インフィニット・ソング~繋がる無限の歌~&【異世界旅行】   作:金宮 来人

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どうも、私です。
最近寒くなってきましたね。炬燵がありがたいです。
寒いせいか、うちの猫『オス5歳』がものすごい膝の上に載ってきます。
昔飼っていた猫『メス 23歳』と違い、すごく重いので上に載られると石抱きの刑みたいな感じです。足が無茶苦茶痛いです。
それでも風邪で調子の悪い時にも横に来てくれるのは少しうれしくなります。
やっぱり猫大好き。

それでは、授業開始です。どうぞ。


第二十時間目

地図の通りにあった滑川小学校、若狭の妹が通っていた小学校だ。

校門にたどり着いて音を立てないように人が通る所だけを開く。門の大きな方ではなく人が通る方の小さいほうだけだ。

大きな方には有刺鉄線がしてあったのでどの道開くことはないのだが。

静かに校内を歩く。

【カツン・・カツン・・】

どうしてもこのメンバーで歩けば足音が小さくでも響く。俺だけならば音はしないが・・。

一階から見て回る。職員室にも感染者が居たのですぐさま首を掴んで握り潰す。音を立てないように一瞬で起動をつぶして断末魔もあげられないようにした。

「え、えげつないな・・。」

「そんなことはどうでも良い。守るべき人間がいるなら急がないといけない・・。」

「そうよ、るーちゃんが・・。」

そう言う若狭の顔色はかなり悪い。

「・・次は二階だ。」

その人物かは分からないので同意しかねると思ったが、わざわざ言うべき事でもないので流して移動を始める。

二階に移動して廊下から教室を確認する。何処もドアが開いていて教室内が荒れていた。

「・・ここでもない。」

三階に上がる階段の踊り場に少女の感染者が居た。

『あ・・あぁ・・』

「・・子供は大人しく還る[・・]が良い。」

腕を水平に開いて首を飛ばした。体が倒れる。

「・・死者でも子供に手をかけるのはやはり嫌な物だ・・。」

そう言いながらも手に付いた血を払う。ギアなのですぐさまに浄化されるが、付いたままなのは嫌だったのだ。

「いっくん・・。」

苦々しい顔をしていると心配そうに丈槍が声をかけて来る。

「一夏、嫌なら代わりに私がやろうか?」

・・胡桃にも心配されているようだが、俺は首を振って背を向けて歩きだす。

「問題はない。どうせ助かっている命ではない。仕方の無い事と割り切れる事だ。」

階段を上がり見ると教室の二つがドアが閉まっているのを見つけた。

「・・ここか。」

ドアの閉まっている内で手前側の教室のドアを開く。

[カララララ・・]

軽い音がしてドアが開く。その目の前には、

「!!・・バリケード!?」

「やっぱり此処に生存者が!」

「るーちゃん!」

三人はそう声を上げるが、気が付いていないようだ。

そう・・俺は気が付いてしまった。この、臭い[・・]に。

「・・死臭・・か。」

コレは駄目だ。おそらく・・中は‥。

「よし、助けに中へ・・」

そう言って胡桃が中を覗き込むと、

『『ガァ!!・・グアァァア・・・』』

血まみれの手とうめき声が一斉に飛び出してきた。

バリケードのせいで手のみだが・・。

「「「・・なっ!?」」」

「だろうと思った。死臭がする。手遅れだ。感染者が中に居たのか、発症したのか・・いずれにしても手遅れだった。」

そう言ってドアを閉める。そして歩いて移動する。

「待って!るーちゃんが!!」

「そこは無理だ!もう一つのクラスに希望を託すしかない!!」

振り向いて指さしてそう言う。俺だって心苦しいんだ。分かってくれ。そう思ってドアを開く。

「るーちゃんのクラスは此処なのよ!」

「そう言っても仕方ないんだよ!中に生存者は無理だ!ただの傷でさえ感染するのにこんな狭い教室内に生存者が生き残ることはできない!不可能だ!」

そう言った後、若狭からその妹の特徴をよく聞いておいた。髪型や服装、いつも抱えている持ち物など・・。

もう一つの中にもバリケードが有った。覗きこんでも感染者が飛び出してきたりはしない。

一度ドアを閉めて、教室の廊下側の上の換気用の小窓を開く。俺はそこから飛びこむ。

「・・あぁ・・すまない。・・・遅くて、すまない・・。」

そこには首をつっている少女の遺体があった。

見た目からしてもそこまで最近じゃないようだ。死後数日以上は経過しているように見える。すでに皮膚が腐食してちぎれかけている。俺はロープを切って遺体を下ろす。

そして、若狭が言っていた妹とは全く違う少女だと思い、その遺体の近くにあった名札や私物を見る。『佐竹』・・若狭ではない。俺は近くにあったちぎれたカーテンをかけて教室を後にした。教室を出ると若狭が俺に掴みかかる。

「るーちゃんは!?」

「・・・。」

俺は首を振る。

「そ・・そんな・・。」

「生存者は・・無理だったのか?」

「怪我が有った。おそらく、怪我をして発症しかけたのだろう。そして、絶望して自ら・・。」

そこまで言うと顔を反らした。丈槍は涙を流しながらも声を上げない様にこらえている。

「・・隣の教室の奴も送って来る。このまま、永遠の迷子はかわいそうだ。」

そう言ってさっきの教室と同じように、上の小窓から感染者の居た教室に入る。

「生存者は・・居ないな。」

想像以上に酷い状態の教室。やはり中で感染者が発症して、中に居た生存者へ襲いかかったのだろう。逃げようとして暴れた様な痕が有るし、抵抗した跡も有った。そして、おそらく一番初めに考えたのはこちらの生徒の様だ。書いたと思われるマーカーが落ちていた。

「悪いが、他の生存者を助けるための力となってくれ。・・ざっと見て三十人・・か。今までの分、三千と五百二十二人の魂と共になれる事、誇って逝くが良い。」

俺はギアを解いて積み重ねられた机の上に立つ。教室の隅、四か所に金色のバッチを突き刺す。しっかり刺さったソレを見て、静かに息を吸って口を開く。

「『~Lied der~』」♪

俺は聖詠のように歌いあげる。『ソレ』はそのバッチの中で反響しエネルギーの力場を発生させる。

「『~Ewigkeit~』♪」

死灯~エイヴィヒカイト~を口にする。

その歌を唄い出すとその教室内に居た感染者は光の粒子となり、終わると共にその光の粒は勢いを増して感染者となっていた全ての子供をエネルギーへと変換した。

ソレを変換機に溜めて俺はため息をつく。しかし、この教室にも若狭の妹らしき人物はいなかった。ドアを開きつつソレを考える。目の前には若狭が涙目のままこっちを見ていた。

「やっぱり、るーちゃんは・・・」

「いや、それらしき人物は此処にも居なかった。もしかしたらだが、何らかの理由から生存しているのかもしれないぞ?または、別の場所に居たか、何かの理由ですでに感染者としても行動していないか・・。」

「るーちゃんが・・。」

「まぁ、最後の様な状況ならソレはそれでいいかもしれないと俺は思う。小さな子が生きて行くにはこの今の状況は過酷すぎる。とある人物の受け売りだが『死は解放なりて【正】なり。死を拒み生にしがみ付くは【悪】なり。しかして、自ら死す事も【悪】なり。故に【死は救済なり。しかして死を求める行為は悪なり。汝、死を恐れる事無かれ。】』・・という話だが、過酷なコンなこの状況で生きるのは文字通り生き地獄だ。故に死の救済に手解放されるのも有りだと俺は思う。だが、今を生きるともがいているのならその手助けはする。お前らには出来る限りは生きてほしいからな。」

廊下を歩く。階段を下りて校舎から出て小学校の敷地を後にする。

最後に振り返る。

「・・この学校は避難場所では無かった故に生存確率は低かった。大学はそうなってなければいいのだがな・・。」

子供だからこそ、友達を守ろうとして怪我をした友人を教室に入れて発症した可能性が有る。子どもゆえの無垢故に・・。

大人ならば逆に自分以外を排除する可能性もあるが・・空気感染なら発症するかもしれない。どうなるかは見てみないと分からないな。ただ、こう言う可能性もある事を教えてくれたので、全くの無駄足ではなかった。それに若狭の妹が居なかった事もある意味ではよかったのかもしれない。

・・町中で似たような感染者をこの手にかけた覚えはある。もしかしたらソレが若狭の妹だった可能性もあるが・・。それこそすでに返還した後なので姿かたちもない。

どちらにしろ、俺にはそれについてどうにも言う言葉はないという事だ。彼女は生きている。妹の生存の可能性を胸に抱く事で彼女自身に生きる意識がわくなら俺はそれを利用させてもらう。非道だと思われようとも。あの手にかけた感染者は似た感じの他人で、若狭の妹は生きている。誰か優しい人物に保護されているんだと・・。俺自身はそう願っているのだから。

たとえそれが自己満足だろうと。

 




今回は道中の話をまとめた感じでした。

次回も不定期です。

ではまた次回。
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