を開始する。とりあえず校庭外に車を進めてくれ。」
そう言うと車が外まで出てきた。俺は校門を閉める。
「・・何かあってどうしてもここに戻らなければいけない状態にならない限りは、おそらく此処には戻らないだろう。全員、校舎に向けて礼。」
教師と自分で言っていた事でそんな気分なのだろう。そう言って頭を下げた。
そして、俺は変則的なギアの力を使う前に校舎外に出た際に使ったバイクに跨りギアの力を纏わせる。バイクに『アメノハバキリ』の力を纏わせると脚部の剣が変形して前輪の先に装備される。そして『シュルシャガナ』の力を使い、光臨の更に後ろにタイヤの様な物を装備して、更にその横にのこぎりを装備させる。
『チャリオットパイル』の様な物が出来てそれで俺はキャンプカーの前を走り始めた。
「これなら安全だろう。ついて来い。」
『いやいやいや、明らかにおかしいから!なんだそのとんでもバイクは!?』
『すごーい!変形ロボット見たい!』
『あ、ありえないわね・・。ホント、一夏ってすごいわ。』
胡桃、丈槍、狗三の声が聞こえた。だが、無視だ。これは使いやすそうだから遠慮する気はなかった。途中道を塞ぐトラックなどを突き刺して運んだり、倒れかけた電柱を切り裂いて走ったり、道に多く居た奴等を、車体をまわして細切れにしたりした。
『すいません、助かります。』
『本当にすごいわね。聞いた話じゃ美紀の時もこんな感じだったの?』
『此処まで派手じゃないけど・・大体こんな感じ。』
『あ、そこの道の先でガソリンスタンドが有ります。寄りましょう。』
運転手の佐倉先生に、圭と美紀の会話、若狭のナビゲートの声が聞こえた。
「わかった。ならば先に見て奴等がいたら始末しておく。その後は来ないように近くの道を確認するから、燃料補給は任せた。」
『わかりました。気をつけてください。』
佐倉先生との会話を終了し、ガソリンスタンドを視認。敷地内に奴等はいない事を確認後、近くに居ないか道路を確認。すこし離れた公園に居ることは確認したが、こちらには来ないだろうと来た方向に戻り給油中なのを確認。間違った燃料を補給していない事を確認していると、胡桃がガレージ内に有った携行燃料缶を持ってきた。それにも燃料を入れている事を見るに、もしも道中のガソリンスタンドが使えなかった時様だろうと判断。こういう時は本当に役に立つと思った。
給油を終了後、俺達はまた走りだした。
と言うことで、巡ヶ丘学園を脱出後の話でした。
本来ならここで会うはずの狗三を先に出しましたので、カーステレオでのわんわんわんラジオ放送局はありません。
あと、本編で書いて無かったのですが、かなりの間出入りした跡が無かったのと、普通から使うはずのないキャンピングカーをもらった後であれだけエンジンを吹かせたり、行き止まりを戻ったりしているということは、燃料が無くなると思ったのでガソリンスタンドに寄らせました。某、ゾンビダッシュゲームのステージを思い浮かべたのです。
ショッピングモールやヘリコプターなどもそれを思い出したきっかけですね。
もしかしたらそのネタがこれ以降もちょくちょく入るかもしれません。
それでは、また次回。